話し合いって、ホントに難しいですね。
陶友には仲間の自治会「流れ星」というのがあります。
自分たちの事は、出来るだけ自分たちで話し合って決めて取り組むために、4年ほど前に出来ました。
規約の「目的」は次の通り。
「自分たちの願いをかなえるために、自分たちのことは自分たちで話し合って決め、行動する。みんなでまとまり意見を出し合って、積極的に動きやりとげる。みんなで解決する。」
福岡市との懇談会にだす要求や、所長交渉の要求から、日常的には誕生会やレクレーションの取り組みなど、係りを決めて、話し合って取り組みます。
昨日の午後は、「新年会」の話合い。
2月も半ば過ぎて、新年会もなかろう・・・ですが、やると決めていたからやるそうで・・・。。
勿論、職員の援助抜きには何も進みません。
(月々の誕生会ぐらいは、ほとんどノータッチでやれるようになりましたが・・・)
わざと、自分達で動くのを待って知らん顔していたら、今頃新年会の話です。
やっと、25日と日程が決まりました。
今度は、何処に行くか?
焼肉だの、お好み焼きだの色々希望が出ます。
大体の希望が多数決でまとまると、係りが職員の援助で、お店を探し折衝します。
どういうことになるやら・・・。
今回は更に、新しい仲間が入ってきたので、歓迎会と抱き合わせると言う事で話が進んでいいるようです。
最後は、司会者、プレゼント買いに行く人、プレゼンテーター・・・色々具体的に係りを決めます。
話の中身が具体的になると、参加もしやすくなります。
やりたがり屋が多くて、希望がかち合うと話し合いですが、
「僕はプレゼントを渡したいから係りになりたいです」です。
折り合いをつけたり、譲ったりと言う事ができない仲間もいます。
一口に知的障害といっても、その程度は様々。
形がない「言語」を操りながら事を進めるなんて、一番苦手ですから。
こことばかりに張り切り、人の話も聞かないで、自己主張ばかりするもの(時々当事者だけで、空中戦をする)、自分の意思を表明できないもの(個別に説明し促します)、居眠りをするもの(さすがにこれは大分減ってきましたが、慣れて参加できるようになったのでしょう)・・・様々。
仲間たちの話し合いは、職員の援助の力量が試される場面です。
私は、他の仕事をしながら、いつも進み具合に聞き耳を立てます。
(私がスーパーバイズすると言う意味ではなく、私はかったるくて辛抱できず、すぐに話をまとめてしまうので、この役は不適任です)
ちなみに、「流れ星」を運営する上で規約の中に、「守る事」を決めていますので、紹介します。
1.人の話はよく聞き、意見は尊重する。
2.発言する時は、手をあげて言う。
3.わからない事は、ちゃんと聞く。
4.みんな冷静に考え、感情的にならない。
5.役員はもちろん、みんな意見や行動に責任を持つ。
6.意見が一致しないときは、お互いよく話し合ってから、それでも決まらない時は、多数決で決める。そして、決まったら、みんなでそれに取り組む。
以上です。なかなか立派なものです。
・・・民主主義は、めんどくさくて難しいものよのお。
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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア
2008.02.15 |
| Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
昔から、「木の芽時」という言葉がある。
長い冬から春になるころ、ホルモンのバランスが変わったり、生命体の活動にも変化が起こるのだろう。
経験的に観て、この時期は、精神的に不安定になる仲間が出てくるようだ。
統合失調症など、普段は薬でコントロール出来てきたのに、このころから、いろいろと不安を訴えたり、大声を出したり、泣いたり・・・。
本人がそれだけならいいが、それが周囲に「伝染」する。
雰囲気にすぐ影響される仲間が多い。
そうなると全体が、わさわさわさわさしてくる。
これも仕事に入り、打ち込みだすと収まるから、「働く」ことの効用はたいしたものだ。
今朝も、暗~い顔してきた仲間が、自分の不安を、作文にしてきて、朝礼の時に読み上げていた。
「けんかをしないで、皆仲良くしないと・・・」というのが、いつもの彼女の訴えだ。
ケンカというほどの事が起きているわけではないが、彼女にとっては、ちょっとした強い語気も気になるのである。
軽度の知的障害で、職場でいじめにあってきたというから、過敏に受け取ってしまうのであろう。
その気のない相手も、気の毒な事だ。
だが、皆で折り合いをつけて一緒にやっていかなければならない。
泣き声で作文を読み上げるのを、仲間達は、心配し、腫れ物に触る思いで聴き、「そうね、そうね」と、うなづき相槌をうち、受け止めようとする。
一生懸命である。優しいのだと思う。
読んだ本人は、とりあえずは安心する。
何日かごとに繰り返しである。
今年もそういう時期になってきた。
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テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記
2008.02.12 |
| Comments(1) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
トモくん(32歳、ダウン症)。知的には比較的軽いが、お調子のよさは「チョー軽い」。
見込んで、食品班の販売の方に班替えをして2年が過ぎる。
実に商売上手で、おばちゃんたちの人気者だ。
「どうや?最近」と聞くと、
「そうですね。まあ、順調で、お得意さんも売り上げに協力してくれて、リヤカー2コースで頑張って、お客さんに、元気ですかと挨拶して・・・やっぱりお客さんと仲良くして・・・食品班ももめごと無くして・・・」よし、わかったわかった。・・・順調だそうです。
かつて地元紙で紹介された記事の冒頭です。
知的障害を持つ通所者の男性が、取材に応えた。
「友さんの下で9年やってます。幸せです」
すかさず友さんが口を挟む。
「俺の下には人はおらん!俺の下にあるのは地球だけやとい言っとるやろ」
短髪に口ひげ。一喝されると、迫力がある。が、目は笑っている。
「はい、はい。友さんの横で、です」
「そうや、横や」・・・ 朝日・06・2・18付
初めて、来た頃は、何かあるとすぐ、「すみませんでした。」だった。すみませんと
言う必要も無いようなときにも。
多分以前に勤めていた福祉工場で、そのように指導されていたのだろう。
「まずはじめに、素直にすみませんといいなさい」と。
私はどうしても違和感があり、と
言うか、そういうのが嫌いで、
謝らなくていいときは、すみませんって言ったらいかん、自分が思ったことを言わな、と話してきた。
まあ、これが日を追うごとに逆ぶれして、ああ言えばこう
言う、ということにもなって来るんだが。
彼は、生来のお調子を取り戻し、商売人のセンスを発揮しているのである。ゴマすりも
上手。
豆腐の配達に行ったついでに、パンを買ってきて、
「友さん差し入れです。残業大変ですね」なんて事もしばしば。
「友さんの下で9年やってます。
幸せです」 なんてのも、彼の、
ゴマ上手の典型である。
ダウン症で小さい頃
心臓奇形の手術をしている。体を動かすのは、どちらかと
言うと好きじゃない。
で、何か仕事を頼もうとして「誰か・・・」と声をかけると、我先に回れ右する事もあった。
それが毎日、地域をリヤカー引いて回り、肥満も解消した。とくいのオシャベリで、おばちゃん達とのやりとりを楽しみ、楽しそうに働いている。
でしゃばりで目立ちたがり屋の、上から目線野郎で、
「男はなあ、口より先に身体を動かさんか!」と、突っ込みつつ、
なぜか憎めない。
カゴサンとくだらない事で、よく張り合う。
「お前ら、下らん
レベルの低い張り合いをするな!」と、
一喝してやる。
適材適所などと
言う上等なものじゃないが、
みな、それぞれの
持ち味を生かして、元気にやってくれ。
すんまっしぇん。私は、口が悪いのです。「利用者様」に「福祉サービス」なんて、思ってもいませんから。
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テーマ:ダウン症 - ジャンル:福祉・ボランティア
2008.01.09 |
| Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
今日は、仲間たちの仕事納め。
大掃除をして、1年の反省会。
仲間たちは、自分の頭で「1年」と言うくくりで考える事が難しい。
先ずは職員が時系列的に、時間をかけて1年間のことを話し、みんなで振り返る。
そして次々に発言します。
少しだけ紹介すると・・・。
先ずはアイちゃん。
「一年は、絵付け・・・温泉に言ってカッチャンとか、ガラス工房に行って、ふぐの花びんを作りました。写真をとりました。ホテルに泊まって、温泉に行きました。・・・ほらほら、、階段がって、ハチがおったやん、そして、ほらほら・・・あれ、あれよ(旅行の話が続きます)」
次は、ミホチャン。「今年、嬉しかった、事。仕事が、いろいろ、プレスとか、つるつるにする奴。印刷とか仕事が増えて、嬉しかったです。・・・ヘルパーさん、イライラする事が、あります。ごみを、袋に、詰めすぎて、重かです。」
お次は、カゴサン行ってみますか。「一番楽しいと言うか、リヤカーいって頑張りました。お客さんに、寒いのにがんばるねえって言われて感激したね。お客様は神様やけん逃がしたらいかん。・・・(延々と演説しアピールし始める)」
ここで、トモクンが張り合います。
「あっという間の1年でした。殆どは人間関係がうまく行ったようないかないような、僕の中では爆発寸前まで行くかなーと思う時もあって・・・、仕事は、ゆとりをもったお陰で、信じる心で発揮できたかなあ、カッちゃんは成長したかなと思いました。障害者を助けるために応援する事が必要かなと・・・(チンプンの張り合い演説です)」はい、わかりました!
