NO.1325 「金がねえなら結婚しないほうがいい」? 子育て政策は総合的に
少子化が叫ばれて久しい。
私は、必ずしも人口がどんどん増えればいいとは思わないが、日本の少子化は「子育てしにくい」環境が先ず問題であり、その解決が何よりも一番に求められているというべきだろう。
23日、麻生太郎首相が都内で開かれた学生との対話集会で「金がねえなら結婚しないほうがいい」と発言したそうだ。
「お金がないのは誰のせいですか」「これだけワーキングプア(働く貧困層)が増えたのに国は放置してきたんですよね。首相としての自覚や責任がない暴言です」
「お金があるなしの問題だけでなく、子どもを生み育てていく環境が貧困すぎます。医療は劣悪、保育所も少ない。青年の働かされ方も含めて根本的な解決をしない限り少子化の問題は解決しません。若い人たちの切実な声に耳を傾けていない」
さらには枡添要一厚労相が、民主党の子育て手当てに対して、「金をばら撒いても親がパチンコにいくだけだ」と、言ったとか・・・?
・・・無神経で無責任な発言に、批判は当然です。
普通に働き普通に結婚して子どもを産み育てる・・・、勿論産む産まないは当然それぞれの自由だが、この国はその選択肢さえ奪われている若者達であふれているのだ。
今日は、日本共産党の子育て支援政策を紹介します。
その特徴は、総合的な子育て支援にあります。
「国民が主人公」の新しい日本をめざす日本共産党の基本政策より、
3、安心して子育てできる社会に――総合的な子育て支援をすすめます
2009年 総選挙政策 《分野別政策》
3 子ども・子育て
一人ひとりの子どもが大切にされ、安心して子育てできる社会に
本文はかなりの量ですが、要点を整理した分を紹介しておきます。
下図を参照ください。
子育て支援は、仕事と子育ての両立、経済的負担の軽減、「子どもの貧困」の解決など、“子育てがしにくい”という日本社会のあり方への総合的な取り組みが必要です。
(1)子育てと仕事が両立できる社会に
・人間らしく働けるルールをつくる……残業規制の強化など長時間労働の是正、育児休業制度の改善、妊娠・出産にともなう不当な解雇や退職勧奨、不利益な扱いをなくす、若い世代に安定した雇用を取り戻すなど、子育てしやすい働き方、賃金・労働時間を保障することが大切です。
・保育制度の改悪を中止し、待機児童を“ゼロ”にする……保育所に入れない待機児童は4万人にのぼり(08年10月現在)、認可外施設やベビーホテルなどに預けられている子どもや保育所への入所を希望している潜在的な待機児童なども含めると100万人近くになるとされています。待機児童をすみやかにゼロにするために、国が計画をつくり、国の責任を明確にして認可保育所を整備していきます。希望者全員が入所できるよう学童保育を抜本的に拡充します。
政府・厚労省は、保育所にたいする市町村の義務をなくし、保護者と保育所の「直接『契約』・自己責任」にする「改革」を実施しようとしています。保育料に「応益負担」を導入する仕組みに変えることも検討しています。保育への公的責任を後退させ、負担増や格差を持ち込む大改悪を中止させ、公的保育を守り、充実させます。保育料、幼稚園授業料の負担軽減をはかります。
(2)医療費無料化、
児童手当を現行の2倍の月1万円に
子どもの医療費無料制度を国の制度として確立し、そこに自治体の独自助成を上乗せできるようにして、医療費負担軽減を拡充します。小学校6年生までの児童手当を、ただちに現行の2倍に引きげ1万円にします。18歳までの支給をめざし改善していきます。その際、扶養控除、配偶者控除の廃止などのいわゆるサラリーマン増税との「抱き合わせ」での手当増額はおこないません。
(3)教育費負担を軽減し、経済的理由で
学業をあきらめる若者をなくします
高校入学から大学卒業にまでかかる費用は子ども一人当たり平均1045万円、教育費は年収の34%にのぼり、とくに年収200~400万円の世帯では55.6%に達します(日本政策金融公庫調査)。貧困と格差の広がりは、高すぎる学費のために中退せざるをえない若者を増やし、私立大学では年間1万人の学生が経済的理由で退学しています。子育て支援というなら、この重い教育費負担の軽減は避けて通れません。
憲法は国民に「ひとしく教育を受ける権利」(第26条)を保障し、教育基本法は「すべて国民は…経済的地位…によって、教育上差別されない」(第4条)としています。
・高校授業料の無償化をすすめる……先進国(OECD加盟30カ国)で高校に授業料があるのは日本を含めて4カ国(韓国、イタリア、ポルトガル)にすぎません。
公立高校の授業料を無償化するとともに、私立も「授業料直接助成制度」(入学金等も対象とする)を創設し、年収500万円未満の世帯は全額助成、800万円未満の世帯は半額助成にするなど、無償化をめざして負担を軽減していきます。
・給付制奨学金の創設など奨学金制度の改革で支援を強める……国の奨学金はすべて無利子に戻すとともに、返済猶予を拡大します。とくに就学が困難な生徒・学生のため、返済不要の「給付制奨学金」を創設します。給付制奨学金制度がない国は、先進国のなかで日本、メキシコ、アイスランドの3カ国だけです。
・大学の「世界一の高学費」を軽減する……国公立大学の授業料減免を広げ、私立大学の授業料担を減らす「直接助成制度」をつくります。「学費の段階的無償化」を定めた国際人権規約の「留保」を撤回します。国際人権規約の第13条は、高校と大学を段階的に無償化することを定めていますが、条約加盟国160カ国中、この条項を「留保」しているのは、日本とマダガスカルの2カ国だけです。
(4)生活保護母子加算の復活、就学援助、
児童扶養手当の拡充など、「子どもの
貧困」の克服に力を尽くす
生活保護母子加算を復活します。生活困窮世帯の子どもに給食費・学用品代・修学旅行費などを援助する「就学援助」も受給者が急増するなどその役割はますます重要になっています。ところが政府が2005年に国庫補助を廃止したために、支給額や基準を切り下げる自治体も増えています。国庫補助を復活し、拡充へと転換します。父子家庭への対象拡大、手当額の引き上げなど、児童扶養手当を拡充します。児童福祉施設の生活と進学保障の充実、児童相談所の体制強化を緊急にすすめます。
民主党の子ども手当ての問題点も以下に指摘しておきます。
◆民主党子ども手当 負担増世帯12%超 「4%」と過小に宣伝
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-08-15/2009081502_02_1.html
◆民主党「子ども手当」/増税ホントは7万円/2000万世帯に影響
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-08-21/2009082102_03_1.html
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
応援よろしくお願いします。 ランキングー



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2009.08.26 | | Comments(2) | Trackback(4) | ・2009総選挙Ⅲ
