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NO.1131 九条変えたら 命取りやで!

 今日は「こどもの日」やばってん、最近は余りこいのぼりも見かけんごとなったばい。

        58 004

 世の中も大変、子どもたちも大変バイ。
どの子もみんな元気にすくすく育って欲しかね。
大人がしっかりせなね。

 ・・・ということで、直接は関係はなかばってん、
 うちの”とくいちゃん”が頑張った憲法劇、・・・ここでも紹介しとこうかな。
「劇団ひまわり一座」の憲法劇「海のジェノサイド(大量殺りく)」

 県弁護士会の弁護士や市民でつくる「劇団ひまわり一座」が29日、福岡市中央区の中央市民センターで憲法劇「海のジェノサイド(大量殺りく)」を公演した。
 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)に翻弄(ほんろう)されながらも、自分らしく生きる沿岸漁民の姿や有明海のえさ場に訪れる渡り鳥を通じて、国民主権や基本的人権を保障した現行憲法の大切さを訴えた。メッセージは「憲法があるけん平和たい」。



 元記事はここ→工房陶友スタッフ日記
 何事にも臆せず前向きな”とくいちゃん”が、年一度の舞台女優体験を書いとるけん、見にいってんしゃい!

 劇が終わり、この日、諫早から見に来られた原告団の漁民の皆さんが舞台の上に立ち、代表の方が挨拶をされました。
原告団の皆さんが上がってこられたとき、なんともいえない感動が・・・
  (中略)
原告団の皆さんに「劇を見て、今までの苦しかったことや苦悩したことを思い出したけど、最後に勇気が出ました。」と言っていただきました。

その言葉を聞いたとき、「がんばってひとつの劇を作り上げる」ということ以上に、この劇をやることの意味を感じました。(とくいちゃん)



         みんな楽しそうに踊って、ええこっちゃ。
            人間が人間らしく生きられるのも
            自由が保障された平和があるから

         日本国憲法ができて60余年。
            日本は戦争しとらんのやで

              大事にしいや。

            九条変えたら 命取りやで !

                     by ゲンゴロウのゲンゴ


        

 これはイントロの画像。この人はゲンゴさん。残念ながら、”とくいちゃん”ではありませんが・・・。
 ゲンゴさんの「憲法入門講座」です。博多弁でやって欲しいな。関西弁は受けがいいけど・・・、福岡発で。

追記・訂正
 「この憲法講座は,昨年7月福岡のダンスチーム「ニューバランス」が企画した「NO WAR LOVE PEACE」での一こまです。」
詳しくは、コメント欄のまくらさんの説明をどうぞ・・・。早とちりですみません(汗)

  
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2009.05.05 | | Comments(2) | Trackback(3) | ・9条・平和Ⅰ

NO.1129 「憲法9条は日本人にはもったいない」・・・伊勢崎賢治さん②(動画あり)

  伊勢崎賢治さんは、「我々は前文と9条をつなぐ努力をしないといけません。9条は道具です。外交の道具にも、自分たちを守る道具にもなります。現行憲法は9条を使って前文の理念を実行しなさいと言っている。」と言う。

        buru2009.jpg
        
 日本国憲法前文は次のように言う。 

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」のであり、自国の安全や国益のためなら武力に訴えるということはしないと。
 いままさに、「国益」のためにソマリア沖に自衛隊を武器使用も認めて派遣するなどはもってのほかで、「めちゃくちゃ違憲」だと。

 参考過去ログ:NO.1128 「憲法9条は日本人にはもったいない」・・・伊勢崎賢治さん①

 ソマリアへの自衛隊派兵については、以下を参照ください。
  参考:ソマリア沖への自衛隊派兵に反対する「大脇道場!」のエントリー集
     http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-category-82.html

 ところで、ブログ「壊れる前に…」さんが、「海賊はなぜ海賊になったのか」 と言う記事を書いています。

Somali pirates: Foreign fishing drove us to raids - ソマリアの刑務所に海賊たちを訪ねたマクラチー新聞社の記事。海賊たちはみんな痩せ細っていて、怖そうには見えない。こういう人たちを取り締まるために世界中から海軍の艦艇が集まってきているのは不思議な感じだ。

海賊はなぜ海賊になったのか。ソマリアの中央政府が崩壊して内戦状態となったため、沿岸を取り締まる者がいなくなった。そこに入ってきたのが外国の大型漁船である。記事では、フランス、スペイン、インドネシア、韓国の名前が挙げられている。政府がないから、領海もない。本来なら許可証がいるはずの場所で大手をふるって漁が行なわれた。トロール漁で魚が根こそぎ取って行かれた。そのために漁がなりたたなくなったソマリアの漁師たちが海賊になったのだ。

軍艦が解決になるのか。だれのどのような行為が取り締まられるべきなのか。(以上引用)

 私たちはソマリアがどこにあるかから始め、なぜ海賊が出回るようになったかを知らなければならない。
 紹介されている英文のサイトの中身は概略理解できるが、もっと詳しく訳すことができれば、もっと理解が深まるだろう。(どなたか英語に堪能な方、ちょちょっと訳していただくとありがたいですが・・・虫が良すぎますが・汗)

 また、「マスコミに載らない海外記事」さんよりTBいただいた「なぜフランスは、 ソマリア沖で実力行使に及んだのか?」と言う記事も大変参考になります。

・・・アメリカの船舶マースク・アラバマの乗っ取りと、ソマリ人海賊が、船長リチャード・フィリップスを人質にしたことへの対応として、武力を行使したオバマ政権のそれと、自分たちの政策を、同水準にすべく、フランス政府はこの事件を利用した。4月7日、アメリカ海軍の狙撃手が、フィリップスを拘束していた海賊三人を射殺した。

・・・ソマリ人海賊は、長さ12.5メートルのヨット、タニ号を、4月4日、アデン湾で乗っ取った。ヨットは、フランスの特殊部隊による強襲で、六日後に奪回されたが、これによる交戦で、二人のソマリ人海賊と、タニ号船長フローラン・ルマコンが死亡した。

・・・これまでのところ、ここ数年間活発化しているソマリ人海賊は、まだ誰も殺害していないが、フランス、アメリカ、およびオランダの部隊によって最近実行された“強引な”作戦の後では、それも変わる可能性が非常に高い。フランスの急襲は、今後、アフリカの角沖でつかまる人質たちの命を危険にさらすだけだろう。

・・・大半のマスコミは、そこから海賊が作戦を展開しているとされるソマリアの港、ハラデレやエイルを“海賊のねぐら”として描き外国の軍事介入可能性の道を開いた。実際、こうした港の、全て合わせた人口は32,000人で、海賊行為に関わっている連中はそのうちごく一部にすぎない。軍事力で問題を解決しようという試みは、さらなる大虐殺を招きかねない。

・・・ソマリア沿岸の住民にとって、大国の政策は、ひどい影響を与えてきた。外国企業は何トンもの有毒廃棄物をそこに投棄し、ヨーロッパとアジア諸国は、自国の領海では漁獲割り当てを削減し、環境擁護者のようなふりをしながら、ここの漁業資源を食い物にしてきた。

・・・ソマリア国民は、長期間、不安定と貧困状態の中で暮らしており、果てしのない帝国主義者の策謀、地方、あるいは部族民兵間紛争の犠牲者なのだ。過去十年間にわたり、イスラム教徒の勢力の力が強くなり、2006年、アメリカが奨励し、アメリカと同盟諸国の海軍が支援するエチオピアによる侵略をひき起こした。国際的なマスコミは、予想通り、この攻撃を “平和維持”作戦として描き出した。

・・・あらゆる大国が、こうして、ソマリア沖での人質の話題を、軍事・政治力を誇示する好機としてとらえている。各大国は、帝国主義諸国間の競合における名声を高めようとするあまり、ソマリ人であれヨーロッパ人であれ、民間人の運命に対する無関心さえ、はっきりと示している。(以上、つまんで紹介、全文はリンク先でお読みください)

 最後に、伊勢崎賢治さんが携わったシエラレオネでの「武装解除」の活動を動画で知りましたので紹介しておきます。あわせて参考になるでしょう。

『世界一受けたい授業』 伊勢崎賢治氏 2/2 (2008.11.15放送)


 こちらは、内戦実態。少年兵のこと。なんとも言いようがありません。
「少年兵はゲームのように銃を撃つ殺人兵器になる」という。
少年兵 戦場から子供を取り戻せ!~シエラレオネの場合~  前編


少年兵 戦場から子供を取り戻せ!~シエラレオネの場合~ 後編

 


  
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2009.05.04 | | Comments(0) | Trackback(2) | ・9条・平和Ⅰ

NO.1128 「憲法9条は日本人にはもったいない」・・・伊勢崎賢治さん①

 伊勢崎賢治さんは、ソマリア沖への自衛隊派兵に対して、「憲法違反だ!」として反対する声が小さい、護憲派という人たちの中にも反応がないことをとらえて、憲法9条は日本人にはもったいないと言っています。

 今、当たり前のように、メディアや政治家は、「日本の船を襲う海賊だから取り締まるのは当たり前。我が国の国益のために自衛隊が出ていくのは当然」といった論調です。そして世論調査によると、9割の人が今回の派遣については、「賛成」もしくは「海賊だから仕方ない」と思っているそうです。一方で、憲法9条の改憲についての世論調査では、6割の人が9条は守った方がいいとう数字が出ていると聞きます。ということは、9条護憲だけれど、今回のソマリア沖の海自の派遣には賛成、という人がかなりの数、いるということになります。そのような人は、いったいどういう考えなのか。私にとって、国家主義的なゴリゴリの改憲派よりも意識が遠い人たちに感じます。
   (中略)
 護憲派は、これまでカンボジアなど国連平和維持活動「世界益」の派遣にもちゃんと強く反対の声を表明してきました。しかし、小泉さんが現れて、アフガニスタンとイラクの対テロ戦争というあやふやな「世界益」への派遣になったのですが、その声は逆に小さくなっていきました。そして、今回のソマリア沖派遣、もろ「国益」です。戦後最大の違憲派兵に対して、反対意見は最小。「自分の国さえ良ければ」という「一国平和主義」に護憲派自身が陥ってしまっているのではないでしょうか。

 私は護憲派として「敗北宣言」をしようと考えています。つまり、9条は日本人にもったいない。ただそれだけのことだったのだと。  (以上、部分引用)

 護憲派への厳しい警鐘です。


        buru2013.jpg

 朝日新聞の5月2日付け朝刊の同趣旨の記事を紹介します。

憲法9条は日本人にはもったいない
「最大の違憲」ソマリア沖への自衛隊派遣に、なぜ猛反対しない?
        ・・・・・・・紛争屋・武装解除人、大学教授の伊勢崎賢治さん(51)


 東ティモール、シエラレオネ、アフガニスタンで紛争処理を指揮した「紛争屋」「武装解除人」の伊勢崎賢治さんは「今の日本人には憲法9条はもったいない」と言う。
ソマリア沖への自衛隊派遣は「戦後最大の違憲派兵」なのに、ろくな反対運動も起きないからというのが理由だ。憲法記念日を前に話を聞いた。(編集委員・刀祢館正明)



○ソマリア沖への海上自衛隊の派遣は、これまでと異なり、日本に関係のある船舶を海賊から守るためとされています。内閣府の世論調査では63%が賛成しています。

 「国連の平和維持活動(PKO)への参加もイラクへの陸上自衛隊の派遣も、日本政府は『国際貢献』や『イラクの復興支援』を掲げました。
 良しあしの議論はさておき一応は『世界益』です。しかし今回は首相の国会答弁をはじめ、もろに『国益』が出てきた。こんな状態は戦後初めてです。日本はついに、国益を掲げて自衛隊を海外に出すようになってしまいました」


○国益を守るためなら構わないのでは、という人は多いのでは。

 「いやいや、これは明白な憲法違反です。現行憲法が生まれた背景には第2次世界大戦への反省があります。日本人は新憲法を受け入れると同時に、強大な軍事力は持たない、軍隊を外に出さないと守れないような国益は求めないと誓ったはず。これは憲法9条の根幹です」
 「ぼくはイラク派遣はもちろん、インド洋沖の給油活動も違憲だと考えます。ただし、実質的には戦争への協力ですが一応は『世界益』を装っている。ソマリア派遣に比べればまだましだと思うようになりました」(苦笑)


○一般からだけでなく、護憲派からも、ソマリア派遣に大きな反対が出ているようには見えません。

 「最も激しい反対運動が起きると思ったのですが、当の護憲派が反応しない。だから『9条はもったいない』とコラムに書きました」
 「彼らは9条を変えさせないため、長い間ふんばってきた。自衛隊を海外に出してはいけない、国連PKOへの参加もだめだと主張してきました。ぼくはPKOを『世界益』ととらえますが、彼らの批判精神は評価したい。でも今回の、9条の根幹に挑戦する国益を掲げた海外派兵に、彼らの批判精神が反応しません。日本人を助けるためだったらしようがないと考えるのだったら、もう護憲運動は崩壊してしまいます。ぽくは護憲派です。『敗北宜言』をしようとさえ考えました」


○自衛隊では海賊から守れないということですか。

 「そうです。自衛隊が海外で日本関係船舶の護衛をすることは間違い。憲法上、軍事力で国外の日本人の生命・財産を守ることは出来ません」
 「自衛隊に対する海外の認識は軍隊です。軍隊と警察は別の組織。代わりは務まりません。今はソマリア沖に各国の軍艦が集まって海賊対策をしていますが、本来は沿岸警備の問題です。ソマリアの現状はまったくの例外です」


○では、現実の危険を前に、日本はどうすればいいのでしょう。

 「ソマリア沖を避けて、遠回りの航路を選ぶことです。アフリカ南端のケープタウンを回ることも必要でしょう。そのために輸送日数がかかったり費用が増えたりしても、9条を持つ日本人が払わなければならないコストと受け止めるべきです」
 「中長期的な対策としては政府の途上国援助(ODA)を通じた周辺国の警察力、沿岸警備力の強化があります。日本は、マラッカ海峡ではアジア諸国と協力しリーダー格です。海賊情報の交換も進んでおり、国際的に高く評価されています。これは日本のお家芸です。なぜ、アフリカでも同じことが出来ないのでしょう」


○憲法改正のための手続 きを定めた国民投票法の施行まで1年余です。改憲の動きがまた出てくるでしょうか。

 「『九条の会』など護憲の集まりに呼ばれて話すのが、『ぼくは基本的に護憲派を含む日本人を信用していません』ということです。小泉さんみたいなセクシーな首相が現れて改憲を訴えたら、世論はそちらに動くでしょう。油断は出来ない、と言っています。」


○紛争処理の現場からは、憲法と自衛隊はどう見えますか。

 「9条の下で自衛隊が出来ることはたくさんあります。冷戦後、内戦や紛争は増加しています。ルワンダの虐殺でわかるように、人を殺させないための平和介入には武力行使が必要な時があります。これは否定できません。武力は数ある平和介入の選択肢の一つに過ぎません」


○ほかには何が?

「敵対勢力間の信頼醸成のための軍事監視団です」


○外交官や非政府組織(NGO)では。

「出来ません。軍人だからこそ意味がある」


○何が違うのですか。

 「相手も軍事組織です。そこに中立な立場の軍人が、非武装で立ち向かうことが重みを持つ。彼らから見れば軍人は武装して当たり前。それが丸腰。だから説得力があります。どの国から派遣されているかも重要です。日本が持つ中立的なイメージのおかげで、軍事監視は自衛隊のお家芸になるはずです」


○非武装の軍人に積極的な意味があるわけですね。

 「そうです。でも一部の護憲派、特に年配の人たちは理解してくれません。彼らは自衛隊を否定すること、海外に出さないことが悲願です。なのに今回、日本人を救うためなら反対しない人がいる。これにぽくは怒っています」


○日本さえ平和ならいい、というわけですね。

 「護憲派の中でも、憲法の前文が忘れられているのではないでしょうか。読めば一国平和主義ではいけないとわかる。でも彼らは前文はどうでもよくて、9条が目的化している。前文と9条の間にすき間を見つけ、そこを突いて対テロ戦に持ち込んだのが小泉元首相です。我々は前文と9条をつなぐ努力をしないといけません」
 「9条は道具です。外交の道具にも、自分たちを守る道具にもなります。現行憲法は9条を使って前文の理念を実行しなさいと言っている。ぼくは今まで紛争処理の現場で、日本人であることで大変得をしてきました。日本は経済大国だが侵略はしないという安心感。広島、長崎に代表される、被害者の立場に立ってものを考えられるまれな大国。アメリカとは違う、自主性のある国。これは『美しき誤解』かもしれません。でも大事にしたい」





ソマリア沖派遣
 ソマリア沖で昨年起きた海賊事件は111件。日本関係の船舶は年に約2千隻が通り、3隻が被害にあった。海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」の2艦が3月14日に広島を出港、現地で海賊対策に携わっている。海自のホームページによると4月30日までに12回、護衛活動を行った。政府は自衛隊法82条に基づく海上警備行動として派遣した。国会で審議中の海賊対処法案が成立した後は、こちらに切り替える。
 海上警備行動では相手に危害を与える可能性のある「危害射撃」は正当防衛と緊急避難に限られるが、対処法では「任務遂行のための武器使用」が出来るようになる。麻生首相は海自派遣について4月14日の本会議で「日本の国益を脅かす死活的な問題」と答弁している。

伊勢崎賢治
57年生まれ。早稲田大大学院理工学研究科修士課程修了。
インド留学後、国際NGOに加わりアフリカで活動。
東ティモール、シエラレオネの国連PKOで紛争処理や武装解除を担当。アフガニスタンで日本政府特別顧問として武装解除を指揮。
現在は東京外国語大教授。著書に「自衛隊の国際貢献は憲法九条で」「さよなら紛争」など。

取材を終えて
 目力のある人だ。平和から遠い土地で、軍や武装集団を前に命をさらして戦ってきたことがうかがえる。その男が世論の大勢にケンカを売っている。「このくらい言わないと今の日本人は目が覚めませんから」 
 このケンカ、あなたは買うか買わないか。平和であり続けることも覚悟がいるのだと、あらためて知った。

 
 以上、引用。・・・②へつづく。

  参考:ソマリア沖への自衛隊派兵に反対する「大脇道場!」のエントリー集
     http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-category-82.html

 

  
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2009.05.04 | | Comments(0) | Trackback(1) | ・9条・平和Ⅰ

NO.1081 署名のお願いです。「オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さい」(転載)

 大津留公彦のブログ2よりl署名の依頼がありました。「オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さい」というものです。

        花花 037

 「核兵器のない世界」の実現をめざすオバマ米大統領の5日、プラハでの決意は、過去ログ:NO.1071 核廃絶へアメリカは道義的責任がある 「イエス・ウイ・キャン!」と言おう。で紹介しました。

 「米国は、核兵器保有国として、そして核兵器を使ったことがある唯一の核兵器保有国として、行動すべき道義的責任がある。私たちはそうした努力を単独では成し遂げられないが、その先頭に立ち、始めることはできる。」と。

 そこでオバマ大統領が被爆地広島、長崎にきていただくことは有意義なことだと、賛意を表明し、以下に転載して紹介します。


署名のお願いです。

「オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さい」というウェブ署名を始めました。 
本年の後半に来日が予定されているオバマ大統領に広島・長崎を訪問していただこうという署名です。
オンライン署名サイト署名tvというシステムを使っています。

是非署名下さい!

