NO.2251 動画:障害者自立支援法違憲訴訟団緊急記者会見(2012年3月13日)
いくら、ここで書いても、「暖簾に腕押し」…聞く耳を持たず、何とも手ごたえのない民主党政権ではありますが・・・。
民主党の「なりたい」議員はみんな落とすべし!
うつり悪いですが、昨夜の我が家の夜桜
政府は13日、障害者自立支援法一部改正法案を閣議決定し、即日国会に上程しました。
厚労省からの閣議決定後の【ご報告】と法律案が、総合福祉部会構成員に以下のメールにて送られてきたそうです。
地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案について
障がい者制度改革推進会議総合福祉部会委員 様
日頃より障害保健福祉行政にご尽力賜り、厚く御礼申し上げます。
本日の閣議で「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案」が決定されましたので、ご報告申し上げます。
平成23年8月に障がい者制度改革推進会議総合福祉部会でお取りまとめいただいた「骨格提言」を踏まえ、政府・与党で新法の検討を鋭意行ってまいりました。
また、昨日の障がい者制度改革推進本部でこの法律案が決定されております。
この新法は、
①障害者基本法を踏まえた基本理念を新たに盛り込み、新たな法律の名称を「障害者総合支援法」とすること、
②障害者の定義に難病の方々などを含めること、重度訪問介護の対象を拡大すること、ケアホームをグループホームに一元化すること、
③障害福祉サービスの在り方や、障害程度区分の認定を含む支給決定の在り方等検討に時間を要するものについては、施行後3年を目途に見直しの検討を行うこと、などの措置を行うことにより、
障害者の方々にとって地域社会で安心して暮らすことができる体制の整備につながり、地域社会での共生の実現に資することになると考えています。
厚生労働省としては、新法を確実に今国会で成立させ、障害者施策を着実に前進させていくため、全力で取り組んでいきますので、皆様方のご理解、ご協力をお願い申し上げます。
法律案等につきましては、以下のホームページアドレスからご覧いただけます。
(本日17:00目途でホームページに掲載予定です。)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/180.html
今後とも、障害保健福祉行政の推進になお一層のご指導を賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
あきれ果てた内容です。
小宮山厚労大臣は「障害者の方にはご理解いただいている」と語ったらしいが・・・!!??
民主党のホームページも同様です。
私のしょうもないつぶやきですが・・・
★「骨格提言」を骨抜きにして、よくもこんなきれいごとが言えたものだニャ!
社会モデルへの転換とは、「障害当事者が努力・訓練して、障害を克服し自立しようとすることを支援する」考え方から、社会的障壁をなくし、障害者が人間らしく生きていけるように社会の側から取り組もうということじゃないの?
中身は全くそうなってないじゃないか。
自立支援法の115条のうちわずか7条だけを「修正した」に過ぎない。」
ところが、民主党は「93条、81%も修正した」という全くのデマまで!それは2年前の「つなぎ法」も含めての話だろう!・・・ったく!
★だったら「一体改革」なんてできっこないだろう!??
自立支援法を廃止し、あたらしい法律を作ると何万という支給決定をやり直さなければいけない、現場が混乱し大変だ、だからできないというのが民主党の最大の言い訳だ。
およよ!
じゃ、「一体改革」で消費税増税したらどうなるのよ?
何万人どころか、何千万人、無数の事業所でどれほどのペーパーを作り直し、コンピューターをいじり・・・、おいおい、そんな大変なことしら現場が大混乱し行政も大変だから、到底出来ないんじゃないか?!!