オサチン。
「1年間の反省は、旅行に行って宴会係りをした事が楽しかったです。神社に言った時とくいさんが、僕のために字を読んでくれていい勉強になって・・・(必ずとくいさんが入ります)云々・・・]
マイペース・ジュンクンは、
「夏越祭りに行きました。陶友祭ありました。クローバープラザに行きました。バザーに行きました。西新商店街に行きました。素焼きの窯出しと本焼きをしました。絵付けを書きました。囲炉裏の跡かたづけしたり、掃除をしたりして、とってもきれいになりました。友さんと、ゆうゆうの人と蕎麦うちをしました。旅行に・・・(頭の中の映像をたどりつつ、2語分の報告が続きます)とっても楽しかったです。」
15人が延々と発表します。1時間の予定が、1時間40分。
職員はもっと上手に、援助せんかなと思いつつ、
みんな言いたくてたまらないのだから、ま、いいか。
キリがないので、報告は中略。
後日ホームページにまとめたらお知らせしますので、よろしく。
最後の締めは、トノ。
「マグカップ。がんばった。ラーメン!」
で、後は、買出しして、忘年会。
自治会でやると言うのに、しゃべる時はしゃべくりまわって、いざと言うときは職員を当てにする。だから、今回は職員は、買出しの車だしと、おにぎり作りの援助だけ。
食事の席も別にして自分達だけでやらせる。
冒頭、12月生まれのカッちゃん、アイチャンの誕生会。
で、忘年会。みんなで食べてる。
食べて終わり。
彼らの忘年会は、「忘年会しようと、話し合い、係りを決めて買出しをして、準備をする、そしてひたすら食べる・・。」これが忘年会なのだ。
片付け、洗い物も自分達でやれよ!と、
見ると、オサチンとジュンクンが2人で洗っている。
が,あの、名前は言わないが、
でしゃばる時だけ口だけでしゃばる連中は知らん顔でおしゃべりして、たむろしとる!
友さん、久々で今年最後の爆発!
「2人で片付くか!でしゃばる時だけでしゃばって、こういう時は知らん顔!
こういうときにこそ進んでやるのが、値打ちのある人間や!バカチンガ!
そんな、でしゃばる奴が威張るような自治会なら、認めんからな。
みんなで、さっとやらんか!」
はい・・・チャチャチャット動き出しました。
後は、わずかばかりの一律1万円のボーナスを渡して、終わりました。
職員は、一部の仲間の休み中の生活援助がありますが、しばし息が抜けます。
仲間たちは・・・退屈な日が続き、親は大変でしょう。
休み中、よろしくお願します。
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2007.12.27 |
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マサキクンの事(その2)
年金問題で、枡添えは開き直り、福田はとぼけている。
大阪では、あのタラント「弁護士」が知事選に担ぎ出された。
乗る方も乗る方、担ぐ方も担ぐ方。府民も見くびられたものだ。
米軍への思いやり予算は、ほぼ満額回答。
生活保護やC型肝炎患者の苦しみ、働く貧困層の願いは踏みつけにして・・・!
書きたい事が山のようにある。
が、今日はやっぱりこれから。
どうやら私の仮説は、当たっているようだ。
長欠に入った本当の訳。
それは・・・。マサキクンの事(その1)の続きだ。
昨日は、ちょと自信ありすぎたかもしれない。
終礼の後バタバタしていてフォローを忘れていた。
後で聞くと、マサキクンは「又19日に来る」と言って帰ったらしい。
やばい!
又1週間もたつと今日出てきた意味が帳消しになってしまうー!
2の矢を放つべきかどうか迷った。
状況と言うものがある。
特に人と人との心の関わり合いには、状況をどう読むかかが決定的になる事が。
同じ言葉掛け、働きかけでもまったく逆になる事があるからだ。
意を決して、二の矢をはなつ事にした。家に電話した。
電話は、顔が見えないから余計に難しいぞ。的が見えるかな?
もし、出なければ強要することなく諦めようと、思いっきりセリフも用意して。
「今日はお疲れさん。いいのが出来たけんお客さんも喜ぶばい。
又今度仕上げを一緒にしような。」
取り次意で貰う前にお母さんと話すと、
「今日は楽しかったとニコニコして帰ってきました。」との事。
お母さんの安堵が浮かんだ。
私の作戦もお母さんに話し、指示的な事はいっさい言わないでで、
よかったねと言うスタンスで関わってもらうように、お願いした。
果たして、電話口に出た。
「今日作った壺は、明日仕上げんと乾いてしまうから、どげんしようか?」と。
二三のやり取りの後、「あしたいくね!」と返ってきた。
二の矢は的中した。・・・以上が昨夜まで。
今朝は、本当に的中か?多少の不安があったが・・・。
来たよ、来たよ、しかも、始業より前に。
皆に「マサキクンがこんなに早く来てる!」とはやし立てられている。
「はやくきたね。7じね。7じにごはんたべんででて、天神でラーメン食べたね。はやくきたね。」
・・・二の矢は見事に命中していた。
壺の仕上げはもう少し乾きを見てから・・・。
「今日は3個つくるね。3こね。」と、一人しこしこと作り出している。
先ずは無難なスタート。
さて、三の矢は?
今日1日の様子を見てから・・・。
私達の、福祉労働=人に関わる仕事は、ただやる事をやれば済むというわけには行かない。
相手を、その心の奥まで観察し、心に響く働きかけや関わり方が求められる。
そして、距離を置く時と一気に畳み掛ける時(ちょっと表現が悪いが)と、
ここを見抜かなければならない。
それは、その場限りの関わりではできない事だ。
時間も掛け、生育歴、人生史やその人の人との関わり方受けとり方・・・丸ごと関わり知らなければ・・・。
そうして、職員がゆとりと見通しを持って関わる事が必要不可欠なのだ。
福祉労働者は、離職率が高く、実践力が蓄積されないと言う深刻な悩みがある。
現場では情報記録を共有したり、色々な努力がなされている。
しかし、ああでもないこうでもないと話し合う時間(陶友の運営ではこれを最も大事のしている・・・つもりだが)も取りづらい現場状況だ。
勢いマニュアル化された労働管理に偏っていってしまう。
このやり方は、事は処理しても、福祉の仕事とかけ離れていく。
そして、働く意欲も喜びも萎えてしまうのである。
おまけに、この低賃金と忙しさ、・・・やめるという循環がここにある。
人間の行動や心がマニュアルで対応できるようなものなら、今日現場にある無数のケースは、既に解決済みのものばかりであろう。
福祉労働者の労働条件の整備は、利用者に直結した国民的な課題なのである。
福祉労働者に、ゆとりある仕事と賃金を!
さて、三の矢であるが・・・。(つづきます)
読んでいただきありがとうございました。
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お陰様で1ヶ月ぶりぐらいに「福祉・ボランティア」部門で1位に返り咲きました。ありがとうございました。
励みになります。これからもよろしく「ぽちっと」を、お願します。
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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.12.13 |
| Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
・マサキクンの事(その1)
この6月中頃より、長期にわたり休んでいた(時々、出ては来たが)マサキクンが、
今日自分から電話をして出てきた。
多分10年ぐらいだろう、マサキクン(51歳、軽度知的、精神)が、陶友に来るようになって。
最初は表情も暗く、ほとんど話しもしなかった。
当時は、陶芸班で一人しこしこと作っていた。
少しづつ表情も出てきて、話し合いの時も手を挙げて発言したり・・・生き生きしてきていた。
陶芸班は、一人仕事が中心で自分なりにやれば、そのやり方で居場所があり参加できる。
3年半前(2004年)食品班が出来てから、所属が変わった。
一人しこしこと掃除や洗いものをしたり、リヤカー販売など、「普通」に参加しているようだった。
リヤカー先のお得意さんともいい関係が出来ているようだった。
楽しくやれているように見えていた。
そんな中、この春ぐらいから、寄り道、遅刻が続いていた。
そんなある日私が、
「遅刻ばっかしじゃ、つまらいばい!」と、一喝入れた。
デコパッチン!
その時はなんともなく過ぎたが、家に帰り、
「こっぴどく殴られた!もう行かん!」と、母親に当り散らしたそうだ。
長欠の始まりである。
まずかったな・・・と思いながらも、
これはキッカケ、ほんとの理由はほかにあると思っていた。
その間、積極的な介入はせずに様子を見る事にした。
勿論、行事やいろいろの理由付けで誘い出そうとする程度の事はした来たが。
彼はお気に入りのところに出かけては帰るというパターンの日を過ごした。
時々、家で暴れる事も報告された。
今は、母子2人家庭で、顔つき合わせのお母さんも大分参っていた。
そろそろ、積極的な介入に入り、状況を変えないと・・・。
担当のとくいを家庭訪問させた。
しばらくは、家での様子見であるが。
昨日、誘い水をさすように指示した。
「にんにくしょうが壺の注文が来てるから、作ってくれないか?」
「怖い人」がいる陶芸班への誘いである。
果たして、・・・乗ってきた。
昨日は、13日に行くといったらしいが、
昨夜担当のケイタイに今日(12日)来ると電話して来たそうだ。
こんなに簡単に乗ってくるとは・・・。
・・・そして、今出勤した。ちゃんと朝礼に参加している。
なんと、わが陶芸班の朝礼にまっすぐ入ってきて、参加している。
当たり前のように・・・。
(おいおい、俺に怒られ、俺が怖かったんじゃないのか?)
「きょうは、2こ、ね。」
と言いながらしこしこ作り出した。
「できたね。」と見せに来る。
「ちょときゅうけいね、たばこね。」
と声かけてくる。
(おいおい、怖い人のところにいちいち、言うて来るなよ!)
