さすがに夜のNHKもアリバイ程度とはいえ報道せざるをえませんでした。明日の新聞に注目です。まさかスルーは出来ないでしょうが、それでも過少に扱うのでしょうか?

主催者発表は15万人とも20万人とも?
いわゆる動員ではない、一人ひとりが呼びかけあっての「市民型デモンストレーション」です。
新たな運動のうねりが伝わってきます。勇気と希望がわいてきます。
逮捕者・怪我人がゼロ。なぜかしら、警視庁はデモ参加人数を発表しなかったそうです。
川崎市在住の68才の男性は、末期がんをおして杖を突きながらの参加。「原発事故が起きたことに痛恨の念があるが、指揮系統もないのにこれだけ人々が集まった。若い人も多い。この運動は本物だ」と感慨深げに語ったそうです。
フェイスブックで多くの人がたくさんな画像をアップしてくれて、遠くからですが気分は「参加」でした。


Takayuki Akimoto @thoton_a
空撮により、文字通り巨万の民が首相官邸前(写真下方)に押し寄せ、警備の警官隊が装甲バスを配置して、突入を阻んでいるのが分かる。 @ishii_maki 6/29 首相官邸前抗議 上空 ヘリコプターからの http://pic.twitter.com/1CnQCnUX @iwakamiyasumi

官邸占拠(赤旗写真部記者撮影)

官邸前の道路を埋め尽くす抗議行動の参加者。赤旗写真部記者撮影(J) pic.twitter.com/wFdAmCE9

こちらは必見!!
7時過ぎの東京で動画で少し暗いですが、この空撮を見ればどえらいことがおきたことが分ります。
2012年6月29日 【国民の声を可視化するプロジェクト第6弾】6.29緊急!大飯原発再稼動決定を撤回せよ!首相官邸前抗議~空撮チャンネル首相官邸前抗議 [空撮Ch] - iwakamiyasumi2 http://ustre.am/pPQY
Streaming Live by Ustream
昨夜のテレビ報道から。
■NHK
大飯原発の運転再開に抗議(6月29日 23時47分 )
関西電力大飯原子力発電所の運転再開に反対する市民団体が呼びかけた抗議活動が、東京の総理大臣官邸前で行われ、参加した人たちは、政府に運転再開の決定を撤回するよう求めました。

この抗議活動は、関東地方を中心に原発に反対する活動をしている団体などで作る「首都圏反原発連合」が、ことし3月下旬から毎週金曜日を中心に行っています。
市民団体によりますと、ツイッターやインターネット、それに、口コミで参加を呼びかけ、回を重ねるごとに参加者が増えてきているということです。
29日も、会場となった総理大臣官邸前の歩道では、参加者が数百メートルにわたって列を作り、中には子ども連れの主婦や会社帰りのサラリーマンなども見られました。
1週間前の前回、今月22日は、主催者の発表でおよそ4万5000人、警視庁の発表でおよそ1万2000人が参加しましたが、主催者や警視庁によりますと、29日は前回を上回る人数になったということです。
参加した人たちは「大飯原発の運転再開に反対」「第二の福島をつくるな」などと書かれたプラカードを持ち、「再稼動反対」と叫びながら政府に運転再開の決定を撤回するよう求めました。
埼玉県の57歳の会社員の男性は「ツイッターで知り、初めて駆けつけました。政府のやり方は不透明で、原発の在り方を考え直すべきだ」と話していました。
また、東京都内に住む40歳の主婦は「息子と母と一緒に来ました。抗議には抵抗があったが、目に見えない放射能の怖さを自分の子どもには体験させてはいけないので、運転再開には反対です」と話していました。
■テレビ朝日
大飯原発再稼働に抗議 総理官邸周辺で大規模デモ(06/29 20:15)
関西電力大飯原発の再稼働に反対する大規模な抗議デモが総理官邸周辺で行われました。

大飯原発3号機については、7月1日の夜に原子炉内の制御棒が引き抜かれて再稼働される予定です。この再稼働に反対する人たちが、29日午後6時から総理官邸周辺に集まり、抗議行動を行いました。付近の歩道は人で埋め尽くされ、道路も車線規制を行うほどになりました。大人だけでなく子どもを連れた人もいて、参加者は「原発反対」「もう原発はいらない」などと書かれたプラカードや紙を掲げたり、「大飯原発再稼働反対!」などとシュプレヒコールを上げていました。
■TBS
大飯再稼働反対、官邸前埋め尽くす (29日22:45)

7月1日に大飯原発3号機が再稼働されるのを前に、官邸前では再稼働の撤回を求める大規模な抗議活動が行われました。
道路を埋め尽くす大勢の人々。29日午後6時から、官邸前で2時間にわたって大飯原発3号機の再稼働に反対する大規模な抗議活動が行われました。抗議活動は今年3月から毎週末行われていますが、主催者の発表によりますと、今回は過去最高の20万人が参加したということです。
参加者が爆発的に増えた背景には、ツイッターなどのソーシャルメディアがあり、口コミ的に参加者が増えたと主催者は分析しています。
政府が再稼動を決めた大飯原発では、7・1にゲート前座り込みが呼びかけられています。

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2012.06.30 |
| Comments(3) | Trackback(16) | ・さよなら原発!
今日の、原発再稼働撤回を求める6.29官邸前アクションに広瀬隆さんたちがヘリを飛ばし、空撮を世界中に配信するそうだ。
大成功を祈る!

今日の話は、この方。

公務員研修の訓示の時だったそうですが・・・、なんか?!
不思議な人ですね宇宙人みたい(笑)
この鳩山坊ちゃまですが、色々と言い訳をしているのですが、・・・正直だと思います。
是非一読ください。
■「社会保障と税の一体改革関連法案採決にあたって」
最大の裏切り、普天間基地の「移設」問題には一言も触れず、「今は、民主党を正しい道に戻すことが私の役割であると思っていますし、間違ったことだけは絶対にやらないという覚悟で仕事をしたいと思っています。」と申しております。
いろいろ突っ込みどころはあるのですが、私が注目したのは以下の下り。
「・・・そのために総理大臣にまで押し上げて頂き、国民の圧倒的な支持の下、既得権に甘えた集団にメスを入れる努力をしました。しかし、米国の意向を忖度した官僚、財務官僚、大手メディアなど既得権側の抵抗は凄まじいものがありました。その力に十分抗し得なかったのは私の不徳の致すところと申し訳なく思っています。
私が目指した方向は決して間違ってはいなかったと今でも思っていますが、その後の政権が、私を反面教師にして、「官僚、米国に抵抗したからうまくいかなかったのだ、そこをうまくやればいいのだ」と180度民主党の進むべき方向が転換されました。何のために政権交代がなされたのか、という憤りを強く感じています。再稼働を含む原発問題、TPPも全く同じ発想です。
そしてこの消費税増税法案です。消費税を上げることは、官僚中の官僚組織、財務省の悲願なのです。・・・」
なんだそんなことと思いますか?
多少とも政治のことを考える人には自明のことですが、総理経験者が、この国の政治がアメリカの言いなりになっていることを告白していることは、極めて重要だと思います!
原発政策然り、基地安保問題然り、そしてTPPも・・・。
この国の政治や進路を考えた時に、対米従属を断ち切ること抜きには前に進めないことを、鳩山元総理が経験を通じて明らかにしたことは、敗北の言い訳ではありますが、彼の唯一の功績でしょうか(笑)
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2012.06.28 |
| Comments(0) | Trackback(4) | ・社会評論Ⅲ
梅雨らしい雨がしと降る福岡市の朝です。
テレビでは、昨日の消費増税「造反」をめぐって「政局」の話ばっかし。
国民が知りたいことは政治の中身そのものなんじゃないかと思ったり、いや、この程度の「ゴシップ」が民度に合ってるとなめられているのか、と思ったり・・・。
ま、いつもカリカリしないで朝風呂でも入って、じっくり行きましょう。

さて、私も色々言いたいことがあってこうしてブログを書くわけですが、
著名人の影響たるや絶大ですね。
フェイスブックで広がっているお二人のメッセージを紹介しておきます。
まずは、ひっきーこと宇多田ひかる。

次は、これまたビッグなミュージシャン、坂本龍一。
なかなかのものですね。

「chihointokyoの毒皿ブログ」さんがテキスト化しています。
労苦に感謝しつつ紹介します。
坂本龍一さん「存在かけて声あげ続ける」朝日2012.6.15耕論より
存在かけて声あげ続ける
坂本龍一さん(音楽家)
<52年生まれ。78年にYMOを結成。88年、アカデミー賞作曲賞を受賞。東日本大震災後、さまざまな支援プロジェクトに携わっている。ニューヨーク在住。>
原理や原則についてきちんと議論がなされないまま、「論理」ではなく「空気」で物事が決まっていく。そんなこの国のありように、ずっと違和を感じてきました。
野田さんって、その違和を体現したような存在なんですよね。菅さんのもとでは震災復興が進まないという空気が醸成され、民衆党内の手続きだけで野田さんが首相に決まり、福島第一原発事故を受けて菅政権が曲がりなりにも掲げた「脱原発依存」を、大した議論もないままなし崩しにしてしまった。
「国政を預かるものとして、人々の日常の暮らしを守るという責務を放棄できない」。野田さんは再稼働に関する記者会見で「国民生活を守る」を繰り返していましたが、この「国民」っていったい誰のことなのでしょうか。私には「『原子力ムラ』に住んでいる人たちを守る」と言っているようにしか聞こえません。
大飯原発を再稼働させなければ関西で15%の電力が足りなくなるというのは、一種の脅しです。私たちには検証のしようがないんですから。電力会社が地域を独占していて競争原理が働かないから、そんな脅しが効果をもってしまう。世論調査では依然として原発に懐疑的な人が多いのに、こんなやり方で再稼働が決まってしまうとしたら、この国の民主主義はとても成熟しているとはいえません。
とはいえ、それでも、原発事故を受け、個人が動き、ものを言い始めることには希望を感じています。
もうお上やマスコミは信用できないと、自分達で放射線量を計測し、地図上に落としてデータベースをつくる。あるいは若い人たちがインターネットを通じてつながり、新しいスタイルのデモを繰り広げる。日本でこれほど個人の力が発揮されたことはかつでなかったのではないでしょうか。
それなのに、このまま再稼働が決まってしまったら、「自分達の声はどうぜ届かない」「政治や社会にコミットしても何も変えられない」という絶望が広がるのではないかと心配しています。せっかく立ち上がった個人が意気消沈し、以前のような、物言わぬ社会に戻ってしまってはたまらない。
そんな思いから、「NO NUKES 2012」という、脱原発を訴える音楽イベントを7月初めに開催します。デモや集会もいいけど、自分の生業である音楽を通じて脱原発のメッセージを発信するのが、一番真摯なやり方だと考えました。
私はまだ諦めていません。自らの存在をかけて、声を上げます。
欧米では有名無名を問わず、社会的な問題について意見を言うのは当たり前です。日本だって1960年代末から70年代くらいまでは、ロックミュージシャンが政治的な発言をしていた時代もあったんですよ。それがいつしか、チャリティーですら「偽善だ」という批判に強くさらされるようになり、とてもやりにくい時代が続いた。音楽家は音楽だけやっておけ、政治的な言動はとるなと。
しかし、3.11を受け、これも変わりつつあります。音楽家や芸能人、さまざまな立場の人がそれぞれのやりかたで被災地を支援し、それが当り前になってきたのは歓迎すべきことです。
声を上げる。上げ続ける。あきらめないで、がっかりしないで、根気よく。社会を変えるには結局それしかないのだと思います。
(聞き手・高橋純子)
こんなのもありました。
無名の方ですが・・・。
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テーマ:「原発」は本当に必要なのか - ジャンル:政治・経済
2012.06.27 |
| Comments(0) | Trackback(0) | ・さよなら原発!
本日14時45分、衆院本会議で「社会保障制度改革推進法案」が賛成378 反対84で可決されました。

