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N.1009 「こんな時」だからこそ・・・西松建設の献金問題について。

 西松建設の献金問題について。
「こんな時に、ボクだけ!ずるいずるいや!」と、お咎めするほうが悪いと言う。
一方は、「ヤバイな、こっちもお咎めがあったらまずい。こそっと返しておこう」とする。
自分がやったことの何が悪いのかを反省するよりも、とがめられたことがいやだと言って駄々を捏ねたり、こそっとごまかそうとする。疑惑の二大政党の対応ぶりだ。幼児が問題を見ずに駄々を捏ね、ごまかそうとするようなものだ・・・と言えば言い過ぎかな。

 或いは、スピード違反で捕まって、「ええ糞!俺ばかりじゃないのに・・・」とあきらめるものだが(いや、やってなかったら先ずはっきりと説得的に説明するが・・・)、「俺ばかりじゃないじゃないか。不当だ!」と言うようなものかな。

 「国策捜査」かどうかというのははっきり言って、今はよく解らない。大体、権力機構の中に全く「公正中立」なんてものはありえないわけで・・・、そんな感想も持った上で。

        早春 044

 西松建設がダミーの政治団体(新政治問題研究会、未来産業研究会)をおいて、04年から06年の3年間だけでも4億7800万円もの金を政治家に流している事実。その相手先は国会議員19人、自治体首長5人、派閥5団体だという。

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西松建設の献金は、どういう成果を得たか。
 岩手県下での西松建設の公共事業受注実績は、90年度0円から、91年度は9億4200万円、92年度は17億2100万円と急増。その後は表の通り。06年には胆沢ダムの関連工事で95億5000万円。しかも、随意契約が殆ど。献金効果はてきめんで、小沢氏の影は見え見えというべきか。

西松受注実績

 二つの政治団体は、「新政治問題研究会」(1995年11月設立)と「未来産業研究会」(99年6月設立)。両政治団体は、2006年の解散までに、「会費」と資金集めパーティーで、あわせて約5億9000万円のカネを集め、約4億7000万円を政界にばらまいている。その威力や絶大で、西松建設は、7年度は総額1000億円の公共事業を受注するに至った。

小沢氏は納得できる説明を
 税金が公共事業を通じて企業に流れ、企業献金という形で政治家、政党に還流する。絵に描いたような金権政治の構図がここにある。4日の小沢氏の記者会見は、国民が納得する説明だったとは到底言いがたい。

 ここに来て小沢氏は、「そういう要望があれば、誰とでも会い、説明する」と東京地検特捜部の事情聴取に応じる考えを示し、進退問題についても「いずれ結論が出てからだ」と述べている。4日の記者会見時に比べると、ちょっと調子が落ち着いてきたのか・・・?

自民関係議員は
 一方、敵失に乗じてイッキの反転攻勢に転じたい自民党だが、同じスネに傷を持つ身。疑惑政治家の数はこちらこそ多い。つつけばやぶへびだとばかりに追求には及び腰だ。

 そうした中で、昨日の参院予算委員会。二階俊博経産相が代表を務める政治団体のパーティー券837万円分を購入していたことを共産党小池議員が追及した。

 二階氏は「承知していない」などと答えたが、小池氏が「800万円ものパーティー券を買ってもらって、『知らない』という説明では、国民は絶対に納得できない」と繰り返しただすと、二階氏は渋々「返却する」と答弁。しかし、小池氏に「返す政治団体は解散している。どこに返すのか」と突かれると答弁に窮する・・・、そんな一幕があった。

 パーティー券購入という形での資金提供が838万円とずば抜けているのが、二階俊博経済産業相が代表をつとめる政治団体「新しい波」です。

 小池 パーティー券は実際には西松建設が購入したものではないか。
 二階経産相 個々の寄付がどういう形で納められたか、いちいち承知していない。
 小池 パーティー券を購入した団体はわずか八団体で、西松建設の二団体の金額が突出している。
 二階経産相 いろいろパーティーがあり、せんさくしない。
 小池 800万円ものお金を出してくれる“お得意様”が、どういう団体で、どういう性格の資金なのかわからないのに受け取るのか。そんな説明では誰も納得しない。極めて無責任な話だ。

 「存じ上げないものは存じ上げない」と終始居直る姿勢を続ける二階氏も、小池氏の怒りを込めた追及に、「今日、議論を呼んでいるわけだから、道義的に(献金を)返却することに決めた」と答弁。これに対し、小池氏は「返せばいいという問題ではない。道義的にとはどういうことか」とたたみかけると、二階氏は「(決定した)会議に出ていない。話を聞いた」と答弁不能に陥りました。(赤旗7日付より)