4月8日から8月8日まで集め8月9日の長崎原爆記念日にオバマ大統領に送りたいと思います。
ブログ等への紹介等もお願い致します。

核兵器の地球上からの廃絶のために!

==================================================
署名プロジェクト名:
オバマ大統領殿 広島・長崎においで下さい

署名プロジェクトURL:
http://www.shomei.tv/project-928.html
==================================================

では宜しくお願いします。 (以上、転載)


以下に、署名全文も添付しておきます。

アメリカ合掌国
オバマ大統領殿

拝啓
日頃のご活躍に敬意を表します
貴職は今年の後半に日本においでになるとお聞きしています。
大いに歓迎致します。
つきましてはその折に広島と長崎両方又はどちらかをを訪問頂けないでしょうか?
史上はじめて原爆の惨禍を経験した日本の被爆者はそれから64年も経ち被爆者の多くは亡くなり多くは高齢化しています。
あなたとアメリカ国民が核兵器廃絶のイニシアティブを取る事に被爆者は今大いに期待しています。
あなたがアメリカ大統領として初めて広島長崎を訪問される事は世界に向けて核兵器廃絶に向けた平和のメッセージを送る事になるでしょう。
この機会は被爆者からアメリカ大統領が直接話を聞ける最後の機会かも知れません。
是非この提案につぃて宜しくご検討をお願い致します。

核兵器の廃絶を!

敬具

日本国民有志

Mr. Barack Obama
President of United States of America

Dear sir
We respect your daily activities .
We hear that you come to Japan in the latter half of this year.
We welcome you very much.

Would you visit either or both Hiroshima and Nagasaki during that time?

Japanese A-bomb victim who experienced a disaster of an atom bomb ,for the first time in the world ,already passed 64 years.
Most of an A-bomb victim died, and most became old age.

An A-bomb victim expects it in your and the American nation taking initiative of nuclear weapon extinction very much now.

If you visit Nagasaki, Hiroshima as the first American President ,it will send a message to the world for peace for nuclear weapon extinction.
This opportunity may be the last opportunity when the American President listens to a direct story from an A-bomb victim.

Your consideration of this proposal will be highly appreciate.

Extinction of a nuclear weapon!

yours sincerely,




  
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2009.04.12 | | Comments(3) | Trackback(2) | ・9条・平和Ⅰ

NO.1073 真っ先に応えるべきなのに・・・。

 学生の頃は、夏休みに入ると来る日も来る日も街頭に出たり、団地を回って「原水爆禁止」の署名と募金を集めて回っていた。そして、8月6日の原水禁ナガサキ大会に参加して、盆に帰郷するのが常だった。

        花花 006

 世界で始めて被爆したヒロシマやナガサキの人々が先頭に立って、核廃絶を訴え続けて60余年。世界で唯一核兵器を使ったアメリカの大統領ががやっと、核廃絶を口にした。「核廃絶」は誰が言い出そうが、正しい価値ある発言だと思う。

 古くなった核のメンテナンスや更新に莫大な金がかかり、経済危機の中の選択だという見方もあるようだ。しかし、唯一の核使用をした核保有国としての反省を表明し、核廃絶の先頭に立つとしたオバマ大統領の決意は高く評価されてしかるべきだろう。

 何よりも60年に及ぶ「核拡散」の取り組みが破綻しているのだ。
「俺たちは持つことが許されるが、後から来るものは許さない」という議論は、実践的には受け容れられず、核はインド、パキスタンに広がり、イランや北朝鮮でも核開発の疑惑は深まってきた。

 拡散を防止するよりも、核そのものを地球上からなくすという明快な呼びかけこそ、唯一の被爆国・日本国民の願いであり、求め続けてきたものだ。オバマ大統領の呼びかけを機に、核廃絶の世論と運動が世界中に広がり、各国政府、とりわけ核保有国の具体的な取り組みに発展することを大いに期待したいものだ。その道こそが、「北」の核開発の脅威に対する最も有効な「抑止力」となるだろう。

 真っ先に、この呼びかけに応えなければならないのは、将に唯一の被爆国・日本である。しかし、麻生内閣は、耳が聞こえないのか、ことの重さが分からないようである。それどころか、自民党内では、「北の脅威」を口実に核を保有すべきだという議論がある。何をかいわんや、である。

 自民党の7日の役員連絡会で坂本剛二組織本部長が北朝鮮のミサイル発射に対し、日本も核保有すべきだと述べたと報じられている。

 坂本氏は「向こう(北朝鮮)は核を保有している。日本も『核を保有する』と言ってもいいのではないか」と述べ、国連脱退にも言及したという。自民党を離党し、新党みらい、自由改革連合、新進党などを渡り歩き、また自民復党した坂本剛二という男は、一体政治家として何がしたかったのだろうか。
 どうも原発利権、ロシア利権が本命のようだと、東京サバイバル情報  ☆一時避難せよ☆さんが指摘している。

 典型的な自民党利権政治家である。「国の安全や国民の平和よりも核装備で儲けよう」がスローガンということか。ま、「日本が核武装も国連脱退もできないことはわかっている。ただ、北朝鮮に強く臨むため、例え話をした」と言い訳はして見せたが、本音であろう。

 自民党内では、北朝鮮の「飛翔体」発射問題に対して、ロケット発信基地攻撃論や核武装論などがおこっている。
 これに対し、次のような発言がある。 

 「朝鮮半島非核化こそ目的でなけらばならない」
 「党内にかつての関東軍のような強硬論が跋扈している。向こうが核武装なら、こっちも核武装という議論が公然と自民党内の会議で言われている。『日本も核武装して北朝鮮に対抗しよう』というのは非常に憂慮すべきだ。逆に北朝鮮の核武装を是認することになる。極端に言えば人類を破滅に導く議論だ。警鐘を乱打したい。」
「日本は、外交の力を大事と考えて対話の努力をしないといけない。六者協議の枠内で、対話と圧力を駆使した柔軟な対応が求められる。」

 おお、正論だ。この発言は民主でも、共産でも他の野党でもない。
自民党の山崎拓・前副総裁が、山崎派のパーティーで述べたものだと報じられている。山崎氏は自民党の安全保障政策の重鎮で党外交調査会長も務めている。

 自民党を褒めるつもりも、地元福岡のいかがわしい山崎氏を持ち上げるつもりもさらさら無いが、彼がこういうふうに言わざるを得ないところに、自民党政権の安全保障問題、外交不在問題と国民世論の矛盾がある。

 今、世界が、核廃絶へ動き出そうとする絶交のチャンスに、唯一の被爆国、9条を持つこの国のあり方が問われているのである。国民も政党も、オバマ大統領の核廃絶の呼びかけに応えて、具体的な行動に出る時だろう。

 それに逆行する自公政権を葬らなければならない。


  


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2009.04.09 | | Comments(2) | Trackback(5) | ・9条・平和Ⅰ

NO.1071 核廃絶へアメリカは道義的責任がある 「イエス・ウイ・キャン!」と言おう。

 「ゴタンチ」だの「ゴホウ」だの、日本中が莫大な金を使い戦争ごっこに振り回され、世界中に恥をかいていた頃、世界は、核廃絶に動き出している。日本は戦争好きの輩達のための国に成り下がりっぱなし。「飛翔体」で危機感をあおり、麻生政権はここぞとばかりに、自民党役員会では、ミサイル発射後の日本政府の対応に関し「危機感が足りない」と述べ、北朝鮮による核放棄実現へさらに圧力を強めるために、「日本も核を持たざるを得ないという気持ちで取り組むべきだ」発言も出ているというし、国防部会では宇宙軍拡議論も急加速しだしている。

        らんまn 025


 「飛翔体」の「誤探知」に「誤報」・・・、ようこそ「誤発射」までは行かなかったものよ。誰かが誤ってボタンを押していればどういう事になっていたか・・・。考えただけでも空恐ろしいことだ。

 「戦争しません、武器は持ちません」という9条のありがたみが分かったというものだろう。

 こちとらは、間違ってボタンを押してしまい、大変な日々だった。
仲間たちの記録を、殆ど消してしまったのだよ!(大涙) 唯でさえ、苦手で好きになれない仕事。シコシコ打ち込んで保存していた仲間たちの「個別支援記録」。パソコンのキーをうっかり押し間違えてしまい一瞬にしてパー!幸い保存していた分もあったから、数か月分を、ノートのメモを頼りにまた打ち込みなおして、昨日は丸々1日深夜までかかってしまった。目はしょぼつくわ・・・、何より情けなくて・・・!

 ・・・というわけでブログの更新どころではなかった。

 愚痴はこの辺にして、オバマ米大統領が5日、プラハで、「核兵器のない世界」の実現めざして、「米国には行動すべき道義的責任がある」と述べたそうだ。

 「米国は、核兵器保有国として、そして核兵器を使ったことがある唯一の核兵器保有国として、行動すべき道義的責任がある。私たちはそうした努力を単独では成し遂げられないが、その先頭に立ち、始めることはできる。」と。

 歴代アメリカ政権からは聞いたことが無い強い決意だろう。

 これまでの米政権は、ヒロシマ、ナガサキへの原爆投下を正当化して来た。
 ブッシュに至っては、核兵器の先制使用戦略を公言し、国際政治の場では核兵器廃絶をあざ笑ったものだ。ついその前にはクリントンが、原爆投下は間違いじゃなかった、アメリカは謝る必要など無いと言い放っていた。

 オバマ大統領は、「なかには核兵器の拡散は防ぎきれない、チェックしきれない、我々は究極的な破壊兵器をますます多くの人々が保有する世界に住む運命にある、という議論もある。そうした宿命論こそが、生かしてはおけない敵なのだ。」と言い切った。

 演説では「核兵器のない世界に向けた具体的な措置」として、(1)ロシアとの戦略兵器削減条約(START2)の交渉(2)包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効実現(3)検証可能な核分裂物質生産禁止条約(カットオフ条約)の実現などを提示したという。核不拡散条約(NPT)体制の強化とともに、新たな首脳会議も呼びかけた。

 そして、「今日、私は核兵器のない世界の平和と安全保障を追求するという米国の約束を、明確に、かつ確信をもって表明する。この目標は、すぐに到達できるものではない。おそらく私が生きている間にはできないだろう。忍耐とねばり強さが必要だ。しかし我々は今、世界は変わることができないと我々に語りかける声を無視しなければならない。 私たちは『イエス・ウイ・キャン』と主張せねばならない」と結んだ。

 しかし、やっとここまできたかというのも正直なところだ。
大体、今まで核拡散防止が中心的テーマだったことが、おかしいのである。先に持ったものが、後から来るものに「お前達は持つことはならん!」といったところで、そんな理屈が通用するものではない。そういう理屈の前にいたちごっこが続き、今に至っているのである。
北朝鮮の核開発疑惑も、また然りだ。

 そういう意味において、核保有国の大統領が、「核兵器は廃絶しかない。」と言ったことは、画期的だろう。オバマは、ほんとにチェンジするかもしれないという期待が高まったりする・・・。

 オバマ大統領の発言が、広島や長崎の人々をはじめ、多くの核廃絶を願う人々を励ましていると報道されている。
そうだ、核廃絶へ、「イエス・ウイ・キャン!」と言おう。

 と書いてから最後にまた、死の商人たちのことしか頭に無いこの国のアホウな内閣を、なんとしても倒さねばと思うのだ。


   


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2009.04.07 | | Comments(3) | Trackback(7) | ・9条・平和Ⅰ

NO.931 「憲法改正」が消えた?

 支持率1割内閣の作戦?
28日の施政方針演説から、「憲法改正」の4文字が消えた。
小泉、安倍、福田と続いた改憲内閣は、航路を変えたのか?

志摩町 007

 根っからの改憲論者である、麻生太郎総理。守りで大変なんだろうな?
自民党国防幹部は、「残念だが憲法改正は、当面現実的ではないし、経済問題への対応が優先する。政局で、憲法調査会もできず、民主党の協力も得られない」と残念がっているそうだ。
 またある関係者は「憲法改正が演説に無いのにはびっくりだ。自民党からも『改憲』からも世論が離れているということか。総理には、ぶれないで欲しかった」と。

 しかし、総理は「なし崩し改憲」には着々である。
ソマリアの海賊対策として自衛隊派兵には大急ぎで取り組み、憲法を踏みにじり、「日米同盟を機軸に」「同盟関係の更なる強化を」と、軍事一体化路線を押しすすめている。

 また、改憲のための国民投票法は、来年に施行される。そのシステム開発などの準備に09年度予算では、46億9000万円が計上されている。投票年齢を18歳にするための、成人年齢の見直しなどの法整備の準備も、自民党憲法審議会などで強調されている。

 演説から「憲法改正」の4文字は消えても、改憲への執念は変わらない。
各々方、油断するでないぞ!
 


 


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2009.02.04 | | Comments(0) | Trackback(2) | ・9条・平和Ⅰ

NO.689 田母神問題を機に新たに学ぶ。・・・平和的生存権および日本国憲法9条の今日的意義(日弁連・人権擁護大会宣言)

 田母神幕僚長の「わが国が侵略国家だったというのは正に濡れ衣」発言をめぐる更迭問題は、その後「退職」扱いや退職金問題も含め、政府の任命、監督責任へと発展している。

 田母神氏を任命したのは安倍内閣。それは過去の侵略戦争を美化を共有する「靖国派」のメンバーで占められていた内閣であり、それがそのまま福田、麻生政権へ受け継がれてきた。

 03~04年ごろから既に田母神氏は、自衛隊の隊内誌『鵬友』において侵略戦争を否定し賛美する発言を繰り返したいたが、それを不問にして任命してきた。

 こういうことを許す政治の問題が問われている。侵略戦争を美化する「日本会議議連」には、自民党、民主党など多くの国会議員が名を連ねており、こうした政治的「風土」がこの問題の根っこにはあるといえないだろうか。

 ここまで大きな問題になりながら、懲戒解雇できずに退職金6000万円問題も「自主返納」を求めることしか出来ないような政治の姿勢が問われているのだ。

 そういうふうに考えると、正に「迅速な更迭」劇は、政府の自主的な積極的判断というよりも、選挙前に問題を起こしたくないという党略と、アメリカの「戦争観・戦後史観」に気を遣う対米従属の姿勢だといわれても仕方ないだろう。

 いやもっと言えば、歴代政府の本音を代弁してくれた功績に対して、懲戒解雇など忍びないのである。しかし外交上の問題=アメリカの手前もあるから、ササッとシッポを切って隠したいというのが麻生政権の本音だろう。

 歴代政府の任命・監督責任を改めて問うものである。


 さて、この機会に改めてあの侵略戦争の反省の下に出来た日本国憲法について学ぶ意義は大きい。その際、憲法と9条を「絵空事のきれいごと」としてではなく、人間が生きているという現実に引き寄せて考えることが特に今日大事だと思う。
 それは憲法を守る運動の裾野を広げるという戦略的な方向性という前に、正に人間が生きてそこに暮らすという現実の中にに、侵略戦争がありその教訓から導き出されたものだからである。

 日弁連人権擁護大会は、「戦争を阻止し、平和を実現しなければ、基本的人権の保障も、国民が主権者として尊重されることもないのである。」という視点から表題の宣言を全会一致で採択している。

この機会に、勉強しなおしたいものだ。(友さん、チョーまじめ!)
とても長いが、以下に資料として全文引用しておきます。
 

人権擁護大会宣言・決議集 Subject:2008-10-03
平和的生存権および日本国憲法9条の今日的意義を確認する
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/hr_res/2008_1.html

 宣言

 近年、政党をはじめ各界から改憲案が公表されている。2007年5月には日本国憲法の改正手続に関する法律が成立し、2010年から憲法改正の発議が可能となった。憲法改正は現実の問題となりつつある。改憲案の中には、憲法前文の平和的生存権を削除し、戦力の不保持と交戦権の否認を定めた憲法9条2項も削除して、自衛隊を憲法上の「自衛軍」とする案も存する。

