NO.1296 「自民と民主は大同小異」 中曽根康弘インタビュー
この政治家は好きではないんです。
でも見方が一致することもありますね。
政界風見鶏と呼ばれ1980年代半ば、「臨調行革路線」に基づき「戦後政治の総決算」のスローガンを掲げ新自由主義路線を持ち込んだ中曽根元総理。なんとも元気で、「老害」を撒き散らしてはいますが、ここではズバリ、真実を語っています。
その意図は別として・・・。
【単刀直言】中曽根康弘元首相インタビュー 「自民と民主は大同小異」 (1/2ページ) (産経 2009.8.5)
今度の衆議院議員選挙は戦後政治の中でも、政権交代があるのかどうか、政治の流れの転換が行われるかどうかをめぐる重要な選挙になった。・・・人心は変革を望んでいるように見える。民主党は活気づいているし、自民党は防戦に努めている。
・・・自民、民主両党とも、政党としてのオリジナリティーがそれほど明確でなくなっている。両方が影響しあって立党の精神、個性が薄れた。むしろ(有権者の)現実的利益ばかりを追及して動いてしまっている。
・・・民主党の政権公約(マニフェスト)は自民党の政治に足りないところや、民主党の主張をある程度表現してはいる。だが、自民党の対抗政党としての個性はあまりない。言い換えれば、自民党の弱点を克服しようという面はまだまだ弱い。
・・・民主党も自民党と同じ保守党だ。だから、なかなか個性を強く出せない。政策は自民党と大同小異、多少の修正という感じだ。これが昔の社会党だったら、もっとえげつない攻撃の仕方や何かがあった。
・・・民主党が外交、安全保障の問題で多少修正を行ってきている。これは自民、民主両党(の主張)が接近してきて、政権交代の可能性が出てきた一つの兆候だ。
野党は通常、与党との差を大いに強調するものだ。だが、政権が取れそうになると、マニフェストは与党とさほど落差がなくなり、安心感を与えようとする。民主党はそういう段階に来ているんじゃないか。
民主党のマニフェストを見ると、自民党との競争はある程度意識しているものの、質的に大きな相違があるとは思えない。民主党に同じようなことを言って来られているから、逆に自民党は困っている。
・・・私が、衆院選で自民党が負ける場合のことに言及するのは穏当ではないが、仮に民主党が第一党になっても自民党との差が10議席や20議席なら、ある程度の期間を経て、(民主党と自民党は)連立を組まざるを得なくなる。民主党左派の連中もやむを得ないと観念するだろう。(異常、部分引用)
先のエントリーで書いたばかりだが、民主党がいよいよ政権に近づくにつれ「現実路線」に面舵をとり、自民と大差なくなってきている。いや、もともと大差はなかったのだが、それが見えやすくなってきている。
中曽根元総理の口調は、二大保守政党のありようにいかにも「達観」し満足したかのようである。
言い換えれば、普通に政治を見れば、当然のこととして述べているだけに過ぎないのだが。
もともと同じ保守党がどちらかが政権に就こうかというときに、さあ、和食か洋食か、それとも中華かという選択などはない。同じ中華のマルマル楼と、ペケペケ楼の違いであり、同じ和食のマルマル庵とペケペケ庵の違いぐらいのものだ。
中曽根と産経の意図はどこにあるのでしょう。
声をかけられて、出番に喜んでの単純な発言か、それとも、「それでよいのだ」と、民主党の現実路線を励ますためか?そして保守の大連立への希望を表明している・・・。
いずれにしても、「政権選択」と言われる選挙を前に、政治の総保守化を推し進める意図は隠せないでしょう。
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2009.08.06 | | Comments(1) | Trackback(1) | ・2009総選挙Ⅱ