同法案は、「自助」を社会保障の柱にし「適正化」「効率化」の掛け声で、社会保障費抑制を狙いとする三党談合の産物です。ここにも、国民の命や暮らしよりも「金」を優先する政治があります。
そもそも社会保障とは、資本主義に不可避的な貧困や様々な社会問題を社会=国の力で解決しようとするために作り出されたものです。そこではお金がなくても人間らしく生きるのに必要ならば誰でも給付を受けられる、負担はその人が出来る範囲で(応能負担)するというのが大原則です。
しかし、同法案は、保険料を払わなければ給付を受けられない「社会保険方式」を基本とするものであり、「払わなければ給付はしな」いというに等しいものです。
これでは、社会保障は万死に値します。
しかも、このような大問題を、民自公の密室協議・談合で決め、国会ではろくに審議もしない!三党合意が国会よりも優先される始末です。
「国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関である」
議会制民主主義を踏みにじる憲法違反の暴挙です。
参院での採決を許さず、たたかいを進めるためにも学ばなければなりません。
以下、参考に紹介しておきます。
2012(平成24)年6月25日
社会保障費削減を企図する「社会保障制度改革推進法案」の撤回を求める緊急声明
生活保護問題対策全国会議
代表幹事 弁護士 尾藤廣喜
1 「社会保障制度改革推進法案」の撤回を!
民主党,自民党及び公明党の3党は,本年6月15日,社会保障・税一体改革について合意した。そのうち,社会保障部分の確認書では,「社会保障制度改革推進法案を速やかにとりまとめて提出し,社会保障・税改革関連法案とともに今国会での成立を図る」とされている。
しかしながら,ここに来て突然提示された「社会保障制度改革推進法案(以下,「本法案」という。)」なるものは,その内容面においても手続き面においても,極めて問題が大きい。私たちは,本法案の「すみやかなとりまとめ」と「今国会での成立」に断固として反対する。
2 「社会保障制度改革推進法案」=「社会保障費抑制推進法案」
本法案の内実は,「社会保障費抑制推進法案」と言うべきものである。
「社会保障の充実のために増税が必要である」という「社会保障・税一体改革」の当初の目的はかなぐり捨てられ,「消費増税の合意を得るためには,社会保障はどうなってもよい」とばかりに,自民党の主張にすり寄る内容となっている。
すなわち,
①本法案は,「目的」において,社会保険料に係る国民負担の増大と国及び地方公共団体の財政状況の悪化に鑑みて,「持続可能な社会保障制度の確立を図る」としている。
②「基本的な考え方」1では,「自助・共助・公助の最適バランスに留意し,自立を家族相互,国民相互の助け合いの仕組みを支援していく」として,「自助(自己責任)」をことさらに強調し,「公助(国や自治体の責任)」は全く軽視する内容となっている。
また,
③同2でも,「(社会保障)給付の重点化,制度運営の効率化」によって「負担の増大を抑制しつつ,持続可能な制度を実現する」として,社会保障費抑制の基本方針が示されている。
さらに,
④同4において,社会保障の公費負担は「消費税収を主要な財源とする」とされている。社会保障費の財源を消費税収に限定するということは,国民に「消費増税か社会保障費抑制か」という「究極の選択」を迫ることによって,社会保障費の上昇にキャップをはめる効果を持つ。消費増税負担に耐えられない国民をして,社会保障費抑制を選ばざるを得ない状況に追い込む点において,極めて姑息な政策と言わざるを得ない。
⑤各分野において給付抑制策が掲げられているが,私たちの取り組み分野である生活保護制度についても,不正受給への厳格な対処,給付水準の適正化(=切り下げ),就労が困難でない者に対する厳格な対処など,生活保護制度を利用せざるを得ない社会構造については目を向けないまま,制度利用者に対する厳格な対応のみが目立つ内容となっている。
3 事の重大性を理解しない拙速極まりない手続
「聖域なき構造改革」路線が掲げられた自民党政権の末期の小泉政権下では,「骨太の方針(経済財政運営と構造改革に関する基本方針)」によって,社会保障費の削減策がとられた。
その結果,「厚生労働省の直轄地」「生活保護行政の優等生」と言われた北九州市において,2005年から2007年にかけて3年連続で生活保護をめぐる餓死事件が起こるなどし,社会保障費抑制策に対する国民の厳しい批判が沸き起こって,歴史的な政権交代につながったことは記憶に新しいところである。
しかし,「骨太の方針」は「閣議決定」によるものであったが,本法案は,「法律」の形式に格上げされている点において,より問題が大きい。
本法案は2で述べたような重大な問題を含んでいるにもかかわらず,国民にその内容が知らされることのないまま,3党の密室協議のみで今国会での成立を得ようとするのは,手続的にもあまりにも拙速であり乱暴極まりない。しかも,それを「社会保障のための一体改革」であると強弁して,成立を強行しようとするのは,「国民の生活が第一」をスローガンに政権交代を果たした政権党として,国民に対する背信行為以外の何ものでもない。
4 各種団体・市民各層の連帯した取り組みを!
以上の次第で,私たちは,本法案の国会提出に断固として反対するとともに撤回を強く求めるものである。
繰り返すが,本法案は,社会保障費を抑制すべく法律でキャップをはめようとする内容となっており,今後の我が国における国民生活に深刻かつ重大な影響を及ぼす内容となっている。私たちとしては,社会保障に関連する各種当事者団体,市民団体,個人にも連帯しての取り組みを求め,連携していく所存である。
以 上
社会保障制度改革推進法案に反対する会長声明
社会保障制度改革推進法案に反対する会長声明民主党、自由民主党及び公明党が今国会で成立を図ることにつき合意した社会保障制度改革推進法案(以下「推進法案」という。)は、「安定した財源の確保」「受益と負担の均衡」「持続可能な社会保障制度」(1条)の名の下に、国の責任を、「家族相互及び国民相互の助け合いの仕組み」を通じた個人の自立の支援に矮小化するものであり(2条1号)、国による生存権保障及び社会保障制度の理念そのものを否定するに等しく、日本国憲法25条1項及び2項に抵触するおそれがある。
すなわち、推進法案(2条3号)は、「年金、医療及び介護においては、社会保険制度を基本とし、国及び地方公共団体の負担は、社会保険料負担に係る国民の負担の適正化に充てることを基本とする」として、年金・医療・介護の主たる財源を国民が負担する社会保険料に求め、国と地方の負担については補助的・限定的なものと位置付けており、大幅に公費負担の割合を低下させることが懸念される。
また、推進法案(2条4号)は、社会保障給付に要する公費負担の費用は、消費税及び地方消費税の収入を充てるものとするとしているが、財源の確保は、憲法13条、14条、25条、29条などから導かれる応能負担原則の下、所得再分配や資産課税の強化等の担税力のあるところからなされなければならない。
さらに、推進法案(4条)は、新設する社会保障制度改革国民会議の審議を経て社会保障制度改革を具体化する立法措置を講じるものとしているが、社会保障制度改革をめぐる国民的議論は、全国民の代表である国会において、全ての政党・会派が参加し、審議の全過程を国民に公開すべきであり、内閣総理大臣が任命する僅か20名の委員による審議に委ねることは民主主義の観点から不適切である。
最後に、推進法案(附則2条)は、「生活保護制度の見直し」として、不正受給者への厳格な対処、給付水準の適正化など、必要な見直しを実施するとしている。しかし、生活保護受給者の増加は不正受給者の増加によるものではなく、無年金・低年金の高齢者の増加と非正規雇用への置き換えにより不安定就労や低賃金労働が増大したことが主たる要因である。むしろ、本来生活保護が必要な方の2割程度しか生活保護が行き届いていないことこそ問題である。給付水準の見直しについては、最も低い所得階層の消費支出との比較により、保護基準を引き下げることになりかねず、個人の尊厳の観点からも是認できない。
当連合会は、2011年の第54回人権擁護大会において、「希望社会の実現のため、社会保障のグランドデザイン策定を求める決議」を決議した。しかし、推進法案は、上記のとおり、社会保障制度の根本的改悪、削減を目指すものとなっており、当連合会の決議に真っ向から反する法案である。
よって、当連合会は、今国会で推進法案を成立させることに強く反対するものである。
2012年(平成24年)6月25日
日本弁護士連合会
会長 山岸 憲司
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2012.06.26 |
| Comments(0) | Trackback(0) | ・福祉・社会保障全般Ⅱ
巨大な権力機構の一部と化したNHKはじめ大手メディアへの批判が必要です。

デモをかけるべきは、NHKと大手メディアだ!
再稼動NO!消費増税NO!TPP NO!は国民多数の声だ。
メディアは国民の声を報道せよ!
数週間前から毎週金曜日に始まった、再稼動に反対する総理官邸前の集会・デモは、最初は数十人から、先々週の15日には1万人を超えたがメディアは黙殺しました。そして、先週22日にはデモは4万5000人に膨れ上がり、官邸前は地鳴りの抗議行動に包まれました。
ところが、NHKはこれをまったく報道していません。
「毎日」「朝日」は当日夜、ネットで配信したのもの、翌朝の朝刊ではスルー。

■大飯再稼働:撤回求め官邸前でデモ 列は700メートルに(毎日新聞 2012年06月22日 21時22分(最終更新 06月22日 21時40分)
東京・永田町の首相官邸前で22日、関西電力大飯原発の再稼働撤回を政府に求める抗議行動があった。主催者によると約4万5000人、警視庁によると約1万1000人が参加。周辺の歩道を埋め尽くした人が「再稼働反対」と、約2時間にわたって声を上げた。
有志の市民ネットワーク「首都圏反原発連合」の呼びかけ。3月に始めた当初は300人程度だったが、回数を重ねるごとに参加者が増えたという。この日集まった人の列は約700メートルにも達した。
茨城県土浦市から来たという会社員、東原裕樹さん(32)は「フェイスブックで今日の活動を知った。核廃棄物の処理方法も決まっていないのに再稼働するなんてあきれてしまう。黙っていてはいけないと思った」と参加理由を話した。【池田知広】

■
大飯再稼働撤回求める 官邸前で「4万人」抗議 (朝日デジタル 2012年6月22日21時11分)
関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働撤回を求める市民らが22日夜、首相官邸前で抗議集会を開いた。主催者発表で約4万人、警視庁調べで約1万人が参加。プラカードや横断幕を手に、「再稼働決定は許せない」と参加者が次々に声を上げた。
俳優の山本太郎さんは「この声が聞こえないなら、(首相は)即刻退場すべきだ」。この抗議集会に初めて参加したという作家の落合恵子さんは「私たちは一歩も後ろに引かない。これほど市民を裏切る人々を許さない」と野田政権を批判した。
官邸前では大飯原発再稼働への抗議活動が週末ごとに続き、16日の再稼働決定で反発が一段と強まっている。22日は市民団体有志がツイッターで呼びかけ、仕事帰りの若者や女性らの参加者が車道にあふれた。
また、この日は、再稼働を支持する団体などが抗議集会に批判の声を浴びせ、官邸前は騒然となった。
一方、最近ジャーナリズムの真価を発揮しだした「東京新聞」は、25日の集会デモを報道しなかったのはチョンボだったことを明らかにし、次の集会は一面で報道しました。当たり前のこととはいえ、最近のメディア状況からすると誠実さを感じますね。

「赤旗」がお嫌いな方は、「唯我独尊」「手前味噌」と言うが、報道の事実を見ればその価値は明らかです。
一面トップで、国民の声を報道しました。
今日は、手抜きですが、これからは翼賛報道に走るNHKはじめマスメディアへの批判が、「紫陽花革命」を成功させ、「ひまわり革命」へと発展させるためにも、ますます重要となって来るでしょう。
以下も参考に。
■
NO.1959 年頭に メディアの翼賛化・劣化と主権者■
NO.2186 「社説」配信業者でもいるのか?おそろいの「社説」たち ポチポチッと応援よろしく。
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2012.06.25 |
| Comments(0) | Trackback(2) | ・マスコミ・テレビ・新聞Ⅱ
前のエントリーに続き、紹介します。
障害者自立支援法は違憲だとして2008年に国を訴えた元原告や弁護団は会見を行い、「自立支援法の廃止を前提とした和解を踏みにじった」として、新たに国を訴える準備を行っていることを明らかにしました。