 当連合会は、1997年の第40回人権擁護大会において「国民主権の確立と平和のうちに安全に生きる権利の実現を求める宣言」(下関宣言)を、2005年の第48回大会において、「立憲主義の堅持と日本国憲法の基本原理の尊重を求める宣言」(鳥取宣言)を採択した。鳥取宣言では、憲法9条の戦争を放棄し、戦力を保持しないという徹底した恒久平和主義は、平和への指針として世界に誇りうる先駆的意義を有するものであることを確認した。

 その後、当連合会は、憲法9条改正論の背景と問題点について研究と議論を重ねた上、本大会において、平和的生存権および憲法9条が、次に述べる今日的意義を有することを確認する。

 1 平和的生存権は、すべての基本的人権保障の基礎となる人権であり、戦争や暴力の応酬が絶えることのない今日の国際社会において、全世界の人々の平和に生きる権利を実現するための具体的規範とされるべき重要性を有すること
 
 2 憲法9条は、一切の戦争と武力の行使・武力による威嚇を放棄し、他国に先駆けて戦力の不保持、交戦権の否認を規定し、国際社会の中で積極的に軍縮・軍備撤廃を推進することを憲法上の責務としてわが国に課したこと 

 3  憲法9条は、現実政治との間で深刻な緊張関係を強いられながらも、自衛隊の組織・装備・活動等に対し大きな制約を及ぼし、海外における武力行使および集団的自衛権行使を禁止するなど、憲法規範として有効に機能していること

 憲法は、個人の尊厳と恒久の平和を実現するという崇高な目標を掲げ、その実現のための不可欠な前提として平和的生存権を宣言し、具体的な方策として憲法9条を定めている。

 当連合会は、平和的生存権および憲法9条の意義について広く国内外の市民の共通の理解が得られるよう努力するとともに、憲法改正の是非を判断するための必要かつ的確な情報を引き続き提供しつつ、責任ある提言を行い、21世紀を輝かしい人権の世紀とするため、世界の人々と協調して基本的人権の擁護と世界平和の実現に向けて取り組むことを決意するものである。

以上のとおり宣言する。
2008年(平成20年)10月3日
日本弁護士連合会

[提案理由]は”続きを読む”へ。


  


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2008.11.07 | | Comments(0) | Trackback(5) | ・9条・平和Ⅰ

NO.656 うわ!ここまで行くか民主党、「国連決議があれば武力行使」へと解釈改憲を目指す。

     (この記事がNPJ お薦め ブログ」で紹介されました。)  

 政権欲しさに、ルビコンでもなんでも渡り地の果てまでアメリカの戦争にお供したいようだ。
自分達だけ行くならいざ知らず、国民は大迷惑だ。

(「もうどうにもとまらない」がにわかに流行っているようだが、今日は、鼻先にニンジンがぶら下がってると思い込み暴走する馬の話だ。)

 “国連決議があれば海外での武力行使も可能”とするというのは、民主党小沢一郎代表のかねてからの見解だが・・・。

花と空1657

民主:政権交代後に法整備 憲法解釈変更…直嶋政調会長(毎日)

自衛隊の海外派遣に絡み、民主党の小沢一郎代表が「国連決議があれば海外での武力行使は可能だ」と主張していることに関し、同党の直嶋正行政調会長は20日の衆院テロ防止・イラク支援特別委員会で「民主党が政権を取ればそういう方針で作業に着手する」と述べ、政権交代後に必要な法整備をすることにより、政府の現在の憲法解釈を実質的に変更する考えを示した。

 憲法9条に関する現行の政府解釈は、自衛隊が海外で武力行使することを禁じており、国連決議を前提に認めることには民主党内でも慎重論が強い。このため直嶋氏は「世論の支持や近隣諸国の理解が必要で(実際に派遣するかは)総合的に判断する」とも述べた。

 直嶋氏の発言に関し、共産党の市田忠義書記局長は20日の会見で「民主党は日米同盟絶対という点で自民党と同じ土俵に乗っている」と批判した。【松尾良】


政権とれば憲法解釈変更 民主政調会長 “国連決議武力行使(赤旗)

 民主党の直嶋正行政調会長は二十日、衆院テロ特別委員会で、同党が政権についた場合、憲法解釈を変更し、国連決議があった場合には自衛隊による海外での武力行使を可能にする作業に着手すると表明しました。自民党・中谷元議員の質問への答弁です。



中谷氏:「小沢氏が言われるように、(国連決議があれば)武力行使ができると、民主党は決定したのか」。
直嶋氏:「(例外的な軍事行動を規定した)国連憲章四二条のような場合であれば可能」と答弁。

中谷氏:「(海外での武力行使はできないとした従来の)憲法解釈を変えるのか」
直嶋氏:「そういう方針にもとづいて政権を担当させていただければ、作業に着手するということになる」「状況によって憲法解釈を変えることはある。法整備をした上で対応したい」。

 政権に近づけば、ここまで言うか・・・である。

 政府の解釈は、「国連軍の目的・任務が武力行使を伴うものであれば、自衛隊がこれに参加することは憲法上許されない」(1980年)というもの。歴代政府が、なし崩し的に海外派兵を重ねながらも、「海外の武力行使の禁止」の原則は、憲法九条に基づく歯止めとなってきた。

 直嶋発言はそれを一足飛びに飛び越す解釈改憲だ。ルビコンを渡ったどころか、もう戦地に立っている。

 民主党の「政権政策マグナカルタ」(2006年)では、「国連の平和活動は…国連憲章41条及び42条に拠るものも含めて、国連の要請に基づいて…積極的に参加する」とうたい、国連決議があれば自衛隊が海外での武力行使に参加できるという立場を明らかにしている。

 直嶋発言は、この立場が憲法違反だということを公然と認め、だから解釈改憲をして合憲にするんだというもの。いやはや!小沢代表が内閣法制局は廃止すると言っていたのもこのために邪魔だからか。

 小沢代表は雑誌で、「国連の活動に積極的に参加することは、たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても、何ら憲法に抵触しない、むしろ憲法の理念に合致する」と言っていた。その一方で、「今日のアフガンについては、私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAF(国際治安支援部隊)への参加を実現したい」とも。

前者は国連憲章42条に基づく「国連正規軍」、後者ISAFは多国籍軍であり、各国政府それぞれの指揮のもとにあるもの。

 どういうことか?
平たく言えばつまり、国連正規軍として海外派兵をしたいが、アフガンの状態は正規軍編成の見通しがない、それでも自衛隊を出したい。しからば多国籍軍に参加すれば派兵ができるというもの。・・・どういうやり方でもとにかくアメリカにくっついて派兵したいのだが、国連決議が錦の御旗になればいいなというところか。

 国連決議を錦の御旗に、海外での武力行使に自衛隊を出してアメリカの要求に応えたい。そのためには、憲法解釈を変えるしかない・・・これが民主党が政権をとってやりたいことだと言うわけだ。

期せずして、アメリカの要求はエスカレートしている。
派兵恒久法制定 日本に圧力を(赤旗)

 日本の「国防族」議員とも深い関係をもつ米国の右派シンクタンク、ヘリテージ財団がこのほど、派兵恒久法制定を日本政府に求めるよう米政権は圧力をかけるべきだとする論評を発表しました。・・・・・ 
 論評は、在日米軍再編強化やミサイル防衛協力の拡大など、日米軍事同盟を強化する措置が過去10年間にとられてきたことを評価しつつ、それをさらに推進する上で最近、停滞が生じていると批判。

 日本が世界規模での軍事的役割を拡大できないなら「第三国」に転落してしまう、「台頭する中国に支配される地域で日本が影響力を失ってしまう」「アジアでのより重要な同盟国としての地位を韓国に明け渡してしまう」などと“脅迫”しつつ、日米同盟強化を迫っています。

 論評はその具体策の一つとして、「米政府は日本政府に対し、アフガニスタンでの連合国の作戦にとどまり続けるとともに、(特措法による)その場、その場での(国会)承認を、恒久的に権限を付与する法律に置き換えるよう要請すべきだ」と述べ、派兵恒久法制定を求めています。



 政治情勢が進展すれば、政党の本質が明らかになってくる・・・常々わたしは指摘し、政治の事実を見て紹介してきたが。さすがに民主党がここまで口にするとは、予想しなかった。もっと「上手く」やるとは思っていたが。政権のご馳走が鼻の先にぶら下がると、先の国会対策といい・・・浮き足立ち、・・・これじゃあ民主党に政権を任せることが出来るだろうか。

 護憲・リベラルを名乗り、「政権交代」を唯一絶対のように語り、そのために政権に一番近い民主党を押すという皆さんは、そろそろ目が冷めてもいいんじゃないかと思うのだが。政権交代の中身はこのように問われている。それとも思考停止は、こういう事実さえもスルーするのだろうか?スルーするぐらいの根性なら、「護憲」の旗は降ろすべきだろう。

・・・あ、ちょっときついこと言っちゃったかな?それぐらい直嶋発言と民主の欺瞞に腹が立ったってことかなあ。悪しからず・・・。

 良かったらこちらの評論をお薦めです。
「待ち遠しい総選挙の意義」上脇博之さん(神戸学院大学教授)
  ・待ち遠しい衆議院総選挙
  ・形式的な政権交代ではなく実質的な政権交代を!
  ・民主党政権に対する危惧
  ・望まれる選挙結果と政治改革のやり直しの必要性 


追記:「天木直人のブログ」も厳しく批判している。(10.23,17時)

 ・・・・それでも私は既存の政党の中では民主党に頑張ってもらって政権交代を実現してもらいたい。

 そして、それでも私の気持ちは揺れ動くのだ。

 たとえば次のような事実を知ると、それでいいのか、と思ってしまうのだ。

 10月21日の毎日新聞の記事からの引用である。

 ・・・自衛隊の海外派遣に絡み、民主党の小沢一郎代表が「国連決議があれば海外での武力行使は可能だ」と主張している事に関し、民主党の直嶋正行政調会長は20日の衆院テロ・イラク支援特別委員会で「民主党が政権を取ればそういう方針で作業に着手する」と述べ、政権交代後に必要な法整備をすることにより、政府の現在の憲法解釈を実質的に変更する考えを示した・・・

 もしこの記事が正しければ、私は民主党を支持する事はできない。これでは自民党との大連立だ。

 いくら政権交代をすべてに優先するといっても譲れない一線は、私にもある。





国連憲章第42条〔軍事的措置〕
安全保障理事会は、第41条に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。




 
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2008.10.23 | | Comments(4) | Trackback(11) | ・9条・平和Ⅰ

NO.601 これはいい!ジュリーの『我が窮状』・・・9条を守る大きな力に!

 お知らせです。
これは絶対にいい。ジュリーこと沢田研二が歌っている。
「我が窮状」

jyuri-.jpg

 先輩ブロガー大津留公彦のブログ2で、数回にわたり紹介されている。
その歌詞は以下。沢田研二自身による作詞だそうだ。

「我が窮状」

麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが 
忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
英霊の涙に変えて 授かった宝だ
この窮状 救うために 声なき声よ集え
我が窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ

麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない

この窮状 救えるのは静かに通る言葉
我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう



「窮状」は「9条」だ。
ジュリーは、次のように語っている。

 「60歳になったら、言いたいことをコソッと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前でまさに『窮状』にあるでしょう。言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人たちに、私も同じ願いですよというサインを送りたい」
 平和への関心は昔から強い。ある時、バンド仲間と戦争の話になり、一人が喧嘩(けんか)にたとえて言った。「攻められたら、守るだろう」

 いや、一対一の喧嘩と、国と国の戦争は違う。そう思い至ったときに「少しプチッとはじけた」。戦争には、望まない人まで巻き込まれる。



彼1255


どこへ行く、日本。さんが<映像で伝える熱唱>沢田研二 我が窮状」のNHK放送の動画をアップしてくれています。
聴いてみてください。
 あの、日本中の女の子をオッカケにしていたジュリー。彼も還暦だそうだ。
カナダde日本語美爾依さんが、往年のジュリーを紹介してくれています。あのジュリーを知らない若いかたはどうぞ。追っかけていた、それなりのかたも懐かしんでください。

 いや、マジで「9条の会」あたりは、テーマソングとして(これひとつに決めないでいいけど)、ジュリーに相談したらどうでしょう。
歌は力がありますからね。ソロだけではなく、みんなでも歌える歌じゃないですか?

この9条 救えるのは静かに通る言葉
我が9条 守りきりたい 許し合い 信じよう



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2008.09.18 | | Comments(5) | Trackback(4) | ・9条・平和Ⅰ

NO.577 アフガン問題での「責任ある議論」とは?

     (この記事がNPJ お薦め ブログ」で紹介されました。)  

 アフガニスタンの問題について再び。
お玉おばさんに伊藤和也さんの死をふまえ・・アフガニスタンの平和構築のための議論に悩む 」というTBをいただいた。多分、私の過去ログNO.576 伊藤さんの死を無駄にせず 、「テロ特措法」延長に反対を!へのお返しだが・・・。
 私のエントリーにも大いに関係することなので、少し書くことにしました。

taki0719.jpg

 お玉さんは、「編集者が見た日本と世界 」「アフガンの未来、責任ある議論を 」という松竹氏の指摘を読み、

・・・今求められているのは、爆撃被害の話だけでなく、自衛隊の給油活動の非難だけでもなく・・・・・ アメリカがアフガニスタンから一気に撤退できない現実も知るべきだとか、ケシ畑を焼き討ちにするような作戦はダメなこととか、そのために伊藤さん達は働いていたこととか、タリバンを消滅させるような作戦よりも対話を持つべきこととか・・・・

 本当はこういうコトをキチンと知っていなければ、(知ろうと努力しなければ) アフガニスタンのために日本は何をするべきかのお話が出来ないように思うのです」

と、チョット「思い詰めすぎて」いるようだ。

 松竹氏の話のポイントは以下に要約できよう。
 氏は、今回の事件でマスコミ等による「自己責任論」が無いことは、伊藤さんたちの活動からすれば当然だろうと確認し、

「私は、アメリカの対テロ戦争に反対しているし、それを助ける自衛隊による海上給油にも反対だ。そういうことがテロの土壌をひろげ、日本人を標的にする方向に向かうこともあり得ることで、私自身もそう主張してきた。現在もそう思っている。」

と立場を明らかにした上で、

 ただ、現在そう主張するにしても、ベースにあるのは、殺害した勢力への怒りでなければならない。あんな誇るべき役割を果たしていた伊藤さんを殺害した勢力への憤りを表明しないまま、悪いのは日本政府だと主張しても、心に響いてこない。

と述べている。
 これは事件の単なる政治利用に対する批判・戒めであり、当然であろう。
そして、次のように結んでいる。

そして大事なことは、アフガニスタンの将来のため、日本は何をするのかである。伊藤さんのような人がたくさん出てくる必要がある。

 そういう人びとが安心して働けるようなアフガニスタンは、どうやったらつくることができるのか。米軍の撤退だけを主張しても、治安を確保するためにどうするかを示さなければ、無責任になる。だって、そこには、伊藤さんを殺害するようなテロ集団が存在するのだから。
・・・・
 志半ばでなくなった伊藤さんの想いに応えるためにも、真剣な議論、責任ある議論が求められている。自衛隊派遣の可否にとどまるのではなく。


 お玉さんの「悩み」はこの結論部分にあり、私自身の発言にも大いに関係がある。

 さて、アフガニスタンの治安を安定させ、支援する人々が安心して働けるための方針を提起できなければ、「テロ特措法」延長に反対し自衛隊の派兵を止めさせろという主張だけでは「無責任責な議論」なのか?

 外交論の専門家である松竹氏の言だけに、なるほどとならなくも無いが・・・。

 氏の、アフガニスタンが大変だから国際的に支援しようという思いは理解できるが、彼の議論は一方で自衛隊派兵批判に「自粛」をもたらす危険を持っている。

 何もかもすべてを知り、復興への処方箋を持たぬもぬ物は、モノがが言えなくなる。

 アフガニスタンが今日の状況に追い込まれたのは、根本にはアメリカが仕掛けた「対テロ報復戦争」があり、それに日本が加担した事で邦人にも被害が及んだ事は、戦争が始まる7年前までには外国人が誘拐されたり殺害される事は殆どなかった事実を見ても明らかだ。

 私の立場は単純明快だ。

「その認識だけでも十分だ。アフガニスタンのためにあれこれしてあげようという前に、したらいけないことをすぐに止めよう」である。

 アフガニスタンで活動する100を超えるNGOの連絡調整機関ACBARは、今年1月から7月の間でも19人のNGOスタッフが殺害され、昨年1年間の被害を肥えた事を明らかにして、「我々は軍事的手段によって紛争に終止符が打たれることは無いと強く確信している」と、声明を出した(8月1日)。
 
 アフガニスタン現地で日本政府特別代表として軍閥の「武装解除」に取り組んだ伊勢崎賢治氏は、
「アフガニスタンは治安が非常に悪くなり、いま破綻国家に向かっている。・・・根源には、アメリカによる出口の無い戦争、掃討作戦がある」と述べた上で、「日本のテロ特措法に基づく活動がアフガニスタンで知られるようになって、日本が武力介入をしていないという『美しい誤解』が崩れてきた。だから延長をすれば、そのリスクを覚悟しなければならない」と述べている。

 現地で苦労された皆さん発言は、リアリティーがあり重い。
テロに対する報復戦争というやり方が行き詰ったのである。今アフガニスタンを救うには、政治的・外交的な和平への取り組みと、貧困や飢餓をなくしていく民生支援を組み合わせていくことこそ必要だと思う。

 そこで先ず必要な事は、「いらんことをするな!」である。
テロ特措法に基づく自衛隊のインド洋での給油活動を直ちにやめよ!延長なんてもっての外だ!
そもそも自衛隊派兵は憲法違反であり、現地の人々は歓迎していないのだ。
こう言うことが、無責任な議論だというのだろうか?