表情も、好調時に戻っている。
どうやら私の仮説は、当たっているようだ。
長欠に入った本当の訳。
それは・・・。(次回に)
読んでいただきありがとうございました。
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マサキクンも、どうやら長欠のトンネルを抜けられそうです。多分・・・。
やっぱりそうだったかと言う手応えがあります。何回かにわたって書いてみたいと思います。
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テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記
2007.12.12 |
| Comments(0) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
祭りの後・・・のんびり。
後片付けしたり、全国署名のゴム印押したり・・・、流してます。
朝礼で皆、陶友祭の感想など発表してました。
近々に、ホームページにでもアップされるでしょう。
陶友通信は、後日。お楽しみに。
例の、高見から物言うトモクンが、
「ゆうゆうの皆さんやボランティアの皆さん、保護者の皆さん・・・ご苦労様でした。」と、
昨日打って来たワープロ文書を読み上げよった。
「お前、今代表挨拶じゃないんやから、自分の感想を言わんか!」
こいつはいつも、こう言う立場に立ちたがる・・・でも、憎めん奴。
わが陶芸班は、注文の品物の包装中。
東京麻布十番の郷土料理屋から、毎年周年記念品の注文を頂いてます。
豆皿200個。
真ん中に、壱、弐、参・・・と一文字入れます。
今年は7周年目。で、七の文字を三つ並べて、(あれ?自分で文字作るの、どげんするとやったかな?)ま、「喜」の略字。あれよあれ。そうそう。
あ、あった。その店がネットで引っかかった。
紹介しときます。こちら→仙台坂 ひむか
俺のブログ見たと言っても何も出る保証はないばってん。
粋な大将だったら、一杯付くよね。
うちの器も使っている筈で~す。
行くような人は、おらんやろうけど、一応紹介。
で、今日は給食はない日。自由外食。
皆自分で買うのが楽しみで、色々買ってくる。
あ~、またカゴサンがカップ麺や。あほがあ、汁全部飲みやがる。
もう60才ぞ!
健康のために、俺がすすって、半分減らしちゃる。
いつもは、ツンクンが、友さんの分を買ってきてくれるんだが、
今日は?あれ~、もう自分だけ買ってきて食いよる!
「あれ、もう買いに行ったとな?!・・・ちょっと食わして!」と、つまみ食い。
「いいですよ。友さんは、俺の弟子やけん。」と、ツンクン。
横にいたドナタサンが、
「えー?師匠に何ゆうとん?」・・・
「あんたの師匠が俺で、俺がツンクンの弟子やったら、ツンクンはあんたの大師匠や、ろ?」
「えー!?なんでですかあ?」と、ドナタサン。
そんなあほな、ランチタイムです。
さて、俺は昼飯どうしようかな?
今日はこの後、仲間の給料日。
はよ、終わりにしようかな。
・・・・
読んでいただきありがとうございました。
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たまには、こんなあほな時を、のんびり、まったり・・・。
それにしても、昼飯、どうしょうかな。買いに行くのはめんどくさいし・・・。食わん訳にもいかんし・・・。あ~、めんどくさかー!
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どうしても追記を書きたい事が起こってしまった!!ツンクンは、・・・やさしいんだよなあ

飯どうしようかなあと、ウダウダしていた俺を見かねて、
「友さん、買いに行っちゃる。」
「あ~、すまんねえ」
・・・して、
買ってきてくれました。
「お金がたりんやったけん、ちょうだい」???
え~?、こんなに豪勢な!
いつもの弁当に加えて(いや、赤飯だこりゃ!)、えびの天ぷら、かぼちゃのの煮物・・・!
面食らう俺に、
「友さんは、大きかけん!いっぱい食わな。」
あ・り・が・と・・・。
ご丁寧に、お店の人は二人分と思ったのでしょうね、お箸2膳入ってますば~い。
ツンクン、足りないお金を持って、また弁当屋さんへ駆けていきました。
・・・平和です。
しあわせ・です。
ウダウダしてたのは、実は買いに行く労力のせいではなく、
財布の中身のせいでございましたのに・・・

ああ、食った。ご馳走さん。
涙で、味もわからんやったば~い。
テーマ:今日の出来事。 - ジャンル:日記
2007.12.10 |
| Comments(5) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
おかげさまで、第14回陶友祭は、盛況のうちに無事終えることが出来ました。
先ずは、皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。
14回も同じようなことを続けると、気持ちの上でマンネリになるものです。
もっと規模を大きくしたいとか・・・色気も出ます。
しかし、どこかの大きな会場を借りてやるのではなく、
あくまでも陶友の、日常を見ていただくこと。
狭い作業所だが、そこ以外に舞台は考えられません。
いきおい、条件は決まってきます。
仲間達の働く姿を見て貰い、その成果に触れ、買っていただくのがあくまでも中心です。
昨年までは2日間やっていましたが、今年は1日に凝縮。
数字的なまとめはまだですが、現場の印象としては、
2日分が1日にぎゅっと詰まり、にぎわい感、活気もあり、正解だったと思います。
作品の販売、ステージ、食べ物コーナー、「不要品」バザー、子どもコーナー・・・いずれも、和気あいあい、暖かい雰囲気で運営できました。
作品を外に展示したことは、大正解でした。
参加した人ほとんど皆の目に触れ、さわっていただき、売り上げにもプラスになったことと思います。
これまでは、一番奥の作業室が展示即売会場だったので、焼き物に関心があって知っている人しか入ってこない、と言う傾向が見えてきていました。
外での企画がにぎわえば賑わうほど・・・。
これまでは陶器を、作品としてみせるという点で、ディスプレイにこだわり、外売りの発想が出来ませんでした。(陳列に時間がかかり、前日からやらないといけない、天気のことも・・)
確かに外だと、時間的な関係で見栄えをよくする点については、イマイチでしたが、
より多くの人の目に触れ、コンテナの中を漁り、探す楽しみ・・・陶器市のような要素は、プラスになりました。
こういう祭りは、にぎわい感が一番なので、密度の濃さが、成功のポイントです。
参加した人達が、活気と暖かさを感じてくれたのが良かったと思います。
何をするにしても、私が一番大事にしたいのは、その場のめにみえる数字や「到達」ではなく、
そこからの次に繋がる「可能性」です。
次に繋がるものをいかに創るか、
そう言う意味でも参加した方達が、何を感じてくれたのか、何を伝えることが出来たのか・・・
数字だけではない総括を丁寧にしたいと思います。
なんだか、尻切れトンボですが・・・、
参加していただいた皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、ご近所の皆さん、
ありがとうございました。
ご来場いただいた方がいましたら、感想など書き込んでいただくとありがたいです。
読んでいただきありがとうございました。
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昨夜は打ち上げの後、机にうつぶせに眠とった。寒さで目が覚め、屋根裏の「休憩室」へ。毛布だけでは寒かったあ。今日は1日ボーッとして、にはの草取りしたり・・・。
一息入れて、年末課題!気持ち切り替えて、しっかり行こう!
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テーマ:今日の出来事。 - ジャンル:日記
2007.12.09 |
| Comments(7) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
朝出勤して、近所の自販機までたばこ買いに行きよると、
タッチンが例によって、タオルを頭に巻いてチャリで来よった。
「よう、来たか。」と言うと、ニッと笑っとた。
2日続けて自分で来た。
すぐ後から、マサキクンが、背中を丸めて歩いてきた。
「おお、おはよう、どなたでしたかね?」と言うと、
久しぶりの彼は、「マサキです。」と、引きつりよった。ははは。
陶友祭は、日頃来られなくなってる仲間にも、
何か、感じる物があるのだろう。
マサキクンは、優しいおばちゃん達にあうのが楽しみなのだろうな。
ヒロコは、そこら辺をウロウロしてる。
久しぶりに、全員出勤だ。やっぱり、なんかホッとする。
ところで、宅老所よりあいの職員から、
[最近もヒロコがよく入り込んでくるのが、どう対応していいかわからない。
どういう人かよく知りたいので話しに来てくれ」と言われた。
「ご近所応援団」というのがある。
宅老所よりあいが中心になって呼びかけて作られた、ネットワークだ。
校区内の介護施設や業者、福祉施設に短大、商店街などで協力しながら、
一つの施設だけでは支えられない地域のお年寄りや障害者などを、
ネットワークの力で支えていこうという試みだ。
その関係での、申し入れであった。
職員栗を行かせようと思っている。
近々、職員ブログで報告があるだろう。
「ご近所応援団」については、いずれ詳しく書きたいと思っている。
(これは担当の若い職員に書かせようかな)
今や、一つの施設で対応する時代ではない。
支援を必要とする人は、まさに地域に暮らしているのだ。
その暮らしの一部を切り取った場面での対応だけでは、十分な支えは出来ないだろう。
施設同士も、支え、支えられ・・・地域での共同を創り出していかなければ・・・、
小さな「俺んち」根性を乗り越えなければならない時代なのだと思う。
明日の陶友祭も、全員参加で行きたか~。
ステージで、仕事ぶりを紹介するとよ。みんな誇らしか顔しとるもんな。
最近、不調やけん、ポチッとしてんしゃい!すんまっしぇん。 ↓
テーマ:今日の出来事。 - ジャンル:日記
2007.12.07 |
| Comments(0) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
ただいま、休憩中。
陶友祭の準備中。
今年は作品を外に展示する事にしたものだから、雨で進まず!
中の片付けは一応、完了。
中は、お母さんたちの「不用品バザー」会場なので、今更動かせない。
お母さんたちは今、明日のカレーやら豚汁やら、ぜんざいの仕込み中。
午後から、バザーの準備の予定。そのための場所は作れた。
が・・・、空模様が・・・。
午後は、ステージを外に組み立てなければならないのだが、それとテント立て。
・・・雨やむかなあ。
仲間たちって、一つ一つ指示が必要だから、単純な作業でも、流れの中にいてやらないと進まない。
学生ボランティアに任せて、今は、俺の息抜き中。
仲間たちは、昨日ぎりぎりで窯出しした作品の、最後の値付け中。
陶友祭のご案内です。
いよいよです。12月8日(土) 10:00~16:00 場所はこちらです
どうぞ お越しください。ついでにこちらも。
そんな訳で、今日は楽しみの給食はなし。
ほか弁でがまん。
ほら、団塊の調理人さんが、
「食事の
準備ができましたよーっ」っときた。
この間の、手作り味噌で、だんご汁が一品ついとるよ。
空も少し明るくなって来よる。
さ、飯食って頑張るか。
読んでいただきありがとうございました。
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っという訳でして、忙しかろうばってん、頼みます。
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テーマ:いま想うこと - ジャンル:日記
2007.12.07 |
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3行日記 2007.11.22木
今日は陶芸教室。寒くて参加は3人、、ちょっと寂しい。蕎麦が好きだという話になり、今度打って食べさせてあげようかなと思ったり。12月22日、5時から、大忘年会で、蕎麦打ちしますよ。参加はどなたでもどうぞ。ちょっとおしゃべりになった。窯詰めは進まず、明日も出勤。勤労に感謝!する日。
カゴサンは、ここ数日イライラしていた。
旅行のゲーム担当で張り切り、帰ってきてから張りがなくなったのか?