新たな社会政策なんかはできっこないということに等しい言い分ですね。
つまり、そういうことなんですね。
もととも、障害者福祉も財政への公費出動を抑えるために介護保険に統合したかった。自己負担という制度を共通にする必要があったから、「応益負担」の本質・実質は絶対にゆずらないというのが政策の基本にあるのです。
財界や大企業のぼろもうけを保障するのが使命の政党やその政府には、所得の低い障害者からもむしりとる(消費税も然り)方法しか見いだせないのです。
それはさて置き・・・、
訴訟団は緊急記者会見し、藤岡弁護団事務局長が、
「政府が調印した基本合意と政府が署名している障害者権利条約を基礎として作成された骨格提言を政府自ら無視し軽んじた罪はあまりにも重い」
「私たちはどのような困難に遭っても、今後も法令廃止条項の要求を続け、基本合意と骨格提言を実現する内容の法律の制定を求めてあらゆる人々と連帯しながら闘い続けることを誓い、政府与党の暴挙に強く抗議し声明とする」
などの、抗議声明を発表しました。
2012年3月13日
障害者自立支援法違憲訴訟団緊急記者会見・藤岡事務局長
抗 議 声 明
http://www.mcnet.or.jp/download/pdfdata/20120313-bengodan.doc
「基本合意と和解条項に違反する国の暴挙に強く抗議する!」
2012年3月13日
障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団
政府は本日、障害者自立支援法一部改正法案を閣議決定し即日国会に上程された
(* 午後2時時点で最終確認されていないが本日中の上程は確実視されている)。
障害者自立支援法違憲訴訟において、被告である国は、2010年1月7日、原告団・弁護団との間で「2013年8月までに障害者自立支援法を廃止し新たな総合福祉法制を実施する」旨確約する基本合意を締結し、同合意は同年4月21日までに全国14カ所の地方裁判所の訴訟上の和解において重ねて裁判所にて誓約され、司法上の解決をみた。
ところが、本日内閣から国会に上程された法案は廃止するべき法律を存続させる一部改正法案であり、国が被告として履行するべき法令廃止の約束に違反し司法決着を覆すという、国家としてあるまじき蛮行であることは明らかである。
被告国は法の名称を「障害者総合支援法」と変更することにより「法は廃止された」などと詭弁を弄するもので、そこには誠意のかけらも感じられない。
この間、私たちは1月25日緊急会見、2月8日第19回総合福祉部会、9日政務官面談、集団訴訟共同抗議声明、13日緊急フォーラム、14日民主党WTヒアリング、29日プレスリリース、3月5日全国14地方訴訟団一斉会見、8日民主党説明会等、あらゆる機会をとらえて意見を表明し、政府・与党の過ちを指摘し、強く再考を促してきた。
しかし、政府は全国71名の原告の悲痛な思いを一顧だにせずに虚言を繰り返して居直りを続けた末、本日の閣議決定・国会上程に至ったものであり、私たちは全員怒りにうち震えている。政府与党の背信と国約違反を原告団・弁護団は断じて許すことは出来ない。
一国の総理大臣の官邸における直接の約束、国務大臣の公印による基本合意、裁判所に対する誓約さえも、平然と踏みにじられるならば、私たち国民は総理大臣・大臣・政治家の言葉など二度と信じることは出来ない。
どれほど深刻な政治不信を引き起こしたか本件に関与した政治家に自覚があるのであろうか。
2011年8月30日まとまった骨格提言は55人のあらゆる立場からなる委員の一致した提言であり、政府はその骨格提言の内容を法案として上程するべきなのである。「全国の障害者団体の一致した願いを法案として提出した。反対するならば、反対してみなさい。」と政府・与党は筋を通すべきであった。野党は反対出来るはずもない。
政府が調印した基本合意と政府が署名している障害者権利条約を基礎として作成された骨格提言を政府自ら無視し軽んじた罪はあまりにも重い。
私たちはどのような困難に遭っても、今後も法令廃止条項の要求を続け、基本合意と骨格提言を実現する内容の法律の制定を求めてあらゆる人々と連帯しながら闘い続けることを誓い、政府与党の暴挙に強く抗議し声明とする。
