NO.1349 「核の傘」の修理・強化はいらない。非核三原則の法制化を!
昔は、傘の修理をするおじさんがいたもんです。
年に何回か集落を回り、公民館を借りて修理作業をする。口伝に聞いた人たちが、傘や鍋などを持ち込んでいた。使い捨て時代には想像もできないであろう”もったいない”の時代のことだ。
さて、修理はどうしよう?
こちらの傘は、核の傘。
以前にも紹介したこの動画。
核政策の「チェンジ」へ、鍵を握るのは日本だという訴えです。
核兵器廃絶にとって、「この秋までが勝負!」だと言うことを多くの人に伝えるために、ビデオを作り、『憂慮する科学者同盟』の上級アナリスト、グレゴリーさんご本人の許可を得てYouTubeにアップしたものだそうです。ブログでもどんどんアップして広めてください。
要旨は次の通りです。
「米国は、外交政策の基本として、『核態勢見直し(NPR)』に入っており、重要な局面を迎えている。米国は、9月から10月に新しい核政策を決定しようとしているが、米政府部内、国務省、国防総省、国家安全保障会議のメンバー、特にアジア専門家の間に、オバマ氏の構想に反対の人たちがいる。
その理由は、日本政府の『懸念』。日本の外務省、防衛省など安保外交政策を担当する官僚が、『米政府は核政策を転換しないように』と訴えている。
人類史上初めて核兵器の攻撃を受けた国の政府が核政策の転換に反対するのは、皮肉であり悲劇だ。日本国民は、オバマ氏の核廃絶ビジョンを支持する声をあげてほしい」
この動画がアップされたのは7月中旬のこと。
参考:NO,1290 「この動画を広めてください!」 そして、核廃絶の足を引っ張る自公政権は打倒しよう。 http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1321.html#comment
その裏付けが、2009年9月3日(木)「しんぶん赤旗」で報道されている。
自公政権
米に「核の傘」強化要請
“兵器能力の向上を”
米担当者 議会で証言
自公政権下の日本政府代表が、米国の核戦略を検討する米議会諮問委員会に対し、「堅固な標的に浸透できるが、副次的被害(人的被害)を最小化する」兵器など、具体的な能力を示して米国の「核の傘」の強化を要請していたことが分かりました。ジョン・フォスター同委委員(86)が5月7日の米上院軍事委員会公聴会で行った証言で明らかにしていました。
オバマ米政権が「核兵器のない世界」を国の目標にすると宣言し、核廃絶への国際的機運が高まるもと、16日成立見込みの民主党中心の新政権が、こうした対応を転換するのか、「核の傘」問題への対応が注目されます。
フォスター氏は、同議会委で意見を聞いた一部の同盟国が懸念を抱いていたとして、日本について次のように証言しています。
「特に日本の代表は、米国の『核の傘』としてどんな能力を保有すべきだと自分たちが考えているかについて、ある程度まで詳細に説明した。彼らが語った能力とは、(レーダーなどに探知されにくい)ステルス性があり、透明で、迅速であることだ。彼らはまた、堅固な標的に浸透できるが、副次的被害を最小化し、爆発力の小さな能力を望んでいる」
フォスター氏は「これらは米国が現在配備していない(兵器の)特性だ」とし、同盟国の懸念に応えるためにも、核兵器製造・開発機関が、現在凍結されている核実験を、新型核開発のために実施できるかどうかが問題になると述べています。(以上、転載)
官僚のこうした言動には即刻クギをささねばならないでしょう。
鳩山由紀夫次期総理は、当初は「核を持ち込ませない」をあいまいにし非核二原則でもいいような言い方をしていたが、選挙戦の論戦の中で「三原則堅持」を言明した。
一方、社民の福島代表が政権協議のなかで軍事費や「思いやり予算」とともに「非核3原則」などもとりあげると述べた。共産党も「それは是非取り上げて協議を」と求めた。
新政権発足に向け、様々な抵抗や巻き返しが始まっているが、自公政権のこの負の遺産・・・、どう対応するか。
良い事はいい・・・!新政権のお手並み拝見ではなく、積極的に「非核三原則の法制化」目指して、世論の力で前進させるべきだろう。
これに関連して、「建設的野党」宣言の共産党に一言。
社民党・福島党首は、護憲を語り軍事費や「思いやり予算」、比例削減問題、「非核3原則」などについて、政権に入って民主党政権に求めていくという。
社会党時代からのこの間の歴史的経緯もみると、「ローラースケートを履いたまま」では、ズルズル引きずられるのではないかと危惧される。既に、政権協議での不一致点の「先送り」発言も出ている。
しかし、いきさつはさておき現局面では、社民党のローラースケートにもブレーキをかける(一緒にがんばろうというメッセージを発する)必要があるのではないか。一致する点では、国民の目に見えるところで共同を呼びかけ、「是々非々」の立場をもっと分かりやすくする必要があろう。
そして、様々な分野で国民的な運動を大きく起こし、その共同の力で政治を新しい方向に、前に進める取り組みがいよいよ求められているのではないだろうか。
劇的な新しい政権の選択、しかしその政権へのは期待は圧勝した議員数ほどには高くない・・・。
国民の期待がどこにあるかを考えるれば、「自民党的政治を変える」ことにこそある。
「自民党的政治」を変えるための共同、国民的運動と世論をどう作るのか、ここに新しい政治を前に動かすカギがあるのではないか。
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http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済
2009.09.05 | | Comments(0) | Trackback(4) | ・核廃絶へ