まずは「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」メールニュースより。
○「障害者総合支援法」可決・成立に抗議する記者会見中継録画(約60分)
おもな発言
○藤岡毅弁護団事務局長 声明発表・解説
「総合支援法」成立に対する訴訟団抗議声明
2012年6月20日
障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団・基本合意の完全実現をめざす会
1 「総合支援法」の成立
本日、第180回国会で障害者自立支援法の一部改正法である「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(総合支援法)が成立した。
本国会で成立するべきは障害者自立支援法を根こそぎ廃止し、障害者の基本的人権を支援する新しい法律であるべきである。
訴訟団との約束と願いを踏みにじったこの法律制定を断じて許すことは出来ない。
2 2006年障害者自立支援法の導入
2006年に施行された障害者自立支援法は
「障害福祉サービスはお金で買うものだ」という考え方(平成17年10月06日・衆議院厚生労働委員会中村秀一元厚生労働省社会援護局長・政府参考人答弁参照)により制定された法律である。
3 違憲訴訟の提起
私たち障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団は、障害福祉は憲法に基づく基本的人権の行使を支援するものだとして障害者自立支援法の廃絶と新たな法律の制定を求めて2008年、2009年、全国で71名の原告が勇気を奮って訴訟を提起した。
政府は2009年10月、障害者自立支援法の廃止を前提とした裁判の話し合い解決を呼びかけ、真剣な協議を経て、2010年1月7日、被告である国は次の基本合意文書を原告らとの間で調印した。
・国は違憲訴訟の目的と意義を理解したこと(前文)
・障害者自立支援法を平成25年8月までに廃止することの確約(第一)
・速やかに応益負担制度(定率負担制度)を廃止すること(第一)
・新たな障害者総合福祉制度は憲法等に基づく障害者の基本的人権の行使を支援することを基本とすること(第一)
・障害者自立支援法の総括と反省として、国は、憲法第13条、第14条、第25条等に基づく違憲訴訟団の思いに共感し、真摯に受け止めること(第二1)
・国は障害者自立支援法が障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し心から反省し、その反省を踏まえて今後の施策を立案し実施すること(第二2)
・新たな総合福祉法の制定にあたり訴訟団提出の要望書を考慮の上、障がい者制度改革推進本部の下での障害者参画の上で十分議論すること(第二3)
・自立支援医療の利用者負担について当面の重要な課題とすること(第四)
・新しい福祉制度の構築においては、次の障害者自立支援法の問題点を踏まえて対応すること
○ どんなに重い障害を持っていても障害者が安心して暮らせる支給量を保障し、個々の支援の必要性に即した決定がなされるようにすること
○ 収入認定は、配偶者を含む家族の収入を除外し、障害児者本人だけで認定すること。
○ 介護保険優先原則(障害者自立支援法第7条)を廃止
4 裁判の終結
上記基本合意成立を受け、2010年4月21日までに全国14カ所の地方裁判所の法廷の裁判官の面前で、被告国が同基本合意を確認して誓約する裁判上の和解が成立し、同訴訟は司法上の解決をみた。
5 推進会議、総合福祉部会
2010年1月に障がい者制度改革推進会議、同年4月に総合福祉部会が開始され、いずれの会議も基本合意文書を基本として議論が進められることが確認され、私たちは訴訟終結の判断は間違っていないと確認した。
6 障害者自立支援法廃止の閣議決定
2010年6月29日政府は障害者自立支援法の廃止を閣議決定した。
7 2011年8月30日 骨格提言
障害種別などを乗り越えた55人のあらゆる立場からなる委員の一致した提言として、総合福祉部会が障害者自立支援法を廃止した後の新たな法律の骨格を提言した。
骨格提言は基本合意文書、および障害者権利条約に依拠して作成された。
私たちはこの訴訟運動が推進してきた力と役割の正しさに確信を抱いた。
8 2012年 政府の約束反故
ところが2012年2月8日第19回総合福祉部会で厚労省から発表された法案は障害者自立支援法をそのまま定着化させる法案と言ってよい内容であり、国の背信行為に訴訟団全員は憤りに打ち震えた。あらゆる機会をとらえて私たちは国に再考を促した。
しかし、その後微修正を経たものの、本日成立した法律は廃止するべき法律を存続させる一部改正法であり、国が被告として履行するべき法令廃止の約束に違反し、基本合意文書で約束された確認事項をことごとく踏み躙る内容であり、司法決着を覆す国家の許されざる野蛮な違法行為であると私たちは万感の怒りを持って抗議する。
9 法的責任追及
訴訟団は本日の法律制定により国の違法行為はより明確化したと考える。
訴訟団は国の背信的で違法な対応に対し法的責任を追及すべく検討中であり、法的意見の発表を予告するとともに、違法行為に加担した政治家の政治責任、政府の法的責任を徹底的に追及することをここに宣言する。 以上
○五十嵐良さん=応益負担は残っている。同じ作業所の利用者なのに、15%の人たちは利用料が無料ではない。格差が広がっている。
○家平悟さん=国が約束したから基本合意を結んで和解した。名前とちょっと理念をいじっただけで法の廃止とするなんてことには憤り感じる。配偶者の収入を理由とした応益負担はなんら解消されていない。断じて許されない
○石井学さん=(路上集会で)原告のみなさんからシュプレヒコールをほめてもらえてよかった。これからもがんばる。村田くんと、これからも一緒にがんばりたい。
○新井たかねさん=「自立支援医療は応能負担になっている」との大臣答弁は許せない。晦日の赤坂議員宿舎でぎりぎりの調整した際「当面の重要な課題」とした。苦しんでいる人の実態を報道して欲しい
○柳沢加代子さん=骨格提言の実現でどんなに知的重度の障害の娘が生きやすく、生活しやすくなると思えた。そんな期待、希望を粉々にされた。障害者が生きやすい世の中になってもらいたいの気持ちでいっぱい。
○中村和子さん=私たちは負けたけれど、これは負けではない。骨格提言も基本合意もしっかりものだから中身では勝ってる。運動は新たな出発の第一歩ではなく、基本合意、骨格提言の宝があるのは道半ば、中間までは来ている。あきらめないで運動を続けていって、いつか新しいみんなが暮らしやすいしっかりした法律をかちとりたい。
○秋山宇代さん=施設運営費の日額払いでは安心して障害者が暮らせない。職員が暮らせないと提訴した。基本合意、推進会議、骨格提言、これからは変わるとわくわくした。息子もがんばり、偉かったよと褒めた。でも、この3年半のすべての人の作業はなんだったのか。新たな運動をはじめなければならない。
○林たみ子さん=最重度の息子。大臣が二人、首相も約束してくれた。息子の前で説明して欲しい。息子がどんな思いで待っているか・・つらい。
○下地和代さん=自立支援法になってからの施設運営はとても大変。自分も65歳になるが、障害が変わるわけではないのに介護保険に入る。自分のためにも、息子のためにも、施設のためにも、日本に住んでいる障害者のためにも一生懸命運動してがんばっていきたい。障害者の問題をマスコミはときどきでいいから取材して欲しい。見て欲しい
○我妻トシ子さん=これからもよろしくお願いします
○太田修平めざす会事務局長=制度改革につなげようととりくんできたが、原告の話を聞いて、本当に切ない思い。力不足を感じている。申し訳なく思っている。基本合意をきちんと守らせ法制化していくことは、障害者団体の責任であるにもかかわらずが、それがなしえなかったことは痛恨の極み。全国あらゆるところで、親子の問題、介護の問題、施設の問題そこらじゅうにある。71名の原告だけの問題ではなかった。もっともっとがんばって、明日への運動につなげていきたい。
○藤岡弁護士=今日は、基本合意と骨格提言に基づく法律が成立し、喜びの涙を流す日だったはず。残念ながら悔し涙をのむ日になった。ですが、このことで終わりにしません。負けません。精一杯進んでいきます。
★「障害者総合支援法」成立に際して、改めて障がいのある当事者の権利を保障する総合的な福祉法の実現を求める会長声明 2012年(平成24年)6月20日
日本弁護士連合会
会長 山岸 憲司 本日、国会で、「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律」(以下「本法律」という。)が成立した。
本法律は、障害者自立支援法の名称を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」(以下「総合支援法」という。)と改めるなど、同法を一部改正するものである。
国は、2010年1月7日、障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と基本合意文書を締結し、障害者の権利に関する条約の批准も視野に入れ、「障害者自立支援法を2013年8月までに廃止し、新たな総合的な福祉法制を実施する」と確約した。
これを踏まえ、当連合会は2011年10月7日、第54回人権擁護大会において「障害者自立支援法を確実に廃止し、障がいのある当事者の意思を最大限尊重し、その権利を保障する総合的な福祉法の制定を求める決議」を採択し、さらに2012年2月15日には「障害者自立支援法の確実な廃止を求める会長声明」を公表した。
しかし、総合支援法の内容は、障害者自立支援法の一部改正に留まり、障がいのある人の基本的人権を具体的に保障する規定が設けられていない。障がいの範囲についても、障害者の権利に関する条約が求めている「障がいが個人の属性のみではなく社会的障壁によって生じる」とする社会モデルの考え方が採用されず、そのために新たな制度の谷間を生む内容となっている。また、自己決定権に基づき個々のニーズに即して福祉サービスを利用できる制度にもなっていない。かかる総合支援法は、当連合会が従来提言してきた内容とは相容れないものである。
また、本法律は、附則に、施行後3年を目途として、常時介護を要する者に対する支援等の障害福祉サービスの在り方や支給決定の在り方等について検討を加え、所要の措置を講ずる旨の見直し規定を設けているが、本見直しに際しては、当事者参画のもとで、附則に例示された項目に限定されることなく、障がい者制度改革推進会議が取りまとめた骨格提言の内容が実現されるべきであり、障がいのある人の基本的人権を真に保障する福祉法制の実現に向けた検討が行なわれるべきである。
当連合会は、3年後見直しの際には、人権擁護大会決議に基づく内容が実現され、何人も障がいの有無により分け隔てられることなく地域で暮らせる権利が保障される福祉法制が実現されることを強く求める。
★「基本合意」反故!「骨格提言」無視!
十分な審議なしの障害者総合支援法案成立に断固抗議する!
2012年6月20日
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会 本日(6月20日)、政府は参議院本会議において、「障害者総合支援法案」(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律案)を十分な審議もなく、民主・自民・公明の賛成多数で可決・成立させた。
同法案は、たとえ法名変更しても、あの問題多い障害者自立支援法を延命させる「改正案」以外のなにものでもなく、長年その廃止と「障害者総合福祉法」制定を求め続けてきた障害者・家族、関係者の願い・期待を踏みにじるものであるといわざるをえない。
そもそも自立支援法の廃止、総合福祉法の制定は、民主党の政権交代時の公約であり、それゆえの障害者自立支援法違憲訴訟団との「基本合意」による和解であり、内閣府に設置された障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会での議論と「骨格提言」のとりまとめであったはずである。
今回の「基本合意」反故、「骨格提言」無視の法案成立は、国約(国の約束)を平然と破る政治への不信とともに、「私たち抜きに私たちのことを決めないで!」と訴えてきた障害当事者への裏切りであり、絶対に許すことはできない。
政府・厚生労働省は国会審議の中で、「名前を変え、基本理念もつくり直した」、「総合支援法案」は事実上の自立支援法廃止であり、新法であるとの説明に始終した。また、「骨格提言」を「段階的・計画的に実現する」、今回はその第一歩であると説明した。これらの説明がいかに説得力がなく、「基本合意」反故・「骨格提言」無視の事実を否定するものにはならないことはいうまでもない。
なによりも、「骨格提言」で示した権利法としての位置づけが「支援法」のままの見直しにとどまり、基本理念には「可能な限り」が盛り込まれ、難病を範囲に加えるとはいえ、具体的には「政令で定める」とされ、あらたな谷間の問題を生むことが心配される。また障害程度区分や就労支援のあり方等を「検討事項」として3年後に先送りし、しかもその検討も障害者・関係者の声を反映させるといいながら、「いつから」「誰が」「どのように」検討するのか全く具体化されていない。さらに、利用者負担に至っては、法文上「応益負担」が残されているにもかかわらず、「つなぎ法」(2010年12月3日改正)によって応能負担に変更し、すでに解決済とされ、「提言」で求めた「障害に伴う支援は原則無償」「障害者本人の収入に応じ」の明記は無視した内容になっている。今回強行された総合支援法が、現状の諸問題を解決するどころか、さらに深刻な問題をつくり出すことが懸念される。
