NO.1295 憎しみと報復の連鎖を断ち切るヒロシマ・ナガサキの道義 広島平和宣言
8月6日、8時15分。
世界ではじめて、ヒロシマに原爆が投下された瞬間。
通勤途上の農道脇に車を止め、1分間の黙祷を捧げた。
被爆者に哀悼を捧げ、核なき世界を実現するために・・・。
「歴史が始まって以来、最も恐ろしい爆弾を開発した。ユーフラテス流域に文明が栄えた時代に予言された火による破壊を、目の辺りにすることになるかもしれない」・・・、1945年7月、日本への原爆投下を命じたその日、トルーマン大統領の日記に規されていると言う。
以来彼は一生後悔はしなかったそうだ。
日本人を野獣と呼び、「野獣は野獣なりに」、「アメリカの25万の若者の命は、日本の幾つかの街と同じ価値がある」・・・、こうして原爆の投下は正当化されてきたのだ。
そのアメリカの大統領が、「核保有国として、核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として、米国には行動する道義的責任があります。」と、「その先頭に立つ」決意を述べた。
被爆後64年目にして始めて、原爆投下に対する責任がアメリカ大統領によって認められようとしている。
この変化を呼び起こした力はどこにあるのか。
それは、野獣扱いされながら、憎しみと復讐心を乗り越え、三度このような惨禍を世界に起こすまいと決意し、「ノーモア ヒロシマ ノーモア ナガサキ ノーモア ヒバックシャ」の声を世界に向けてあげた日本の被爆者達の「道義」であり、ここを出発点とする世界の反核運動である。
オバマは、「武器を捨てることを呼びかけるより、武器を取ることを呼びかける方が、人々の感情をかき立てるものです。だからこそ、私たちは団結して、平和と進歩を求める声を上げなければなりません。」とも述べている。
憎しみと報復の連鎖を断ち切り、「核の抑止」を乗り越えるのは、ヒロシマ・ナガサキの道義である。
車を走らせながら、ラジオから流れる秋葉忠利・広島市長の平和宣言を聴いた。
以下、抜粋しておきます。
秋葉忠利・広島市長の平和宣言(全文)(1/2ページ)(朝日 2009年8月6日)
人類絶滅兵器・原子爆弾が広島市民の上に投下されてから64年、どんな言葉を使っても言い尽くせない被爆者の苦しみは今でも続いています。64年前の放射線が未(いま)だに身体を蝕(むしば)み、64年前の記憶が昨日のことのように蘇(よみがえ)り続けるからです。
・・・日本国政府は、「黒い雨降雨地域」や海外の被爆者も含め高齢化した被爆者の実態に即した援護策を充実すると共に、今こそ省庁の壁を取り払い、「こんな思いを他の誰にもさせてはならぬ」という被爆者たちの悲願を実現するため、2020年までの核兵器廃絶運動の旗手として世界をリードすべきです。
今年4月には米国のオバマ大統領がプラハで、「核兵器を使った唯一の国として」、「核兵器のない世界」実現のために努力する「道義的責任」があることを明言しました。核兵器の廃絶は、被爆者のみならず世界の大多数の市民並びに国々の声であり、その声にオバマ大統領が耳を傾けたことは、「廃絶されることにしか意味のない核兵器」の位置付けを確固たるものにしました。
それに応えて私たちには、オバマ大統領を支持し、核兵器廃絶のために活動する責任があります。この点を強調するため、世界の多数派である私たち自身を、「オバマジョリティー」と呼び、力を合わせて2020年までに核兵器の廃絶を実現しようと世界に呼び掛けます。その思いは、世界的評価が益々(ますます)高まる日本国憲法に凝縮されています。
・・・2020年が大切なのは、一人でも多くの被爆者と共に核兵器の廃絶される日を迎えたいからですし、また私たちの世代が核兵器を廃絶しなければ、次の世代への最低限の責任さえ果たしたことにはならないからです。
・・・被爆64周年の平和記念式典に当り、私たちは原爆犠牲者の御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧(ささ)げ、長崎市と共に、また世界の多数派の市民そして国々と共に、核兵器のない世界実現のため渾身(こんしん)の力を振り絞ることをここに誓います。
最後に、英語で世界に呼び掛けます。
We have the power.We have the responsibility.And we are the Obamajority.Together,we can abolish nuclear weapons.Yes,we can.(私たちには力があります。私たちには責任があります。そして、私たちはオバマジョリティーです。力を合わせれば核兵器は廃絶できます。絶対にできます。)
2009年(平成21年)8月6日 広島市長 秋葉忠利 (以上抜粋)
追記:よりによってこの日広島で・・・!
関係者の申し入れを拒否して、あの田母神が核武装を主張したそうだ。
「表現の自由」?
神経逆なでして、根性悪い奴やな。
「日本会議」主催。隣で麻生が薄っぺらな話をする。
田母神氏が広島で講演 「被爆国として核武装すべき」(東京新聞 2009年8月6日)
原爆の日の6日、政府見解の歴史認識を否定する論文を公表して更迭された田母神俊雄前航空幕僚長が広島市で講演し、「唯一の被爆国として、3度目の核攻撃を受けないために核武装すべきだ」と主張した。
日本会議広島が主催し、演題は「ヒロシマの平和を疑う」。参加者は講演に先立ち君が代を斉唱し、黙とうした。
田母神氏は「2020年までの核兵器廃絶は夢物語」と、秋葉忠利広島市長の平和宣言を批判。「核保有国同士は相手からの報復を恐れるため、先制攻撃は絶対にしない。国を守るため、日本も核兵器を持つべきだ」と持論を展開した。
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2009.08.06 | | Comments(6) | Trackback(6) | ・核廃絶へ