 松竹氏が、外交論の専門家として、自戒し自らに課題を課すのは結構な事だ。
それ以上考えられる方は大いに考え、アフガニスタンの幸せのために知恵を出してください。しかし、それ以上じゃない人は無責任だとし、世論の「自粛」を求めるべきではなかろう。

 如何なものでしょう?
 
 
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2008.08.29 | | Comments(2) | Trackback(5) | ・9条・平和Ⅰ

NO.576 伊藤さんの死を無駄にせず 、「テロ特措法」延長に反対を!

 なんとも嫌なニュースが続く。
アフガニスタン東部で非政府組織(NGO)「ペシャワール会」のボランティアワーカー伊藤和也さん(31)が武装組織に拉致された事件で伊藤さんは27日、遺体となって発見された。

itousann.jpg

  伊藤さんは、2003年より現地に入り、乾燥に強いサツマイモ栽培を指導しながら復興支援に関わっていたそうだ。若い志ある青年の死を悼むと共に、拉致し殺害した勢力の蛮行を先ず怒りをもって糾弾する!

 アフガニスタンは、2001年「同時多発テロ」に対する、アメリカと同盟国による「報復戦争」の舞台となり、民間人もまき込む戦争の泥沼化が進んでいる。つい先日も、米軍による空爆で子どもたちを含む90名もの死者が出たばかりだ。日本や世界のNGOによる地道な人道支援活動が続いていたが、治安の悪化が進み、最近はこうした外国人の拉致や誘拐・殺害が頻発していた。

 日本政府は、アメリカの「対テロ報復戦争」に無批判に協力し、海上自衛隊によるインド洋での給油活動に参加してきた。

 そうした中、ペシャワール会の中村哲代表がが6月頃、「日本の陸上自衛隊派兵の検討」が伝えられた時、「身辺に危機を感じるようになった」と言っていた事が思い出される。

長くなりますが、中村さんの訴えに耳を傾けて欲しい。現地で身体を張った人のリアリティーがある。

「テロ特措法」はアフガン農民の視点で考えてほしい(ペシャワール会ホームページ)
   ~「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか~

 参議院選挙の直後からテロ特措法の延長問題が社会的関心を集めている。この法案成立(2001年10月)に際しては、特別な思いがある。当時私は国会の証人喚問でアフガニスタンの実情を報告し、「自衛隊の派遣は有害無益である」と述べた。法案は9・11事件による対米同情論が支配的な中で成立、その後3回に亘り延長された。しかし特措法の契機となった「アフガン報復爆撃」そのものについても、それを日本政府やメディアが支持したことの是非についても、現地民衆の視点で論じられることはなかった。

 現地は今、過去最悪の状態にある。治安だけではない。2千万人の国民の半分以上が食を満たせずにいる。そもそもアフガン人の8割以上が農民だが、2000年夏から始まった旱魃により、農地の沙漠化が止まらずにいるからだ。

 私たちペシャワール会は本来医療団体で、20年以上に亘って病院を運営してきたが、「農村の復興こそ、アフガン再建の基礎」と認識し、今年8月までに井戸1500本を掘り、農業用水路は第一期13㎞を竣工、既に千数百町歩を潤しさらに数千町歩の灌漑が目前に迫っている。総工費は9億円、延べ38万人の雇用対策にもなった。そうすると、2万トンの小麦、同量のコメやトウモロコシの生産が保障される。それを耳にした多くの旱魃避難民が村に戻ってきている。

  だが、これは例外的だ。2000年以前94%あった穀物自給率は60%を割っている。世界の93%を占めるケシ生産の復活、300万の難民、治安悪化、タリバーン勢力の復活拡大-------。実は、その背景には戦乱と旱魃で疲弊した農村の現実がある。農地なき農民は、難民になるか軍閥や米軍の傭兵になるしか道がないのである。

 この現実を無視するように、米英軍の軍事行動は拡大の一途をたどり、誤爆によって連日無辜の民が、生命を落としている。被害民衆の反米感情の高まりに呼応するように、タリバン勢力の面の実効支配が進む。東京の復興支援会議で決められた復興資金45億ドルに対し消費された戦費は300億ドル。これが「対テロ戦争」の実相である。

 テロ特措法延長問題を議論する前に、今なお続く米国主導のアフガン空爆そしてアフガン復興の意味を、今一度熟考する必要があるのではないか。日本政府は、アフガンに1000億円以上の復興支援を行っている。と同時にテロ特措法によって「反テロ戦争」という名の戦争支援をも強力に行っているのである。

 「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか。干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な「安全保障」になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった。他人事ではない。特措法延長で米国同盟軍と見なされれば反日感情に火がつき、アフガンで活動をする私たちの安全が脅かされるのは必至である。繰り返すが、「国際社会」や「日米同盟」という虚構ではなく、最大の被害者であるアフガン農民の視点にたって、テロ特措法の是非を考えていただきたい。

(毎日新聞2007年8月31日に一部加筆)


824地行0884


 中村さんの危惧が現実になった。
いま、伊藤さんの死を悼み、武装勢力を糾弾する事は当然だが、治安や復興支援の困難を嘆いたりするような「専門家達」がテレビでコメントをする。

 「アメリカの『テロへの報復戦争』加担をやめ、話し合いで平和的解決に道を探るべきだ」と、はっきり言うべきだ。
「対米追随から自主外交に切り替え、憲法9条の精神で、国際的にも発言をすべきだ」と言うべきだ。
この秋の臨時国会で福田内閣が狙っている「『テロ特措法』の延長は、断じて許すな!」と言うべきだ。

これこそ伊藤さんの死に報いるために日本がとるべき唯一の道だ。

 解決の道はそこにこそあるのだ。
憎しみをあおり「テロ特措法」延長への世論誘導を許すな。
報復は報復を生み、その刃は日本にも向けられているのだ。・・・日本人が殺されたのだ!

 
 
 
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2008.08.29 | | Comments(4) | Trackback(8) | ・9条・平和Ⅰ

NO.557 「青い空は」

 メディアシーンは、「スポーツと平和の祭典オリンピック」の報道に押されて、この8・6,8・9の核廃絶と平和の発信が薄められてはいないか?!

青い空は(クリックで音楽が流れます)

作曲 大西 進
作詞 小森 香子
1971(S46)年、原水爆禁止世界大会に向けての公募による、第1位入選曲です。

木陰0548

  青い空は 青いままで
  子どもらに伝えたい
  燃える 八月の朝 影まで燃えつきた
  父の~~ 母の~~ 兄弟たちの
    (父の    母の)
  命の重みを 肩にせおって 胸に抱いて

  青い空は 青いままで
  子どもらに伝えたい
  あの夜(ヨ) 星はだまって 連れ去っていった
  父の~~ 母の~~ 兄弟たちの
    (父の    母の)
  命の重みを 今流す灯篭(トウロウ)の 光にこめて

  青い空は 青いままで
  子どもらに伝えたい
  すべての国から 戦(イクサ)の火を消して
  平和~~と 愛と~~ 友情の
     (平和と    愛と)
  命の輝きを この固い握手と
  うたごえにこめて うたごえにこめて



 過去ログNO.554 「核兵器は廃絶される事だけに意義がある」。に、皆さんからコメントをいただきました。
核廃絶」への思いを共有するものです。
 特に、latter_autumn さんからは長文で、日本の戦争責任の問題にほうかむりでは、「実効ある核廃絶の努力」にはならないのではないかという趣旨の指摘がありました。あの侵略戦争における「一連の帰結」(かっこつき)でもあった事実ですから、仰ることは正しいと思います。
 一方ヒロシさんからは、日本の戦争責任をめぐる指摘は認めつつも、あの原爆投下は正当化できないし、核廃絶は次元が違う議論ではないかという意見もいただきました。

 あれから63年。日本政府はあの侵略戦争への正面からの反省と償いをしていません。
それとも関連する政治的姿勢から、唯一の被爆国でありながら、「核廃絶」へのイニシアチブも発揮できないことは残念です。
 そうした中で、あれが先これが先という議論ではなく、「核廃絶」の一致点で手をつなぐことこそが「実効ある力」となっていくのではないでしょうか。その中でまた、より深く歴史に学びながら戦争そのものを問うこともできるのだと思います。後に引用する子どもたちの「平和への誓い」は、そのことを物語ってくれるでしょう。

 日本政府の姿勢を乗り越え、国民の世論はその経験に根付き、粘り強く世界に発信します。
「ノーモアヒロシマ ノーモアナガサキ ノーモアヒバクシャ」
 歴史を直視しその責任にたって、この声を代表できる政府を作ることが「核廃絶」にとって、最も有効な道でもあることは言うまでもありません。

きまぐれな日々さんと、カナダde日本語さんで紹介されていた、子どもたちと被爆者の「平和への誓い」をここにコピーしてみました。それぞれに心に響くものがあります。
 これらの声にもう一度耳を傾けながら、「核廃絶」への決意を確かめ合えればと思います。
(4本、ちょっと長いですが、是非お読みください)

《こども代表・平和への誓い全文》

昭和20年(1945年)8月6日、午前8時15分。一瞬(いっ・しゅん)にして広島の街は何もかも破壊(は・かい)されました。原子爆弾(げん・し・ばく・だん)は、高温と爆風で人々をおそい、さらに死の放射能で街を汚染(お・せん)していきました。そして、その年の終わりまでに約14万人もの命が失われました。14万の夢や希望、未来が奪(うば)われ、数え切れないほどの悲しみが生まれたのです。

平成17年(2005年)11月22日。私たちの身近なところで、とても悲しい、辛(つら)い事件が起きました。その事件によって、私たちが当たり前だと思っていた日常は壊(こわ)れてしまいました。好きな友だちとおしゃべりしながら登下校したり、一人で外へ出ることもできなくなりました。そして、私たちは事件を通して、一つの命の重みを知りました。

この時奪われた命も、原子爆弾や戦争で奪われた多くの命も同じ命です。一つの命について考えることは、多くの命について考えることにつながります。命は自分のものだけでなく、家族のものであり、その人を必要としている人のものでもあるのです。

「平和」とは一体何でしょうか。

争いや戦争がないこと。いじめや暴力、犯罪、貧困、飢餓(き・が)がないこと。

安心して学校へ行くこと、勉強すること、遊ぶこと、食べること。

今、私たちが当たり前のように過ごしているこうした日常も「平和」なのです。

世界中のどこの国も「平和」であるために、今必要なことは、自分の考えを伝えること、相手の考えを受け入れること、つまりお互いの心を開くことです。人間は言葉をもっています。心を開けば対話も生まれ、対話があれば争いも起きないはずです。

そして、自分だけでなく他の人のことを思いやること、みんなと仲良くすることも「平和」のためにできることです。

私たちはこれまで、祖父母や被爆者の方から体験を聞いたり、「平和」について学習したりする中で、原爆や戦争のことについて学んできました。しかし、まだまだ知らないことがたくさんあります。これからもヒロシマで起きた事実に学び、それを伝えていかなければなりません。

私たちは、命を大切にし、精いっぱい生きることを誓(ちか)います。

私たちヒロシマのこどもは世界中の国々や人々との間の架(か)け橋となり、「平和」の扉(とびら)を開くために一歩一歩、歩み続けていくことを誓います。

平成18年(2006年)8月6日





平成19年度「平和への誓い」

私たちは、62年前の8月6日、ヒロシマで起きたことを忘れません。

あの日、街は真っ赤な火の海となり、何もかもが焼かれてなくなりました。川は死者で埋まり、生き残った人たちは涙も出ないほど、心と体を傷つけられました。

目も鼻も口もわからないほどの大やけど。手足に突き刺さった無数のガラス。

あの日、ヒロシマは、怒りや悲しみのとても恐ろしい街でした。

これが原子爆弾です。これが戦争です。これが本当にあったことなのです。


しかし、原子爆弾によっても失われなかったものがあります。

それは生きる希望です。

祖父母たちは、廃墟の中、心と体がぼろぼろになっても、どんなに苦しくつらい時でも、生きる希望を持ち続けました。多くの犠牲の上によみがえった広島をもっと輝かせたいという思いで、原子爆弾によって焼け野原になった街をつくり直してきました。そして、今、広島は、自然も豊かでたくさんの人々が行き交う、笑顔あふれるとても平和な街となりました。



今、テレビや新聞は、絶えることない戦争が、世界中で多くの命を奪い、今日一日生きていけるか、一日一食食べられるか、そんな状況の子どもたちをつくり出していることを伝えています。

そして、私たちの身近なところでは、いじめや争いが多くの人の心や体を壊しています。

嫌なことをされたら相手に仕返しをしたい、そんな気持ちは誰にでもあります。でも、自分の受けた苦しみや悲しみを他人にまたぶつけても、何も生まれません。同じことがいつまでも続くだけです。



平和な世界をつくるためには、「憎しみ」や「悲しみ」の連鎖を、自分のところで断ち切る強さと優しさが必要です。そして、文化や歴史の違いを超えて、お互いを認め合い、相手の気持ちや考えを「知ること」が大切です。

途切れそうな命を必死でつないできた祖父母たちがいたから、今の私たちがいます。原子爆弾や戦争の恐ろしい事実や悲しい体験を、一人でも多くの人たちに「伝えること」は、私たちの使命です。

私たちは、あの日苦しんでいた人たちを助けることはできませんが、未来の人たちを助けることはできるのです。



私たちは、ヒロシマを「遠い昔の話」にはしません。

 私たちは、「戦争をやめよう、核兵器を捨てよう」と訴え続けていきます。

そして、世界中の人々の心を「平和の灯火」でつなぐことを誓います。

 



平成19年(2007年)8月6日

          こども代表 広島市立五日市観音西小学校6年 森  展哉

                広島市立東浄小学校6年     山崎 菜緒






平成20年度「平和への誓い」

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昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。

突然のするどい閃光(せんこう)と爆風(ばくふう)で、数え切れない多くの尊(とうと)い命が失われました。

あの日、建物疎開(そかい)や工場で働くために出かけていった子どもたちは、63年たった今も帰りません。「いってきます。」と出かけ、「ただいま。」と帰ってくる。原爆(げんばく)は、こんな当たり前の毎日を一瞬(いっしゅん)で奪(うば)いました。

 

 原爆は、やっと生き残った人たちも苦しめます。

放(ほう)射線(しゃせん)の影響で突然病(やまい)に倒れる人。

あの日のことを「思い出したくない」と心を閉ざす人。

大切な家族や友人を亡くし、「わしは、生きとってもええんじゃろうか?」と苦しむ人。



でも、生き抜(ぬ)いてくれた人たちがいてくれたからこそ、私たちまで命が続いています。平和な街を築き上げてくれたからこそ、私たちの命があるのです。

今、私たちは、生き抜いてくれた人たちに「ありがとう」と心の底から言いたいです。



忘れてはならない原爆の記憶や、核兵器に対する怒(いか)りは、年々人々の心から薄(うす)れていると思います。しかし、人の命を奪う戦争や暴力は、遠い過去のことではありません。

この瞬間にも、領土の取り合い、宗教の違いなどによる争いによって、小さい子どもや大人、私たちと年齢の変わらない子どもたちの命が奪われています。



失われた命の重さを思う時、何も知らなくて平和は語れません。

事実を知る人がいなくなれば、また同じ過ちがくり返され、戦争で傷つき、命を失った人たちの願いは、かき消されてしまいます。だから、私たちは、大きくなった時、平和な世界にできるよう、ヒロシマで起きた事実に学び、知り、考え、そして、そのことをたくさんの人に伝えていくことから始めます。



また、私たちは、世界の人々に、平和記念式典が行われ、深い祈(いの)りの中にある広島に来てほしいと思っています。ヒロシマのこと、戦争のことを知り、平和の大切さを肌で感じてほしいのです。

そして今こそ、平和を願う子どもたちの声に耳をかたむけてほしいのです。



みなさん、見ていて下さい。

私たちは、原爆や戦争の事実に学びます。

私たちは、次の世代の人たちに、ヒロシマの心を伝えます。

そして、世界の人々に、平和のメッセージを伝えることを誓います。



 平成20年(2008年)8月6日

          こども代表 広島市立幟町小学校6年    今井 穂花

                広島市立吉島東小学校6年   本堂 壮太



平 和 へ の 誓 い


 あの一発の原子爆弾が、この空でさく裂した日の一九四五(昭和二十)年八月九日午前十一時二分。このころ六歳の私は、爆心地より一・三キロほどの家野町の自宅からそう遠くない小高い丘で、友達とセミとりに夢中でした。そこには古びた山小屋があり、雑木林が茂っていて、緑の木立でセミが合唱していました。

 私が、一緒に付いてきた三歳の妹に虫かごを手渡し、樹の幹のセミに、虫アミのさおを伸ばし始めた時でした。急に、飛行機の爆音がしました。驚き、怖くて、うろたえ、母の注意がよぎりました。友達は、慌てて駆け降りました。

 私は、立ちすくむ妹を強引にひきずって、山小屋に逃げ込みました。その瞬間、まっ白い光と爆発、爆風、熱風を浴び、すさまじい破壊が始まりました。

 私は、木片・がれきと化した木立や小屋の片隅から、吹き飛ばされて気絶していた妹をかき出しました。

 自宅方面は、空も町も赤く染まって見え、その辺りから、衣服が燃えて狂ったようにもがく人、半身焼け焦げた人、肉がえぐれて血まみれになった人などが、次々、丘の峠に逃れてきては、町外れへと消え去りました。