なにゆえに、政府・厚生労働省は自立支援法の「改正」にこだわるのか。そこには、小泉政権以来の社会保障構造改革・社会福祉基礎構造改革があり、介護保険と今国会で審議中の「子ども子育て支援法案」との整合性があることはいうまでもない。保険原理・受益者負担の強化・徹底、市場原理の導入・利用契約制度への変更に伴う公的責任の縮小・廃止等の構造改革路線は、現民主党政権に引き継がれ、そしていま、「社会保障・税一体改革」に基づく消費税増税と「福祉目的税化」、自助(自己責任)、共助としての社会保険化と制度間「統合」を基本とした「社会保障改革」がさらに国民に負担と犠牲を押しつけようとしている。
それだけに、私たちは高齢者・子ども等他分野との連帯・共同も重視し、「社会保障・税一体改革」を許さないとりくみをすすめながら、あくまでも「基本合意」「骨格提言」に基づく自立支援法の廃止と権利を保障する総合福祉法制定を求めて、障害者関係団体との共同をさらに強める決意である。
★声明
「基本合意」を破り、「骨格提言」を棚上げにした
障害者総合支援法の可決・成立に強く抗議します2012年6月20日 全国障害者問題研究会 常任全国委員会
6月20日、国会は、多くの障害者・関係者の声を踏みにじり、民主・自民・公明三党の多数の暴挙によって、障害者総合支援法を可決・成立させました。この法は、「基本合意」を破り、障害者団体が一致してまとめあげた「骨格提言」を棚上げにするもので、「新法」とは名ばかりです。
天下の悪法・障害者自立支援法は、障害者・関係者のねがいと大きな世論によって否定され、違憲訴訟団は国と基本合意を締結し、司法「和解」しました。この基本合意と障害者権利条約を指針として、政府機関として制度改革推進会議がもたれ、総合福祉部会は全員一致で骨格提言をまとめました。全国で200をこえる自治体は骨格提言にもとづく総合福祉法を求める決議をあげています。
しかし、厚労省が2月に示した法案は、自立支援法の「廃止」ではなく「一部改正」でした。多くの厳しい批判があったにもかかわらず、政府与党は3月に閣議決定・国会上程し、4月26日には衆議院本会議で一切の審議もなく採決しました。これに前後して、国会前には雨の日も風の日も全国各地から4500名を越える障害者・関係者が駆けつけ、基本合意を守り、骨格提言を尊重した徹底審議を求め声を上げていました。
総合支援法では、「障害者の人間としての尊厳を深く傷つけた」応益負担はなくなりません。収入認定は家族の収入を除外して障害児者本人だけにすべきです。制限列挙の「障害の範囲」では、「谷間の障害」はなくなりません。これでは障害者権利条約の批准条件は満たせません。
そして、「金ないものから金とるな!」。私たちが求めているのは「特別」なものではなく、極端に低い日本の福祉予算を、せめてOECD諸国の平均並にすること。同年齢の市民と同等の権利を保障することなのです。
国が締結した基本合意という約束を破ることは、法治国家としての民主主義のルールを破壊する歴史的な暴挙です。
私たちは障害者団体やさまざまな行政訴訟団、多くの市民とより固く連帯し、基本合意を守り、骨格提言を尊重した障害者総合福祉法の実現を求めます。障害者権利条約の批准にたる国内法制度の抜本改正をひきつづき、強く求めつづける決意です。
以下、マスコミ報道から。
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総合支援法成立
声聞かず 審議わずか
障害者ら 新法へ運動を決意(しんぶん赤旗 2012年6月21日(木)
障害者自立支援法の名前を変えただけの障害者総合支援法が可決、成立した中、全国から集まった障害者や関係者200人余りは20日、「私たちの声を聞かず、審議もつくさないまま障害者総合支援法が成立するのは許せない」と怒りの声を上げました。同時に、新法制定まで運動を続ける決意を固め合いました。
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38歳の息子が障害者自立支援法違憲訴訟元原告の秋山宇代(たかよ)さん(70)は、参院厚生労働委員会で小宮山洋子厚労相が19日、同法案提出に際して訴訟団関係者に説明し、「納得してもらった」と発言したことにふれ「許せない気持ちでいっぱいだ」と強調。「障害者が安心して暮らせる社会はすべての国民が安心して暮らせる社会。多くの人と手を取り合って『基本合意』と『骨格提言』を生かした新法をつくる運動をすすめたい」と決意を述べました。
てんかんの持病がある男性(51)と東京都小平市から来た男性(35)は、統合失調症を患っています。「自立支援法では、病気を自己責任とされた。新法を実現して、病気を持っていても就職して自立したい」と思いを述べました。
「障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」の太田修平事務局長は「私たちが声を出し人間としての権利を主張することで、悪い方向へ進もうとする政治に歯止めをかけている」と強調。「全国の人たちとつながり運動の先頭に立って、社会を変えていこう」と呼びかけました。
同日、障害者自立支援法違憲訴訟団は厚生労働省で記者会見し、「訴訟団と交わした法制上の約束と願いを踏みにじる総合支援法は断じて許すことができない」とした抗議声明を発表しました。
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解説
国と障害者の合意完全に裏切る暴挙
民自公3党は、自立支援法の恒久化を狙う障害者総合支援法をわずかな国会審議で強行成立させました。当事者抜きに障害者のこと決めない、新法をつくるという合意を完全に裏切った法案を押し通す暴挙です。
参議院では、厚生労働委員会で審議入りした19日、趣旨説明から採決までわずか3時間たらずで押し通し、参考人質疑もなしで民自公の談合の結論を押し付けました。衆議院でも参考人質疑もなく、3時間の審議で採決が強行されていたものです。
国会には連日、障害者ら関係者が詰めかけ、徹底審議を求めました。採決を強行した参院厚労委は傍聴者であふれかえり、政府の不誠実な答弁のたびに怒りの声があがりました。
民主党政権が自立支援法違憲訴訟団との和解の基本合意で確認した、当事者の意見を踏まえることなく障害者自立支援法を制定し「障害者の人間としての尊厳を深く傷つけた」という反省はどこにいったのか。採決強行を談合した自公両党の責任も厳しく問われます。
そもそも自公政権が強行した障害者自立支援法(2006年4月施行)は、障害者が生きるために必要な支援を「益」だとして1割負担を課し、障害が重いほど負担が重くなる「応益負担」を持ち込みました。総合支援法は、「応益負担」などを残し、障害を自己責任・家族責任とする点で自立支援法と根幹は変わりません。
政権交代の公約で自立支援法の「廃止」を掲げた民主党政権は、当事者が多数参加する内閣府の障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会に、新法の考えをまとめることを依頼しました。にもかかわらず、同部会が示した「骨格提言」(11年)をほとんど法案に盛り込みませんでした。こうした経過も当事者の熱意を踏みにじるものです。
自立支援法の文字通りの廃止と新法制定は、国が司法の場で約束した重いものです。「総合支援法」の強行成立をもって棚上げすることは許されません。(鎌塚由美)
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障害者総合支援法成立:サービス利用料無料化見送り(毎日新聞 2012年06月20日 21時19分)
政府が現行の障害者自立支援法に代わり、今国会に提出していた障害者総合支援法案は20日、参院本会議で民主、自民、公明などの賛成多数で可決、成立した。重度訪問介護サービスの対象拡大など新たな施策を盛り込んだが、内閣府の障がい者制度改革推進会議総合福祉部会が出した骨格提言はことごとく採用されず、障害福祉サービス利用料の原則無料化も見送られた。
サービス利用料を原則1割負担(応益負担)とした自立支援法を巡っては各地で違憲訴訟が起こされ、民主党が同法廃止を約束して原告団と和解。だが廃止は実現せず、自己負担も残った。元原告団らは20日夜の記者会見で「骨格提言が全く反映されていない。万感の怒りを持って抗議する」と非難し「政府の法的責任を徹底的に追及する」と再提訴も辞さない姿勢を示した。
一方、知的障害者の親らでつくる「全日本手をつなぐ育成会」の田中正博常務理事は「障害者福祉は社会保障でも出遅れており、一歩でも前に進むことが重要」と評価。新法が難病患者を障害福祉サービスの対象としたことに「日本難病・疾病団体協議会」の伊藤たてお代表理事は「歓迎したい」と述べた。
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障害者総合支援法成立:政治主導の挫折…関係者失望(毎日新聞 2012年06月20日 21時23分)
障害者総合支援法は自立支援法の抜本的改正にはならなかった。背景にあるのは民主党が掲げた政治主導の挫折。政権交代を実現した09年衆院選のマニフェストに自立支援法廃止を盛り込むなどハードルを上げすぎたばかりに、関係者の大きな失望や反発を招いた。
「期待した政治主導はほとんど感じられなかった。厚生労働省はねじれ国会以降、政治主導の危機が去ったとみたか我々部会三役に何も言わなくなった」
こう憤るのは、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会で副部会長を務めた茨木尚子・明治学院大教授。10年参院選大敗を機に政治主導が急速にしぼんだと感じたという。
自立支援法廃止の前に立ちはだかったのは、財源の壁とねじれ国会だった。加えて、廃止による自治体側の事務負担増大という事情も。そこで民主党は社会保障費の伸びを抑制し、他の施策との整合性を重視したい厚労省と歩調を合わせ、自立支援法をつくった自民・公明両党にも配慮して成立を優先させた。
その結果、新法は自立支援法の枠組みに沿うものに。障害者らも議論に加わった同部会の部会長、佐藤久夫・日本社会事業大教授は「何のために招集されたのか」とあきれる。
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改正自立支援法「基本合意に違反」 違憲訴訟の元原告ら (日経 2012/6/20 21:47)
改正障害者自立支援法が20日に成立したことを受け、同法を違憲と訴えた集団訴訟の元原告らが同日、厚生労働省で記者会見し、2010年に政府と元原告が和解に向けて調印した基本合意を挙げ「新法をつくる約束を踏みにじった」と批判。政府の部会が昨年8月にまとめた、福祉サービスの原則無料化などの提言も反映されていないと主張した。
改正法は、法律の名称を「障害者総合支援法」に改め、難病患者も対象に加えることなどが柱。一部を除き13年度から施行する。
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障害者2法が成立 自立支援改正と優先調達 (福島民報6.20)
障害福祉サービスの対象に新たに政令で定める難病患者を加える改正障害者自立支援法は20日の参院本会議で民主、自民、公明3党などの賛成多数により可決、成立した。障害者が働く施設から優先的に商品を買うよう国などに求める障害者優先調達推進法は全会一致で可決、成立した。
改正支援法は名称を「障害者総合支援法」とし、一部を除いて2013年4月に施行される。これまで身体障害者に限られていた「重度訪問介護」の対象を重度の知的障害者、精神障害者にも拡大。支援の必要度を表す「障害程度区分」は「障害支援区分」と改める。
支援法の改正に対し、同法違憲訴訟の元原告らは「国は支援法廃止と新法制定を約束したはずだ」と反発。今回の法改正の内容を不服として再び国を提訴することを検討する考えを示した。
優先調達法は、障害者の自立を促すため、国などに対し障害者施設からの調達目標を定め、実績を公表するよう義務付けている。
■
WEBマガジン福祉広場☆2012/6/21更新☆
障害者自立支援法の改正案としての「障害者総合支援法案」が参議院の本会議も通った。障害者自立支援法の名前を変える、あるいは一部を改善するなどの変化はあったものの、障害者の権利を確認するなど、障害者施策を変えるものにはならなかった。障害者施策の転換をめざして、新たな闘いが始まる。
この法律案をめぐる経過から言えることいくつか。自立支援法違憲訴訟団と政府が結んだ「基本合意」を無視し、政府機関が策定した「骨格提言」が軽視して、この法律案がつくられたということ。数え上げればきりのない約束違反の上に、法案は成り立っていた。そういう意味では、「逆転」を成し遂げた勢力の「背信」の結果とも言えようか。
法案そのものが、自公政治を肯定的にとらえ、つまり自立支援法を肯定的に位置づけていたということがあって、最初から最後まで、民自公3党の連携のもとに進められた。この法律案に関する限り3党の足並みはピタリと一致していた。「骨格提言に基づいて障害者法をつくれ」という地方議会の意見書、最後までの国会周辺での「路上集会」など特筆すべき成果が生み出された。
それにしても腹立たしかったのは、6月19日参議院厚生労働委員会での衛藤議員の、障害者基本法が規定する障害者政策委員会の委員をめぐる発言だった。政策委員会の委員に自立支援法の改定(つなぎ法)に反対し、障害者総合支援法に賛成でない人が選ばれているのは問題だ、という発言だった。政策委員会の委員は法案賛成派だけに限る、というわけだ。
これはおかしい。政策委員会委員が法案反対派であっても、何の不思議もないし、不都合はなにもない。発言は、「魔女狩り」であり、現代版「マッカーシズム」だ。そして第2に、「基本合意」など約束破りを繰り返した法案こそ問題にすべきで、筋違いも甚だしい。意見の違いを認めない衛藤さんは障害者福祉にふさわしくない。
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2012.06.21 |
| Comments(0) | Trackback(5) | ・障害者総合福祉法制定へ
怒り心頭!!