通常の作業のときは、おのおのやることが決まっているので良いのだが、
先日から、陶友祭のポスター作りをしたりしていた。
カゴサンは、仕切り屋を努めないと気が済まないところがある。すぐ、あれこれ
指図したがる。そこで周囲が思うように従ってくれるとしめたものだが、
どっこい、そこには「ああ言えばこう言う」口先トモクンがいる。
2人で、ああたらこうたら、始終言い合っている。
この土俵では、トモクンのほうが数段上だ。
かみ合わず、おかしいと言えばおかしいのだが・・・。
そこでカゴサンのイライラが募るのだ。
「お前ら、下らんレベルの低い張り合いをするな!」
と、いつもなら一喝入れるのだが、今度は私は、「やさしく」放置していた。
カゴサンは、軽度の
知的障害。
まあ、江戸時代だったら「よく口も身体も動き、気のいい人」で通ったでしょう。時々間が抜けていても、障害は顕在化しなかったでしょう。そんな感じの日常である。
養護学校を卒業し、食堂や米屋など転々としながら、最後は仕事に就けなくなってしまっていた。
その頃、荒れていたらしい。
イライラを家の壁にぶつけたり・・・。
バカだの、仕事がのろいのだの散々罵倒されたことを、言葉少なに聞かせてくれたことがある。
そういう世界を見てきた彼にとっては、
上から目線で、人を指図することは、価値あることでかっこいい立派な事なのである。多分。だからそういう風に自分も、振舞いたいのだと思う。
とにかく仕切って
指図しないと気が済まない。
ほんとにいい人なのにこれだけは染み付いて直らない。
相手が自分より上、強いと思ったらヘコヘコこするところも・・・。
こんな姿を見ると、私はムショウに腹が立ち、そしてに哀れになって泣きたくなってくる。この生身の世の中を生きて来たんだ。
美しく楽しいことばかりじゃない。
いやらしい
人間関係にも毒されながらの中で・・・。そして、影響され身についてしまったんだ。
解っちゃいるんだが・・・。それでも腹が立ち情けなく、哀れになってくるのである。
「もういいやろうが、そんなに張り合わんでも、やりたいようにやって、あんたは自分の事をしっかりやってくれよ。」
さて、カゴサンが張り切り、主演男優を演じることが出来る次の舞台を準備してやらなければ・・・。
レベルの低い
覇権主義者?の争いには、付き合ってられないよ!(ははは)
読んでいただきありがとうございました。
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生身の人間、色々ありますね。でもその人が生きてきた人生を思えば、うなづけることが一杯ある。
さあ、ボチボチ行こか・・・。
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テーマ:福祉のお仕事 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.11.22 |
| Comments(3) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
仲間の一泊旅行で長門市を通過した。
長門と言えば、童謡詩人金子みすず。
昼食休憩に寄ったお土産センターに、みすずの詩集が置いてあった。
パラパラめくりながら、気になる詩にぶつかった。
「こだま」・・・何冊かの詩集を見て買ってきたのだが、この詩が載った詩集じゃなかった!
呼べば帰ってくるこだまを、みすずタッチで書いたものだったが・・・。ザンネン!
どなたかご存知の方がいましたら教えてください。
気になったのは、その詩の解説。
そこには、子どもが転んで「イタイ、イタイ!」というと、お母さんから「イタイネ、ああ痛かったね」と、こだまが返ってきて、痛みは半分になる・・・、と言う風な解説があった。
過去の記事(クリック→「共感すること、理解すること」)と関わることだが、
例えばこういう事が日常的にある。
誰かが、何処そこが痛いとか、具合が悪いとか言う。
仲間たちが寄ってたかって「大丈夫?だいじょうぶ?」と声をかける。
すると当人は決まって、もっと「具合」悪くなり、そこでとぐろを巻いてしまう。
こういう時、私は「はい、大した事無いから」といって、取巻きを散らす。
勿論、前後も見て顔色も見ての判断で、自分で立ち直ることを求めてのことであり、
殆どの場合が正解なのだが・・・。
大体が、気を引く行動、かまって貰いたい行動で、ほっておくと、伝染するのも特徴だ。
次に必ず誰かが気を引こうとして、「仮病」を使う。
(彼らには仮病と言う意識は無く、そうなってしまうのだが・・・。)
私はこのひ弱さが嫌いなのだ。可愛くないのである。
誤解を恐れずに強く言えば、「(障害を持ってるからと言って)なんでもかんでも甘えてかまってもらえると思うな!」と言う気持ちだ。
自ら乗り越えられるであろう課題にも向き合うことを教えられていない、この経験の貧しさからくる「甘え」が許容しがたいのである。
だから、本当に具合が悪いと認めらない時は、「自分で立ち直れ!」と、課題に向き合わせるのだ。たまにはやさしく「もう大人だからね」と一言添えて。
技術的には、大体の場合このやり方でその場は解決しているのだが、100%納得はいかないものがある。
例えばわが子の場合だと、その痛みや寂しさやかまって欲しい気持ちが先ず胸に響いてくる。
しかし、仲間たちを見てると「またか、」が先に立つ。
この詩の解説を見て、自分のいやな所があぶりだされてしまった・・・。
そんな事が、昨日からずっと引っかかっている。
今日は、ここにさらけ出す事で、弱点を克服する契機にしなければ・・・。
3行日記
午前、わが庵にもフレッツ光がやって来た。酒飲むだけでなく、当初の建築目的どうり「人生を思索する空間」になるでしょう?午後から、ツンクンとジュンクンと釉薬掛け。腰が痛くてはかどらず・・・。土曜の蕎麦うちが心配・・・。でも気休め以上はあったかな。
読んでいただきありがとうございました。
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みすずにたしなめられて、ちょっと恥ずかしい友さんなのでした。
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テーマ:つぶやき - ジャンル:小説・文学
2007.11.15 |
| Comments(5) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
無事に行って来ました。
初日は、萩の旧町並散策とガラス工房での絵付けに分かれて楽しみ、
夜は、ホテル「萩本陣」で一泊。
それぞれ温泉も楽しみながら、メインイベントの夕食と宴会。
この瞬間にかけた、仮装大会や歌の出し物等々。
二日目は、松蔭神社、松下村塾を見学し、長門市に入り角島大橋、展望台へ。
そして一路帰福のコース。
ここで「仲間達のそれぞれ一コマ」を、大公開!
初日朝から一杯引っ掛けご機嫌のミホチャンは、昼食の刺身がお気に入りで、
バスに乗るや、マイクを取り、
「給食には出ない刺身が上手かったです!」とご満悦。
カゴサンは、帰りのバスの中でのビンゴゲームにすべてを掛け張り切り(形容する言葉が出ません、気持ちはすべてビンゴで、その前から景色は見てないでしょう)、
アイチャンは行く先々で、ジュースにアイス・・・気がつけばお財布空っぽ。
よく休まないで来たタッチンは、落ち着いていたのだが、二日目の朝は、
「俺帰る」とバスの窓から降りようとし、職員をあわてさせ、
毎回、眠れない眠れないのユコチャンは、手口を知った職員に無視されすやすや・・・、
チャイナドレスの仮装をしたドナタさんは、毎度のように張り切りすぎ、パンチラ・・・、
お母さんが知ると卒倒では済まないな。
ナツサンは温泉が楽しみで満喫、お土産は、餞別もらった人の顔が浮かび5000円予算で1万円以上をかごに入れ、
レジは渋滞。あれ減らしこれ減らし・・・。
お気に入りの職員と座りたくて、バスの席取りに執念を燃やしたオサチンは、いつも失敗でモンモン。宴会の司会で出番もあったから、良かったやん。お土産沢山下げて足はフラフラ、大丈夫帰り着いたかな?