動画にありませんが、以下会見に出席した元原告、補佐人のみなさんの主な発言です。
当事者の方の声をどうぞ。(メールニュースより)
○家平悟さん
・自立支援法で尊厳を傷つけられた。障害をもって生きることがお荷物と言われているような法がまだつづくのか。
・利用者負担では、「家計」を理由に配偶者との収入をもとに、自分は、今も毎月18600円の負担を強いられている。
○深沢智子さん
・理解しがたく、あきれはてている。こんなことがあっていいのか。
・鳩山総理は娘に「尊厳を傷つけて申しわけなかった」と膝を折って握手した。
・長妻厚労大臣、菅総理も廃止を明言した。ここにきて廃止でないだなんて。
・法律変えたら現場が混乱するという理由はおかしい。抗議したい
○五十嵐良さん
・2年前、鳩山総理と官邸で会って、一人一人と握手して約束してくれた。
・胸をふくらませた。なのに、自立支援法を継続するのは、ほんとに悔しい。
・生きるため、人間として普通のことを求めていることをみなさんに理解して欲しい。ぜいたくをしたいわけではない。
・これからの運動がんばっていこうと思っている。
○新井たかねさん
・39歳の娘が原告。歓喜のなかで結ばれた基本合意にある「憲法にもとづく基本的人権を支援するものとする」。それが逆方向に動いている。
・「できること」を喜ぶのでなく、「できないこと」を積み上げるような区分認定調査。骨格提言は、区分認定を社会モデルで見直そうと提言した。
・ほとんどの会議を傍聴したが、いのち削るおもいで論議して骨格提言にまとまった。日本の社会保障は変わる!とおもったが、それを踏みにじる閣議決定は許せない。
・政治は生きていくことを励ましていくことではないか。
○秋山宇代さん
・37歳の息子は重度知的、施設でくらすが人権尊重のかかわりをしてくれている。
・施設運営は、日額払いになったことで、退職する職員も出た
・基本合意、首相官邸訪問、陳謝。新しい法律ができる。生きるための制度が保障されるとわくわくした。誇りに感じた。55人の部会が一つにまとまって骨格提言ができて、みんなで喜び合った。
・それにまったく反した改正案、基本合意はまったく無視。応益は応能になったと説明されても現実には残っている。
○林たみ子さん
・36歳の息子が原告。自立支援法ができて、生きてていけないのかと思え、つらかった。
・和解で、いままで下向いて生きていたのが、これからは胸張って生きていけるねって、それがたった2年で、約束をどこにおいてきたのか。どれだけ私たちを翻弄すれば気が済むのか。
・息子の「宝」の基本合意と骨格提言。マスコミのみなさん応援して欲しい。
○中村和子さん
・43歳の息子は作業所に通っている。訴訟して基本合意して、首相官邸を訪問した。まじめに育ててきてよかったなと思った。
・裁判上の和解だから廃止は絶対大丈夫とみんなに言ったのに、なんて説明していいかわからない。
・現場の混乱は、自立支援法になったからあった。それがないように、よい法律をしましょうと約束した。
・まけないで、みんなと手を取り合って、生きていく
○柳澤加代子さん
・娘は43歳。重度の知的障害。作業所でカンつぶしをして働いている。工賃は1万3千円。一割負担は、工賃以上の2万円を月に支払う。憤り一杯。
・社会資源たりないから、運動でなんとかつくってきた
・自立支援法はなんとしてもやめさせなければのおもいで一杯だった。
・和解するときは苦しんだ。裁判終わらせた後、ほんとに大丈夫かと不安だった。
・合意文書は「宝」だ。合意文書をやぶるのは絶体許せない
○下地和代さん
・息子はグループホームに入っていたが、自立支援法で、工賃と年金あわせても暮らすことができなくなった。ホームをやめることも考えた。
・息子が生きていくための訴訟と考えて決心した。
・今は「世帯分離」して楽しく働いているが、将来がとっても不安。
・基本合意も骨格提言も守られないこの国って、なんなんでしょうか。怒りでいっぱいです。
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テーマ:障害者の人権・福祉施策 - ジャンル:福祉・ボランティア
2012.03.15 | | Comments(3) | Trackback(2) | ・障害者総合福祉法制定へ
