NO.1250 石原慎太郎都知事の狙い、というより支配層の選挙戦略?
ぎっくり腰の件、お気遣い有難うございます。毎朝整体に通って、快方に向かっています。
さて、東京都議選も最終盤です。
石原慎太郎都知事が、都庁へのお勤めもそこそこに、自公候補の応援に東奔西走しているという。
危機感募る石原知事、都議選応援に東奔西走(asahi.com2009年7月7日0時55分)
この「朝日」の記事を見て「ええっ?この記者アホか!?」と思ってしまった。石原慎太郎知事が東京都議選で、自民、公明両党の応援に奔走している。各地の地方選で民主党に風が吹き、都政与党の自民、公明両党が議席を減らせば、石原知事の都政運営に支障が出かねないからだ。「非常に不安というか、どうなるか予測がつかない」。知事の危機感は強い。
「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」。6日夕、石原知事は東京都墨田区の街頭で、自民新顔への支援を必死になって求めた。
麻生内閣の支持率低下で自民、公明に逆風が吹くなか、定数127の都議選では、計70議席を持つ両党が過半数を維持できるかが大きな焦点となっている。この状況が知事の心配の種で、6日の応援演説でも「国の選挙を先にやったら良かった」とぼやいていた。(以上、部分引用)
「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」と知事が「危機感」を抱いて「必死」になっているなんて見方は、あまりにも皮相的でお笑いものだ。というより、本質を覆い隠す狙いがあると見なければならないだろう。
民主党は、知事の提出案件に99.3%も賛成をして来た”立派な与党”だから、議会運営などに支障があるはずはないとみるのが現実的だろう。
共産党排除がねらい
知事のねらいは、今のオール与党体制をしっかり確保することにある。言い換えればズバリ、自民対民主の対立を強く描き出し競争をあおることにより、都政運営の目の仇、徹底した野党・共産党を選挙戦の土俵から排除することにある。
この件については非国民通信さんの「自民は敗れて極右が台頭する」というエントリーで、以下のように指摘してあり、同感だ。
都議選の状況は予断を許さない。民主優性は動かず、各選挙区で自民と共産の議席争いが熾烈だという。あるいは、あたかも自民党と民主党が対立しているかのようなイメージを作ること、これが目的だとしたらどうでしょう。都知事が自民党と公明党に肩入れすることで、その2党こそが与党であり、民主党は野党である、自民党と民主党の対決だ!そういう構図をアピールしたいのかも知れません。こうすることで、共産党などの本物の野党を都民の視野の外に放り出すことが出来ますから。共産党さえ排除できれば、慎太郎さんとしては楽なもんですよね。
都民の暮らしや福祉を守る都政への転換は、共産はみ出しを狙う石原戦略を打ち破り、都政における唯一の一貫した野党・共産党の議席を伸ばすかどうかにかかっている。
当落線上の共産党候補への応援で自民を徹底して、落選させて欲しい。一人でも多く、首都東京の知人に支持を拡げていただくように、お願いします。(露骨で直裁なお願いですが・・・)
さて、石原戦略は都政だけが照準ではない。
国政において、自分の息子が所属する自民を勝たせたいという私情などであるはずもない。都議選の結果を通じて、国政も自民対民主による「政権選択」だというイメージを強烈に描くことにあるに違いない。
財界・大企業にものが言えず、その言いなりの政治路線の枠内の「政権交代」、アメリカとの軍事同盟絶対の政治路線の枠内の「政権交代」、・・・二大政党制への道をつけるのが、支配層の狙いであり、石原戦略は石原慎太郎個人の思惑などではなく、支配層そのものの高等な戦略なのだ。
都議選においては、民主優位の風が揺るぎそうもない中で、将に自共対決が焦点になってきている。
共産党にキャスティングボードを
投票迫る都議選、その結果が大きな影響を及ぼす来る衆院選において、自公勢力を大量に落選させるとともに、共産党が政治のキャスティングボードを握れる位置に躍進することが、二大政党の悪政の競い合いにブレーキをかけ、真の政権交代・民主政治への道を拓く確かな保証となるのではないでしょうか。
「自民は不満だが、民主は不安」、「共産党がキャスティングボードを握ると面白い」という声があちこちで聞こえます。
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2009.07.09 | | Comments(5) | Trackback(5) | ・2009総選挙Ⅰ