(採決前に作ったもので・・・、ちょっとずれてますが)
台風一過の猛暑の昨日、6月20日16時10分、参議院本会議は、「障害者自立支援法の題名を障害者総合支援法と改める」(小林参院厚労委員長)「新法」とすらも呼べない法案をボタン採決(賛成210、反対24)で可決し、総合支援法は成立しました。
午前には猛暑のの中、全国から200名が国会前に駆けつけ(この間19日間、のべ4500名こえる参加者)、あらゆる力と知恵とつながりをあわせて、緊急行動にとりくみました。
民自公の修正合意という談合政治による裏切りと言う、言いようもない悔しい結果ですが、終わったわけではありません。
基本合意と骨格提言は、今なお、輝きを放ち、障害者権利条約批准に向けた制度改革は前進させていかねばならなりません。
あらためて、それぞれの「声明」の中から学びたいと思います。

本題に入る前にNHKのこの報道ぶりはいかがなものでしょう。
障害者優先調達推進法はともかく、障害者総合支援法の部分(赤字)。
怒りを覚えます。
いかにも障害者のためにいい法律改正があった・・・と言わんばかり!
これじゃ真実は国民には一切知らされないも同然です。
改めて、メディアの犯罪的役割を指摘しておきたいと思います。
■障害者優先調達推進法が成立(NHKニュース 6月20日 21時41分)
障害者が福祉施設で作った製品を国の機関などが優先的に購入するよう求める法律が、20日の参議院本会議で全会一致で可決され、成立しました。
20日に成立した「障害者優先調達推進法」は、国の機関や自治体に対して事務用品などの製品を障害者が働く福祉施設から優先的に購入することや、清掃や印刷などの業務の委託を増やすよう求めています。
福祉施設で働く障害者は増えている一方、景気の低迷などで民間企業から施設への仕事の発注は不安定な状況が続いていて、施設側からは国や自治体からの安定した仕事を求める声が強まっていました。平成21年度に国が福祉施設から製品を購入したり、業務を委託したりした総額はおよそ3億円にとどまっていて、このうち厚生労働省が2億円余りと、その多くを占めています。
法律の施行は来年4月からで、すべての省庁と自治体などは、福祉施設からの製品の購入や業務委託についての計画を毎年作り、実績を公表することが義務づけられます。
障害者総合支援法も成立
参議院本会議ではこのほか、障害者自立支援法を改正し、これまで福祉サービスを受けられなかった難病の患者もサービスの対象に広げるなどとする「障害者総合支援法」も賛成多数で可決・成立しました。
関係団体がいっせいに抗議声明を発表しました。
以下、4団体を紹介しておきます。
★今般の障害者総合支援法の成立に抗議する
~骨格提言と基本合意の誠実な履行を強く求める~2012年6月20日
きょうされん 理事長 西村 直 6月20日、障害者総合支援法(以下、総合支援法)が参議院本会議で可決し成立した。この法律の成立過程と内容を踏まえた時、看過できない多くの問題点があることから、きょうされんは強く抗議し、以下の点について指摘するものである。
まず、法案策定過程において、所管する厚生労働省(以下、厚労省)が「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言(以下、骨格提言)」と「障害者自立支援法違憲訴訟基本合意(以下、基本合意)」を蔑ろにした点である。骨格提言の軽視は障害者及び障害団体の総意を軽視することであり、誰のための法律かという基本認識において大きな誤りを犯している。既存の枠組みやルールにしがみつくばかりで、障害者権利条約に適合させる意思や、当事者が求める新たな仕組みを創造する勇気も力量も持ち合わせていないことを、厚労省が自ら露呈したものに他ならない。基本合意に至っては軽視を通り過ごし、無視したといってもよい。これは司法の下で原告団と交わした約束を反故にする重大な詐欺行為であり、こうした振舞いの影響は単に障害者と関係者に及ぶだけではなく、国民全体の行政や司法への信頼を失墜させることにつながることを深く認識するべきである。
次に、国会での審議が余りに形式的であった点である。4月17日に審議入りしてから6月20日に成立するまで、審議時間は衆参合わせて約6時間という短さだった。これでは、国会での徹底審議を求める障害者及び関係者の声を十分に反映したとはお世辞にも言えず、国会が自立支援法に替わる新法制定を軽視したと受け止められても仕方がない。民主党と厚労省は自立支援法を実質的に廃止したと主張するが、それならば国会の場でそれにふさわしい審議時間を確保すべきだった。これほどの審議時間の短さは、総合支援法が自立支援法のマイナーチェンジに過ぎなかったことの現れである。3月13日の閣議決定後に民自公3党により密室で協議が行われ、その場で修正内容について合意に至ったと聞き及んでいるが、このような手法では障害当事者や関係者の理解を得ることは到底出来ない。国会という開かれた場で必要な時間を十分にかけ、質の高い議論を通じて法案の問題点を明らかにした上で、立法府としての修正意見をとりまとめるべきであった。
さらに内容面では、理念規定に「可能な限り」という必要な施策を行わない場合の言い訳につながる文言を入れたことや、利用者負担について応益負担の枠組みを残し収入認定を本人のみとしなかったこと等、骨格提言とは相容れない部分が多く残された点である。加えて、付則第3条において法施行後3年を目途に検討を加え所要の措置を講ずるとされた諸点について、この検討を骨格提言の段階的実施という観点から行うとともに、そのための検討体制を「障害者等及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずる」との規定を踏まえ早急に明らかにすることを、とりわけ政府・民主党及び厚労省に強く求める。
骨格提言と基本合意をわが国の障害保健福祉施策に反映させることと、現在検討されている障害者差別禁止法(仮称)の制定は、障害者権利条約を実質的に批准するための不可欠な要素である。
最後に、きょうされんは以上のことを踏まえ、今後も全国の障害者及び関係者と連携し、障害のある人たちの安心・安全な地域生活を実現するために、運動を推進していくことをここに表明する。
連絡先:きょうされん
東京都中野区中央5-41-18-5F
Tel:03-5385-2223、Fax:03-5385-2299
E-mail:zenkoku@kyosaren.or.jp
★「総合支援法」成立に対する訴訟団抗議声明2012年6月20日
障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団・基本合意の完全実現をめざす会1、「総合支援法」の成立 本日、第180回国会で障害者自立支援法の一部改正法である「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(総合支援法)が成立した。
本国会で成立するべきは障害者自立支援法を根こそぎ廃止し、障害者の基本的人権を支援する新しい法律であるべきである。
訴訟団との約束と願いを踏みにじったこの法律制定を断じて許すことは出来ない。
2、2008年障害者自立支援法の導入 2006年に施行された障害者自立支援法は「障害福祉サービスはお金で買うものだ」という考え方(平成17年10月06日・衆議院厚生労働委員会中村秀一元厚生労働省社会援護局長・政府参考人答弁参照)により制定された法律である。
3、違憲訴訟の提起 私たち障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団は、障害福祉は憲法に基づく基本的人権の行使を支援するものだとして障害者自立支援法の廃絶と新たな法律の制定を求めて2008年、2009年、全国で71名の原告が勇気を奮って訴訟を提起した。
政府は2009年10月、障害者自立支援法の廃止を前提とした裁判の話し合い解決を呼びかけ、真剣な協議を経て、2010年1月7日、被告である国は次の基本合意文書を原告らとの間で調印した。
・国は違憲訴訟の目的と意義を理解したこと(前文)
・障害者自立支援法を平成25年8月までに廃止することの確約(第一)
・速やかに応益負担制度(定率負担制度)を廃止すること(第一)
・新たな障害者総合福祉制度は憲法等に基づく障害者の基本的人権の行使を支援することを基本とすること(第一)
・障害者自立支援法の総括と反省として、国は、憲法第13条、第14条、第25条等に基づく違憲訴訟団の思いに共感し、真摯に受け止めること(第二1)
・国は障害者自立支援法が障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し心から反省し、その反省を踏まえて今後の施策を立案し実施すること(第二2)
・新たな総合福祉法の制定にあたり訴訟団提出の要望書を考慮の上、障がい者制度改革推進本部の下での障害者参画の上で十分議論すること(第二3)
・自立支援医療の利用者負担について当面の重要な課題とすること(第四)
・新しい福祉制度の構築においては、次の障害者自立支援法の問題点を踏まえて対応すること
○ どんなに重い障害を持っていても障害者が安心して暮らせる支給量を保障し、個々の支援の必要性に即した決定がなされるようにすること
○ 収入認定は、配偶者を含む家族の収入を除外し、障害児者本人だけで認定すること。
○ 介護保険優先原則(障害者自立支援法第7条)を廃止
4、裁判の終結 上記基本合意成立を受け、2010年4月21日までに全国14カ所の地方裁判所の法廷の裁判官の面前で、被告国が同基本合意を確認して誓約する裁判上の和解が成立し、同訴訟は司法上の解決をみた。
5、推進会議、総合福祉部会 2010年1月に障がい者制度改革推進会議、同年4月に総合福祉部会が開始され、いずれの会議も基本合意文書を基本として議論が進められることが確認され、私たちは訴訟終結の判断は間違っていないと確認した。
6、障害者自立支援法廃止の閣議決定 2010年6月29日政府は障害者自立支援法の廃止を閣議決定した。
7、2011年8月30日 骨格提言 障害種別などを乗り越えた55人のあらゆる立場からなる委員の一致した提言として、総合福祉部会が障害者自立支援法を廃止した後の新たな法律の骨格を提言した。
骨格提言は基本合意文書、および障害者権利条約に依拠して作成された。
私たちはこの訴訟運動が推進してきた力と役割の正しさに確信を抱いた。
8、2012年 政府の約束反故 ところが2012年2月8日第19回総合福祉部会で厚労省から発表された法案は障害者自立支援法をそのまま定着化させる法案と言ってよい内容であり、国の背信行為に訴訟団全員は憤りに打ち震えた。あらゆる機会をとらえて私たちは国に再考を促した。
しかし、その後微修正を経たものの、本日成立した法律は廃止するべき法律を存続させる一部改正法であり、国が被告として履行するべき法令廃止の約束に違反し、基本合意文書で約束された確認事項をことごとく踏み躙る内容であり、司法決着を覆す国家の許されざる野蛮な違法行為であると私たちは万感の怒りを持って抗議する。
9、法的責任追及 訴訟団は本日の法律制定により国の違法行為はより明確化したと考える。
訴訟団は国の背信的で違法な対応に対し法的責任を追及すべく検討中であり、法的意見の発表を予告するとともに、違法行為に加担した政治家の政治責任、政府の法的責任を徹底的に追及することをここに宣言する。 以上

