NO.1370 新政権発足と「建設的野党」への期待
新しい政権が発足する日。
昨日から、メディアの関心は閣僚人事に集中していたが、民社国連立政権であることは明らかなので、私としては「政党政治の時代に、だれが何になるかは本質的な問題でもなかろう」という所です。
ちなみに、
鳩山内閣の顔触れ
首 相 鳩山由紀夫(民 主)62
副総理・国家戦略 菅 直人(民 主)62
総 務 原口 一博(民 主)50
法 務 千葉 景子(民 主)61
外 務 岡田 克也(民 主)56
財 務 藤井 裕久(民 主)77
文部科学 川端 達夫(民 主)64
厚生労働 長妻 昭(民 主)49
農林水産 赤松 広隆(民 主)61
経済産業 直嶋 正行(民 主)63
国土交通 前原 誠司(民 主)47
環 境 小沢 鋭仁(民 主)55
防 衛 北沢 俊美(民 主)71
官 房 平野 博文(民 主)60
国家公安 中井 洽(民 主)67
行政刷新 仙谷 由人(民 主)63
少子化・消費者 福島 瑞穂(社 民)53
郵政・金融 亀井 静香(国民新)72
新しい政治への前進を期待しながら、気楽に率直に書いてみようと思います。
惨敗した自民党は迷走し、政治を語る政党の態をなくし、やっと総裁候補が名乗りを挙げだしたぐらいだ。そんな中、こちらででは、
──野党転落、議席激減でピンチとなるのが自民党の台所事情。実はずっと「借金浸け」だった。政党交付金と献金の減少で、「倒産予測」も出始めた。──
と、政治的にだけでなく財政的にも解党の危機にあるとの報道が紹介されている。
危機にいらだつ自民党の中からは、「国民のために、必用なことはきちんと協力する『建設的野党』でなければならない」(柴山昌彦外務政務官)という声も上がっているという。
「建設的野党」はありがたい
「建設的野党」は、共産党の打ち出しだが、民主党岡田克也幹事長(当時)は、10日の共産党との会談の後、次のように述べている。
「共産党は、従来から国会でもいい議論、的確な議論も行われていた部分もあった。これからは是々非々でやられる、なんでも反対する『破壊的野党』の立場はとらないといわれました。国会がさらに、中身のあるいい国会になっていくのではないか、そういう期待感は持っています。」と。
鳩山由紀夫代表も、「良いものには協力するということは、ありがたいことで感謝する」、「議論をつうじて良いものにしあげていくことは大事だ。とくに国民主導の国会ということを考えた場合にはたいへん大事だ」、「意見のあるものに最後まで反対するのは当然だ」と述べ、今後適宜会談をすることを約束した。
9.10会談の様子は以下です。
参考:■NO.1359 鳩山、志位党首会談 今後への実りに期待したい。鳩山氏は、「良いものには協力するということは、ありがたいことで感謝する」と表明するとともに、より良いものへの修正について、「議論をつうじて良いものにしあげていくことは大事だ。とくに国民主導の国会ということを考えた場合にはたいへん大事だ」とのべました。また、「意見のあるものに最後まで反対するのは当然だ」と応じました。
志位氏はまた、日本の政治をさらに前に進めるためには、「財界中心」、「日米軍事同盟中心」という政治のゆがみを大本からただす必要があると考えているとのべ、「これについては大いに論戦をすすめていきたい」とのべました。
環境問題と「核密約」調査で一致
会談で志位氏は、鳩山氏が温室効果ガスの中期削減目標で25%減を宣言したことを「歓迎する」とのべ、「具体化、実現に向けて知恵をしぼり、協力もしていきたい」と伝えました。鳩山氏が「たいへんうれしい。協力して乗り越えていかなければいけない課題がある」とのべたことを受け、志位氏は「財界が抵抗の声をあげているが、私たちは道理に立った論陣を張っていくつもりだ」と応じました。
さらに会談で志位氏は、「日米核密約」問題について、「鳩山代表が選挙中のテレビでの党首討論で、『密約を調査し、核兵器を持ち込ませない方向で米国と交渉する』とのべたことは重要な言明と受け止めている」とのべ、真相の究明と「密約」廃棄のために協力したいと表明し、日本共産党が米国で入手した「核密約」の最も核心的な公文書を資料として手渡しました。
鳩山氏は、「選挙中のテレビ討論でのべたように、真相究明が大切だと思う。資料を提供していただいてありがたい。何よりも事実が大切だ」と語りました。
適時に党首間で意見交換を
志位氏は、さらに、鳩山氏が首相になった場合、「適時に党首間での意見交換をおこなうことを要請したい」とのべました。「鳩山代表の側からも、節々での与野党党首会談を提起してほしいし、私の側からも節々で党首会談を提起したい」とのべました。
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1395.html
なんでも反対「キョーサントー」
子どもの頃、何かに反対すると、「キョーサントー」と言われた。
決して事実ではないが、世間の大方の見方だったのだろう。
政権発足に当たっての、共産党への注目度がアップしているようだ。
政権与党が、共産党に、意見の違いは認めつつ協力してやっていこうと言う・・・、共産党が「蚊帳の外」(悪政の蚊帳だから、当然ではあったが)で無視された時代から、現実政治に建設的にかかわり、その姿を国民の前に現す時代に入る・・・ここに期待がある。。
ところで、選挙戦の序盤で、私は『建設的野党』について以下のように書いた。
参考:■NO.1313 「自公政権退場で、『国民が主人公』の新しい日本への一歩を!」「建設的野党」は、今受けがいいようだが、その強調しすぎはちょっと心配だ。
