NO.2058 はげしく学べるかな?「ワルネタ塾」始動!
「よく学び、よく遊べ」とはいうが、「はげしく学び、はげしく遊ぶ」という人がいます。
なるほど、はげしくバイタリティーがあります。「マルクス主義的ワルモノ経済学者」を自称する神戸女学院大学の石川康宏先生です。
このたび先生の「許可」?をいただき、我が職場の若者の学習会を「ワルモノをネタに学ぶ塾」略称「ワルネタ塾」とすることとしました。
@oowakitomosan 2011.05.13 11:31
@walumono0328 我が職場の若者学習会をこの一年は「ワルモノ塾」にしようかなと?「激しく学ぶ」馬力があるかどうか不安ですが、「論文のページ」「授業の内容」なども多いに活用させていただきます。勿論本も買います(笑)。
@walumono0328 2011.05.13 14:36
ありがとうございます。「ワルモノ批判塾」とか「ワルモノをネタに学ぶ塾」くらいの気分がおすすめですね。 QT @oowakitomosan 我が職場の若者学習会をこの一年は「ワルモノ塾」にしようかなと?「激しく学ぶ」馬力があるかどうか不安ですが、「論文のページ」「授業の内容」なども
きっかけは、上の本『マルクスのかじりかた』を、学習会に使ったことから。
と紹介されている。「第Ⅰ章を読むと『ぼくはマルクスを見たことがある』というレベルに達し、
第Ⅱ章を読めば『私はマルクスを知ってるわよ』と言うことが許されるようになり(誰に?)
第Ⅲ章を読むと『ぼくも私もマルクスと直にしゃべってみたい』といった気分が高まる(きっと、たぶん)」(はじめに)
最近の若者はマルクスの顔写真も知らない。
70年代に大学時代を過ごした我々世代は、どの程度かじったかはおいてもみんな革命家・マルクスの顔と名前ぐらいは知っているのは当たり前だった。
福祉現場の若い労働者に何が必要か。
ずっと考えてきたことだ。
私たちが目の前に関わる障害のある仲間たちは、一人ひとり違い様々な問題を抱えている。職員はその一つひとつに向き合い一緒に解決しながら、生きる権利を守り、より豊かな人生を切り開こうとしている。
昨今の福祉教育で、不満な点がある。(よく知らないのに印象で言って恐縮だがお許しを)
学生や新人を見ていて、勉強してないのである。いや、したかもしれないがなにかが足りないのだ。
思うに、福祉教育が資格偏重と技術論に陥り、マニアル主義のハウツウ教育になっているのではないか?
私は乱暴だが、「一人ひとり違うんだ。マニュアルあるなんてあるもんか。現実に向き合い自分の頭で創造的に考え出さないといかんのだ」と、えらそうに言ってきた。
その大本になるものが欠けているのだ。
社会科学的な見地が必用なのではないか。
とは言え、実践の場で生起する時々の問題に対してその見地から断片的な話は出来ても、系統的に学習を組織するには、俺には能力が無い。
そこに出会ったのがこの本。
私がえらそうに言うのが、「対人関係の仕事は人格と人格の格闘技だ。」
要するに、福祉の仕事には自分自身の生き様が投影し、生き様が問われるんだ、と。
自分の生き様をどうみがくか、実践し学ぶしかないのである。
何を学ぶか?世界をである。
世界・社会のありようを学ぶ。その社会とどう関わり生きていくのか。
個人の問題に還元されない、将に社会問題としての福祉現場の問題に対し、社会科学的な知見がなければ無力なのだ。
いくら主観的に優しい気持ちで真面目にやったつもりでも、「生きることは自己責任」論を押し付け社会保障・社会福祉を切り捨てる政府のお先棒を担がされて終わるのだ。
・・・ま、色々吼える前に、石川先生のご教授を。
そして、福祉の仕事は、自分の生き方と支援を必用とする人の生き方とのぶつかりあいから、新しい人生を創造する仕事である。若きマルクスの次のスタートライン福祉労働者にピッタリで大いに共感するものである。「マルクスは、この社会を生き抜く自信を与えてくれる」
少し説明がいりますね。
いまの社会には、生きづらいところがたくさんあります。就職先が少なすぎる、あっても非正規で給料が安い、学費が高すぎる、家族や友人関係がうまくいかない等々。ぼくの大学の学生たちを見ても、ぼくの子どもたちを見ても、いまの若い人は大変だなあと思います。
でも、そんな生きづらさがあるからといって、この社会に押しつぶされ、生きる元気を失ったのではつまりません。社会の水が少々汚くても、いやな魚がいたとしても、その中をうまく、したたかに泳いでいかねばなりません。
では、そのしたたかさはどうやって身につければ良いのでしょう。
「気の持ちよう」や「から元気」も少しは役に立ちますが、それだけでは力は続きません。もっと中身のあるものが必要です。それは「いまはこの生き方でいいんだ」という自分の生きる道に対する自信じゃないかと、ぼくは思ったのです。
そして、その「自信」を身につけるためには、一つには、自分が生きている社会のしくみを知ること、二つには、社会と自分のかかわりを考えること、三つには、これからの自分の成長に希望を持つことが必要で、その三つをまとめてガツンと教えてくれるのが「マルクス」なのだと、そんなところに行き着ついたのです。
・・・ちょっと、長々となりそうなので。「私」の生き方と「みんな」の生き方
1835年に、マルクスが17歳で書いた文章の一部を紹介します。タイトルは「職業の選択にさいしての一青年の考察」です。
「地位の選択にさいしてわれわれを導いてくれなければならぬ主要な導き手は、人類の幸福であり、われわれ自身の完成である」(『マルクス・エンゲルス全集』第40巻519ページ)。
「地位」というのは、自分がつこうとする「職業」のことなのですが、それを少年マルクスは、「人類の幸福」と「われわれ自身の完成」を基準に決めねばならないというのです。
そして「人間の本性というものは、彼が自分と同時代の人々の完成のため、その人々の幸福のために働くときにのみ、自己の完成を達成しうるようにできている」とも言っています(同前)。
ここには「自分さえ良ければ」という、せまい個人主義が入り込むすきはありません。「自己」は「人々の幸福」のために働くときにだけ「完成」するのですから、許されるのは「私」の幸せを「みんな」の幸せに重ね合わせる生き方だけになるわけです。
僕は、この少年マルクスの人生観は、みなさんが自信の持てる「生き方」を探すうえで、とても重要な問題提起を含んでいると思います。
「私」の生き方を、「みんな」の幸せにつながるものにするのか、あるいは「みんな」の幸せを踏みにじるものにするのか、それは「私」の生き方への自信を大きく左右することになるでしょうから。ここは、ぜひよく考えてほしいところです。
このテキストがいい、若者向けの語り口が引き込んでくれる・・・、と決めて、新人職員を学習会に誘ったのだった。
尻切れトンボですが、第一回のレポートのうち2本がここにアップされています。結構その気になってきているようです。
4~5回に分けてゆっくりいこうと思います。「はげしく学ぶ」自信はあまり無いので・・・。
・・・ということで、この一年は『マルかじり』から入り、先生の「論文のページ」などをタダでいただきかじりまがら、低賃福祉金労働者の生活防衛もしつつ、というところです。
俺は歯が悪いからあんまりかじれないが、若者達よ、しっかりかじってくれ!
よかね、いしばしくん!
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2011.05.13 | | Comments(5) | Trackback(0) | ・実践的福祉労働論