気になる女性の仲間の部屋に行きたいトモクンは、ばったり職員に出会いそっと「回れ右」を繰り返し、何も言われないのに自識過剰・・・。
宴会のためにCDを沢山持ってきていたカッちゃんは、出番が時間切れで大失意、いじける。
マイペースのホンチャンは、好きなビールも飲めて嬉しそう。ヒロコの面倒も良く見ていた。
夜は、「友さん差し入れです」と部屋に缶ビールを持ってきた。「気を遣わんでいいが」、
行く先々のケータイチェックに、「旅行のときぐらいはケータイはよかろうもん!」
ツンクンは落ち着いたもので、朝風呂も入り土産も買い、宴会では急きょ「陶芸一直線」を披露。
落ち着いていると言えばジュン君、決まった時間に決まった行動。部屋で布団の中で1時間も頬杖ついて横になってる。「もう寝ていいよ」に、「いいです」、「どっかに散歩にいったら?」に「いいです」・・・時間が来たらグーグー。自閉症ピッタンコ。
自閉症と言えばトノ。つかず離れずきちんと皆と行動。部屋に着くと「ふろ」。
みんなと大浴場に誘うも「ふろ」と、さっさと内風呂へ。浴衣を着こなし宴会へ。さっさとたべてビールもグッと一気飲み・・・、なんでもかんでもさっささっさ。
経験でしょう。家族と旅行することも多いし、旅慣れしてます。
そして、自分で距離を測りながら、皆と一緒に行動することが出来るようになり、視野においていれば安心です。
女性の職員が、浴衣の前のはだけぶりを盛んに気にするも、本人はお構いなし。
さて、問題のヒロコです。
小さな鬼ごっこはしょっちゅう。
萩市を舞台に広げることはなく、想定の範囲と言うことでした。
風呂、食事、移動・・・あらゆる場面で、小さな鬼ごっこが展開されましたが、
(ここには書けない様なこともあったが、生活と呼べる基本が出来ていない、)
皆と一緒に行った旅行一泊二日は、仲間たちとのつながりつくりのいい経験になって欲しいと切に思う。
夜中に、ふとヒロコの布団がもぬけの殻、事務員さん達は肝が冷え、探し回り・・・、
結局、カゴサンたちの部屋に潜り込んでいたりして・・・、なんなのよ。
でもいつもはあまり関わりあわない仲間たちが、
ヒロコと手を繋いで歩いてくれたり、意識して声をかけてくれたりする姿は、発見でした。
みんな、仲間として迎えようと気を遣い一生懸命なんだな。
ここでまったく余談だが・・・。
部屋に入るとトモクンが、「きらっと生きるのメンバーや」と言った。
8,9年前だろうか、NHK教育番組の「きらっと生きる」に出演したことがある。
大阪放送局のスタジオ収録のとき、一泊で出かけたことがある。
そのときのメンバーが、トモクン、ジュンクン、オサチンに私。
くしくも、旅行の部屋割りメンバーが同じだった。
「そう言えば・・・、良くこんなこと覚えてるもんだな」と感心した。
そしてますます明らかになったこと。
「仲間の旅行とは、
バスの中のゲーム、温泉、宴会、お土産買い物・・・これが四大要素。
何を見学見物するか、何処に行くかは、実はどうでもよろしい!」
予算のこともあるし、来年の教訓にしなきゃ。
とまれこうまれ、みなさん事故も無く楽しめたようで何よりでした。
職員は、今日ゆっくり寝ることでしょう。
私は、バスの長旅で腰痛悪化、2日目は最後部の座席で身体を伸ばしていました。
明日は皆休み。
私は、ツンクンとジュンクンに手伝ってもらいながら、釉薬掛けと窯詰め作業、
陶友祭モードに切り替えないと。
読んでいただきありがとうございました。
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事故も無く、皆で楽しめた「仲間の一泊旅行」、お疲れ様でした!
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テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記
2007.11.14 |
| Comments(3) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
トノ絶好調です。
あの技術はどうして身についたのだろう。
脳の中を覗いてみたい。
兎に角、土を薄く積み上げ筒型の形を作ることにおいては、ピカイチの腕前です。
今も、お気に入りのマグカップに寸法を合わせながら、ひたすら創っています。
仕事としては、マグカップは今は要らないのです。
居酒屋さんから、150個の焼酎カップの注文があり、
私としては、そちらにサイズのいいのは回したいのです。
ところがトノ、お許しにならないのであります。トノの行為にはは、取っ手を付けるところまでが、既にプログラムされている。
これが、自閉症の特徴。
直談判の説得は無理。
「焼酎好きな人?」と言うと、ハイと手を挙げる、そこで「焼酎カップにしようか?」と聞くと、
「マグカップ!」と、拒否である。
そこで私は、クーデターに訴えるのです。トノに気づかれないように、取っ手をはずして、ショウチュウカップに仕上げます。
このタイミングが難しい。
じっと待機してチャンスをうかがってはいられない。あれこれの仕事をしながらなので・・・。
陶友祭を前にして、あれもこれもだが、せっかくの注文です。
間違いなくお金になるのです。
なんとしても、クーデターを成功させなくては・・・。これが薄手で、焼酎のロックなんかにはいいんだよね。
ちなみに、このクーデターについては、異論もあるかもしれませんが、
「本人の意思を尊重してない」とか・・・。
本人にとっては後で「あれ?!」と気がつきますが、
それ以上ではないと言うのが、クーデター決行の判断基準です。
トノに「仕える」は、固い頭じゃダメ、
クーデターでも起こすぐらいの柔軟な戦術が取れないとね。
読んでいただきありがとうございました。
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クーデターを支持する同士諸君。秘密裏にこっそり、
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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.11.09 |
| Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
あくしゅさんが、次のコメントを下さいました。
日本人は働く事が好きで、世界から勤勉な国民性と言われていましたが、いつの間にか日本人は「お金儲けの亡者」と言われているような気がして・・・・いやな感じです。
弱い人が生活し易い世の中は、みんなが生活し易い世の中になるのに。
権力がある者を中心にした国つくりを進める「自民党と公明党」をノックダウンしないと、優しい国の実現はできませんね。
陶友に、働き者のカゴさん(59歳、男、軽度知的障害)がいます。彼は毎日始業の1時間ぐらい前に来て、鍵が開く前の作業所の周りで、
水播きしたり、掃除をしたり、いつも身体を動かしています。
お父さんは90歳近く、病院で寝たきりの暮らし、お母さんは86歳、足腰がままならずの暮らしです。
夕方お母さんの家事の手伝いのため、カゴさんは早退をします。
寂しさに、薄い後ろ髪が引かれています。
オシャベリが好きで、
オシャベリを止めたら窒息死しそうです。
かつては陶芸班にいましたが、おしゃべりを生かして、食品班に変わりました。
豆腐や野菜を、リヤカーに載せ、ラッパを吹いて近所に売りまわるのです。
近所のおばちゃん(お客さん)とのオシャベリが楽しくてたまらないようです。炎天下も汗びっしょりになって、雨の日も傘を差して、みぞれが降っても腰にカイロを巻いて、
「お客さんがまっとるけん」と言って配達に出かけます。
「今日は雨だから止めとこう」と職員が止めようとしても。
その彼の月給は1万円です。お金が目的だったら、来る意味はありません。
人とつながり、自分がすることが誰かに喜ばれる。
彼が
働く理由は、ただそれだけです。
楽しいのです。自分が人に必要とされ、役に立つ人間だという事を知ったから。
そして彼はもっといい仕事がしたいと思っています。
その為に、今まで苦手で見向きもしなかった「文字」を書くことをはじめました。
売り上げを伸ばすために、新しいお客さんの住所と名前を覚えなければならないのです。
ある日突然、手帳を持って書き込むようになりました。
見れた字ではありませんが、彼にとっては立派な字です。
そして、お得意さんを少しづつ増やしています。
この年になっても、自分から「成長」する努力をしています。
働くことは、こういうことだろうと思います。
自分の働きが誰かの喜びになり、その喜びが自分の喜びになり、
その喜びをもっと大きくするために、自分をもっと成長させていく・・・。カゴさんの家は貧しく、彼の
障害基礎年金6.6万円は、そっくり家計に組み込まれています。
彼の自由にはなりません。
それどころか、わずか1万円の給料もそっくり家に入れなければなりません。
クラブのときなど、お母さんに小遣いを貰うのを遠慮して、彼はお昼は素うどんしか食べません。
陶友祭の時だって、そこに安いおいしい食べ物があっても、家からおにぎりとカップめんを持ってきて食べていて、それを見て、職員は切なくて泣いてしまいました。
(気がついて、勿論、あったかい豚汁や色々沢山食べてもらいましたが・・・。)
人を踏みつけて稼ぐ訳ではありません。
自分が出来ることを精一杯に頑張り、喜んでもらえる人がいて、だからもっともっとと、喜んで働いています。
そのカゴさんに、自立支援法が何をしたか!?ここを読んで下さい、「陶友通信NO.102」→くりっく!左側の手書きの訴えは、カゴさんが昨年福岡市との懇談会の時に、
「どうしても訴えたい」と言って、書いたものです。
読みづらいですが、ぜひ読んで下さい!
苦手の作文を、鉛筆なめなめ、何日もかけて、職員が付きっ切りで手伝って。
自立支援法で、応益負担が発生し給料はそっくり利用料として払わなければならなくなりました。
陶友を止めるしかないと、お母さん意言われ、肩を落とししょぼくれていました。
私からお母さんにお願いしました。
「給料を家に入れることは出来なくなるが、新たな家計からの持ち出しが無いようにするので、
通わせてください」と。
そして今、「1ヶ月働いても、明細書しか入っていない給料袋」を貰いながら、
それでも、陰日なた無く精一杯働いて生きています。
働くことは本来、自分を豊かにし人を豊かにし、楽しいものなのです。
決して人を踏みつけたり、傷つけたり悲しませたりするものではありません。
お金は必要です。しかし、必要な分だけで十分幸せになれるのです。
カゴさんや仲間たちは、そう教えてくれます。
福祉の仕事は、かわいそうな人を世話する仕事では決してありません。
共に生きながら、人間の優しさや、美しさや、豊かさを確かめ、学び育てあう仕事なのです。だから、私たちは世の中の片隅で片寄せあって生きることはしません。
堂々とお天道様の下を、天下の大道を胸を張って歩くのです。
ささやかでも、私たちは「優しい国つくり」の主人公、この国の主権者なのです。よその国にズカズカ乗り込み人殺しをしたり、
人の命や暮らしを踏みつけにして肥え太る輩、
そのお先棒を担ぐ政治屋ども(今、子どもが見ても恥かしい事をしてる!)。
奴らをしっかり見据えて、闘い、ささやかな私たちの日々を守らねばならない。
私たちの日々、それは誇り高い人間の営み!
読んでいただきありがとうございました。
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長くなりましたが、自立支援法が何をしたか、
そんなものに負けずカゴさんが、どのように生きて働いているかを伝えたかったのです。
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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.11.08 |
| Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
自閉症のトノが久々に作業に取りかかった。
もう数ヶ月ぶり。
ここ3ヶ月は、妹さんがお産で実家に帰ってきており、小さな甥や赤ちゃんがいて、
人環境の変化に弱いトノには、大変なストレスの中、共存のための努力が払われていた。
先日、妹さんたちが帰り、いつもの3人家族に戻り、熟睡していると報告があった。
「共存」のための、計り知れない程のエネルギーを使っていたことが伺え,
「このエネルギーを、今度は作品つくりに向けるといいですね」と言ってた所だった。
お、おおお!
