NO.1022 献金疑惑・・・どうするか。ラジオ番組志位委員長が語る。
西松献金疑惑を正面から追及できるのは、今は残念ながら共産党だけですね。
「献金疑惑、派遣切り、日本経済をどうするか ラジオ番組 志位委員長が語る」2009年3月11日(水)「しんぶん赤旗」より献金疑惑部分だけ紹介します。
シンプルと言うか、話し言葉ですし大変分かりやすいです。どうぞよろしく。
日本共産党の志位和夫委員長は、九日夜、FMラジオJ―WAVEの情報番組「JAM THE WORLD」に出演し、ナビゲーターで政治ジャーナリストの角谷浩一氏、リポーターの鮎河ナオミ氏の質問に答えて、西松建設献金疑惑、雇用破壊問題、日本経済をどうするかなどについて縦横に語りました。
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番組の冒頭、鮎河氏が、「年度末を迎え、社会問題化する『派遣切り』が急増する恐れが強まっています。製造業を中心に派遣各社には三月末の契約更新時期に合わせ、派遣先から契約解除の通知が連日のように届いています」と報告。「そんな状況にあって、いま、日本共産党を支持する声が高まっています。なんと、イギリスのタイムズ紙やロイター通信など、海外メディアも取材するほどの注目ぶりなんです」と述べ、志位氏を紹介しました。番組は、まず違法献金疑惑からはじまりました。
企業献金はどんな形であれワイロになる
鮎河 まず、西松建設の巨額献金事件についてうかがいたいのですが、次々と新事実が明らかになっています。志位さんはこの問題をどうごらんになっていますか。
志位 全体の構図としては、西松建設から十年余にわたって二つのダミー団体を通じて、自民党と民主党などの国会議員に、四億七千八百万円ものお金が渡っていたわけですね。そして西松建設は公共事業を年間一千億円くらい受注しているわけですよ。ということは、国民のみなさんの税金がこういう政治家に還流していた。それだけのお金を西松が出すんだったら、何を見返りに求めていたのか。これはやはり、自民党にも民主党にも説明責任がありますし、自浄能力が問われている。こういう問題だと思います。
角谷 企業献金というと、政党を経由すれば問題はないということに政治資金規正法のなかではなっている。だけどその政党の支部が、政治家がやっていれば結果的にはそれはもう同じ財布にいってしまうんではないかということになってしまう。大きな企業からの献金はまさにいまおっしゃったように見返りがあるかどうかということによって献金が決まる。となると、それとワイロとの違いがよくわかんないんですけれども。
志位 企業献金というのは本質的にはワイロですよ。
角谷・鮎河 うん。
志位 企業というのは営利団体なんですから、見返りを期待して献金を出すわけです。政党に対するものであれ、政治家個人に対するものであれ、企業献金というのはみんなワイロ性を持ってくる。
ところがいまの政治資金規正法というのは、二重にザルになっています。つまり、いまおっしゃられたように、政党に対するものは、企業献金がOKとなっている。政治家個人に対するものはだめということになっていますけれども。ところが、政党に対するものでも、ワイロ性を持ってくることには変わりない。これが一つです。もう一つは、政党支部にもOKとなっている。ところが政党支部の支部長は実は政治家なんですよ。実はそういう迂回(うかい)した形で、お金が回ってしまう。
角谷 お財布が一緒だというような感じがしますね。
志位 そういうザルの法律だということがいえるわけですね。
なぜ政党助成金をもらわないのか
角谷 そこでうかがいたいんですけれども、僕たちはいま税金で、政党助成金というものを国民だいたい一人二百五十円、数百億円を払っている。日本共産党は、この政党助成金をもらっていませんよね。
志位 受け取っていません。
角谷 これはどうしてなんですか。
志位 まず原理的にいいますと、一人当たり二百五十円、国民みんなが強制的に出させられているわけです。そうすると角谷さんがある政党を支持されているとして、支持していない党までカンパがいくことになるわけです。思想・信条の自由に反して自分が支持してもいないようなところにお金が回っちゃう。これは憲法違反だということで、まず存在そのものがおかしいといっています。
角谷 まず存在そのものがおかしい。だから受け取らない。
志位 受け取らない。それからもう一つ、こういう仕掛けがありますと、政党が堕落する。つまり政党というのは、やはり国民のみなさんと草の根で結びついて、募金をしていただいたり、私どもは「しんぶん赤旗」を購読していただいたりして、自分で汗を流して国民のみなさんからの個人の献金で運営するというのが当たり前だと思うんですよ。それが税金頼みになってしまったら、堕落しますよ。
角谷 逆に言えば、税金で政党の運営がまかなわれているならば、僕たちは政党にもっと文句をいってもいいような。僕のお金がどこに使われているかわからないと。
志位 政党助成金が最初に導入されたのは細川内閣の時だったんですけれども、このときは、企業献金は少なくとも禁止の方向にしますと。
角谷 そうでしたね。
志位 その代わり、ということで、この政党助成金ができたんですよ。
角谷 つまり、妙な金に手をつけなくてもいいようにするために。
