NO.1112 続・「経済危機が日本共産党を活性化させる」 フランスのエクスプレス紙が日本共産党を紹介 -後編ー (転載)
フランスはパリ郊外にお住まいの「イル・サンジェルマンの散歩道」のjeanvaljeanさんの翻訳を再び転載で紹介します。
ナニワノイバラ
フランスのエクスプレス紙(2月21日)、日本共産党を紹介の後編です。
前編はこちら→NO.1109 「経済危機が日本共産党を活性化させる」 フランスのエクスプレス紙が日本共産党を紹介 -前編ー (転載)

経済危機が日本共産党を活性化させる -後編ー
失業保険、年金あるいは社会保険の保険料はこうした不安定雇用者にも課されているのであるが、その多くが納付するすべを持たないでいる。とりわけ経済危機に直面する今は、こうした人がまず最初に路上に放り出されるのである。さまざまな予測によると、2008年10月から2009年の5月にかけて、40万人の人が職を失うとされている。(囲み記事を参照)
<囲み記事>
急激な減速
日本共産党の青年に対する取り組みの成功は、部分的には経済危機の影響で説明することができる。2008年12月、この国の失業率は0.5%増加し、全労働人口の4.4%に達した。これほどの急激な進行は、過去42年間には決して見られなかった。日本の研究機関の経済学者であるヤマダ・ヒサシ氏は、もし国内総生産が1%後退するならば、「失業者の数は、今から2010年の間に新たに150万人増え、失業率は6%に達することもあり得る。」と見込みを語った。ところで日本の銀行は、2009年の国民総生産の落ち込みを2%と予測している。
「1991年にバブルがはじけた後、企業は人員を削減した。企業は人件費を抑えるのに懸命になった。1989年に2%であった失業率は、2000年代初頭には5%を超えた。しかし経済成長はといえば、2002年から2007年末は何も変わらないことが確認されている。
55歳になるスズキ・シローはこうした経過を、身をもって体験した。倒産した会社の社長であった彼は、その後厳しい状況にある商業部門の管理者となった。そして思案した末に、1月に共産党に入党した。
23歳のカナイ・ツヨシは神道の宮司であった。2008年の10月に、偶然インターネットで共産党に出会い、2008年の10月に入党した。彼が見たのは、志井和夫委員長が青年労働者にたいする搾取を告発している、かなり人気のあるビデオであった。「私は、人々の抱えた困難を救うのはこの党しかないと理解しました。」と彼は語っている。
社会学者であるヤマダ・マサヒロ氏にいわせれば、「この不安定雇用は、労働者の生活を良くしようという一切の希望を奪うものであり、彼らの不安をかきたてるものである」。不安定労働者のある部分は、蟹工船の反抗した登場人物と自分を重ね合わせた。不安定労働者の擁護者として、いたるところで活動している共産党に参加することは、彼らには自然の成り行きに思えるのである。
日本共産党は独創的な立場をしっかり保っているという利点をもっている。1960年以来この党は、ソ連と中国に距離をおき、独自の道を歩むことを選択した。1990年にはソ連邦の崩壊を歓迎すると表明するほどであった。またこの党は愛国主義の傾向によって貫かれてさえいる。日米軍事同盟を拒絶しながら、モスクワにも千島列島については返還を要求している。
やわらかくなった表現・・・
それに2004年以来、表現がやわらかくなった。社会主義革命のアピールは、単なる「民主的改革」に道を譲った。日本共産党は、責任ある政党であることを目指している。そして政党助成金を拒否し、大政党との連合の申し入れを断っている。また党の指導者は、不安定労働者の擁護のための、あらゆる闘いに挑んでいる。
社会福祉関係の人々によって12月31日に東京のど真ん中につくられた、新たな失業者を支援する「年越し派遣村」、つまり越年するための臨時につくられた村で、志位和夫の支援は目立っていた。天皇でさえ、もはやみずからの地位を案じることはない。もし共産党が政権についたとしても、大目に見る用意はできている。
共産党が反民主主義で不安定であるとみなされる時代は終わった!
今日では、志位が商業主義のごく普通のテレビ番組に登場することには、なんの障害もない。2008年6月には、テレビ朝日に招待された志位が、異常な投機を引き起こした異常な信用取引に言及しながら、マルクスとエンゲルスについて筋の通った解説を熱心におこなった。
これはもはや衝撃的なことではない。メディアにおける成功であり、大衆にむけた成功である。そして欠かせないのが選挙戦での成功である。日本共産党は2005年に得票率7.3%を獲得し、衆議院で9議席を得た。
今年は麻生太郎首相の不人気が、保守陣営の大敗北を予想させる。はたして誰に有利にはたらくのか?次の国政選挙で審判が下されるだろう。9月か、もう少し先かに。
以上、転載でした。
「アカの壁」が未だに堅牢な日本では、現実はすんなりとはいきませんが、エクスプレス紙の報道はかなり公平に描いて見せているという印象です。
ジャンバルジャンさんに、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
なお、「イル・サンジェルマンの散歩道」では、フランスの学校・教育事情、労働運動・労働事情や ラ・フォンテーヌの寓話とイソップの寓話の比較紹介(これは気軽に読めて楽しい!ふ~~ん、そうなんだあ、と。)などもされ、色々おもしろく参考になります。関心のある方は、是非訪問をお薦めです。
記事を「カテゴリー」で整理していただくと便利なんですが・・・と、注文したりして・・・(汗)、失礼しました。
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2009.04.26 | | Comments(2) | Trackback(4) | ・日本共産党Ⅰ