今朝、来るとすぐにろくろを出して、得意のマグカップを創り始めた。
終日である。
期待的予想が当たった。カレンダーにもこだわりがあるから、1枚めくって、区切りにもなったのかな?
表情も穏やかだ。
これまで、作業できない彼なりの事情があったのだ。
その事情がわからないから、そこへの具体的援助が出来なかった。
そんなもの解れば、苦労は無いよな。
この3ヶ月は、家で皆と共存するのが彼の最大の課題で、主戦場はそこにあった。
作業所は、息抜きし、戦いに備えるところだったんだ。
だから、作業なんかにエネルギーを割けるかよ、ってところかな?
ひとまずは、良かった良かった。
(明日もという保障は、まだ無いぞ)
読んでいただきありがとうございました。
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ひとまずは良かった良かった。こだわりのエネルギーを、作品つくりに向けてくれよ!
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テーマ:ああ、よかった - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.11.01 |
| Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
ユコチャン(30歳、女、中度知的障害)は、そのよく通る声とともに元気なダウン症の娘さん。
食品班で、豆腐や野菜を売ったり、惣菜を作ったりしている。
ダウン特有の頑固さがあったりして、納得できないとよくエンストしたりしていた。
しかし、お店の仕事をする中で少しづつ自信をつけ、最近はだいぶ落ち着き逞しくなってきた。
ある日、食品作業室の周りをうろつく、ヒロコに注意した。
班以外の者は、衛生上の観点から、そこらへんをうろつかないように言ってある。
だから真面目なユコチャンは、当然注意をする。
本人には普通なのだが、彼女の「ダメよ!」は声も大きく、きついときがある。
ヒロコはこの所、人に何かに言われると、その内容に関わりなく、イライラしてムカツき、仲間につかみかかる。
最初の被害者はアイチャン。(この人も、おせっかいが多い)
作業後の帰途、バス停でつかみかかった事もあり、職員が毎日エスコートしてバスに乗せている。
そして今度のターゲットは、ユコチャンとなった。
はじめは、おっかなびっくりもあって、泣いた。
勿論、職員が気がつき、調整に入るのだが。
そうして、こちらも地下鉄まで送りが必要になってきた。
ただ、職員が間に入り、別々に対応する事だけでは事故は防げても、問題の本質はは解決しない。
当事者同士の関係をどうするかが問題だ。
場合によっては、ヒロコのヤキモチを刺激し、ヒッツカミをエスカレートさせかねない。
ユコチャン自身がどう対応するかも、支えなければ。
私は、最初のトラブルのとき、涙を浮かべ訴える彼女に、
「ユコチャンよく我慢してあげたね、さすがお姉さん、先輩だもんね。」と声をかけた。
「ヒロコ、ほんとは友達になりたいけど、お母さんがいなくて寂しかったりするから、がまんしてあげてね。」
「頼むね。先輩。お姉さん!」
涙目でちょこんと頷く。
今日、職員の状況の見間違いで、ユコチャンを一人で帰した。ヒロコは、ほかに職員と一緒のはずだった。
ところが、フリーだった。
心配しながら終礼をしていると、
「来なさい!」とユコチャンの声。
駆けつけると、ヒロコにきつくつかみ掛かられたまま、連れ戻してきたのだった。
おお、逞しい、立派。
これまでだったら、パニクッて泣き喚いていたろうに・・・。
自分の中に力は眠っているのである。ユコチャンの自己認識が、「ヒロコと同レベルだ」と言うものであれば、こうはいかないだろう。
最初にトラブルがあった時の終礼で、私は、
「ユコチャンを高い立場に引き上げ、立たせる必要がある。キイワードは『先輩』『お姉さん』である。」と話した。職員もそういう視点で関わってきた。
末っ子で、一人娘のように育った彼女にとっては,この言葉は、自分を大きく膨らませ、眠った力を自ら引き出す、魔法の力を持つキイワードなのだ、と思ったから。
今日のように、今のところユコチャンは、健気に奮闘中である。
無理をさせてはいけない。しっかり見守らねば・・・。
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健気に頑張るユコチャンのために
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テーマ:ダウン症 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.10.25 |
| Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
トノ(33男、自閉症・重度知的障害)には、およそ世間の常識からは、見当もつかないような行動がある。
地下鉄に乗るとき、空席があるのに満席のところへ行き、席を空けることを強要したり・・・。
その度にお父さんは、状況を調べ、お詫びと理解をお願いにの回ったり、大変な努力をされている。
そうやって彼の活動範囲を守らねば、家に閉じ込めておけと言うことになるからだ。
さて、連絡帳でおもしろい報告があった。
名付けて「トノの美感覚の法則」としよう。
昨日の地下鉄乗車時、
入り口付近に空席があるにもかかわらず、満席のところに行き、
座っている女性に指差し「トノ!」と叫んだそうである。席を譲って、と。
一方、殆ど空席のときにも、わざわざ他人のすぐ隣に行き密着して座るらしい。
若い女性でもムクツケキおじさんでも、、お構いなしに・・・。
お父さんは、その鍵を解きました。
物を並べるのにこだわる彼の行動パターンをヒントに。
「彼にとって、0%か100%が美しいのです。中途半端に開いている席は美しくない。
だから満席のシートを選ぶのです。
逆に、すべて空席から始まるときは、端から順につめていくので、最初の客の隣に着席する。」
これが彼のルールだと。
「これらの行動の背景にあるのは、『赤の他人は物と同じ』です。
人としての関心はまったくない。
トノにとって、家族や陶友の仲間、職員など、気心の通じた人だけが『人間』として認知されているのではないかと思います。」
自閉症の人は、おのおの自分なりの行動の法則をもっています。
人はみんな持ってるのだが、彼らの場合、常識の範囲を超えてるので理解しがたいだけです。
「このように本人の行動をよく観察し考察し理解する努力は、絶対に欠かせません。」と、叱咤され激励も受けました。
私は、連絡帳に次のように書いた。
「なかなか興味深い分析です。脱帽です。かなり正しいと思います。
参考にさせていただきます。
『0%か100%が美しい。』・・・『美しい』がいいですね。
ありますね、そういう美の感覚って言うものが・・・。」
読んでいただきありがとうございました。
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「トノの美感覚の法則」に、なるほどと思ったら、
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テーマ:自閉症児の親 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.10.24 |
| Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
ツンクン(37歳)は、毎日数回「友さんが好きです」と言ってくれる。
今年の初めに、私の庵に泊まりに来てくれた。
(私の所に泊まりに来たと言うのは、彼にとってはステイタスなのだ。)
その時、マグロをご馳走した。と言っても、安物。
近所に、黒マグロのコッパが安く売られてる。時々買う。味は一級品である。
それを出したら、美味い美味いと沢山食べてくれた。
それ以来、「友さんが好きです。マグロが好きです。」と言う。
私は「俺とマグロとどっちが好きや?」と聞く。
彼との付き合いは、20年近くになる。
前の施設に、養護学校を卒業して入ってきて以来だ。知的には中重度。
いつでも誰でも、心を和らげてくれる。
その秘密を、初めての家庭訪問で見た思いがした。
今は亡きおじいさんと話した。
「うちの孫はよか孫です。この頃は、朝は自分で起きてきて、支度して出かけるようになって。じいちゃん元気でと、声かけてくれる。やさしか孫です。」
普通、手のかかる孫ですがよろしくお願いします、と来る筈だが。
若い時ブラジルに開拓移民として行ってたと言う。
少し、スケールガ違う人だった。
なるほど・・・と、後から考えた。
おじいちゃんを始め家族が、彼のことを肯定的なまなざしで見て、育てて来たのだろう。
ツンクンはいじけたところがまったく無く、とても気持ちいい。
人を気持ちよくしてくれる。
ちょっとひ弱なところもあったが、
後輩たちが入ってくるたびに、少しづつ逞しくなって来た。
特に、私がイライラしてる時等、
何の脈絡も無く突然「友さん」と声をかけ、「好きです!」と言う。
ダウン星人特有の顔を、フニャーッと崩して。
「何イライラしてんの。」と優しくチェックされた気がする。
ツンクンは精神的にとても落ち着いている。そして優しい。
先日、「知的障害そのものは、対人的な面ではそう難しくは無い」と書いた。
ゆっくり丁寧に、そのペースに沿って関われば、ゆっくりゆっくり共に歩むことが出来る。
ツンクンのように、お互いいい気持ちで。
彼のおじいさん達のように、障害を受容し、肯定的に関われば、心がねじれたり、性格障害や精神障害を2次的に蒙る事も無かろう。
個人的に言えば、私はツンクンに何度も救われてきた。
無認可の頃から、幾たびもの困難の中で、
「友さんが好きです。」と言う一言で。
「どっちが好きや?」の質問に、当初は困惑してた。
最近は、すかさず「友さんです。」と答える。
俺が、そう言うように頼んだから。(ははは)
読んでいただきありがとうございました。
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ツンクンに「好きです」って言われてみたいなって思ったら、
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テーマ:ダウン症 - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.10.22 |