志位 というのが名目だったわけですよ。ところが企業献金の方は野放しになっている。いろいろな問題も起こってくる。それなのに政党助成金をまだもらうのか。私は、このさい、企業献金を禁止することとあわせて、政党助成金を撤廃すると。
角谷 それもやめたほうがいいと。ただ志位さんのところはもらいませんといっているけれども、共産党がもらわなかった部分は、ほかの政党でまた山分けしているんですよね。
志位 これはいまの制度上の矛盾で、腹の立つところなんですけれども。でもやはりここはもらわないで、制度を廃止していくというところで頑張りたいと思います。
角谷 つまり企業献金と政党助成金の両方を廃止すべきだと。
志位 両方を廃止すべきです。
漆間発言問題――どちらが真実だったかは明らか
角谷 漆間(うるま)官房副長官が、「自民党には(捜査が)及ばないよ」ということをオフレコの懇談でしゃべったという問題がありました。これをどう思いますか。
志位 まず、官房副長官として絶対に許されない発言です。この問題は、きょう(九日)の国会で問題になって、漆間さんがどう答えたかというと、「一般論として違法性の認識を立証するのは難しい」ということをいったまでで、「自民党に波及することはない」ということをいったことは「記憶にない」という。
角谷 いやー、ロッキード事件を思い出すような。(笑い)
志位 思い出しますね。「記憶にない」といったときは、だいたい事実だったというのが多いんですけれども(笑い)。この「記憶にない」というのは、結局、否定できなかったということなんですよ。
角谷・鮎河 うん。
志位 各社がいっせいに、「自民党に波及することはない」と流したわけです。だから、それを否定できなかったということは、どちらが真実だったかということは明瞭(めいりょう)です。
角谷 (メディアの)全員が間違えちゃったとはちょっといえない。
志位 いえないですね。これは、どちらが真実だったかは明らかで、マスコミの報道の側に真実があったと思う。漆間さんの方にうそがあったのではないか。さらに真相をつめて、この問題を明らかにしたうえで、こういう人は辞めてもらうしかないですね。
「自民か、民主か」という狭い枠組みでは、日本の大問題は解決できない
角谷 先週、参院で西松の献金のことで、小池政策委員長がただしたら、自民党の閣僚(二階俊博経済産業相)はお金を返しますと。(笑い)
志位 (小池氏は)「どこへ返すんだ」と。(笑い)
角谷 もう団体は解散しているじゃないかと。もらっていたけど問題があるなら返します。これは(民主党の)小沢代表も同じようなことをいいました。返せばいいんですか。
志位 返せばいいっていうものじゃない。西松の問題というのはどういう問題かというと、西松からのお金を、二つのダミーの政治団体からのお金であるかのように偽装していたわけでしょう。その偽装を、小沢さんの場合は、公設第一秘書が知っていた、あるいは(西松と)共同でやっていたのではないかという疑いで逮捕されているわけですよ。その疑惑をきちんと説明する必要があるのに、政治団体から先のことは知らない、詮索(せんさく)しない。小沢さんがいう、二階さんも同じことをいう。これは通りませんね。両方とも通らない。
角谷 そうなると、自民党にも民主党にもそういう話がでてくると、野党共闘はどうなりますか。
志位 こういう問題が出てきた以上、きちんと民主党としても自浄能力を発揮してもらわないと困る。小沢さん自身も説明責任を果たしているとはいえないし、民主党の方は党としてきちんと調査する必要があると思うんですよ。
角谷 なるほどね。
志位 小沢さんがどういうこういうというのを見ているだけじゃなくて、党としてきちんと客観的な調査をする。
角谷 見守っているだけじゃだめだと。
志位 見守っているだけじゃだめです。自浄能力が民主党には問われていると思います。
角谷 そう考えますと、選挙制度が変わって、二大政党制で自民党がだめなら民主党があるさと、二大政党がいつでも代われるようになるのが一番健全になるんだといわれて小選挙区制が導入されました。ところがどっちにも問題がある可能性があるとなると。
志位 どっちに変わっても、たとえばそういう(献金)疑惑の問題で同じような同質・同根ということになりますと、政治はよくなりませんよね。
鮎河 ええ。
志位 やはり、政治の中身を変えていく事が大事で、たとえばいまの問題であるならば、企業・団体献金禁止に踏み込むのかどうか、この中身が問われると思いますね。
角谷 いま日本の政治の中で人気が高まってきている志位さんのところが、二大政党のどっちかだなんて選択肢じゃなくて、もう二者択一じゃないんだと。
志位 そうです。
角谷 第三極もあるぞっていうのはもっといっていいんじゃないですか。
志位 第三極というか、「自民か民主か」という狭い枠組みのなかでどっちにいったって、いまの日本の政治の大問題は解決できない。それをこえた大きな変革をやらなければ日本の政治は立ち行かないというところにきていると思っています。
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2009.03.13 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・政治と金の問題Ⅰ