これでは民主党政権へは是々非々で対応すると言うことだけにしか聞こえない。
それだけの意味なら、今日のテレビでは、残念ながら「政権を組んでチェックする」という社民党福島瑞穂の方が視聴者にはわかりやすかったのではないだろうか。(社民党にそんなことができるとは思わないが・・・)
志位委員長はイマイチ切れが悪かった。
「建設的野党」は、新政権発足を見通して導き出されたスローガンではあろうが、国民に示すべきは、そういう「民主党政権への対応の問題」ではなく、まさに、「この国をどうするか」「この国の将来像」ではないだろうか。
国民へのアピール・「自公政権を終わらせる“審判”をくだし、新しい日本の進路の“選択”を」の趣旨もそのように読めるのだが・・・。
「建設的野党」の真髄も、以下にこそあるのではないだろうか?「国民が主人公」の民主的な政権に向けた国民的な共同をすすめます……世界も日本も大きな激動の時代に入っています。これまでのような「財界・大企業中心」、「軍事同盟絶対」の政治では、大きな時代の変化に対応できません。日本共産党は、国民のくらしと権利をまもる「ルールある経済社会」を築く、憲法9条を生かした「自主・自立の平和外交」で世界とアジアの平和に貢献する国になる――こうした方向での国民的共同を広げます。
日本共産党がこの総選挙で躍進すれば、いまの激動の時代に、「国民が主人公」の民主的政権=民主連合政府への大きな一歩を踏み出す道が開かれます。
変えるべきは自公政権を支えてきた屋台骨、「財界・大企業中心」、「軍事同盟絶対」の政治である。
そのための国民的共同をいかに作り出すかである。
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1347.html
「確かな野党」から「建設的野党」へ
以前は、共産党のスローガンは「確かな野党」だった。そして今回、「建設的野党」に。
なんだ二番煎じの同じことじゃないか、「万年野党根性で、勝てるのか」という批判もあり、最初は少なからず「そういう批判も当たってるな」という思いもあった。
しかし、ここで振り返って整理しておきたい。
「たしかな・・・」は、「どんなことがあっても、俺はこうだ」という、流れに流されないで自分の立場を守るというなものに響いた。消極的で、能動的ではない・・・。確固とした立場はいいが、孤軍奮闘、孤高を守ると言う印象が強かった。政治運動としてはどうかと言う否定的な印象が、私にはあった。
一方、「建設的野党」は、新政権発足を見通して導き出されたスローガンで、現実的で具体的な打ち出しとして妥当なものだったと、いま振り返って思う。
「建設的野党」に注目・期待
「建設的野党」は将に、新政権発足の今生きている。
日本共産党創立87周年記念講演で、志位委員長は以下のように述べている。
新政権の「過渡的な性格」
「建設的野党」の意味――過渡的な性格をもった新政権のもとで歴史を促進する
まず、私たちが「建設的野党」という立場を打ち出した意味について話したいと思います。
すでにのべたように、今回の総選挙では、民主党が「自公政権を終わらせよう」「古い仕組みを終わらせよう」ということを掲げて、政権を獲得する状況が生まれました。そのことにともなって、民主党の政策・路線にはある過渡的な性格が生まれました。
すなわち、民主党の政策・路線には、「財界中心」、「軍事同盟中心」という自民党政治の「二つの政治悪」から抜け出す立場はいまのところ見られませんし、国民の利益に反する問題点も少なくありませんが、部分的には国民の要求を反映した政策も打ち出されています。こういう過渡的な性格をもった政権が生まれようとしているのであります。
私は、これは、大局的・歴史的にみれば、自民党政治の衰退と崩壊のもとで、何よりも国民の世論と運動、そして日本共産党のたたかいがつくり出した、日本の政治の新しい一局面だということを強調したいと思います(拍手)。そして、この政治の新しい局面をさらに前にすすめるかどうかの最大のカギとなっているのも、国民の世論と運動、日本共産党のたたかいであることを、訴えたいのであります。
私たちは、日本政治の新局面で、歴史を促進する立場を端的にしめすものとして、「建設的野党」という立場を鮮明にしたのであります。
国民の参加こそ!
70年代までの躍進の中で、「自由社会を守れ」キャンペーンの中では反共攻撃の嵐が吹き荒れ、その後二大政党制へ向けた財界の政治戦略の中では、消えて無くなれとばかりにメディアからも無視されてきた共産党が、現実政治に是々非々でかかわる舞台が出来たことは、将に「建設的野党」の出番を物語っているではないだろうか。
労働者派遣法の抜本改正、後期高齢者医療制度の廃止、母子加算復活、障害者自立支援法廃止・・・、是々非々というが、先ずは是とする政策の実現に力を合わせて欲しいものだ。
党利党略ではなく、国民の利益のために政治が力を発揮する時に、国民の政治に対する信頼も回復し、参加する政治・民主政治が生きてくるのだと思う。
午前中の閣議で、麻生内閣が総辞職した。
午後には新政権が発足する。
お任せではない、参加する民主政治。
国民の様々な要求を掲げた運動が決定的に重要になってくるだろう。
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
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2009.09.16 | | Comments(3) | Trackback(6) | ・日本共産党Ⅰ
