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NO.1146 おめでとう 森光子さん 「放浪記」2000回公演と89歳 

 高校の頃、「おかみさ~ん、時間ですよ~!」で、その人を知ったように記憶している。
なんと89歳だという。そしてひとつの舞台を2000回。
私には想像もできないが、とにかくおめでとうございます。

 そして森さんはご自身の体験をもとに、「戦争だけは、一番になくしてほしい」と呼びかけています。

 森光子

森光子2

 「どこへ行く、日本。」さんより転載させていただきます。


森光子さんが平和への思いを語る(「しんぶん赤旗・日曜版」2009年4月26日号から直接貼り付け)。
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森光子さん「放浪記」2000回公演を前に
戦争だけは、一番になくしてほしい


 女優として74年。森光子さんが半世紀近く主演を続けている舞台「放浪記」は、来月に前人未到の2千回を迎えます。今月出版した初の自叙伝『人生はロングラン 私の履歴書』(日本経済新聞出版社)では、戦争体験と半生を赤裸々につづっています。89歳の誕生日を前に聞きました。  寺田忠生記者


      森さん
      「私、初期の頃には失敗談がいっぱいあるんですよ」と語る森さん

 「戦争だけは、いちばんになくしてほしい。なにもなくてもいいから。平和な国であるだけで、それだけでいいんです」

 しみじみと語る言葉が胸に響きます。

 森さんは、日本が侵略戦争を始めていた1935年に時代劇映画の娘役としてデビュー。しかし、「世は軍国調、浮ついた感じのするものは目の敵にされました」

 警察で取り調べを受けたこともあります。なんと「売春容疑」です。もちろん、身に覚えのないことですが、芸能人の一人として“見せしめ”の対象にされたのです。

 検閲が強まり、自由に映画が製作できなくなると、歌手をめざした森さん。しかしデビュー盤は日の目をみませんでした。検閲で「内容が感傷的すぎる」とされたためでした。

 太平洋戦争が始まると、戦地慰問団の一員として、旧満州(中国東北部)、シンガポールなどを巡業しました。南方戦線では、同じ船団の1隻が魚雷で撃沈されました。一瞬の違いで爆撃をのがれ、命拾いしたこともあります。44年、肺結核を患い帰国します。

 -いま、若い人に語るとしたらなにを?

 「大それたことは、なにもないんです。でも、一つ言いたいとすれば、やはり戦争のことです。戦争さえなければ、あとは自分でしっかり考えて、おやりなさいと。人を殺すことだけは、やめた方がいい」



 本の結びにも、「最後に申し上げたいことがやはりあります」と前置きして、揺るがない思いを書き記しました。「戦争を知る人は、幸せの根底にあるものは平和だともっと大きな声で言うべきだといつも思っています。なぜなら平和でなければ、誰も幸せになれないのですから」

 「私の人生は、けっして幸せとは言えません」と語る森さん。でも-。

 「なにかやっぱり、ほめてあげたいですね。ここまで元気を保ってきただけでもね。結核も3回やったんですから。ほんとに、丈夫だなと思います(笑い)」

公演のたびごとに新しい発見が

 「放浪記」はこれまで1995回公演してきました。同じ俳優が主演を務める舞台として、国内最多記録を更新し続けています。2000回は森さんの89歳の誕生日、5月9日に迎えます。

 初演は1961年。森さんが長い下積み生活をへて、41歳で初めてつかんだ主役でした。

 「こんなに長くできるなんて思ってもみませんでした。舞台が終わっていく回数を見ていて、『よくやれているなぁ』と自分で感心しています」

 「放浪記」は、小説「放浪記」の作者・林芙美子を主人公に、カフェで働いていた1920年代から、流行作家として名をはせた戦後初期までを描きます。貧しい生活のなかで苦労と努力を重ね、創作活動に生きがいを見いだし、裏切られても恋し続ける、波乱の年涯です。

 大好きなラスト

 劇中、小説の「放浪記」に書かれた芙美子の言葉が朗読されます。心に染みる場面です。

 「金だ金だ金が必要なのだ! 金は天下のまわりものだって言うけど、私は働いても働いてもまわってこない。…私が働いている金はどこへ逃げて行くのだろう」



 戦後、流行作家として活躍する芙美子。執筆に疲れて机で寝入ってしまった姿を見て、ライバルだった日夏京子が「あんた、ちっとも幸せじゃないんだね」と声をかける場面があります。

 このラストシーンが「大好き」と森さん。自らの人生に重ね合わせた実感なのかもしれません。

 森さんは、公演のたびごとに台本を読み直し、セリフを覚え直します。そのたびに、「いままでの演じ方が間違っていたのでは」と思う個所を発見すると言います。

 「いろいろ変えてみたり元へ戻したりね。試行錯誤でした。毎回が、発見の連続です」

 明日はなんとか

 激動の時代に、多くの苦難を乗り越える支えになったのは、「明日はなんとかなる」という気持ちでした。

 戦時中、「敵性文学」として、禁じられていたアメリカの『風と共に去りぬ』を、新聞紙と包装紙で幾重にもカバーして、こっそり読んだときのことです。「明日はまた明日の風が吹くのだ」という言葉に出合い、どんなに楽になれたことか。


 「一つ乗り越えりゃ、次もいけるかもって思えるんです」

 常々、「毎日の生活でユーモアを絶やさずに生きたい」と語る森さん。「ユーモアのセンスはどこで磨かれたんですか?」と聞くと、「なにしろ、西(関西)の生まれですからね」と笑って返しました。

 いつまでも、その女優魂とユーモアで、日本中に元気を届けてほしい。
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もり・みつこ=1920年、京都市生まれ。35年、映画デビュー。61年から48年間演じ続けている「放浪記」の林芙美子役は、前人未到の単独主演2000回を達成へ。ドラマでも「時間ですよ」など出演作多数。文化功労者、名誉都民顕彰。文化勲章受賞。「放浪記」(作/菊田一夫、潤色・演出/三木のり平、演出/北村文典)は5月5~29日=帝京・帝国劇場。前売り券は完売。当日券の問い合わせは℡03(3201)7777(東宝テレザーブ)





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2009.05.13 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・9条・平和Ⅱ

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