 私は、妹を背負ってさまよいました。力尽きて立ちすくんでいました。だれか助けてくれそうでしたが、私の体をみて、もうダメだろうと、置き去りにしました。

 私は、左下腹部に竹が突き刺さって肉がえぐれ、血を流しながら妹を背負っていました。妹は衣服がこげて血を流し、震えながら「お母さん、お母さん…」と、か細く母を呼び続けます。はじめて「お父さん、助けて」と戦死して帰らぬ父が欲しくて泣き叫びました。

 そのころ、爆心地・周辺・いたるところで、七万数千人が亡くなり、私を含め、七万数千人が傷つきました。

 あの一発の原子爆弾は、空前の破壊力で放射線を浴びせ、一瞬にして、無差別大量殺りくをやってのける地球の人類の悪魔でした。

 時を追うごとに増え続ける未曾有の悲惨さ。今も後障害に苦しむ多くの被爆者。あまりにも、不条理であります。

 あの日の長崎市民は、みな、だれでも、人類の子であります。

 あの日の広島と長崎は、人類の広島・長崎でもあります。

 その両市への原爆投下は人類への投下であって、向かうべき人類の真理に背き続けて、それぞれの立場や都合でそれを正当化し、肯定し、擬制するものではありません。

 人類の真理。それは「平和にいだかれた幸福と繁栄」。これこそ人類が命を懸けて子孫に贈り、未来を託す真理であります。

 今、私たちはとりまく経済・社会の環境の中で、それぞれの立場や都合で「よろしく・おかげさまで・ありがとう」を言ったり言われたりしていることが多いと思います。しかし、人の得意とすることで滅びゆくことなく事を成すには、どのような立場の人でも「平和にいだかれた幸福と繁栄」に向けて進路を取り、その真理を尋ねて「よろしく・おかげさまで・ありがとう」を言ったり言われたりする―そうした勇気と信念をもって、誰もが心豊かな幸福を共有できるバランスのとれた環境をみんなの力でつくっていくことが必要なときでは。そう思えてなりません。

 私はこれからも、核兵器のない世界の恒久平和を願って、足元から微力を尽くすことを申し上げ「平和への誓い」とさせていただきます。


平成19年8月9日 被爆者代表 正林克記


木陰0546

「キョウチクトウの歌」

夏に咲く花キョウチクトウ 
戦争終えたその日から 
母と子供の願いをこめて 
広島の野に咲いている 
空に太陽の輝くかぎり 
告げよう世界に原爆反対を 
 

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2008.08.10 | | Comments(2) | Trackback(13) | ・9条・平和Ⅰ

NO.554 「核兵器は廃絶される事だけに意義がある」。

 6日は広島、9日は長崎・・・アメリカによる原子爆弾の投下から63年を迎える。
1945年8月6日、午前8時15分、B29「エノラ・ゲイ」が投下した爆弾は、広島市上空約580メートルで炸裂。数千度の熱線・爆風と放射線が市民を襲った。たった一発の爆弾で年内だけで、当時の広島市全人口の4割、約14万人の命が奪われた。

蓮0453


 それはアジア太平洋での日本の侵略戦争が敗戦を決定的にしていた1945年8月。米軍は広島、長崎に原爆を投下し、一瞬にして二つの都市を焼き尽くして、20万人以上(広島で14万、長崎で7万)の人命を奪った。両市への原爆投下は、人類が初めて体験した、非人道的で残忍な核兵器による惨劇として歴史に記された。それは当時の国際法でも許されない重大な戦争犯罪。
生き残った人たちも、放射線などの被害に苦しめられ、いまなお多くの人々が、入院や治療を余儀なくされている。

 被爆者健康手帳を持つ被爆者は24万3692人。平均年齢は75.1歳。
被爆者が全国各地で取り組んでいる原爆症認定訴訟は、7月18日の大阪地裁判決まで原告側が10連勝。被爆者救済をかたくなに拒絶してきた被告・国を司法が断罪し続けている。
 しかし、原爆症と認定された人は2118人、被爆者手帳を持つ被爆者のわずか1%にも及ばない。
この一年で亡くなった広島の被爆者は4300人、原爆死没者は合計で25万8310人。


「核抑止」に頼っては、「廃絶」は口先だけ。
「日本は、平和協力国家として国際社会で責任ある役割を果たしていかなければならない」
「非核3原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて、国際社会の先頭に立っていく」
・・・福田首相は平和記念式典で、お決まりどうりの挨拶文を読み上げて見せた。

しかし、記者会見では、「日本の安全を考えればやむをえない。核抑止も現実的に必要な事ではないか」と、アメリカの「核の傘」に頼る本音を明らかにした。首相は1月の施政方針演説でも「平和協力国家」を強調してきたが、やってきたことは自衛隊のインド洋派遣を続けるなど軍隊の海外派遣だけ。
・・・絵に描いたような二枚舌を披露した。

一方、秋葉広島市長は記念式典の平和宣言の中で、「核兵器は廃絶される事だけに意義がある」と述べ、政府が「憲法を遵守し」核廃絶への道筋を示す「ヒロシマナガサキ議定書」の採択のために各国政府へ働きかけるなど、核兵器廃絶へ向けて主導的な役割を果たす事を求めた。

 今唯一の被爆国でもある日本が、世界から求められているのは、いつまでもアメリカの「核の傘」=「核抑止論」にくっついて行くことでも、自衛隊を世界中に派遣することでもない。

原爆投下で発行できなかった1945年8月7日付の新聞は次のように述べている。

惨状を前に、原子爆弾を投下した者に対する憎しみはわき起こる。しかし、圧倒的な被害を前にして思う。憎悪による復讐は人類を滅ぼすことにつながるだけだ。この爆弾は、アメリカが日本に落としたものでなく、人類が人類に落とした兵器、として歴史に刻まれるべきだ。
私たちは、本日ここで起こっているできごとを多くの人に知らせなければならない。国境を越えて世界のあらゆる人々に知らせなければならない。時を超えて後の世の全ての人々にも広く知らせなければならない。
死と破壊の惨状と、地獄の街に身を置いている者の体験を永遠に伝え続けていく。

 被爆の実相を伝えながら、実効ある核廃絶への努力をする事こそが求められているのである。それでこそ、「国際社会で責任ある役割を果たす」道だ。ここでイニシアチブを発揮する事ができるなら、日本の国際的な信頼もドーンと増すだろうに。

 あわせて、国内においては「核廃絶」とは並び行かない、「核安保」である日米軍事同盟を破棄・解消する世論へと高めることがますます重要だ。

 ついでに、「核拡散防止」問題にも一言。
本質的に言えば「世紀の詭弁」である事を指摘しておく。
例えば、今度のオリンピックでスピード社の競泳用水着がいいといって普及しているが、「核拡散防止」とは、「初めに着た選手は着用してもいいが、あとからはダメです」というようなもの。歴史的な経過はあれ、このような詭弁が、核保有国の論理に基づいていまだに通用する世界でもあることも見ておかなければならない。

 ま、アメリカの国防に携わった元高官などの中からさえも、「核廃絶」の声があがっている現実なども見れば、あまり悲観的にならずに、この流れをみんなで大きくして「核にしがみつく勢力」をどんどん孤立させ、地球上から追い落とそうということだ。

「核兵器は廃絶される事だけに意義がある」・・・まさにそうだ。


参考記事:
◆広島市 平和宣言
http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/1110537278566/index.html

広島・長崎63年 今こそ核固執勢力包囲して(赤旗)

見過ごされた被爆(大津留公彦のブログ2)
被爆の実相がアメリカによって隠され、ヒバクシャ救済も遅れたという。



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2008.08.07 | | Comments(14) | Trackback(8) | ・9条・平和Ⅰ

NO.550 原点に立つ。

 原水爆禁止2008年世界大会が今日の国際会議で開幕。
「核兵器のない平和で公正な世界を」がテーマ。

 今年の世界大会では、38カ国から98人の海外代表も参加し、2010年の核不拡散条約再検討会議にむけての国際共同行動などが議論される予定。。
 広島市の秋葉忠利市長、長崎市の田上富久市長も出席し、被爆地から核兵器廃絶を世界に発信する予定だそうだ。

蓮0451

 原水爆禁止について本気で考え始めたのは大学に入ってから。
夏休みに入ると、学習会をしては街頭に出て、或いは団地を一軒一軒まわり、核の廃絶と世界大会の成功を訴える署名と募金をお願いして、広島へ或いは長崎へと世界大会に参加して、それが終わって盆の帰省がお決まりだった。

 職場の若者が、「広島に行くので募金を下さい」と言う。
最近また若者の参加が増えていると聞き心強い。そこで、少しばかり偉そうに、しっかり勉強するようにと話す。(ま、「その道の先輩ぶる」って奴)

 そしてオススメしたのがこの記事。
SIMANTO BBSの「1945・08・07ヒロシマ新聞・主張」

この新聞は、原爆投下で発行できなかった1945年8月7日付の新聞を、現在の視点で取材、編集したものです。被爆50周年に、一日も早い核兵器廃絶を願って製作、発行しました。
1995年8月6日 新聞労連・中国新聞労働組合

という記事。
鮮度の確かな、「当時の」記事を紹介したい。
(記念にここに貼り付けますが、SIMANTO BBSさんの、このエントリーで峠三吉の「原爆詩集」もどうぞ)

主張   未曾有の惨状の中にいて

地獄だ。この世の地獄だ。広島の街が地獄と化した。
廃墟、しかばね、悲鳴、うめき、炎と煙…。夢まぼろしではない。今、目の前に繰り広げられている出来事を地獄と言わずして何と表現すればいいのか。他の言葉を思いつかない。
「水をください」、「熱いよう」、「痛いよう」、「おかあちゃん」…。
市内にはあらゆる悲鳴とうめき声があふれている。熱線で焼けた皮膚がだらりと垂れ下がり、筋肉がむき出しの親子、ポロポロになった服を辛うじて身に着けてさまよう男女。横たわった重傷者はわずかに手を動かし、水を求めている。その横には黒こげの塊もころがっている。
川面は死体で埋め尽くされた。道路には焼けたあらゆる物体が並んでいる。ちぎれて散乱する電線がクモの巣のように絡んでいる。焼け野原の街のところどころに立ち残るビルも多くは内部が吹き飛び、焼け落ちた。

電車の残骸がある。真っ黒焦げの車内には吊革につかまったままの死骸が見える。座ったまま、あるいは床に折り重なった死骸…。ビル入り口の石段には人影が焼き刻まれている。目に入る全ての光景は、死と炎と廃墟しかない。
暑い夏の日、それまで確かにここにあった美しい広島の街は消滅し、代って屍の街が出現したのだ。
なぜ広島が狙われたのだろうか。軍都であるからだろうか。日清戦争時に明治天皇が滞在して臨戦首都となった。第5師団が置かれ、軍の工廠、砲台が整備されてきた。宇品の港は大陸へ将兵を送り出す基地であり、船舶司令部もある。最近は西日本の大本営とも言える第二総軍も置かれていた。
しかし、最大の目的は、この新兵器の威力を誇示し、破壊力を確かめるという軍事目的に違いない。今年に入って全国各地で米軍の空襲が激しさを増したが、広島はほとんど無傷のまま残っていた。デルタの平たん地中央部で爆発させたのは、都市と人体への被害を冷酷に調査、分析するためであろう。

「無警告での爆弾投下はするべきでない」と、米の科学者もトルーマン大統領に上申していた。にもかかわらず投下したのは、新兵器の破壊力を調査する「実験」目的を重視したことを示す。あわせて、ソ連をけん制する狙いもあったに違いない。
大統領は原子爆弾だと発表し「革命的な破壊力」で軍事都市を攻撃したのだと自負した。しかし、その破壊力が都市と人間に対して及ぼす影響を彼は想像しただろうか。広島の街は軍事施設や軍人ばかりでない。むしろ、多くの無辜(むこ)の市民を殺傷している事実を彼は知っているだろうか。
地獄絵図の中にいる者として断言する。この兵器は明らかに人道に反している。原子爆弾は明白に国際法違反だ。特定の軍事目標でない住宅、商業施設、学校、病院…。日常の市民生活が営まれている都市すべてを破壊した。非戦闘員である幼子、女性、老人を見境なく、容赦なしに一瞬にして殺した。死なずに苦しむおびただしい負傷者も悲惨と言うほかない。この爆撃が究極の無差別攻撃だということは明白だ。虐殺である。

この戦争を始めたのが日本であったにしても、報復として原子爆弾の投下は許されはしない。
被害を受けたのは日本人だけではない。友好国ドイツをはじめ、東南アジアや中国、朝鮮の多くの労働者、学生、軍属が被爆した。驚くべきことにアメリカ人の捕虜も亡くなっている。アメリカ政府は承知の上で攻撃したのだろうか。原子爆弾の無差別性は国境や、国籍、敵味方の区別すらつかない。
かってない被害の中、生き残った市民が早くも負傷者救援と復旧作業に立ちあがっている。自ら傷を負った者も、より深手を負った者を助けている。市外からの救助隊も続々駆けつけている。それでも復興にどれだけの時間がかかるかは想像もできない。何万という死者を出し、家族や知人を失った人々がショックから立ち直る事ができるのか。負傷した人々は傷が癒えるのか。今はとても将来が見える状態ではない。

惨状を前に、原子爆弾を投下した者に対する憎しみはわき起こる。しかし、圧倒的な被害を前にして思う。憎悪による復讐は人類を滅ぼすことにつながるだけだ。この爆弾は、アメリカが日本に落としたものでなく、人類が人類に落とした兵器、として歴史に刻まれるべきだ。
私たちは、本日ここで起こっているできごとを多くの人に知らせなければならない。国境を越えて世界のあらゆる人々に知らせなければならない。時を超えて後の世の全ての人々にも広く知らせなければならない。
死と破壊の惨状と、地獄の街に身を置いている者の体験を永遠に伝え続けていく。


核兵器廃絶は世界の願い。
ノーモア ヒロシマ、ノーモア ナガサキ、ノーモア ヒバクシャ。




「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
         http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html


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2008.08.02 | | Comments(0) | Trackback(3) | ・9条・平和Ⅰ

NO.500 「9条をもつ日本の子どもたちに知ってほしいこと」

 是非!大人こそしっかり知って欲しい。みんな読んで欲しい。
ブロ友いや、姉御・あくしゅさんが、元米軍海兵隊兵士アレン・ネルソンさんのメセージを紹介しています。

 あくしゅさんの思いに共鳴し、ご苦労に敬意を表しつつ紹介します。(私はコピペだけで、楽してごめんなさい。
研修処理0005


     「9条をもつ日本の子どもたちに知ってほしいこと」


みんなはほんものの戦争を見たことがあるかい?
テレビで?
映画で?
たぶんそれは本当の戦争じゃないんじゃないかな。
きょうはみんなに戦争の話をきいてほしい。
ぜんぶぼくが体験したほんとうの話だよ。

40年ほど前、ぼくは18歳の時にアメリカの軍隊へ入ったんだ。
アメリカ政府はそのころ、「東南アジアが共産主義者に征服される」という嘘の宣伝をしていて、ぼくはそれを信じていた。
それに貧乏な家だったから、軍隊で働いてお母さんに楽をさせてあげたかったんだ。

ぼくが決めたことを、きっと喜んでくれると思っていたのに、お母さんはものすごく怒った。
ものすごく怒ってそして泣き出してしまったんだ。
ぼくは、どうしてお母さんがそんなに怒るのか、わからなかった。

ぼくはお母さんと分かり合えないまま軍隊へ入った。
軍隊へ入ったら、訓練をうける。
最初に受けた訓練は、「殺す!」と叫ぶ事だった。
教官が、ぼくたちを整列させて、「お前たちは何がしたい?」と聞く。
ぼくたちは「殺す!」とこたえる。

「なんだ?聞こえないぞ」
「殺す」
「まだまだ聞こえないぞ」
「殺す!!!」
そしてライオンのように「うおーっ」とほえるんだ。

それから、人の殺し方を習う。
銃の使い方だ。
はじめは丸いマトの真ん中を撃つ方法を教わる。
それから人間の形をしたマトを撃つ。
人間の場合は、体の真ん中を狙うんだ。
体の真ん中を撃たれた人はながく苦しむ。
苦しみながら死ななければならない。

訓練が終るとベトナム戦争にいくことになっている。
ベトナムに行く前に、ぼくたちは日本に連れて行かれたんだ。
沖縄にあるキャンプ・ハンセンというアメリカ軍の基地だ。
そこでぼくたちは、もっともっと暴力的になるよう訓練された。
夜ぼくたちはよく沖縄の街にでかけた。

酒を飲むこと、ケンカすること、そして女の人を見つけることだ。
女の人を見つけたら、乱暴する者もいた。
沖縄の女の人がその犠牲にされた。
兵士が乱暴すると、アメリカ軍のえらい人たちは必ず日本に謝る。

だけど彼らは本当は喜んでいた。
なぜなら暴力的になることは、ぼくたちが戦争に行く準備が出来たという事だから・・・
ぼくがテレビや映画で知っていた戦争は、かっこいいヒーローがいた。
ヒーローは戦争で戦って、最後にはきれいな女の人や子どもたちを助ける。
だけど、本当の戦争では、女の人や子どもたちを助けたりなんかしなかった。
ベトナムに来て、ぼくはほんとうの戦争を知った。

ベトナムはジャングルが多い。
ジャングルの中で動くベトナム人は男も女も関係なく、みんな殺した。
ジャングルを突き進んで、ベトナム人の村へ行く。
途中にはベトナムの男たちが潜んでいる。
それを銃で撃つのがぼくたちの仕事だ。