★抗議声明
障害者総合支援法の可決・成立に強く抗議する2012年6月20日
特定非営利活動法人 日本障害者協議会(JD)
代表 勝又 和夫 日本障害者協議会は、6月20日、障害者総合支援法が、参議院本会議で、十分な審議が行われないまま、可決・成立されたことに強く抗議する。
障害者自立支援法違憲訴訟団と国(厚労省)が交わした「基本合意」は、原告団の、障害者自立支援法は憲法違反であるという提起を正面から受け止めたもので、障がい者制度改革推進会議の議論を通して、新法をつくることを約束したものであった。
基本合意の中で、国(厚労省)は、障害者自立支援法の制定について、「障害者の人間としての尊厳を深く傷つけた」ことを認め、「心から反省の意」を表明した。基本合意を結び、和解したことは、政府自らが障害者自立支援法を憲法違反に等しいものと認めたからに他ならない。
制度改革推進会議・総合福祉部会は、この基本合意と障害者権利条約に基づいて議論がなされ、構成員55名の総意によって骨格提言をまとめた。
ところが今年2月に示された厚生労働省案には、骨格提言はほとんど反映されておらず、制度上においても、応益負担のしくみが残されており、到底新法とは言いがたいもので、部会や与党の説明会で厳しい批判が浴びせられた。しかし、与党案として閣議決定され、4月の衆議院では民自公の三党修正案として採択された。
この情勢に対し、基本合意の完全実現をめざす会は、5次にわたる「緊急行動」をよびかけ、19日間で4,000名を超える障害者や支援者が、国会前で徹底審議を訴えた。しかし、政府や国会は説明責任を全く果たさないまま、6月19日、参議院厚生労働委員会は、法案趣旨説明・質疑・採決を異例のスピードで行い、本日の参議院本会議で可決・成立させた。これは基本合意を破り、骨格提言を棚上げにするもので、憤りが心の奥底からわいてくる。
一方この間、200を超える地方議会が「骨格提言を尊重した総合的な法制度を求める」意見書を採択している。また、今年4月、和歌山地裁は、人工呼吸器をつけたALS患者が訴えた24時間介護をほぼ認める介護保障を命じる判決を出し、和歌山市はこれを受け入れた。このように地方自治体や司法が基本合意と骨格提言に沿った対応をしている中、これらをないがしろにする法律を強行に成立させた政府と国会は社会からの孤立化を余儀なくされるであろう。
基本合意と骨格提言は、今なお、輝きを放ち、障害者権利条約批准に向けた制度改革は前進させていかねばならない。
日本障害者協議会は、障害があろうとなかろうと、地域で、人間としての尊厳が守られた法制度確立のために、「障害者を締め出す社会は弱くてもろい社会である」の考えのもと、インクルーシブ社会に向け、障害者施策の進展が日本の社会保障のあり方を左右すると確信し、障害当事者・関係者・市民など、様々な立場と考え方を持つ、より多くの人びと連帯し、これからも運動を前進させていく決意である。
★障害者の声を無視した障害者総合支援法の成立に強く抗議する(談話)2012年6月20日
全国福祉保育労働組合書記長 仲野智 会期末にあわただしく強行するように、6/19(火)参議院厚生労働委員会、6/20(水)参議院本会議で障害者総合支援法案の審議が行われ、民主・自民・公明の賛成により可決。これにより、障害者総合支援法が成立した。衆参の厚労委員会あわせても6時間程度と十分な審議時間も取らず、また、参考人質疑等で障害者当事者の声を聞こうともせずに採決・可決したことに対し、怒りを持って強く抗議する。
「障害者自立支援法の廃止」を公約に掲げ誕生した民主党政権のもと、障害者自立支援法違憲訴訟団と政府は基本合意文書を交わし和解した。基本合意で政府は、「障害者の尊厳を深く傷つけた」ことを認め遺憾の意を表明し、原告たちからの提起を真摯に受け止め、新法をつくることを約束した。内閣府に置かれた制度改革推進会議・総合福祉部会において、「障がい者総合福祉法(仮称)」に向けた審議が行われ、「骨格提言」が委員の総意によってまとめられた。
しかし、国会に提出された障害者総合支援法案は、障害者自立支援法の名称を変更したことで「廃止したこと」にしただけの障害者自立支援法「改正」法案であった。連日、国会前に多くの関係者が集まり、「私たちぬきに私たちのことを決めないで!」「障害者総合支援法反対!」「障害者自立支援法を即時廃止しろ!」と抗議の声をあげ続けたのは、障害者総合支援法が基本合意も骨格提言も踏まえていない内容だったからに他ならない。
障害者自立支援法を廃止にすると障害者をだまし、障害者の権利・財産を略奪する政府・厚労省の行為は、国家的詐欺と同じである。ふたたび、障害者の尊厳を深く傷つけた民主・自民・公明の蛮行を決して許すことはできない。
障害者の願いや基本合意・骨格提言を乱暴に無視した背景に「社会保障と税一体改革(以下、一体改革)」がある。政府・厚労省は「一体改革」で①社会福祉に対する国や自治体の責任放棄と利用者の自己責任化②社会福祉のすべてを商品にするため保険化(利用者への現金給付化)③国の財政負担の縮小を行い、「権利としての福祉」を破壊し、「福祉の商品化」をすすめようとしている。そのためにも、政府・厚労省は、障害者福祉を「骨格提言」にもとづいた「権利としての福祉」に戻したくなかったのである。新自由主義にもとづく「福祉の商品化」を阻止しない限り、障害者の声を聞いた、障害者の権利を保障する「障がい者総合福祉法」の制定はありえない。
「一体改革」は民主・自民・公明の密室談合によって修正協議が合意された。しかし、衆議院での採択、参議院での審議はこれからである。「一体改革」の廃案をめざす大きな運動を今以上に強め、「権利としての福祉」を取り戻し、障害者の声を聞いた「障害者総合福祉法」の創設をめざし、福祉保育労は関係者とともに引き続きたたかっていくことを決意する。
■
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2012.06.21 |
| Comments(0) | Trackback(2) | ・障害者総合福祉法制定へ
先ほど、16時10分過ぎ、参院本会議にて「障害者総合支援法」が一切の討論もなく、投票総数234、賛成210、反対24で可決されました。
国は2010年、障害者自立支援法違憲訴訟団と自立支援法の廃止と新法制定を明記した「基本合意」を結び、和解。これに基づき政府内に設置した審議会は昨年8月、新法制定に向けて「骨格提言」を取りまとめたのです。
「基本合意」も「骨格提言」も踏みにじり、障害者自立支援法の名前だけを変え当事者の声を反映していない障害者総合支援法は認めるわけにはいきません。
たたかい続けます・・・・!

(怒りの友さん・・・(笑)、いや笑ってる場合じゃありまっしぇ~ん!)
以下、昨日の報道より。
■自立支援法「恒久化」 民自公が採決強行
田村議員反対討論 しんぶん赤旗 2012年6月20日(水)
19日の参院厚生労働委員会で障害者自立支援法を恒久化する障害者総合支援法がわずか3時間足らずの審議で、民主、自民、公明3党の賛成多数により可決されました。日本共産党、みんな、社民の各党が反対しました。傍聴席の障害者ら関係者から「反対!」「反対!」の声が議場に響きました。
反対討論で日本共産党の田村智子議員は、障害者のことは障害者抜きに決めないという反省はどこに行ったのかと述べ、参考人質疑もない採決強行を批判しました。
また障害者自立支援法について違憲訴訟団と国の「基本合意」では「多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけた」として、新法の制定を約束していたにもかかわらず、「障害者の期待を裏切り、障害者や家族の声を反映した総合福祉部会の意見をほとんど反映していない」と批判しました。
同法には障害が重いほど負担が重くなる「応益負担」が残り、「介護保険優先の原則の見直し」の約束も果たされていないと指摘。「基本合意」などの約束事項は「段階的に実現する」といいながら、衆院で作成を約束した工程表さえも明らかにしていないことを示し「政府の誠実さに疑問を持たざるを得ない」と指摘しました。田村氏は「日本共産党は総合福祉部会の骨格提言の完全実施にむけて力を尽くす」と決意を述べました。
■あきらめず 新法めざす
総合支援法強行 障害者ら決意(同紙より)
障害者自立支援法の名前だけを変え当事者の声を反映していない障害者総合支援法案が19日、100人以上が傍聴にかけつけるなか、参院厚生労働委員会で強行採決されました。わずか3時間ほどの審議で民主、自民、公明3党が賛成し、可決。採決前の集会には約350人が参加、「あきらめず、さらに大きな運動のうねりをつくろう」と決意を固め合いました。

(写真)「参院は総合支援法案を採決するな」と唱和する人たち=19日、国会前
国は2010年、障害者自立支援法違憲訴訟団と自立支援法の廃止と新法制定を明記した「基本合意」を結び、和解。これに基づき政府内に設置した審議会は昨年8月、新法制定に向けて「骨格提言」を取りまとめました。
同訴訟の元原告、五十嵐良さん(38)は「総合支援法案の中身は自立支援法とほとんど同じ。『基本合意』が守られないのは残念だけど、あきらめず、国連の障害者権利条約を批准できる新法を目指してこれからも運動をしていきたい」と決意を述べました。
全国心臓病の子どもを守る会の下堂前亨事務局長は「自立支援医療の応益負担にはまったく手をつけていないのに、『応能負担となった』と小宮山洋子厚労相が発言したのは信じられない」と批判。「『予算が無い』という言い訳は、運動ではね返したい」と話します。
「障害者の地域生活を実現させる大行動」の横山晃久代表は車いすの上から「『骨格提言』を反映した新法が実現すれば障害者の権利は保障され、生活保護、尊厳死など障害者に関する問題も解決する」と述べ、障害者の願いが反映した新法の実現を目指す決意を語りました。
「障害者自立支援法違憲訴訟の基本合意の完全実現を目指す会」の太田修平事務局長は「私たちは大きな運動のうねりをつくっている。社会保障を充実させて日本を変えよう」と呼びかけました。
委員会終了後、日本共産党の田村智子参院議員が集会に駆けつけ、あいさつしました。
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2012.06.20 |
| Comments(0) | Trackback(1) | ・障害者総合福祉法制定へ
障害者との約束も踏みにじり、民自公が修正と言う名の「談合」で「障害者総合支援法」を参院構成労働委員会で採択しました。

