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NO.2428 2月14日は何の日?”人間裁判”=「朝日訴訟」をたたかった朝日茂さんの「50回忌」でした。

 ご無沙汰でした。
2か月ぶりです。
もう、土筆が顔を出し始め、沈丁花が香りだし・・・こんな季節になりました。

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 あまりにも久しぶりだと、さて、何から書こうかと戸惑ってしまいます。
昨日は、バレンタインデー。
世間がこんなものに騒いでいると、「アホな商業主義が・・・!」と思いつつ、
出勤すると机の上に!
・・・ま、うれしいものですね。と、…ダブスタ友さんなのでした。

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さて、2月14日と言えば、”人間裁判”と呼ばれた「朝日訴訟」をたたかった朝日茂さんの「50回忌」でした。
生活保護が戦後最大規模となり、安倍政権が戦後最悪の切り捨て攻撃を仕掛けている折、今一度、その判決を振り返ることは有意義なことでしょう。

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朝日訴訟第一審判決(抜粋)

 生活保護法は、憲法25条の規定する理念に基づいて、国に国民の最低生活を具体的に保障する法律上の義務をおわしたものであり、たんなる訓示的・方針的な規定でなく具体的な効力規定である。

 健康で文化的とは、単なる修飾ではなく「人間に値する生活」、「人間としての生活」といいうる内容をもつものでなければならない。

 最低限度の生活水準を判定するについては、いわゆるボーダーライン層に位する人々が現実に維持している生活水準をもってただちに生活保護法の保証する「健康で文化的な生活水準」にあたると解してはならない。

 厚生省証人・末高信の証言によれば、この層に属している人々は相当数におよび、その多くは、何年に一枚の肌着で安んじ、はだしで走りまわり、歯みがき、歯ブラシも使わず、用をするにも紙をもってなし得ないというような状態をつづけながらも、なお一応の健康の維持して生活しているというのであるが、健全な社会通念からいえば、これらの生活がはたして健康で文化的な最低限度の水準に達しているかは、はなはだうたがわしい。

 また最低限度の水準は決して、予算の有無によって決められるのではなく、むしろこれを支配するべきものである。


http://aequalis.jp/ikei_gakusei/medi_wing/detail.php?id=24(民医連サイトより)


 朝日訴訟は、日本の社会保障闘争が勝ち取った橋頭堡です。
以来、この攻防をめぐる進歩と反動の熾烈なたたかいが半世紀にも及んでいるのですね。

 広がる貧困の前に、生活保護削減する安倍政権の愚策!!
昨年11月時点で、生活保護受給者は214万7303人(前月より+4723人)、156万7797世帯(前月より+3496世帯)。
うち、高齢者世帯が68万236世帯。けがや病気の人の世帯が29万7848世帯、働ける世代を含む「その他」は28万7968世帯。

 安倍政権は生活費にあたる生活扶助の基準を2013年度から3年かけて670億円削減することを決め、このうち13年度は150億円を削減することにしている。

 今こそ、「人間らしく生きる」原点に立ったたたかいが求められているのです。


 重度の結核患者であった朝日さんは、その命を燃やし尽くして「だれもがもっている人間らしく生きる権利」を、そして「権利はたたかうものの手のなかにある」ということを教えてくれました。
 そして生きていくための学習を。

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 以下、『人間裁判―朝日茂の手記』(大月書店、2004年)からの引用です。

 「見舞いに来てくださる人がよく私に、『朝日さん、1日じゅう、じっと寝ていたら、さぞかしたいくつでしょう』といってくださる。が、それは私の生活の実情をよく知らないからである。私は夜がきて日が暮れれば、早く夜が明ければよいと思うくらい、毎日毎日が忙しいのである。
 行政訴訟を起して、巨大な国家権力を相手に闘おうとすれば、なみたいていのことではないのである。勉強し学習しなければ、とうてい闘うエネルギーは湧いてこないのである。政治、経済、法律、文化と、つぎからつぎへ勉強していかなければならないことを、私は今度の闘いを通して痛感した。いまの私の体力では、勉強するのに大きな制約を受けるのである。じっと本を読んでいると、胸の中がしだいに熱くなってくる。胸の侵されている病巣部に充血してくるのであろうか。そんなあとまもなく血痰が、にじむように出てくることがしばしばある。私は読みかけた本を中途でやめてじっと寝る。
 このようなことがくりかえされてきたのである。血痰の出ない日はどのくらい気分もよく、嬉しいかわからない。好きな本が読め、手紙も思うぞんぶん書けるからである」


 次はしんぶん赤旗の「潮流」 より

 人間として生きる。そのために命を削ってたたかった半世紀でした。幼くして父を亡くし、就職もつかの間で結核を患います。しかし闘病のなかで世の矛盾に目覚め、ときの政府を相手に一大闘争をまきおこしました▼社会保障運動の原点といわれる朝日訴訟。病床にありながら先頭に立った朝日茂さんが死去してから、きょうは「50回忌」にあたります▼人間裁判と名付けられた訴訟。それは憲法25条にある「健康で文化的な最低限度の生活」をめぐる争いでした。生活保護の低さにたえかねた朝日さんは、血痰(けったん)をはきながら、基準を引き上げるために立ち上がったのです▼憲法は絵に描いた餅ではないと、国民の生きる権利をみとめた一審判決は画期的でした。“単に生物としての生存を維持できる程度のものではなく、それは人間らしい生活でなくてはならない。国はそれを具体的に保障する義務がある”▼人間の尊厳をかけたたたかいは、今につづいています。生活保護をうける人が過去最多にのぼりながら、過去最大の保護費削減をたくらむ安倍政権。保護者へのバッシングも後を絶ちません。さらに、大量の首切りが新たな生活困難者をつくり出しています▼生活の根幹をゆるがす悪政は国民が連帯してはね返す。歴史に大きな足跡をのこした朝日訴訟の教訓です。「こみあぐる無念はいわず解放の道ひとすじを歩まんとぞ思う」。もっと学びたい、いろんな文化にも親しみたい、そう願い懸命に生きた日本共産党員・朝日さんの句です。



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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2013.02.15 | | Comments(2) | Trackback(2) | ・福祉・社会保障全般Ⅱ

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