村に着いたら、残っているベトナム人をつかまえたり殺したりする。
それが全部終ったら、銃で撃った男たちの死体をジャングルに捜しに行く。
集めた死体は、男と女と子どもの三つの山に分ける。
それから死体の数を数える。
これは簡単な仕事だ。

ジャングルを歩きながらにおいをかげばいい。
人間の腐った死体は鼻が曲るようなものすごいにおいがする。
頭が痛くなって、食べ物をはいてしまうようなひどいにおい。
これこそ戦争のにおいだ。
ぼくはこのにおいを一生忘れられない。

それから、ジャングルに逃げ込んだ女の人と子どもと年寄りをさがす。
これも簡単な仕事だ。
年よりはたいてい逃げ遅れている。
女の人と子どもたちは、ジャングルの奥深くに隠れている。
だけど、何日も隠れていると、子どもたちはおなかをすかして泣き始める。
だから、ジャングルの奥を歩きながら耳をすませば、女の人と子どもたちを見つけることができるんだ。

子どもたちを捕まえて村へもどると、その子たちは死体の山を見る事になる。
頭や手や足がもげて、くさった死体の山だ。

あるとき、子どもたちが女の人の死体の山にかけよって、母親の足にしがみ付いて泣き始めた。
ベトナム人の女の人がその子たちを、死体の山から引き離そうとかかえあげた。
だけど、子どもたちは、その足から離れようとはしない。
いつまでもいつまでも、足にしがみついて泣き続けた。

ベトナムに来た最初の頃、ぼくはベトナム人を人間だとは思っていなかった。
軍隊で、そういうふうに教えられていたから。
敵は人間ではない。
けだものか、‘つり目‘か共産主義者だってね。
だけど、ある日、ベトナム人をそんなふうにみられなくなる、できごとが起こったんだ。

それはいつものように、ベトナムの村へ来た時だった。
ぼくたちは、ベトナム人からの攻撃をうけた。
ぼくはすぐに村の中にある防空壕に逃げ込んだ。
防空壕というのは村人がつくった穴ぐらだ
暗い穴の中、よくみると奥のほうに誰かいた。
ベトナム人の少女だった。

ぼくを見てとても怯えていたけれど逃げられない様子だった。
少女は、ハアハアと苦しそうに息をしていた。
そして体からなにかを押し出すような動きをした
しばらくすると、その少女の足のつけねの間から、なにかまるいかたまりがでてきた。
ぼくの手が自然にのびて、落ちそうになったそれを受け止めた。

少女は赤ん坊をぼくの手からうばいとって、自分の歯でへその緒をかみきった。
そして黒い布で赤ちゃんをくるんで、穴ぐらから走り去ってしまった。
暗い穴でぼくは呆然としていた。
ぼくが見たのはなんだったんだろう。

あれは人間。
人間がこの世に出てきた瞬間だった。
ぼくは、はじめて人間の誕生をみたんだ。

戦闘の中を、生き延びた仲間の兵士たちのところに戻ったけれど、ぼくはこのことを誰にもはなさなか った。
穴から出たとき、ぼくはそれまでとは全く違う人間になっていたんだ。

それから、ぼくは出きるだけ人を殺さないように気をつけた。
ベトナム人と仲良くなりたいと思うようになった。
安全な場所にいる時、ベトナムの子どもたちと遊ぶ事もあった。
すると、子どもたちの母親がぼくを信頼してくれるようになった。
おなかをすかせたベトナム人の親子のために、ぼくは軍隊から食べ物やクスリを盗んだ事もあったん  だ。

ベトナムに来て13ヶ月がすぎ、ぼくはやっとアメリカへ帰ることが出来た。
自分の家に帰ったとき、ぼくはお母さんがどんなに喜んでくれるか期待していた。
でも、お母さんは「お前は私の子どもではない」と言ってぼくを拒絶した。
戦争のせいで、ぼくはすっかり変ってしまっていた。
お母さんには、ぼくが人を殺してきた事がわかるんだ。
ぼくはそう思った。

ぼくは戦争の後遺症で心の病気になってしまった。
それがどれだけ大変な事だったかは、またいつかお話したいとおもう。
いまぼくは、戦争の話をいろんな人にきいてもらう活動をしている。
いろんな国へ行って戦争の事、平和の事、アメリカの事をはなす。

日本にもよくくる。
10年ぐらい前、ぼくは初めて日本の憲法9条の事を知った。
英語に直してもらった9条の文章を、ぼくは信じられない思いで見つめた。
戦争と暴力を永遠に放棄する・・・・

それはとても美しく力強い言葉だった。
ぼくはそれを読んで、うらやましく思った。
なぜなら、それはアメリカにはないものだから。

ぼくのように、非暴力を求める人間にとって、9条は生きる為の基盤なんだ。
日本には9条を守って欲しいし、すべての国にひろがってほしい。

ぼくは日本の子どもたちをビューティフルだと思う。
それは戦争に怯えないで生きて行けるからこそ、もてる美しさだ。
そのことを日本の子どもたちに知って欲しい。
9条が君たちを守っている事を。

           出典  日本共産党発行  「女性のひろば」2008年5月号


本も紹介されています。
『戦場で心が壊れて 元海兵隊員の証言』  アレン・ネルソン著 
                     新日本出版社  1,365円

戦争は命を奪い、多くの障害者を作りだし、心を壊す。

戦争の真実、イラク帰還兵たちの証言を少し紹介します。

戦場で私は怪物だった/帰還兵、占領者として証言

 市民を殺害したことを「司令部」に報告したが、返答は「チャーリー・マイク(任務を遂行しろという隠語)」のみ。罪のない市民を殺害しても責任さえ問われない、市民殺害の日常化・・・。
 「イラクの人々を助けようと思って戦場に行ったが、イラクでは無残に市民を殺した。殺さないと自分たちが殺されるからだ」
「戦場では自分は怪物だった。イラクの人々を苦しめた憎しみと破壊を謝罪したい」
「イラクやアフガニスタンに駐留している兄弟姉妹に訴えたい。この違法な戦争に反対しているのはあなただけではない・・・この占領を終わらせるためにともにたたかおう。われわれにこそ、兵士たちを帰還させる力がある。戦争を拒否しよう」


イラク侵略戦争5年/米帰還兵の証言始まる/住居と知って発砲

「イラク占領は米国を傷つけ、兵士や軍人家族を傷つけている」
「イラク占領は、われわれが憲法に誓った国を守ることではない」
「私の部隊は、護送作戦で、市民が居住している建物だと知っていながら、無差別に発砲した」
「自動車爆弾や米軍からの発砲を恐れ、学校へ通う子どもたちの安全を心配する必要は、米軍の侵攻前には無かった」と聞いたときが「イラク侵略の不道徳に気づいた瞬間だった」


">帰還米兵証言集会/差別語叫び市民虐殺

「“ハジが邪魔だ。車でひいてしまえ”などと非常に人種差別的な言葉を使った」「イラクの人々を二級市民のように扱った」
「個人の品行ではなく、占領の本性である」と反論。「イラク戦争は勝利できない。占領は終結させられるのみだ」


米兵の自殺115人 昨年/43%が帰還兵

自殺者の43%を占めたのは帰還兵でした。帰還兵についてはこれまでも心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っているケースが多いことが専門家から指摘されていました。


  研修処理0013




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2008.06.23 | | Comments(10) | Trackback(7) | ・9条・平和Ⅰ

NO.462 九大ファントム墜落から40年~今私たちは何を受け継ぐのか~フォーラム報告。(その1)

月曜、隔週の休日です。
昨日はあまり飲んではいませんが、何しろ床にそのまま寝たので疲れが取れたか・・・?
起きたら、シトシトと雨が降っています。じめじめではなくひんやりです。

産卵 045

ヤマアジサイ
少し色づきはじめました。


 昨日は午後から、「米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム 」に参加。
九大卒業生9条の会と九大9条の会の共催で、工学部大講義室には全国から130人が集まり、熱心に講師の話に聞き入っていました。

 いやあ、報告を書くとなると内容が豊富すぎて。
今日のところは、様子と簡単な感想だけにします。(追々、参加したものの勤めと、自分なりに整理するために書きたいと思いますが・・・)

基調報告は、石川捷治氏(ファントム墜落の目撃者で、その後九大で教授を務め、今春より久留米大学法学部)。
「1968年6月2日 ファントム墜落から40年~今私たちは何を受け継ぐのか~」
ゲストスピーカーは、
宜野湾市基地渉外課長さん。
「普天間飛行場の早期閉鎖・返還にむけて~普天間飛行場の危険性~」
井原勝介(前岩国市長)
「米軍再編と岩国の戦い~民主主義とと地方自治の観点から~」
フロアから「福岡県における基地の実態」の報告等。

 それぞれの発言に得るものがありましたが・・・。

 印象としてまずびっくりしたのは、九大では墜落後2日間、消防以外には米軍の立ち入りを許しませんでしたが、宜野湾の報告ビデオでは、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落したとき、現場と周辺道路は米軍がすべての関係者の立地入りを禁止していたこと。市長も学長も、唯一立ち入りが認められたのは「宅配ピザのお兄さんだけ」・・・この違いは何ナンや!

 石川氏は「『米軍再編』ではない、『日米軍事一体化』だ」と話されたが、その現実のひとつががこういうことか?
地位協定や、米軍裁判などに見られる超法規的抜け穴、密約なども含め日本の主権は骨抜きにされ、米軍支配の下に置かれる現実がこのようにして現れている。日米軍事同盟が、40年前からこのように変化してきた象徴的事実と理解すべきか・・・。

 普天間基地を擁する宜野湾市には、「基地渉外課」というのがある。
立派なカラーのパンフレットが配られた。見開きのカラーページは航空写真。
真ん中に米軍普天間飛行場、周りにはびっしりと建物が取り囲んでいる。9万人が住む一般住宅はもちろん、保育園、小中高大学学校をはじめ121以上の公共施設に印が付けてある。

 米太平洋海兵隊司令官は「ヘリパターンからのアプローチや離陸ルートは可能な場合は学校や文化施設の上空を避けるように特別に設定されています」「パイロットは可能な場合はいつでも学校、病院、文化施設を避けるように飛んでいます」と述べている。

 しかし、航空写真は無言で、沖国大への米軍ヘリ墜落事故は事実によってその嘘をそのまま暴きだした。
こんな大嘘がまかり通っているのである。

 さらに、米国内には軍の航空基地に関する安全基準があり、滑走路両端の4.5キロ以内には住宅、学校、病院、集会所などはあってはならないことになっているが・・・、普天間飛行場には、米国内の安全基準もまったく適用されていないことも、この写真は明らかにしている。

 ついでに、普天間のヘリは、イラク、アフガニスタンなどで酷使し「設計上の飛行時間率の2,3倍のペースで使用されて」(米海兵隊ジェームス・コンウェイン大将)来たものであり、老朽化し酷使されてきた限界の危険なものであることも明らかにされている。墜落の危険は、いつでもあるということだ。

 普天間の住民は、政府の対米追従政策により基地を押し付けられ、貧しい財政事情の中で多くの税金を費やしながら、「基地渉外課」を支え、市をあげて頑張っている。伊波市長の訪米要請には、もう一度行ってくれと市民カンパで行ってもらったこともあるという。

 基地問題を、沖縄のこと、岩国のこと、横須賀の・・・ととらえず、自らの国民のこととして考えることがますます重要だと思った。
 福岡市で言えば、天神から博多駅にかけた一帯に米軍基地がある・・・ということ。想像するだけでたまらん!

 岩国からの報告については(もちろん本題の「九大ファントム墜落・・・」についても)次の機会に書きたい。

 一言だけ。
 長身で物静かそうで、明るく押しが利く感じでもない、政治家にはとても見えない(失礼)井原前岩国市長。
淡々とした報告を聞きながら、彼はもともとは保守と聞くが、草の根民主主義の芯のある方だと見た。
今は、自由な市民の意思が反映される新しい民主主義の政治を実現するために、4月1日「草の根ネットワーク岩国」を設立し、代表となっている。

 「国の理不尽なやり方には屈せず、空母艦載機の移駐とそれに伴う愛宕山の米軍住宅化に反対する」と決意を述べられた。
 最後に、選挙後に高校生たちから寄せられたという言葉を紹介した。
「私達は、未来はお金には変えられないと思います。私たちは、私たちの未来のためにあきらめることは出来ません。」と。


 レセプションは・・・年配の方ばかり、70年以降の入学は数人。
ちょっと気後れしましたが、飲めばこっちのもの。まあ、楽しめました。
準備をされた皆さん、お世話になりました。(つづく)

 



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2008.06.02 | | Comments(1) | Trackback(3) | ・9条・平和Ⅰ

NO.446 「米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム」ご案内の転載です。

「九州大学同窓生九条の会のブログ」より、ご案内の転載です。
いよいよ来週の日曜日です。
九大同窓生に限りませんので、関心のある方はぜひご参加下さい。
井原前岩国市長もご参加との事です。

九大の卒業生で特に70年代入学の方、・・・もし読んでくれている人がいれば、誘い合わせて参加しましょう。
ちょっと大先輩が多く気が引けるんですよ。われわれ若輩は。
レセプションもあるし、飲み会感覚でどう?

米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム


井原勝介(前岩国市長)のご参加を頂けることになりましたので再度ご紹介します。

====== 米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム ======

基調報告予定者 石川捷治氏(九州大学大学院法学研究院教授)
ゲストスピーカー 井原勝介(前岩国市長)
(宜野湾市長伊波洋一氏にもご出席を要請しています)

日時 2008年6月1日(日曜日)午後1時〜4時
場所 九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館大講義室
参加費 資料代程度の予定

なおフォーラム終了後、記念レセプションを開催します。
日時 2008年6月1日(日曜日)午後4時15分〜6時
場所 九州大学(箱崎理系地区)記念講堂ファカルティールーム
参加費 3000円程度


連絡先 40周年記念行事実行委員会(事務局長・弁護士池永満)
事務局団体 九州大学9条の会/九大同窓生9条の会
事務局電話 092−642−8521(連絡担当・社労士木下淑文)advocacy@orion.ocn.ne.jp
以上



かまとの 010

クサフジ(草藤)
藤のように花が垂れ下がってはくれませんが・・・。


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2008.05.24 | | Comments(5) | Trackback(1) | ・9条・平和Ⅰ

NO.317 9条と共鳴する 平和の共同体が広がっている。

 夕べは、いやきのう夜中に帰ったら、雪で覆われていました。べちゃべちゃ雪。今年一番厚い雪でした。「雪景色」と呼べる4~5センチ。・・・家の中に入ると、障子が外からの雪明りで、ほんのりと白く浮かび上がり、電気をつけずに、そっと中で寝る準備をしました。
 朝も雪景色・・・しかし、街に近づくと姿なし。うちらへんは、山だけんね。

今日もお堅い話だけど・・・。

 アメリカのアフガニスタンやイラクへの、テロへの報復を口実にした戦争、それに加担し自衛隊を派遣する日本政府、先日の岩国市長選の結果などを見ると、軍縮平和の取り組みはなかなか進んでいないのかなと、一瞬思ってしまいますね。ところが、目を世界に、アジアに転じてみると・・・。

 先日「米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム 」のお知らせをして、
「さようなら 米軍基地。 こんにちわ 東南アジア友好協力条約(TAC)。
憲法9条の思想のもと、ユーラシアに平和の連帯を!」
という呼びかけを紹介しました。
 
 今日は、その「ユーラシアに平和の連帯」のこと。
日本国憲法9条と響きあうような、平和のうねりが東南アジアから世界に広がりつつあるという、明るい話を紹介しましょう。

「東南アジア友好協力条約」というのがあります。
http://www.toyamav.net/~fc9/sPDF/tounanajiayuukoujyouyaku.pdf#search='東南アジア友好協力条約' 

第Ⅰ章 目的及び原則
第1条この条約は,締結国国民間の不断の平和,永遠の友好及び協力を促進することをもつて目的とし,締約国の強化,連帯及び緊密な相互関係に寄与する。
第2条締約国相互関係は,次の基本的原則により行われる。
(a)全ての国家の独立,主権,平等,領土保全及び国家的同一性の相互尊重
(b)全ての国家が外部から干渉,転覆又は強制されずに存在する権利
(c) 相互内政不干渉
(d)平和的手段による不和又は紛争の解決
(e)力による威圧又は力の使用の放棄
(f) 締約国間の効果的協力

第IV 章 紛争の平和的解決
第13条締約国は,紛争の発生を防止する決意及び誠意を保持する。締約国に直接影響する問題に関する紛争,特に地域の平和及び調和を害するような紛争が生じた場合には,締約国は,武力による脅威又は武力の行使を差控え,かつ,常に締約国間で友好的交渉を通じてかかる紛争を解決する。

以上、抜粋。

2月11日付けの「しんぶん 赤旗」の記事から紹介しましょう。


 TACは、「世界の平和、安定、調和をいっそう促進するために、東南アジアの内外のすべての平和愛好国との協力が必要」(前文)と考えたアジアの5カ国が、1978年に結成しいまや、アジアからフランスも含むユーラシアに広がる24カ国が加入する平和の共同体です。
(当初の加入国はインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国)
(現在24カ国 人口37億人 世界人口の57%が参加)

 長年にわたり欧米の植民地支配や日本の侵略戦争で苦しんだアジアの国々が、自分たちの国の運命を自分たちで決めつつ、戦争を放棄し、問題は話し合いで解決しようと、平和的な努力を広げてきました。

「平和的手段による不和又は紛争の解決 」
「力による威圧又は力の使用の放棄 」
「締約国は,武力による脅威又は武力の行使を差控え,かつ,常に締約国間で友好的交渉を通じてかかる紛争を解決する。」
・・・これらの条文は、日本国憲法9条に良く似ていると思いませんか?

