NO.134 毎週の楽しみ・・・陶友の出会い(12)
無認可時代(4)
2年目は仲間が更にふえ、4間・2.5間のプレハブを増築しました。
伝照寺住職が、「寺は死んだときに来る所じゃなくて、生きてる者が生かし合うところ」と言って、増築に理解を示して下さいました。
当時、例の大学の先生らしくないツトムチャンは、次のメッセージを下さいました。
毎週の楽しみ
僕が始めて陶友に来たのは、去年の二月でした。奥の部屋に通され熱帯魚の水槽を前にして座ると、ふと落ち着いた気分になったのを覚えています。
それ以来僕にとって、陶友との付き合いはとても大切なものになりました。
陶友に来ると、友さんと職員がいて、仲間たちがいて、熱帯魚がいる。僕はそこで忘れかけていた「心」に触れたような気がしたのです。
なんと言ったらいいか、それは仲間たちがお互いを認め合おうとする気持ちであり、焼き物や熱帯魚を育もうとする心でした。
福祉や施設と言う言葉では言い表せないような、もっと尊い心のつながりのようなものを感じたのです。
その意味においても、陶友の仲間たちは、とても恵まれた人たちだと思いますし、僕にとっても、陶友に出かけることが毎週の楽しみなのです。
陶友を勝手に消極的に見守る会 ツトムチャン
それからズーッと、ツトムチャンは、「こんちわ!元気?」と訪ねて来て応援してくれます。
あ!何かが伝わったんだ。今日も来た!
「友さん、昨日飲みに誘ったんだけど、早く帰ってたみたいですねえ」だと。
この頃、もう一人忘れてはならない人との出会いがあります。
開所間もない頃から1年半近く、火の車の作業所経理を週2回手伝ってくれた伊藤千代子(現糸島市会議員)さんです。
彼女は京都で学童保育の指導員をしていましたが、頚腕症にかかり、職業病認定の闘いに勝利した後、福岡に帰り、週2回通院しながらの闘病中でした。
私の大学時代の後輩でもあり、鹿児島の田舎出身という親しみもある人で、
精神衛生上も何かしたほうがいいだろうと、通院しながら作業所を手伝ってくれることになりました。
メガネの奥の細い目で仲間たちを優しく見守り、所長をおだてて尻を叩いたり、鋭く打ちのめしたり・・・。
優しく、芯が強く、豊かな人間的感性を持った伊藤さんに出会えたことは仲間たちの心にも、何かを残したでしょう。
そして仲間たちも大切な何かを伝えたことでしょう。
あの男所帯に、ささやかな野の花一輪でした。
体調も回復し本格的に仕事を探すために、お別れとなりました。
仲間たちにとっては初めてのお別れ。
皆で鍋をつついてささやかなお別れ会をしました。


1)よろしければ、一言でもコメント頂ければとても嬉しいです。
(右下Commentsをポチッとどうぞ。小さくて見にくいですが。)
2)沢山の人に読んで頂くため、ブログランキングに参加中です。
一つ一つの小さな出会いが、陶友を包み支え、ゆっくり育ててきました。
そしてそのつながりは、また新しいつながりを作っていきます。
ポチッと一押し、応援してください

↓

- 関連記事
-
- NO.149 行き詰る募金。「俺の甲斐性が悪いんじゃない!」・・・陶友の歴史(16) (2007/11/11)
- NO.148 ロックンロールだぜ!「ワイワイコンサート」・・・陶友の歴史(15) (2007/11/10)
- NO.140 とにかく動き出さんといかんばい!・・・陶友の歴史(14) (2007/11/05)
- NO.136 「質より量」へ、困難な道へ方向転換・・・陶友の歴史(13) (2007/11/02)
- NO.134 毎週の楽しみ・・・陶友の出会い(12) (2007/11/01)
- NO.130 所長は人間の皮をかぶった鬼・・・陶友の歴史(11) (2007/10/31)
- NO,126 マイナスをプラスに転化する発想。(手抜き?)・・・陶友のあゆみ(10) (2007/10/28)
- NO,123 開所までの歩みを振り返る。・・・歩みと出会い(9) (2007/10/26)
- NO.113 伝照寺さんに土地を貸してもらうことに。・・・出会い(4) (2007/10/22)
2007.11.01 | | Comments(1) | Trackback(0) | ・陶友の歩みと出会いⅠ