(この写真はイッシー君からの借り物)
参考人質疑も公聴会もなく衆院で3時間、参院でもわずか3時間の「審議」で・・・。
「基本合意」も「骨格提言」も無視した三党の「談合政治」は、消費税増税にしろ原発再稼動にしろ、国民無視の政治の露骨な姿です。
しかし、金曜日1万1000人が官邸を囲んだ原発再稼働反対、消費税増税反対、、TPPや保育「新システム」反対の世論は急速に高まっています。
私たち抜きの私たちのことを決めるな!
国民の声を無視する政治は成り立たない!
たたかい続けましょう!
声を上げ続けましょう!
■障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
●6.19参議院厚労委員会採択。350名の怒り!
6.20本会議 緊急行動Ver5 国会へ!
参議院厚労委員会は、6月19日(火)13時30分から総合支援法案の趣旨説明4分+質疑を行い、わずか3時間で採択しました(民・自・公賛成、みんな・共・社反対)。
これは21日の国会最終日にむけて、政権与党の成果(法案成立数)が極めて少ないため、三党が合意している法案の可決成立の動きが加速しているためです。基本合意を破るな、骨格提言に基づいた徹底審議を求める声があふれているにもかかわらず、なりふりかまわず成立をはかる動きです。20日(水)参議院本会議は15:30となりました。
しかし、一方で、原発再稼働反対、消費税増税反対、TPPや「新システム」反対の世論は急速に大きく高まっています。極めて緊迫した国会情勢が続いています。私たちはあきらめません。決して負けません。あらゆる力と知恵とつながりをあわせて、国会へ!
6月20日(水)10時~12時 参議院前路上大集会(同時中継予定)
14:30~ 路上集会+参議院本会議傍聴
18時 訴訟団記者会見(同時中継します)
■
めざす会TV ( 障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会(めざす会)のライブ中継です)
■
障害者総合支援法案:参院厚労委で可決 20日にも成立(毎日新聞 2012年06月19日 19時30分)
政府が今国会に提出した障害者総合支援法案が19日、参院厚生労働委員会で民主、自民、公明の賛成多数で可決された。早ければ20日の参院本会議で可決、成立する見通し。
法案は基本理念に「共生社会の実現」を盛り込み、難病患者を障害福祉サービスの対象とした。サービスを受ける際に必要な「障害程度区分」の認定方法や意思疎通に支障がある障害者への支援の在り方は、法施行3年をめどに見直す。一部を除き来年4月1日施行とした。
一方、障害福祉サービスの原則無料化など、内閣府の障がい者制度改革推進会議総合福祉部会による「骨格提言」はほとんど盛られなかった。民主党政権が当初明言した現行の障害者自立支援法廃止も見送られ、障害者団体などは反発を強めている。【遠藤拓】
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2012.06.19 |
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紫陽花の美しい季節ですね。
紫陽花はやっぱり青ですね。

さて、ダンゴ(談合)三兄弟(民自公)の密室協議で消費増税が強行されようとしています。
この間、増税をあおってきた大新聞の責任は重いものがあります。
国会では増税「賛成」派が多数を占めているように見えても、国民は「反対」が多数です。「朝日」6日付では増税法案に「反対」の人が前月より5%増えて56%、「賛成」は7%減って32%です。「毎日」4日付でも「反対」57%、「賛成」36%となっています。
国民の中では少数の増税「賛成」の政党が陰で談合し、増税を押し付けるやり方は許せません。
★「朝日」はアホやないか!
こんなことが分かっていながらなぜ消費増税推進で世論をミスリードするのだ!?
2010年度に負担した消費税(損税)は1病院あたり平均で1億2414万円だという。自治体系の病院は消費税が10%に引き上げられたら経営できないという・・・。
■病院にも重い負担になるの?〈教えて!消費税〉

「消費増税をすれば、地域の救急医療は崩壊してしまう」。神戸市の私立病院の理事長はこう嘆く。この病院では今も、消費税が5%かかることによる損失が約3千万円になり、利益を減らしているという。
どうして、そんなことになるのか。医療費は1989年に消費税が3%で始まった時から、社会保障に配慮して「非課税」とされた。つまり、患者が病院に診療代を払う時には、消費税はかかっていない。
ところが、病院で使うガーゼや注射器などの医療品、医療機器を病院が買う時には消費税がかかっている。つまり、病院は医療品などの消費税を払っているが、患者から消費税をもらえないので、その分をかぶっていると言える。」
こちらは一貫して、消費増税反対のしんぶんから。
■消費税、1病院 年1.2億円
自治体系 “10%なら経営できない” しんぶん赤旗 2012年6月13日(水)
全国自治体病院協議会(邉見公雄会長、926病院)が、会員病院を対象に緊急に行った調査(4月)で、2010年度に負担した消費税(損税)は1病院あたり平均で1億2414万円に上ったことが分かりました。
874病院(指定管理病院を除いた)を対象にしたアンケートで、有効回答は164病院。同協議会は、「500床以上の病院では年間3億円以上もの負担となって、病院経営を圧迫している」としています。
医療費は消費税非課税となっていますが、医薬品や医療機器、医療・介護材料、給食材料をはじめ、すべての仕入れには消費税がかかっています。実質的に病院は、仕入れにたいする「最終消費者」として消費税を自己負担せざるを得ない(損税)実態です。
邉見会長は、現行の消費税率5%でも、「自治体病院の経営は青息吐息です。このままでの増税では経営への影響が大きすぎて成り立たない。損税をなくす方法を検討したい」としています。
アンケートでは、「社会保険診療報酬に係(かか)る消費税は軽減(ゼロ税率など)を」「医療機関が購入する薬品・診療材料は非課税に」「仕入れに係る消費税は全額控除対象に」などの意見が多く寄せられました。

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2012.06.14 |
| Comments(0) | Trackback(1) | ・消費税・財源・税Ⅴ
大飯原発再稼働問題にしても野田政権への対応にしても、コロコロと言い分がが変わる橋下市長ですが・・・。
「うわべばかり言ってもしかたない。建て前論ばかり言っても。・・・」と認めましたね。
本音は、
「鼻からボクは大飯原発は再稼働、民主とも手を組む、ついでに公明とも・・・ですよ!
何が悪いんですか?!ボクは国民の暮らしとか安全とかどうでもいいんですよ!
政治家たるもの権力欲と名誉欲でやるもんですから!
ウソつきは政治家の始まり、って言ってるでしょ。
自分がのし上がるには、政府も財界も支えにしなきゃならんのですよ!
そのためには、バカな有権者をうまく手繰るのが政治家のウデですよ。
・・・(ほかに浮かぶセリフをどうぞ!)」
・・・こんな声が聞こえてきますね。
犬は吠えても再稼働は絶対阻止!

件の橋下市長のツイッター橋下徹 @t_ishinは、不思議にも5月19日でストップしたままです。
あのツイッター好きが・・・?!
そろそろ黄昏て来てるのでしょうか?何でもかんでも突っ張って吠える「ガキ」を卒業し原発利権の権化・財界に気に入られるような「オトナ」を目指しているのでしょうか。

(昨日の夕焼けです)
31日に、これまでの反対姿勢を一転させ「うわべばかり言ってもしかたない。建て前論ばかり言っても。事実上の容認ですよ」と大飯原発の再稼働を事実上容認した橋下市長は、1日には「正直、負けたと思われても仕方ない。反対し続けなかったことには責任も感じている」と。
同時に「大飯原発は超例外だ。ずるずると動き続けることは絶対阻止しなければならない」などと、わけのわからぬことも。

4月ごろはしきりに再稼働反対をアピールしていましたが、この間の橋下市長のコロコロぶりは以下の通りです。

(上の2枚はこちらから拝借)
・「新規原発ないし原発の延長計画、これを府県民の総力で止めにかかる」(去年4月)
・「誰も安全だなんて言ってない。このまま進めていくことは国家の重大危機だと認識」(4月)
・「もし再稼働ということがあるなら、動かし方。それは臨時なのかどうか、1か月か2か月か3か月か、そういう動かし方もあるのではないかと」(5月19日)
・「事実上の容認ですよ。この夏どうしても乗り切る必要があれば、暫定的な基準で暫定的な安全判断かもわからないが、もうそれは容認と」(5月31日)
こうした発言の変化の背景や真意は 「きのうの段階で政府は絶対(大飯原発を)動かすことがはっきりしたので新しい段階に入った。あれこれ言い訳するのは潔くない。それよりはここで一回整理をして次の戦いに入っていこうと」(大阪市特別顧問 古賀茂明氏)いうことだそうですが、…意味不明です。
そして、野田内閣に対する対決姿勢もくるっと変えてしまったのです。
■橋下市長:「民主党政権倒す」発言を撤回 対決姿勢も修正
毎日新聞 2012年06月01日 22時40分(最終更新 06月02日 02時09分)
「大阪維新の会」代表の橋下徹・大阪市長は1日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働を巡り、「民主党政権を倒す」としてきた自らの発言を撤回すると述べた。次期衆院選で民主と対決するとしてきた維新の方針も見直す方針を明言した。
市役所で記者団に述べた。橋下市長は、政府が大飯原発の再稼働を妥当と判断した4月13日、「政治家が安全なんて確認できるわけはない。次の選挙で民主党政権に代わってもらう」と発言。維新の会としても翌日、次期衆院選で民主と全面対決する方針を決定したが、わずか1カ月半で方針転換することになった。
橋下市長はこの日、原発再稼働を「事実上容認する」と判断する決め手になったのは、細野豪志・原発事故担当相の発言だったと説明。5月30日の関西広域連合で、細野氏が「(再稼働について)暫定的な安全判断だ」と橋下市長の主張を一部受け入れたことが、政権への対決姿勢を軟化させた最大の理由だったと明かした。
「暫定的な安全判断なのに、政府は原発の安全を宣言し、国民をだましたということで政権の在り方としておかしいと言ってきた。今回、細野大臣が、暫定的な基準による暫定的な安全判断だということを真正面から認めたとなれば、前提事実がなくなる」(6月1日)のだそうです。
これも意味不明です。
「基準が暫定的」だというのなら、普通は「そんな基準で再稼動するな!」でしょうに。
「正式な安全判断はできてないけど、とりあえずやってみよう」などということは普通の場合もあり得ないのに、この重大な原発事故問題に関して、あまりにも…絶句!!
橋下市長は関西財界とも会談をしていますが、これらのコロコロ変化ぶりについては「その影響はない」と言っています。
ところがバレバレですね?!
同席した民主幹部は、たぶん仙石由人にちがいありませんね。

■橋下市長、経産幹部と密会
2月 大飯再稼働で意見交換
民主幹部同席
大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が政府の原発再稼働方針を進める経済産業省幹部と2月に都内で隠密裏に会っていたことが4月30日までに分かりました。橋下氏は、政府が進める原発再稼働に向けた手続きにクレームをつけたものの、再稼働そのものに反対を明言していません。背景として、再稼働を推進する政府・民主党関係者との水面下の接触の影響が指摘されます。
橋下市長が会ったのは経済産業省資源エネルギー庁次長の今井尚哉氏です。上京中の2月21日朝、東京・虎ノ門のホテル・オークラの和風かっぽうで面談しました。今井次長は、原発再稼働が必要だと判断した政府の4大臣(野田首相、藤村官房長官、枝野経済産業相、細野原発担当相)会合に経済産業省事務当局を代表する資格で陪席しています。
電力業界関係者によると、橋下市長と今井次長は関西電力大飯(おおい)原発3、4号機の再稼働をめぐって意見交換しました。同日の会合には、原発再稼働に積極的な民主党の政策担当幹部が同席していました。橋下氏は上京の折、この民主党幹部と隠密裏にしばしば会っている事実が確認されています。
『橋下「大阪維新」の嘘』の著者の一ノ宮美成氏は「橋下市長はやましくなければ資源エネルギー庁次長と公式に会えばいいはずだ。橋下市長は関西財界3団体との会談で原発再稼働問題に一言も触れなかったことが物語るように再稼働に反対する姿勢にもともと立っていない。政府の拙速な再稼働手続きに注文をつける格好をしたのは世論受けを狙ったのだ。案の定、再稼働、しからずんば負担増と、どっちへころんでも国民や大阪府・市民にしわ寄せを迫っている」と語ります。
参考までに:
詐欺師?・橋下徹・大阪市長が似非脱原発思想だった頃の過去ツイート一覧 ポチポチッと応援よろしく。
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2012.06.02 |
| Comments(5) | Trackback(18) | ・橋下政治と民主主義
今日は花金!
とはいっても、わが社は明日も仕事なので、家酒かなあ・・・。