 平和実現への考えは、EUとは明らかに違いがあるようです。
EUは欧州の平和維持を軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)に頼り、域外の「脅威」に対し集団的に軍事力を行使することもあります。
 しかし、TACは、域外の「脅威」に集団的な軍事対応はせず、戦争放棄を決めた条約の加入国を増やしていくことで平和を実現しようとします。EUもすでに加入を申請しているそうです。

  紹介したしんぶん赤旗の記事は、TACの精神の原型を、1995年のバンドン会議が採択した「バンドン十原則」(国連憲章の原則をふまえ、主権尊重内政不干渉紛争の平和的解決武力行使の放棄などが盛り込まれる)に求めながら、その後のアジアの歴史にも触れて、紹介しています。
ぜひ直接、お読みください。

 こうしてみると、アメリカの一国主義や戦争政策は世界では孤立を深め、それに「右むけ右!」式にへいこらとくっついていく日本にも未来がないといわなければなりません。

 今こそ自公政治をやめさせ、憲法9条を高く掲げ・・・と言うべきでしょう!


世界平和実現のために、ポチポチッとよろしくお願いします。
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2008.03.05 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.314 米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム のお知らせ。

 私が入学したのは、ファントムが落ちて4年後。学生運動に参加しながら、先輩たちに話を聞いたものです。「日米安保が大きな岐路に立つ今、単なる回顧ではなく歴史の中から未来を考えていきたい」という呼びかけに応えて参加する予定です。
 安保にしがみつき、世界中で先制攻撃戦略を進めるアメリカに、べったりくっついていく外交政策を続ける 自公政府。ところが、世界は平和と友好の道へと着実に踏み出している。

「さようなら 米軍基地。 こんにちわ 東南アジア友好協力条約(TAC)。
憲法9条の思想のもと、ユーラシアに平和連帯を!」

 このタイトルは魅力的じゃないですか?<u>東南アジア友好協力条約(TAC)については、近々に紹介しようと思いますが 、今日のところはとりあえず、以下フォーラム案内を紹介しておきます。

 どうぞ、ご参加ください。
九大卒業生ではなくても、フォーラムには自由に参加できますよ。

九州大学で学んだ私たち日本と世界のOBはアジアと世界に平和を求める叫びと九条を広めます。日本で唯一の同窓生九条の会
以下、九州大学同窓生九条の会のブログ より

米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム


九州大学同窓生九条の会の活動 / 2008-03-02 14:31:55


「さようなら 米軍基地。 こんにちわ 東南アジア友好協力条約(TAC)。
憲法9条の思想のもと、ユーラシアに平和連帯を!」

====== 米軍ファントム九大墜落40周年記念フォーラム ======

基調報告予定者 石川捷治氏(九州大学大学院法学研究院教授)
ゲストスピーカー 岩国沖縄のほか九州各地から米軍基地問題に取り組んでい
る市民などを招請する予定です。

日時 2008年6月1日(日曜日)午後1時〜4時
場所 九州大学箱崎理系地区(旧工学部)本館大講義室
参加費 資料代程度の予定

なおフォーラム終了後、記念レセプションを開催します。
日時 2008年6月1日(日曜日)午後4時15分〜6時
場所 九州大学(箱崎理系地区)記念講堂ファカルティールーム
参加費 3000円程度


連絡先 40周年記念行事実行委員会(事務局長・弁護士池永満)
事務局団体 九州大学9条の会/九大同窓生9条の会
事務局電話 092−642−8521(連絡担当・社労士木下淑文)advocacy@orion.ocn.ne.jp
以上


 岩国基地は、先の市長選の結果を受け、厚木の艦載機を受け容れる方向に動き出している。岩国基地を沖合いに移設することになった、大きなきっかけが九大のファントム墜落事故だった。

 関連して、以下中国新聞より。
関心のある方は、以下のコピーだけでなく 中国新聞 の岩国基地 厚木機能移転問題」関連の記事が参考になります。

 ▽九大構内に米空軍機基地撤去 記憶継承へ/68年6月・福岡

 九州大に近い福岡市東区のビルの会議室に卒業生有志が集まった。一九六八年六月二日夜、米軍板付基地(現福岡空港)に着陸しようとした米空軍のファントム機が同大箱崎キャンパスに墜落した事故の目撃者たちだ。同機種を抱えていた岩国基地の沖合移設運動の直接のきっかけとなった衝撃から今年で四十年。六月に記念行事を開催する準備を始めた。

 「日米安保が大きな岐路に立つ今、単なる回顧ではなく歴史の中から未来を考えていきたい」。呼び掛け人の石川捷治九州大大学院教授(63)=政治史=が切りだした。当時、大学院生。午後十時四十五分ごろ、下宿から大学方向に赤い炎が上がるのを見て駆け付けた。ファントムの機体は建設中だった大型電子計算機センターの四階部分に突っ込み、炎上していた。

 乗員はパラシュートで脱出し、学生や教職員にも死傷者はいなかったが、目と鼻の先には放射性物質のコバルト60の貯蔵庫があった。キャンパス周囲には市街地が広がっている。まさに大惨事の一歩手前だった。

 法学部三年だった弁護士の池永満さん(61)も大学近くで食事中に「ドカーン」という音を聞いた。大学に墜落したのを予想してか、早々とカービン銃を持った米兵が構内に到着していたが、学生たちが押し出した。「元凶は基地だ、と巨大な怒りにあふれた」

 ベトナム戦争が泥沼化し、国内の学生運動も高揚していた時期。抗議と板付基地撤去の声は大きなうねりとなった。米国の福岡総領事館を囲むデモ行進には約五千人が参加し、九州大の学長や学部長も先頭に立った。市民も拍手と歓声を送った。世論の後押しもあって、七二年の基地返還に結びついた。

 ただ、往時の熱気と記憶は、四十年の歳月と国内外の情勢の変化とともに風化してきた。新キャンパスへの統合移転計画が進む箱崎キャンパスには事故があったことを示す説明板一つない。岩国をはじめ各地の基地問題に波及した事故を語り継ぐ動きもほとんどない。

 九大でのファントム墜落が契機となった岩国基地の沖合移設が、結果的に米軍再編の受け皿となったことに、石川さんたちは複雑な思いを抱く。「米軍再編は負担軽減というよりは基地の強化だ。あの日からの日米安保の流れを、もう一度検証しなければ」。そんな思いを強めている。




 
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2008.03.03 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.308 「日米安保条約とイージス艦事故や米兵による暴行事件」・・・9条世界会議メルマガより

そうそう そうそう。まさに同感ってとこで、9条世界会議」公式メールマガジン より、紹介します。

┌───────────────────────────────┐
│ 「9条世界会議」2008年5月4~6日 幕張メッセ及び各地にて開催 │
└───────────────────────────────┘

 2月22日に開催された9条世界会議の2回目の記者会見には、多くの記者の方々が興味を持って来場してくれました。実行委員会はイージス艦事故への声明を発信。さらに12人の呼びかけ人がそれぞれに、この会議への想いをアピールしました。

 沖縄在住の政治学者、ダグラス・ラミスさんは、イージス艦の事故や米兵による少女暴行事件を見据えながら発言。「9条を守りたいという人の中にも、米軍が日本からいなくなったら怖いと心の奥で思っている人が多い。だから日米安保条約については触れないという人もいます。でも、この会議はのタブーを破っていきたい。沖縄に日本の米軍基地の75%があるということを理解したうえで、9条を議論したい。それはとても意義のあることだと思うんです」。

 さらに、小森陽一さんは言います。
イージス艦の衝突事故は、イージス艦が何をやってきたかを知り、きちんと考えないと本質が見えてきません。あの事故は、イージス艦がハワイで、対空ミサイル発射実験を行った帰りのことだったんです。つまり、平和であるはずの太平洋が、アメリカと日本の日米安保条約という“軍事同盟”によって、汚された海になっていることが、この事故を生み出した最大の要因だと認識しないといけないと思います。そして米軍はこの2月21日、操縦不能になったスパイ衛星を対空ミサイルで撃ち落しました。これは太平洋が世界の宇宙戦争の場になる危険性をはらんだ事件でもありました。自衛隊によるインド洋上の給油再開もしかり、」と小森さん。

9条世界会議は、日米安保条約が世界を危機に陥れていて、それが9条の考え方に反している事実を改めて発信する機会。唯一の被爆国日本からこそ、本当の意味で廃絶していく平和の道筋を貫くことができることを、世界に示す大事な機会にしていきたいと思います」

 そんな呼びかけ人の言葉を参考にして、いっしょに考えてみませんか? 5月5日には、沖縄基地問題や安保条約について考えるシンポジウムや、「時代と9条~ヒロシマ・ナガサキから21世紀へ」と題されたシンポジムも予定されています。

以上、引用。

 この間、私は沖縄の米兵による暴行事件やイージス艦の事件などについて書いてきました。この問題を考える時、それが安保条約とどう関係しているかを考えようという、ダグラス・ラミスさんや小森陽一さんの指摘は、まさにそうだと思います。
 実際、9条を初めとする憲法と安保条約は、一緒に並び立つものではありえないと思います。一連の事件や、アメリカべったりの自公政治は、安保条約が憲法の上にあるかのようです。しかし現実の政治の中で、このことをはっきり言っているのは、私が知る限り政党では残念ながら共産党だけです。

 タブーのない自由な議論が行われ、行動については一致点を広く探る・・・、平和へのあたらしい足音が聞こえてきそうです。


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2008.02.29 | | Comments(1) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.293 米軍基地縮小・撤去、日米地位協定の見直しを!

思えば思うほど、腹が立つ!
事件そのものに。そして政府の対応に。

1.広がる怒り
沖縄での米兵による女子中学生暴行事件に対し、現地沖縄を初め日本中で怒りが広がっている。
沖縄県の仲井知事は、福田総理に直接抗議し、各市長村議会も抗議決議を上げてる。
政府も米軍に綱紀粛正と再発防止を申し入れた。(一応表面上は)
米側も、シーファー駐日大使や沖縄米軍の責任者が「遺憾」を表明している。

2.政府は、県民の安全よりも日米関係
しかし、政府の関心は「日米関係への悪影響を少なく収める」(高村外相)ことが中心にある。
少女や県民・国民の人権や、生命安全を守るところにないということは、実に情けないことだ。

13日、沖縄県庁を訪れたシーファー駐日米大使に、仲井知事は「事件を二度と起こさないよう、再発防止策を県民に公表してほしい」と強く要求した。
しかし米兵を基地内に住ませても、外出は止められない以上、再発防止に決め手はないという状況だ。

 高村外相は15日午前、閣議後の記者会見で、容疑者の身柄引き渡しを巡る日米地位協定見直しについて「(現在の)地位協定は(駐留米軍受け入れ国の)グローバルスタンダードだ」「この事件がいくら忌まわしい事件だからといって、それ以上のことを外交上要求するのかどうか」と述べ、見直しを否定した。
(一応表面上は)とはこういうことだ。

3.日米地位協定がやってきた事
駐留以来、日米地位協定で、米軍は特権的に身分を守られてきた。
この協定によると、米軍が起こした公務中の事件事故の第1次裁判権は米軍側にある。
日本における米兵による事件・事故は、すでに4万5千件以上、死者500人以上だが、軍事裁判にかけられたものは1人もいない。
交通違反でも、米軍が「公務中」証明書を発行すれば、違法も不問に付されるのである。

公務外の事件・事故の場合は、第1次裁判権は受け入れ側の日本にあるが、特定の場合以外、放棄する仕組みがあり、日本の裁判権の行使は10%もないと推測されている。
(外国の場合は、30%以上)
いかにもアメリカに及び腰である。
これも「日米関係への悪影響を少なく収める」ためだろう。

1995年の少女暴行事件以来、沖縄県民は基地の縮小・撤去、地位協定による米軍の特権見直しを強く求めてきた。
しかし、日米両国政府は、この切実な願いを踏みにじってきた。

事件に巻き込まれたのは、しつけがなっていなかったから、責任の一端は少女側にもあるという、卑屈でバカな売国的な発言(産経新聞の記事)がブログの世界でも批判され、話題になっている。

4.基地の縮小・撤去、安保条約廃棄を!
米軍基地が、「日本防衛」どころか、アメリカの世界規模の先制攻撃の出撃基地になっているのは、イラク戦争でも明らか。
「日本防衛」に関係のない米軍基地のために、沖縄県民が犠牲になるなんて、とても容認できるものではない。
政府は、いかんいかんんと「遺憾の意」を表明するだけでなく、米軍も「綱紀粛正」などと、何の効力もないことを口にするだけでなく(沖縄の海兵隊は殴りこみ部隊、人を殺すことを訓練され、頭から人命の尊さなんて吹っ切らないと勤まらないように訓練されてるんだよ!)、今こそ県民・国民の願いである、基地の縮小・撤去のために、政治の舵取りを変えることです。

米軍基地と駐留軍を認めている根拠は、日米安保条約
戦争をしないと謳った憲法を持つ国が、世界戦争の張本人、米軍の基地を認めること事態が憲法違反と言うべきでしょう。

憲法違反の安保条約の廃棄をも見通しつつ、基地の縮小・撤去を求める世論と運動を広げたいものだ。

PS。
さっきのニュースで、町村官房長官が、地位協定に関して、基地外に居住する米兵についても、検討を進めると報道されていた。それはそれで必要なこと、しっかりやって欲しい。
県民・国民の怒りの反映だ。


ここのところお堅い話ばかりだが、今言わなきゃ。
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2008.02.16 | | Comments(3) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.281 世界の恋人「9条」

先日、「9条世界会議」から公式メールマガジン が届きました。
「9条のグローバル化という理念」について、触れています。
「9条を世界に広げよう」と言うことです。
ご存知の方も多いでしょうが、紹介します。

・・・会議当日は、世界各地から、名だたる平和のリーダーたちがやってきます。ノーベル平和賞受賞者のマイレッドさんも、コーラさんも……。そうそう、日本国憲法草案づくりに関わったベアテ・シロタ・ゴードンさんも来日が決定しました!

特筆すべき最初の世界規模の平和会議は1899年、ハーグの第一回国際平和会議。
それまで、国際的な会議は、具体的な戦争解決や終結のために行われてきましたが、1899@ハーグは、紛争をなくし、平和を築くために人々が結集した最初の会議でした。

そして、今回の「9条世界会議」で基調講演を行なうコーラ・ワイズさんがオーガナイズして成功させたのが、その100年後、1999年に行われたハーグ世界平和市民会議。
100カ国におよぶ市民および政府代表が一同に会し、平和への取り組みを討議。核兵器や地雷の禁止、少年兵の廃絶など具体的なイニシアティヴがこの会議からスタートしました。

このとき採択された「公正な世界秩序のための10の基本原則」の第一項には「各国議会は、日本国憲法第9条のような、政府が戦争することを禁止する決議を採択すべきである」という、9条のグローバル化という理念が盛り込まれました。

さらに06年、カナダのバンクーバーで開かれた第一回「世界平和フォーラム」(WPF)。このとき採択された基本要求の第7項目には「各国政府は、日本の9条のように、憲法により戦争を放棄すること」と記されています。

ハーグ世界平和市民会議で、「人々は戦争に疲れている。今こそ平和の文化を創ろう」と高らかに開会宣言をしたコーラ・ワイズさん。
「日本の9条は国連憲章第2条(4)項の発展である」ときっぱりと述べている彼女の基調講演が楽しみです。そして今回の「9条世界会議」には、現在、106カ国・地域から3000人以上の人たちが賛同してくれています。


「9条世界会議」は、2008年5月4~6日 幕張メッセ及び各地にて開催されます。
詳しくは、公式サイトをどうぞ。→、「9条世界会議

О⌒О⌒О⌒О⌒О⌒ 「9条世界会議」とは? ⌒О⌒О⌒О⌒О⌒О

戦争の永久放棄、戦力の不保持を定めた日本国憲法第9条は、世界でも稀に見る奇跡の平和条項です。日本だけではなく、地球市民として、世界の人たちと共にこの9条にアプローチしていくのが『9条世界会議』の目的。
世界からノーベル平和賞受賞者や平和問題に「取り組む人たちを招き、平和を実現したいと願うすべての人たちとのフラットな交流の場とします。
1万人規模の集まりを目指しています。ぜひみんなで参加しましょう!

今日は、コピーだけの手抜きですが、私が色々書くよりも・・・ということですみません。
ついでに、9条もおさらいしてみましょう。

戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認〕
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。



憲法9条を守り、世界に広げよう!
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2008.02.02 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO,257 わが故郷を世界戦争に巻き込むな!NLP馬毛島移転に反対!

こんなローカルな話は、ほとんどの人が知らないだろう。
私の故郷は種子島。家の前500メートルの海が鉄砲伝来の地。
西隣には世界遺産、洋上のアルプス屋久島がそびえる。
両島の間に平坦な、無人の小さな馬毛島が浮かぶ。
ここがホットな問題を抱えている。

こちらを参照南日本新聞
米軍空母艦載機の夜間離着陸訓練(NLP)施設候補として、政府が最終的に絞り込んだと取りざたされている事から、11日、熊毛地区1市3町でつくる馬毛島問題対策協議会が反対の要請を県に行った。

 。要請書は「騒音被害が懸念され、ロケットや世界自然遺産の観光イメージが覆される」として、「住民4万7300人の不安解消と安全、安心な生活を確保するために反対運動を展開する」と表明している。

NLPは、夜間に基地滑走路を、航空母艦の甲板上のわずか100数十メートルの滑走路に見立て、爆音を撒き散らしながら離着陸を繰り返す訓練。

この移転と、恒常的施設の建設は、米軍の再編で米軍空母艦載機が、神奈川県厚木基地から山口県岩国基地に移駐されることに伴うものとされている。

厚木では、夜はNLP、昼は米軍自衛隊の訓練で、200万以上の周辺住民が苦しめられており、厚木爆音訴訟も起こしている。

馬毛島は、民間の開発会社の所有になっており、社長は「ビジネスチャンスとして前向きにとらえると言っており、」すでに、森林伐採が進んでいる。
こちら→馬毛島の開発状況・航空写真

なんてことだ!
小さな、貧しくも平和な島。
また、この善良な島民たちを、わずかな札束でひっぱたくことは絶対に許してはならない!
故郷よ!頑張れ!