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きょうは、ちょっと困難な仲間たちについて。
自閉症のトノ(33歳、男)は、人環境変化が苦手である。
変化によるストレスと闘わなければならなくなる。
今大奮戦中で作業どころではない。
親子3人の暮らしの中に、妹さんがお産で帰ってきて2歳の甥と新生児の泣き声に囲まれて、人環境の大異変が起こっているのだ。
初めは、甥もトノも避けあって大変だったようだ。
親指の付け根をかむ自傷行為が復活し、睡眠障害も引き起こした。
作業所内では殆ど作業には入れない。
「めだまがくるくる・・・」「しおみずばかりじゃふやけてしまう・・・」と終日さえずっている。
「仕事せんで、何で目玉が回るとか!」と私に言われながら。
お父さんが連絡ノートに書いてきた。
「家族がみんなで台所に集まっていたとき(普通こんな人口密度の高いところは避けるのだが)、甥が『おじちゃんスキスキ』と言うと、すかさずトノは背を曲げ顔を近づけた。
頬ずりには至らなかったが、十分に親愛の表現であった。
その姿は感動だった。
・・・みんなお互いに我慢しあい支えあっているんですね。」と。
トノは笑顔で耐えながら、いいおじさん目指して闘っているのである。
自傷も睡眠もかなり安定して来ている。。
闘っているのである。作業もせずただフラフラしてるのではない。
極度の頻尿に悩まされながら・・・。
週明けは生活の乱れがピークだ。
ミホチャン(60歳、おとこ)は、今日も朝から酒のにおいをプンプン。
風呂にも入らず髪もひげもボウボウ。
酒だけは毎日努めてる。俺が言い出すときりなくなるから、今日のところは黙認。
作業だけはしこしことやっている。
長期の休みが続くタッチン(33、男。軽度知的に精神障害)。このところ時々出てくるようになった。担当の栗に背後霊のようにくっつき回っている。そばにいると作業をするが、目を離すといつの間にか帰ってしまうこともある。この職員体制ではマンツーマンは無理。
少しづつ足が向いてきてるからいい傾向。
ホンチャン(33.男)も、サラキン疲れとバイト疲れか、
「あっちが痛いこっちが痛い」と、2週間以上休んだが、出てきだした。
消費生活相談に行って「返済はしなくてよかろう」ということになったらしい。
様子見。肩の荷が下りたのか。一応普通に元気だ。
ホストクラブの皿洗いのバイトは続けるらしい。
6~7万の小遣いになるらしいから。
陶友には何しに来とるのか
。「気持ちが安らぐ」そうで、それも利用の仕方か。
2ヶ月近く来れなかったドナタサン(31.女、軽度知的に精神障害)は、このところ元気。
いつものように、元気な豆腐の売子さんになった。
仲間ともいつものようにオチャラケている。
あの休みは何だったんだ。
お天気姉さんだからこんなもの。待てばいい。
その時が来れば復活!である。
「どなたでしたかね?」と言う私のツッコミに「もう、友さん!○○でしょうがあ!もう、もう」である。
しばらくはこの調子で落ち着いてくれるでしょう。
もひとり。長欠のマサキクン(51、軽度知的に精神障害)。
時々、栗を持ってきたり柿を持ってきたり・・・。
何か用事にかこつければ足は向く。
これも待つしかないだろう。
日曜日は担当のとくいが、能古島に一緒に出かけたらしい。
その土産を持ってこさせると言う作戦の元に。
しかし今回は通用せず
。本人は休み、お母さんが土産を持ってきた。ご苦労様。
グループホームでの集団生活になじめず、アパートでの1り暮らしに戻ったナツサン(61.女)。知り合いになったお寺さんで、朝晩の御勤め。
掃除をして、朝夕食を頂くのだそうだ。たくましい。
ずっとそうした来た。調子がいいときは良いが、何かあると冷静に合理的に物事の判断ができず、相手の悪口を言いふらし、あきれられて去られて・・・。
また次の人を探す。
逞しくもあり・・・、障害故と思えば仕方なくもあり。
さて今度はどう続くか?
糖尿の値が高めに推移している。
いろいろである。
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2007.10.16 |
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人から何か頼まれるって、もちろんうっとおしい時もあるけど、大体うれしいもんだと思わない?ですか?
今日、IO君が、友さんが置いていた葉書を投函してくれていた。
頼む前に。
葉書がないので、どうしたのかな、もしやと尋ねたらやっぱりだった。
友さんは時々よく、仲間たちに頼みごとをする。
「○○さん、お茶碗片付けとってね」とか。
知らない人が見たら、仲間を小間使いしてと思うかもしれない。
ここで言い訳しとこ。
あれは友さん流の「関係つくり」なのです。
たとえば、自閉症のIU君。
作業にも入れずにいるとき、
「連絡帳もって来て」とか、「バケツに粕がたまったよ。捨てて」とか、「この封筒○さんに持って行って」だとか・・・。
こういうことって、結構必要なんだと思う。
仲間によって、頼むことは当然違ってくる。その目的も。
「友さんに片付けてっていわれたー」と、喜んでる(多分)姿を見ると、これでいいと思う。
そして、人にものを頼まれたり、人が困っているとき何かしてあげることを喜ぶような人になってくれれば。
自閉症で人とのかかわりが苦手な仲間が、頼まれることで簡単なひとつの行動でも、人との関係の中にいることが出来るならば・・・。
時々挨拶やお礼の葉書を書く。
IO君にはそれの投函を頼んできた。加齢で、脳性まひによる歩行が頼りなくなってきている。
でもまだ大丈夫だろう。
彼は「ありがとう」と言われることを、とても喜んでいる。
今日も、いつも頼んだときに置く場所にある葉書を見つけて、自分から行ってくれた。
民営化された郵便局株式会社よりは、友さんにとっては、優しく有難いかも。
「ありがとう。間違ったらいかんけん、確かめてから行ってな」
3行日記・・・今日の友さん。 07.10.03
陶友通信NO.109の版下ほぼ完成。ちょっと気分解放。印刷に回し来週には皆さんの元へ。
エコルカード代3000円をゲームで使い、悪い心に執りつかれ出て来ないHKさんが気になる。
サラ金借金のHYくん、母親と消費生活相談センターに行ったらしい。何とかなればいいが・・。
遅くなった。今日中には帰り着くぞ!
みなさん。おやすみ。
テーマ:つぶやき - ジャンル:福祉・ボランティア
2007.10.03 |
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バイトの面接に受かって書類がいるという。
本山(仮名)38才。
どこからどう見ても、話していても「知的障害」には見えない。
中学校の特殊学級を出て、理容師の見習いを数ヶ月やったが物にならず、ずっと在宅。
時々家業を手伝い小遣いをもらったり短期バイトをしながら、20年暮してきた。
陶友に来て3年になる。
時々父親の仕事を手伝いながら…。
母親は、心臓の1級障害。父親は現在、交通事故で長期の入院をしている。
複雑な事情で、本人は家庭内一人暮らしである。
常にケイタイを手にし、ケイタイの話題からしか人と話せなかった。今も手放せない。
サイトで競馬などをしているようだ。
あるときから夜のバイトを始めた。ホストクラブの皿洗いだそうだ。
まともにこのようなことを職員に報告するとか相談することはない。ましてや、担当である私には…。
自分の課題を持って人と向き合えないのである。
愚痴るように若い気安い職員にこぼしたことを総合すれば、次のような事情だ。
ケイタイサイトで、スロットの攻略法を買ったらしい。ご丁寧に、金貸業者つきで。
50万円。元利合計で100万近く返さなければならない羽目になり、とても親にはいえない、そこでバイトを始めたと。
なるべく時給が高い、夜のバイトだそうだ。時給1000円。
5ヶ月ほどがんばったが(かなり頑張っただろう、昼は大体、陶友に出てきていたから)、きついからやめるという。
身体はともかく、年下の人からも、馬鹿呼ばわりされるのがたまらないらしい。
一通りの事情をつかみ、いろいろと話した。
サラ金がどういうものか。
金を返せない人に貸したほうが、相手にとってはうまいんだぞ。一生利子に喰らいついて離さないのだから、親に相談したほうが良いと勧めるも、自分で頑張るだけ頑張るといい、今日に至った。
破産手続きも考えられたが、本人が言うとおりにさせた。
「どうしてもの時は、ちゃんと相談するように」と言い聞かせて。
(相談する力がないことぐらいは解っているので、愚痴を拾ったら、次のバイと探しに、ぶつかった。)
あんな世界にいいことあるもんか。あぶく銭で遊ぶ奴から金を巻き上げることを考える連中の中で、大事にされる訳ないだろう。一番弱いものが、憂さ晴らしにいじめられるんだ。
一通り、世の中も教えなければならない。
サラ金からの通知も来て、母親にもバレたが、それどころではないらしく、今度は、工事現場で交通整理をしたりする警備員の仕事らしい。
バイトするぐらいのことできるんなら、陶友は辞めてフリーターでもやれば?たったの1万にも満たない給料のために…。
「ここに来ると気持ちが安らぐ」のだそうだ。
当座の必要な金稼ぎのためには、少々頑張れても…。就職はいやなのだろう。
実際、就職を前提にした実習先を紹介しようとすると、間髪いれず「いいです!」と、断る。
今まで口にしたくないようないやな思いをして、世の中と付き合ってきたのだ。
いや、付き合いきれずに逃げてきたのだ。
とりあえずここで、羽を休める必要があるのだろう。
やっと少しづつ、人と関わるという事もできてきている。
弱い仲間たちには、優しい面も見せるようになっている。
怒鳴られることも、馬鹿にされることもなく、自分の出番もある。
も少し、時間をかけよう。
2007.09.10 |
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いやあ、びっくり。
つよしくんがあのカナちゃんをなだめてしまった。
休みがちだったカナちゃんも、お父さんが退院してきたのと、2学期が始まり妹たちも学校行くようになり、規則正しい生活に切り替わったのか、ともかく作業所に出てくるようになった。
がしかし、きちんと作業には入れるわけではない。
途中で寝そべったり、外に出て行ったり…。なかなかだ。