福岡市の職員は、例の「禁酒令」から1週間余・・・。
さぞ、不便な思いもしていることでしょうね。
さりとて内部から公然と市長を批判しにくいとも聞いたり・・・。
こんな記事が目につきました。
■交流会で「飲めません」カード、同情された市職員(2012年6月1日08時00分 読売新聞)
相次ぐ飲酒絡みの不祥事を受け、福岡市の高島宗一郎市長が全職員に外出先での“1か月飲酒禁止令”を出して28日で1週間。
私生活に踏み込む市長の手法に賛否は分かれるが、酒席で胸に付けて使う「飲めません」カードをつくるなど職員の自主的な動きも出始めた。
区役所のある男性課長によると、「例年だと新入職員の歓迎会真っ盛り」のこの時期だが、禁止令が出て最初の週末の25日、「どの部署も全部キャンセル」だった。
一方、市総務企画局は管理職のポケットマネーで、酒席用の「お酒は飲めません」と書いた札を作製した。経済人との交流会で着用した経済観光文化局の永渕英洋さんは、参加者から同情されたという。
職員が不祥事を起こした部局では独自の取り組みも行っている。こども未来局は禁酒期間を2か月に延長。港湾局は毎朝、「服務の宣誓」と2006年の3児死亡事故後につくられた「飲酒運転撲滅の誓い」を唱和している。
そんな折、
日本共産党福岡市議団が福岡市長と教育長に「『自宅外禁酒』に関する申し入れ」を出したそうです。

1.職員に対する事実上の強制である、いわゆる「禁酒令」はただちに撤回すること。
2.職員による飲酒運転の根絶と、贈収賄事件の再発防止のため、以下の改革を実施すること。
1.飲酒運転を根絶するための研修と啓発を強化し、職場の民主的討論を促進すること。
2.今回贈収賄事件の原因と背景を徹底究明し、再発防止のため業界とのゆ着関係を一掃する措置を強化すること。
3.不祥事を生まない、働きがいのある職場づくり、上意下達でなく風通しのよい民主的な職場づくりを本格的に進めること。人手不足となっている職場の正規職員を思い切って増やすこと。
この「禁酒令」に関する申し入れ、なかなか良く出来ていると思います。
市の職員が誇りを持って住民のために働けるように励ますことが大事だと思います。
…ところで、大きな打撃を受けているであろう飲食業の救済のために、今夜当たり外飲みをしようかな・・・。
ジャストタイミングで、中洲の飲み屋の方がわが作業所に「寄付をしたいから取りに来てくれ」と!
よっしゃ!今夜は中州!
…いや、あそこら辺には馴染みの飲み屋がありませんので、寄付金いただいておとなしく帰って来て、近場の馴染みで・・・、」ということにしようかな。
同志を募りたいのですが、…誰か!?
2012年5月28日
「自宅外禁酒」に関する申し入れ
福岡市長 島 宗一郎 様
福岡市教育長 酒井 龍彦 様
日本共産党福岡市議団
団 長 宮本 秀国
職員の不祥事・犯罪には強い憤り
去る5月21日、市長名・教育長名による「自宅外での飲酒について」との通知が本市職員・教職員にあてて出されました。これは2月、4月の飲酒運転の発生に続き、5月17日に公社職員が贈収賄容疑で逮捕され、翌18日には飲酒にからむ暴行・傷害事件が発生し、不祥事が続発したことを受けたものです。通知は「非常事態における措置」として「1ヵ月の間、すべての職員は、公私を問わず、自宅外での飲酒を原則行わない」と述べています。いわゆる「禁酒令」は前代未聞、異例の対応であり、不祥事以上に全国的に注目されることになっています。市民からは「やりすぎではないか」「市長のパフォーマンス」「期間限定とはいえ市内の飲み屋や料亭、屋台、酒類販売業者らには大きな打撃となる」など様々な意見があがっています。
私たちは、相次ぐ本市職員等による不祥事・犯罪に対し強い憤りを感じるものです。当然のことながら、事件を起こした職員については、法に則って厳正に対処すべきです。しかしながら、事件と関係のない職員まで巻き込む今回の「禁酒令」には極めて大きな問題があると考えます。
「禁酒令」は事実上の強制
私生活をしばる憲法違反のおそれ
まず、「禁酒令」が職員に対する強制であることです。市長は報道機関の取材に対し「外で飲酒しただけでは法律的に人事上の処分はできないが、厳しい対応で臨む」と述べていますが、これは処分をちらつかせた事実上の強制です。
本来、職員が職務以外の時間にどこで飲酒しようとも、それは極めて私事、プライベートなことです。自宅外で飲酒することは全く個人の自由であり、これを制限することは憲法で保障された幸福追求権やプライバシー権の侵害にあたる可能性があります。たとえ市長であっても職員に対し基本的人権を無視したことを強制することはできません。専門家や他の首長などからも「稚拙だ」「越権行為」など危惧する指摘がされているところです。
市長が職員のプライバシーを制限し、違反者を処分するには法的根拠が必要です。地方公務員法第29条は、懲戒処分規定として①法や条例に違反した場合、②職務上の義務違反や職務怠慢、③全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合、と定めており、勤務時間以外であっても犯罪行為など当該公共団体にとって重大な損失や悪影響を与えるような行為があれば処分の対象となり得ます。自宅外飲酒がこれに該当しないことは明白です。
現場の機運こわすトップダウン方式
贈収賄と飲酒運転を一緒くた
また、上から押し付けるやり方は問題があります。飲酒運転については、2006年に本市職員が起こした3児死亡飲酒事故を契機に、本市職員は「飲酒運転根絶」を誓い、様々な対策が取られてきました。多くの職員は真面目に飲酒運転根絶に取り組んでおり、職員のアイデアをもとに検討された「飲酒運転等不祥事再発防止アクションプラン」が今月はじめ策定されました。市長自身も記者会見で「いわゆる全庁的にどっと指示を出すというものではなく」と、職員の自主性を強調して説明していました。しかしながら、このプランが実施されようという時に、自主性とは逆の「禁酒令」を島市長が上から一方的に出したことによって、着実な取り組みと機運を壊してしまうのでないかと、懸念せざるを得ません。市長が感情的に自らの思いつきで、法的根拠を持たない手法をトップダウンで決めて押し付けるやり方は、「独裁」を掲げる橋下「大阪維新の会」の政治手法に通じるものがあります。こうした反民主主義的な手法では不祥事がなくならないばかりか、新たな問題を生じさせることになりかねません。
さらに、市長が「ショック療法も必要」などと主張し、飲酒運転と贈収賄事件を一緒くたに論じていることです。言うまでもなく飲酒運転と贈収賄とは全く別の問題であり、それぞれ、なぜ繰り返されるのか、原因や背景を冷静に分析し、どうすれば根絶できるのか、再発防止策をしっかり講じる必要があります。
「禁酒令」は撤回し、市長の責任を明らかに
不祥事根絶、職場改革の日本共産党の提言
飲酒運転の根絶については、これまでの本市の取り組みに問題や弱点がなかったのか、十分検証する必要があります。そして研修と啓発を強化し、民主的な討論と自己研鑽に基づいて、一人ひとりの職員が自覚と誇りを日々高めていくことが求められます。
同時に、おおもとには、本市職員等が仕事に対するやりがい、働きがいを見出しにくい職場の現状があるのではないでしょうか。住民奉仕を自らの仕事とする公務員にとって、福祉や教育を削り、開発ばかりに狂奔するような市政では働きがいを持てないのも当然です。市民から福岡市に住んでいてよかったと言われるような充実感を得られる仕事を増やしていくことこそ市長の責任です。また、本市が続けてきた人員削減によって、多くの職場が深刻な人手不足に陥り、職員は多忙を極め、非正規への置き換え政策の影響も受けて職員間の連携・連帯が希薄となっているのが実態です。「連帯責任」を強要すれば、職員同士が互いに監視しあう、ギスギスした関係を拡大することになりかねません。多忙化を解消し良好な職場環境をつくることが欠かせません。
また、飲酒とは関係なく、税金を食い物にした贈収賄事件が繰り返される原因は、本市行政において官業のゆ着が一掃されていないからです。業者とのゆ着関係に陥る構造的問題を改めて洗い出し、一掃するとともに、不正を許さない仕組みをしっかりとつくるべきです。さらに、市長自身が政治資金パーティー開催などで財界から支援を受けるようなゆ着関係を断ち切る必要があります。
以上のように、いま市長がやるべきは、職員のみならず各方面に影響を及ぼす「禁酒令」ではなく、住民の福祉の増進という自治体の本来のあり方に立ち返り、検証と自己分析を深め、本市行政のトップとしての責任を明確にし、科学的で誰もが納得のいく再発防止策を講じることです。
以上の観点から、わが党市議団は、市長ならびに教育長に対し、以下の事項について要請いたします。
記
1.職員に対する事実上の強制である、いわゆる「禁酒令」はただちに撤回すること。
2.職員による飲酒運転の根絶と、贈収賄事件の再発防止のため、以下の改革を実施すること。
1.飲酒運転を根絶するための研修と啓発を強化し、職場の民主的討論を促進すること。
2.今回贈収賄事件の原因と背景を徹底究明し、再発防止のため業界とのゆ着関係を一掃する措置を強化すること。
3.不祥事を生まない、働きがいのある職場づくり、上意下達でなく風通しのよい民主的な職場づくりを本格的に進めること。人手不足となっている職場の正規職員を思い切って増やすこと。
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2012.06.01 |
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チョコドーナッツ?
四女にもらった。

「どうしたん?」と聞くと、電動車いすで来るスーパーのお客さんにもらったそうだ。
「いつもやさしくお世話をしてくれてありがとう、ってよ!」
「へ~~!いい話やん。感動した!」というと、俄然しゃべりだした。
「しごとが終わって出て行ったら、そこのそこの!って、よばれて。最初は断ったけど、もらった。いいからいいから、あんたは孫みたいだから・・・」だと。
そのおじいさんは奥さんもなくなり一人暮らしで、娘さんもお孫さんもいるけど遠くらしい。
「品物を探してあげたり取ってあげたりすると、ありがとうって言ってくれる。色々話しかけるので他のパートさんはうるさいって言うとよ。胸には、「あなたの笑顔が・・・」って書いたワッペンを着けてるとに、口だけでウソやん。私は、優しくしてあげる。・・・」
・・・色々、してあげたことを並べる。
多少の脚色はあろうが、うんうんと聞く。
「だって、ありがとうって言ってもらえるとうれしいもん!」
「そうや!一番大事なことや!感動やね!」と、盛り上げる。
ここ数日は姿が見えないそうだ。ヘルパーさんに聞くと、風邪をこじらせたといっていたと。
娘なりに、働くことを通じて世界を広げ、その中に確かな自分を感じている。
そう、働くってことは、人間を豊かにしてくれるんだよね。
「あ~~!今日は疲れた!明日がきゅうりの特売日だから、4本入りの袋を○十箱も作ったとよ!うでがつかれた~~~!」
充実した笑顔!
・・・このチョコドーナッツ、ちょっと、しょっぱかった!
親ばかですが、娘の小さな歩みと思いに「棲みつく」思いです。
放送現場の知人が・・・「対象を分析するのではなく、内在化する(普通に一緒に過ごし、徹底的にその気持ちになる)ことで、本人も気づいていない、言葉にできない知を探る」、これを『棲みつく』と表現・・・「寄り添う」では表せない言葉として、教えてくれました。
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2012.06.01 |
| Comments(0) | Trackback(1) | ・家族・娘たち(今・回想)Ⅱ
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