ローカルな話だが、米軍再編問題は、政治の中心問題です。
故郷と言うだけでなく、皆さんに知ってほしいと思います。
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2008.01.13 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.208 ありがたきかなブロ友。

みなさんこんばんわ。
冷えますねぇ。風邪ひくなよ。
明日から又始まりだよ。暖かくした早く寝てくださいな。

あ、お休み前に、ちょっとだけ、こちらをどうぞ→あくしゅさんのブログです。

ブロ友、あくしゅさんが、陶友の「9条マグカップ」を紹介してくれましたよ。
早く画像アップできるようにと思ってた矢先。
有難きかなブロ友。



きょうは、寒いので少しだけ。
ブロ友に感謝をこめて(そう、あなたのことですよ)ポチッと行こう!


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2007.12.16 | | Comments(4) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.183 「敵は自分たちの無関心と無知とあきらめだった。」・・・若きイラク帰還兵からのメッセージ

「31歳 フリーター 赤木智弘氏」の「希望は、戦争」と言う発言が話題になっている。
彼が戦争を希望すると言う単純な話ではないが、今日の青年たちが置かれた貧困の向こうに何があるのか。重大な問題提起である。

9条世界会議」の公式メルマガが届いた。
ぜひ紹介しておきたい。
アメリカで若いイラク帰還兵の取材を続ける、堤未果さんの話が紹介されている。
貧困戦争の問題、生存権25条)と9条の問題、「生存権と引き換えに戦地へいってる」というアメリカの若者の実態、・・・。

今、最もよく考えなければならない課題だと思う。
「無関心と無知とあきらめ」を乗り越えて。
一緒に考えて見ましょう。今日のところは、紹介だけにしておきます。
以下、同メルマガより引用です。


今回は「11・27憲法カフェ@早稲田大学」での堤さんのお話とあわせてお伝え
します。
 イラク戦争が始まったばかりのころ、若いアメリカ人にとって、戦争は、映画
やビデオで見るゲームに過ぎなかったと堤さんは言います。さて、あなたにとっ
ては??
「イラクで人殺しをさせられて帰ってきた彼らは、あれは間違いだった。ひとり
殺したら、自分の人生はゲームオーバーになってしまうんだ、と気づいたといい
ます」。
 そんな若い犠牲者を出したくなくて、堤さんは日本の若い人たちとも積極的に
対話をしてきました。

「彼らのいちばんの不安は、この時代を生き延びていけるのかということなんで
す。ワーキングプアになっちゃうんじゃないか。結婚できないと思う、そんな女
の子も増えている。9条は大切だけど、ただ9条というだけでは、戦争に行った
ことのない世代はピンとこないんですね。当たり前の暮らしができることを保障
した憲法第25条、平和的生存権が危ういことを彼らは肌で感じている。アメリカ
で取材をしていて思うのは、日本の子どもたちを戦争に行かせたくなかったら、
9条を守るだけでは足りないんですね。9条は結果であり、最後のつじつまあわ
せですから、9条が変わるころにはもうとっくにネットカフェ難民やワーキング
プアの若者たちは、生存権と引き換えに戦地へ行っている。アメリカではそれが
起きているんです」

 9・11以降、社会保障費が著しく削減されたアメリカでは、中間層が一気に貧困
層に落ち込みました。競争原理が導入され、暮らしや安全を守る機関が民営化さ
れ、セーフティネットが切られたことも打撃でした。テロとの戦いの名のもとに
個人情報が一元化されました。さらに教育改革で全国一斉学力テストが行われ、
子どもたちの家庭環境を含めた情報も、携帯電話の番号まで国家が握ることに。

貧困にあえぎ、世間から見放された子どものもとにある日突然、電話がかかっ
てきます。とても感じのよい声で。“キミとぜひビジネスの話がしたいんだ。ジ
ェントルマン同士、ふたりでね”。そして会うと尋ねられる。“きみの将来の夢
はなに?”。夢というキーワードにアメリカの若者たちがとても弱いことを知っ
ていますから。つい夢を話す。たとえば、“会計士になりたいけど、大学はあき
らめているんです”と。すると、イケメンで感じのよいリクルーターはにっこり
笑って、それをかなえる方法がある、というのです」

周到に用意された、イラク戦争への魅力的な招待状。契約の抜け穴がいくつもあ
る悪魔の招待状。

「イラクから帰還した彼らは、今まさに9条を捨てようとしている日本の若い人
たちに対してメッセージしています。“僕たちは最初、敵は政府であり、大企業
であり、情報を操作したマスコミだと思っていました。でもイラクから帰ってき
て気づきました。敵は自分たちの無関心と無知とあきらめだった。闘う敵を間違
えないでほしい”と」



堤未果さんの映像メッセージは、http://whynot9.jp/ で見ることができます。



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2007.12.04 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.169  「9条を生かすことも念頭に」・・・加藤周一

去る11月24日、「9条の会」の第2回全国交流集会が東京でありました。
呼びかけ人のうち、5人の方が挨拶しましたが、その中にとても心に響いたものがあります。

先ずは、沖縄の集団自決の問題で裁判中の大江健三郎氏。

 「2007年11月9日、大阪地裁で私を尋問した相手の弁護士は、その綾子さんの本を朗読しました。「国に殉ずるという美しい心で死んでいった人々を命令で強制されたというのは、その死をおとしめるものだ」と。私には理解できません。
渡嘉敷島の集団自決で赤ん坊、老人、女性の方が数死んでいる、その前で「美しい心」という恥知らずな者らに対して、私の母親が言っていたように、くちをひねりあげてやらねばならんと思っています。それを死ぬまで自分の仕事にすると公言しています。」


 すさまじい気迫を感じました。

 もう一人は加藤周一さん。
9条を守るだけではなく、生かすことも念頭に置かなければならないと、次のように言っています。

「政府の行動が、安部内閣から福田内閣に代わり、より慎重になるし、状況判断はより現実的に細かく行うようになっています。これは遙かに手強い相手です。
 解釈改憲を進めて憲法を空虚にして、無いのと同じにしょうという動きが出ている中で、その理屈を打ち破る必要があります。
 こうした中で二つのことを提起したい。一つは運動が長丁場になることを意識することです。組織がが劇的に大きくなることより、大きくなった組織がゆっくり大きくなることを意識して進む必要があります。
 もう一つは、日常性に結びつけていくことです。改憲勢力の政策は福祉反対、対外的な戦争を容認するという一定の方角をとっています。それに相互に連関する日常生活のあらゆる問題を通じて考えていく必要があります。」


障害者福祉の現場から、9条を守るだけではなく、生かすとは・・・。

考えなければなりません。


3行日記
2007.11.26.月
陶友祭まであと2週間。尻に火がつき、手帳ばかり見ている。窯焚きをいつにするか、どう効果的に時間を使うか。追いつめられないと集中しない悪い癖。ウィイルス性の胃腸炎が流行?職員が休み、仲間も何人か休み、早退も。嘔吐と下痢で。手洗いを徹底しなければ。



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2007.11.26 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

NO.54 映画『ヒロシマ ナガサキ』を観て来ました。

 久しぶりに、映画館に足を運んだ。
日系3世のスティーブン・オカザキ監督のドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」が,KBCキネマで上映中だ。

1931年日本の満州の満州侵略開始から、41年12月8日真珠湾攻撃、45年8月6,9日の原爆投下まで、米国の資料映像で追う。
そして、「8月6日と9日 広島と長崎に原子爆弾投下 戦争で唯一の使用例である」「直後の被爆地の写真や映像は米政府が25年間公表を禁じた」のテロップ。

原宿の雑踏、バンドに興じる若者たち。
「日本の人口の75%が1945年以降に生まれた」のテロップのあと、「1945年の8月6日に何が起きたか?」のインタビューに、知っている若者は誰もいない…。

オカザキ監督が、500人以上の被爆者に会い、30人のインタビューを撮影したうちから、14人の被爆者と、原爆投下に関わった4人の元空軍兵士のインタビュー、記録映像などで構成されたドキュメンタリー。

「ドキュメンタリー映画とはシンプルなものです。」
「私にとってヒロシマナガサキ以上に迫力があり、心をかき乱し、感動的な物語はありません。苦痛、葛藤、真実が、被爆者の言葉に、表情や瞳の中に表れています。彼らは核戦争の脅威をじかに体験した人々なのです。この物語はあまりにも強烈なので、私たちが登場人物をありのままに率直に写しだすだけで、それぞれの人物からの反戦のメッセージが、おのずと、より深く個人的な方法でかもし出されるのです。」

「・・・ナレーションやコメント、学術的、政治的な解釈は一切ありません。あるのは、14人の被爆者の体験だけです。・・・これらの人々が、原爆投下の日にいったい何を見、何を感じたのか、そして原爆によって彼らの人生がどのように変わってしまったのかについて語っています。」

「被爆者はわたしたちそのものなのです。・・・彼らにおきたことは、誰にでも起こりうることなのです。
私たちは現在、不確実な時代に生きています。核兵器の脅威は現実のものであり、恐怖に満ちています。今ほど被爆者の体験が重要な意味を持つ時代はないのです。」

以上、監督のあいさつ文から引用しました。

被爆当時の自分の写真を手に、ジッとカメラを見据えて、一言一言語る証言者たち。

シャツを脱ぎ、裸の上半身を見せながら、谷口さんは、
「この骨はですね、非常に薄くなっていますから、うっかり大きな咳でもするとすぐ折れてしまうんです。その中でこうして、傷をさらけ出して話さなきゃいけないということは、再び被爆者を作らないため」
と語ります。

カークさんは、
「何人か集まると、必ずバカな奴がこう言う。『イラクに原爆おとしゃいいんだ!』核兵器が何なのかまるで分かっちゃいない。分かってたら言えないことだ」


下平さんは、
「体の傷と、心の傷、両方の傷を背負いながら生きている。苦しみはもう私たちで十分です、といいたいですね。」

証言は静かに結ばれ、きのこ雲にテロップが重なる。
「現在 世界には広島型原爆40万発に相当する核兵器がある。」

あれから62年。
核の拡散、核戦争の危機が深まる一方、人々の無関心や、「被爆者が死に絶えることを待っている」かのようなこの国の政治のあり方を前に、被爆体験の空洞化が危惧されている。

「その時死んじゃった人は、まあ不幸にしてあれだけども、私は生き残った被爆者のほうが、もっと苦しかったと思っています」(病院で診察をする肥田医師)

「登場する人々はとても率直で、自分たちに何が起きたかについて話をしたがっていましたし、物語を共有したがっていました。私は誰一人説得していません。」(監督)

いわれなき差別と苦しみと対峙しながら、60年を生き抜き証言する彼らの勇気と願いを、人類の明日への警鐘、未来への希望として生かさなければならない。

関心がなくても、必ず、関係するのだ。


追記

この「ヒロシマナガサキ」は、今年8月6日、
全米でテレビ放送されたらしいが
その反響は どうだったんでしょう?

「原爆投下は、戦争終結を早め多くの命を救った」
これが、アメリカ人の常識であり
そう教育されていると聞く。

日本にも
「だから仕方なかった」
と迎合する風潮もある。

気になるところだ。


2007.09.09 | | Comments(1) | Trackback(1) | ・9条・平和Ⅰ

NO.21 歴史を学び、平和を誓う。・・・終戦62周年の夏

‘戦争が終わって 僕らは生まれた 戦争を知らずに 僕らは育った・・・‘
青春のころに歌ったフォークソング。

 今日は、戦後62周年の終戦記念日。盧溝橋事件に端を発した日中全面戦争から、70年。

 いったいあの戦争はなんだったのか・・・。
 
 日本の教育は、現代史を教えない。それは、大学入試に出ないからだ、と思っていたが、そんな薄っぺらな理由だけではなく、国家の政策的意図があると思えるようになった。
 
 いま、日本の政治、外交にとって、あの戦争をどう見るのか、歴史認識が鋭く問われている。

 先の参議院選挙では、これが、正面から問われた。
 安倍首相は、「戦後レジームからの脱却」を叫び、憲法改定をマニュフェストに謳った。
 戦後レジームとは、主権在民、恒久平和主義、基本的人権など憲法で明記された、国の政治の基本体制である。
 これをどう観るかは、まさにあの戦争をどう見るかに直結した課題である。

 安倍首相は、あの戦争を「アジア解放の正義の戦争」「自存自衛」の戦争だったと主張し、歴史をゆがめる「靖国派」の中心メンバー。
彼らの狙いは、首相が公言してはばからないように、「海外でアメリカと肩を並べて戦争ができる」体制作り。そのためには、9条改悪だけでなく、国民の戦争協力体制をつくり、人権も民主主義も押さえ込み、男女の共生も認めず・・・そんな国家の体制を作ることです。それが「戦後レジームからの脱却」・・・つまり、戦前の暗黒政治体制への回帰であり、行き着くところは、軍国主義日本の復活です。

 あの戦争は、世界再分割の野望をむき出しにした、天皇制政府と軍部による領土拡張と他国支配を目的にした、侵略戦争であり、そのやり方も、南京大虐殺や、「三光作戦」に見られる、戦時国際法も無視した残虐極まりないものであった。さらに、「創氏改名」、強制連行など、アジア解放などとはどこを見ても言えないものであった。

 7月30日、米下院本会議が全会一致で、「慰安婦問題」で、日本政府の公式な謝罪を求める決議をしたことは、首相や政府の歴史認識が、国際的には通用しないことの証明だろう。

 毎年、この頃には、メディア等で特集が組まれ、戦争体験の証言などが掘り起こされている。

 戦争を知らない世代も、積極的に想像力を働かせ、戦争についてを学ばなければならない。知った者は、伝えなければならないし、知らないものは知る努力をしなければならない。

 誰かが言っていた。

 恋愛は体験して学ぶものだが、戦争は、体験なしで学ばなければ・・・という風なことを。

 最近思うのだが、より若い、戦争を知らない世代には、「あの戦前の暗黒政治・・・」というだけでは、伝わらないのでは、と。
 (ここでは、そう書いただけだが・・)
それさえも、教えられていないように見受けられる。
 戦前の現実、その一つ一つのリアルな事例を、わかりやすく知らせていく努力が必要じゃないだろうか?
 
 国民が、まともに歴史から学んでもらったら、困る事情が、国家の側にある。だから、現代史は教えてこなかった。入試に出題しないという姑息なやり方で。
 ところが、これでは消極的過ぎる。そこで、「靖国派」は、自分たちに都合のいい歴史教科書を作り、無垢な少年たちの頭脳を、洗脳しようと言うたくらみだ。

 今朝のラジオで、山田洋次が言っていた。

 歴史をしっかり学ぼうと。あの戦争の歴史を学べば、どうして憲法を変えようという話が出てくるのか・・・と。

 つまり、歴史を学ぶということは、現在を見抜き、未来を描く力を身につけるということではないだろうか?

 ちょっと、まとまりなくなったが・・・。
 この日を、戦争を許さず、世界中に平和を求めて闘う決意の日としよう。

2007.08.16 | | Comments(2) | Trackback(1) | ・9条・平和Ⅰ

NO.10 8・6。ヒロシマ62.みんなが自分の声で物言おう!草の根から。

 きょうは、広島被爆62周年。
その年の内に14万人が亡くなり、去年までに25万3千人の被爆者が亡くなられたという。
手帳を持つ被爆者は、約25万人。平均年齢は74.6歳という。内原爆症認定は1%以下だとか。
こんなに時が過ぎても、被爆者援護はおざなり!

世界には、2万7千発の核兵器が貯蔵、配備されているという。
アメリカは、先制核攻撃を戦略の基本にすえ、世界を恫喝する。

 どう考えても、核拡散防止なんて!!
こんなもの、子どもが考えたっておかしい。
『先に核を持った俺たちはいい、他のやつは後から持ったらいかん」
こんな理屈で、世界の核兵器問題が動いてきた。

その破綻は、インド、パキスタンが新たに核を保有したことに現れている。
 世界の声は、地球上からの核兵器の廃絶。

原爆投下を、「しょうがない」と言ったり、核武装容認発言が閣僚の中から飛び出す日本政府。唯一の被爆国というのに・・・。

秋葉広島市長の宣言は、明快で格調高かった。
「政府は謙虚に、被爆の実相と被爆者の哲学に学び、世界に広げる責任がある」
「世界に誇るべき平和憲法をあるがままに遵守し、」「アメリカの時代遅れの間違った政策にはっきりノーと言うべき」

個人的な印象だが、ここ数年、秋葉市長も、亡くなられた伊藤元長崎市長も、8・6.8・9に、ますます格調高い宣言を発してきたと感じていた。
私は、政府のふがいなさに比べ、両市長の宣言に、被爆者援護、核廃絶、ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャの草の根の運動の広がりを見て取る思いだ。

学生の頃の夏休みは、核廃絶の署名を集め、原水爆禁止世界大会の成功のための募金を集め、長崎大会に参加し、それからお盆の帰省だった。
改めて、学びつつ、草の根の運動に創意を持って参加したい。
8・9にまた掘り下げた、コメントをしたいと思う・

2007.08.06 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅰ

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