それでも、職員が目を離さないようにしながら、勝手な行動をしないよう、休憩したり出かけたりしてもも良いから自分で意思を伝えるように求めている。
この、「自分で意思を伝える」言語コミュニケーションがなかなか出来ない。筆談もやったりと、辛抱強くいろいろ手を尽くすのだが。
言語は通常会話程度は獲得しているが、心理的要因に基ずく、コミュニケーション障害と考えられる。
今はターゲットは実習生。手を引いて外に出て、「どこに行きたいの?何をしたいの?」と聞かれても、だんまりで引っ張っていこうとする。
遂には膠着状態になり腕や洋服にしがみつき、自分の要求を通そうとする。
ここでは今は、基本的にはそうゆうやり方は、受け入れない方針で臨んでいる。。一度妥協したら、そうゆうやり方で要求が通るとと思い込み、状況は改善されない。最初が肝心。
本人が、筆談ででも自分で伝えることが出来たら、「きょうは、なんかやるきがない きゅうけいしたい」・・・なんじゃそりゃ!と言うような内容でも「じゃちょっと休んでていいよ」と、対応してきている。
現在の方針が絶対に正しいとは思ってはいない。障害の陰に隠れた逃げや甘えがある。だから、職員に通用しないが、まだ訳の分からない実習生は、通してくれるだろうと言う読みがあるのだ。したたかだ。
方針をコロコロ変えると、やってることがが正しいかも間違いかも見えなくなる。
一度掲げた方針は、一定の評価が得られる段階までは動かしてはならない。実践に当たっての原則だ。
そこで、昨日は、切り離しほったらかして、職員も実習生も二回に上がり終礼を始めた。
案の定、地団太踏んで床をたたきながら、大きな声で泣き喚きだした。
実習生も皆気になるようだったが、私は「はい無視して会議に集中!」と促した。
泣き喚き、感情を発散すると、後にだいぶ落ち着いて話も出来るようになるのが常だから、様子を見ようと言う方針だった。
タイトルからいけば、ここまでは、イントロと言うことになるが…。
そこに戸締り終えたつよしくんが通りかかり、捕まってしまったのである。彼のシャツを引っ張りしがみつき泣き喚く。
実は以前もそうゆう事があり、つよしくんは、怖がり引きつり大変だったことがある。彼は非常に優しく育てられ、気持ちのいいほんわりしたやさしさを持っており、周りの人たちを癒す不思議な力を持っている。
一方で、非常に波風に弱い。あの時の、恐怖におののく姿は、顔面は真っ赤に引きつり、飛び跳ね、始めてみる姿だった。
私は、どうなるかと、終礼を進めながら、時々注意深く見ていた。
肩をたたきながらなだめようとしたり、つかまれた手を解こうとしたり、困惑しながらも決して、拒否したり逃げ出そうと言う感じではなかった。
しばらくして、少し落ち着いてカナが手を離したとき、ツヨシは帰り支度のためロッカーのある2階に上がってきた。
「先輩だから頼むね。トントンと優しくしてくれ。」と私は声をかけた。
帰り支度を終えたツヨシは、落ち着きかけたカナの肩をトントンと叩きながら顔を覗き込み、なにやら聞いていた。
そして、カナチャンは電話をかけ始めた。
私には彼女のやることは、おおよそ見通せていた。
養護学校のときの先生に連絡を取り、会いに行きたかったのだ。
この時のカナの声は、二階からもはっきりと聞き取れた。
「つよしくんも一緒にいい?」
一件落着。
ツヨシは、近くの養護学校まで付き合ってやることにしたようだ。
その様子を見届けた私は、実習生たちに「ツヨシがどうやって、問題を解決したか講義してもらおうか?」と、半分冗談で投げかけた。
「本人の気持ちを聞いただけよ!」と、回答も添えて。
(あとでツヨシに聞くと「バランスがあると。」と答えていた。つかみかかってきた時の体のバランスだそうだが、もしかしたらそれは、微妙な心のバランスのことなのかも知れない。)
あの恐怖に引きつっていたのは、2ヶ月ほど前。ツヨシがここまで、受け入れて向き合うとは!
職員一同、ビックリした!
陶友の仲間たちは、日常の小競り合いはあるものの、このようにこれまで、どんな仲間をも関わりあいながら、彼らなりの理解の力で受け容れてきた。
これだけは、感心できる、陶友がつくりあげて来たものだと。
最後までありがとうございます。
よろしければコメントください。
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2007.09.06 |
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最近なかなか出てこれないHさんのこと。
忙しいとか、手がが回らんとか、私は逃げていた。
出てこれない仲間に、出てきたときの対応だけで何ができよう。
彼女は最近、スーパーで遊んでいるところ「友達になろう」と声かけられた、高校生らしき少年に、「3000円貸してくれ」と要求されていたことがわかった。
非行に巻き込まれたら・・。性犯罪に巻き込まれたら・・・。
実際、高等部のとき、万引きを強要され、警察に補導されたこともある。
ここは動き出さねば。
待ち合わせの可能性のあるスーパーに行き、アパートに行った。
ひとりの明らかに障害をもった少年が、誰もいない路地で、シャボン玉をしていた。
そして、私がドアをノックするのを見て、走りよりアルバムをかざし、そのなかのHさんを指差した。「この子の事?」という所だろう。
どうもこの少年に間違いはない。
顔にたぶん先天性のものだろう、大きくゆがんだ奇形があり、それで聴覚や言語の器官もやられたのだろう。聾唖の少年だった。
一応名前を確認し、悪い子じゃなさそうだ、と思い引き返した。
後で聾学校に問い合わせると、そこの卒業生だと確認できた。
ほんとに友達が欲しかったのかも知れない。はっきり言って、特殊メイクで思い切り作ったような顔は、私でさえ初めは、強烈な違和感があった。(申し訳ないが)
聾学校卒業後も就職できず、ふらふらしてるとの、学校の話だった。
やっぱり寂しくて、友達が欲しかったんだ。と思いたい。
今度また会って、筆談でもっと詳しい話を聞こう、金を借りる事はやめるように、彼女の状況も話そう。必要によっては、学校にも協力を願おう・・・。解決の方向が見えてきた。
それと、新たにあの少年のことが気になりだした。あのアルバムは彼の大事な出会った人たちであり、コミュニケーションツールなのだろう。
今日のタイトルから言うと、これからが本題。
Hの件については、消極的だった。本来の自分ではなかった。
この前、ブログに健康保険の問題を書いたときに、「腹をくくる」と表現した。これはいわば、公約。
私は、軟弱なので、心の中で決意をして物事をやることができないタイプ。だから声に出して、人前で言う。しかもかっこつけたがりで、見栄っ張りだから、なるべく良いことを言い、言った手前恥ずかしいことはできないと、張り切る。
私にとっては、話を聞いてくれた人たちが心の中にはいってきて、応援してくれる、そんな感じになり、ああ、この人たち裏切れない、がんばろうとエネルギーが沸いてくる・・・そんな感じなのです。大体私の半生はそんなものでした。
今回も、ここで言ってしまったことが、一歩へつながり、前へ進むきっかけになりました。
言った手前、やらんと、男がすたるもんな。
ブログを、こうして心の友として付き合っていこうと思う。
大げさだけど、みんなが自分を見つめてくれていると思えるから・・・。だから人間、生きていけるんだと思うな。
2007.08.28 |
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このところ、4人の仲間が陶友に出てこれなくなっている。
いずれも知的な障害は、比較的軽い人たち。
軽度の知的障害者は、2次障害とも言うべき、精神の障害を併せ持つにいたる場合がよく見られる。
ほんの少しの遅れは見えにくいため、周りも受容できずもっと頑張ればなんとかなると思い、頑張らせる。周りがそう見ると、本人も、今の自分は本当の自分じゃないと思い込んでしまう。現実の自分が否定されるのである。そうすれば、ありのままの自分を受容できなくなってしまう。そうして、見ることも、つかむこともできない幻の自分を捜してさまよう事しかできないのである。
高校進学したり、就職したり、無理を重ねるうちに、ついに心が壊れてしまう。孤独になり人にも社会にも心を閉ざしてしまうことになる。
陶友に来て、ありのままの姿を受け入れられることによって、長い月日をくぐり、だんだん落ち着きを取り戻し、少しずつ自分をつかみかけていく。
それでも、一直線に良くなっていく訳ではない。
ジグザグをたどる。
ちょっとしたきっかけで、落ち込んでしまうことがある。
上田敏は、障害は、客観的障害と主観的障害で構成されているとして、後者の視点からの、障害理解の大切さを提唱している。知的に軽度(客観的障害)なるがゆえの彼らの障害体験のつらさ(主観的障害)が、2次的に、精神障害をもたらすという理解は、十分に納得できる。障害の軽重は、単純には測れないのだ。
自分というものが見えない、つかめない、つかみかけた自分をまた見失ってしまう。この不安は、いかばかりのものだろう。
その姿に、家族もまた深い不安に陥る。
我々もまた、重い日々を送る。
陶友に来て、だいぶ良くなってきたんだ・・・。このジグザグのむこうに、必ず明るいステージが開けているはずだ。
そう信じて、待つ。今は、それしかない。
2007.08.23 |
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きょうは、ミホチャンの還暦祝い。
仲間たちで準備して、飾り付けて 進行。
主賓は、腰が痛いと少し遅刻はしたものの、散髪もして 小奇麗になって参加した。
みんなからのプレゼントや、お祝いのメッセージが続く。
ミホチャンのコメントが入る。
おかしいな、えらい饒舌だなと思うと、案の定、一杯ひっかけてきやがった。
あまりやかましく言うわけにも行かず・・・!このバカチンが!
プレゼントの赤いポロシャツに ビールで顔も赤くなり、終始ご機嫌だった。
一人暮らし・・・、寂しくもあり、気ままでもあり、不便でもあり、不安もあり・・・。
60年生きてきた。支え、見守ってくれる人たちのお陰で、一人暮らし暦も10年近くなる。これからも、生きていく。
支える方はもっともっと大変になっていく。
ともあれ、今日まで生きてきた くぎりの祝い。
明日から、1週間ほどの夏休み。
長い休みは、家族も仲間たちも大変だろう。
職員は、つかの間一息入れる。
2007.08.11 |
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