 やれやれ、政治家というものは、小沢さんもそうだが、相手が誰かわからずとも、どういうカネか解らずともこんな大金をもらうものらしい。そんな説明では到底国民に説明責任を果たしたなどとはいえないだろう。

 ここにいたって、自民党関係者はあわてて返金する動きだ。「やましいことはないが道義的責任をとる」のだそうだ。しかし、件の政治団体は解散しており、困っているとか・・・。おいおい、お笑いではないぞ。

 報道では、総務省政治資金課には、政治家側から数件、問い合わせが来ているというが、返金する先の政治団体がなくなったケースは恐らく前例がないという。担当者は「政治団体からもらった寄付を、西松建設に寄付するという形で政治資金収支報告書に記載するしかないのではないか」と話したそうだ。・・・漫画である。

自民党本部も
 更に、西松建設からの新政治問題研究会を通じた献金は、自民党本部の政治資金団体・国民政治協会にも流れている。国民政治協会が届け出た新政治問題研究会の住所が西松建設と同じなのである。どういうことかは明らかであろう。「住所を間違えた」などといっているが、まさか!
自民党自身もも、説明責任がある。

 小池議員は、同委員会で「利益追求を目的とする企業が見返りも期待しないで多額の献金をするわけがない」と、問題の根源に企業・団体献金があることを強調。民主党が02年と04年に公共事業受注企業の献金を禁止する法案を出していながら今回の事件を起こしたことを批判し、企業・団体献金の禁止と政党助成金の廃止を強く求めた。

捜査は強化されるそうだ 
 東京地検の捜査体制が強化されるそうだ。司直の手は二階経産相にも及ぶと報道されている。当然、疑惑のすべての政治家に及ぶべきだろう。 それ以前に、問題は、企業献金の何が問題かにきちんと向き合い、政治家自ら疑惑を晴らす責任にあり、政党の自浄能力にある。

「この時期」だからこそ
 「この時期」とは、国民の政治的関心が大きい時である。
「あっちも悪い、こっちだけはずるい」などというレベルでの批判や反論が果たして国民の疑惑や政治不信に応えるものかどうか。所詮、小沢氏は「古い自民党的手法」の政治家である。彼を党首にいただく民主と、自民にはこの点では対立軸は無いのである。両党の批判合戦や議論応酬の中からは、疑惑の解明も問題解決の糸口も期待する方が無理な話だろう。

二大政党に問われるもの
 実際、昨日の参院予算委員会では、民主党は「説明責任をはたした」というだけで、かたや自民党は「国策捜査」発言への批判 だけで、「疑惑」解明を求める姿勢はうかがえなかった。
 自民が「疑惑解明」を言えば、自民党自身に跳ね返るからだ。二階俊博経産相、山口俊一首相補佐官、森喜朗元首相などの有力政治家が西松建設から違法献金を受けており、自民党本部も西松建設の偽装団体から巨額の献金を受けていたからだ。

 しつこく言うが、疑惑の徹底解明と政治をゆがめる企業・団体献金の禁止。この課題で「二大政党」が自浄能力を示すことができるのか、このことが厳しく問われているのだが・・・。

 しかし真に解決するのは世論の力である。重ねて、「こんな時だからこそ」、やましくなければ堂々と国民の前で具体的に疑惑を晴らし、過ちがあればそれを認め正す・・・政治家と政党にはそれこそが求められている、という世論を大きくすることが必用ではないだろうか。

 そしてかかる疑惑の温床、金権政治の元凶となっている企業・団体献金を禁止する議論に、政党・政治家は真面目に取り組むことだろう。国民の世論もそこにこそ注目すべきでは無いだろうか。民主政治は、国民の目と声にかかっている。


付録:やっぱり本命は小沢氏
西松ダミー2団体 有り金大半 小沢氏側に 解散直前に500万円(2009年3月7日(土)「しんぶん赤旗」)

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)の違法献金疑惑で、企業献金を隠すために同社ОBが代表となってつくった二つのダミー(隠れみの)政治団体が、その解散直前に、有り金のほとんどを民主党の小沢一郎代表側に献金していたことが本紙の調べで分かりました。解散時の残金は二つの団体あわせてわずか898円でした。
 解散後、二つのダミー政治団体の手元に残った金は、それぞれ209円、680円でした。解散直前、有り金をはきだして、計500万円を小沢氏側に、献金したことがうかがえます。(以上、部分引用)



 

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