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NO.1381 反省無き者たち(2)

 反省無き者たち・・・、もう一人は財界・大企業。
 日本経団連は、来年夏の参院選で、産業界の意見を政治に反映させるための「財界統一候補」を擁立しない方針だそうだ。長年続いた自民党中心の政権から民主党を軸とする政権への交代を受けて、政治的中立性を高める必要があると判断したためらしい。

秋の味覚2863

 今頃そんな事を言ってみせても・・・。
経団連は04年から政党政策評価(通信簿)を通じて企業献金を促す方式を導入しており、実質的には「自前候補」をカネで擁立してきたのである。

 民主党新政権が、3年後の企業献金禁止を打ち出しているが、経団連は現行の献金方式を当面変えるつもりはないようだ。民主党が、「財界主導の政治」から「主権在民の政治」に名実共に踏み出すことが出来るかどうかが、同時に問われている。

 経団連はこの期に及んでも、新政権に以下の要求を突きつけている。

「新内閣に望む」
      2009年9月15日 (社)日本経済団体連合会

新政権の発足にあたり、新内閣には、国民の負託に応え強力なリーダーシップを発揮し、改革を後戻りさせることなく、より豊かで活力溢れる国作りに取り組んで頂きたい。経済界としても、この実現に向かって最大限努力する。

わが国経済は、最悪期を脱しつつあるものの、依然として予断を許さない状況にある。グローバル化の進展と急速な少子化・高齢化の中で、雇用不安、地域経済の疲弊や社会保障制度への不信を抱え、国民の危機意識はますます深まっている。新内閣には、一刻も早く経済を自律的な回復軌道に乗せるとともに、産業競争力維持・強化を軸とする成長戦略、並びに諸重要課題に取り組む包括的ビジョンを示すことにより国民の閉塞感を払拭して頂きたい。

特に、国民の将来不安を払拭し消費を拡大するためにも、税・財政・社会保障制度の一体改革が急務であり、年金をはじめとする諸制度に関する超党派の取り組みが俟たれている。また、イノベーションの推進をはじめ、企業の国際競争力向上に向けた制度整備が肝要である。さらに、道州制の導入など、我が国にある潜在力を引き出す構造改革や地域の活性化も求められている。

こうした認識に立ち、新内閣が、国民各層の声に広く耳を傾けることにより国民生活と経済活動の実態を十分踏まえ、以下の諸課題に積極果敢に取り組むことを強く望む。

           記

   1.経済危機からの脱却と民主導の成長力強化策の推進
   2.安心で持続可能な社会保障制度の確立、社会保障番号の早期導入、抜本的な少子化対策     の推進、消費税を含む税制抜本改革・財政健全化
   3.民間活力の発揮を促す規制改革・民間開放とそのための体制整備、電子行政の実現と経済     法制等の整備
   4.成長力強化、低炭素・循環型社会、健康長寿、安心・安全・快適社会の実現、並びに産業の     国際競争力強化に向けたイノベーションの推進
   5.国際的公平性、国民負担の妥当性、実現可能性に関し国民的議論を踏まえた温暖化中期      目標の設定、ポスト京都議定書への全主要排出国の責任ある参加の実現
   6.公徳心をもち心豊かで個性ある人材を育成する教育改革の推進
   7.雇用のセーフティネットの強化と雇用・就労の多様化の促進
   8.道州制の導入に向けた「道州制推進基本法」の制定と農業、観光振興等を通じた地域の活     性化と魅力ある経済圏の確立
   9.WTOの早期妥結とEPAの促進をはじめとするグローバル競争の激化に即応した通商・投資      政策、並びに経済協力政策の推進
   10.戦略的な外交・安全保障の推進と憲法改正に向けた合意形成


「新政権に望む ~新しい国づくりに向けた責任ある政権運営を求める~」
      2009年08月31日 社団法人 経済同友会 代表幹事 桜井 正光

 上記のように、その内容は「改革を後戻りさせることなく」(日本経団連)、「責任ある政権運営を」(経済同友会)などと、これまで財界が自公政権に求めてきた「構造改革」路線を続けるよう求めるものだ。財界には、自公政権が、国民の審判で退場したことへの自覚も、財界が求めてきた「構造改革」路線が暮らしと経済を破たんさせたことへの反省のひとかけらもない事は明らかだ。


大企業の利潤追求のみ
 財界がもとめる、「民間活力の発揮を促す規制改革」や「民間開放」、「産業の国際競争力の強化」「雇用・就労の多様化の推進」などは、一言で言えば、大企業のもうけをもっと増やす対策をとれということだ。

 国民が強く要求し、新政権が取り組もうとしている労働者派遣法の抜本改正には反対。温室効果ガスの排出削減目標を25%に引き上げることにも、「企業が外国に逃げて行く」などとなど反対している。一つの地球上で、よその国に言って二酸化炭素を放出するという、どこまで身勝手な馬鹿げた主張か。理由をあげつらっても、企業の利益に反するからでしかない。

 一方で、日本経団連は、「消費税を含む税制抜本改革」で「財政健全化」をと、国民負担増を押し付
け、経済同友会も、異口同音にに「歳出・歳入一体改革」などの「財政健全化」、「責任ある政策」で国民負担増を要求している。

 財界は自民党政治のもとで政・財・官の癒着構造のトライアングルの頂点を占めてきた。直接・間接の要望や審議会などを通じて政策を左右したり、企業・団体献金や「天下り」の受け入れなどで政官界を支配してきた。政権が変われば今度は新政権に同じように注文するというのは、あまりに身勝手で無責任というほかない。

反省なき者の身勝手
 そもそも自公政権はなぜ退場を余儀なくされたのか。
それは、長年にわたった大企業中心の政治への国民の強い批判に他ならない。とりわけ近年の新自由主義路線=「構造改革」路線は大企業のもうけを増やすだけ増やし、一方で、国民の暮らしも中小企業も、農業もメチャクチャに破壊した。「規制緩和」路線は、国民にとっては使い捨て自由の「非正規」雇用の急増など、弱肉強食の経済をはびこらせて来ている。「小さな政府」の押し付けも、福祉を後退させ、「最低限度の生活」さえも奪ってきたのである。

 最近のOECD(経済協力開発機構)報告も、日本では「非正規」の労働者の比率が高く、「労働者の貧困が顕著になっている」と警告した。「構造改革」路線がこれほど国民の暮らしをズタズタにしているのに、それでもまだその「継続」を求めるとは、大企業の利益だけを追求し、その社会的責任も放棄した“わが亡き後に洪水は来たれ”という身勝手そのものだ。

国民の世論と運動で
 財界・大企業の要望は、経済政策のみならず、「道州制の導入」や「安全保障の推進」「憲法改正」など、国のあり方にまで及んでいる。「財界主導の政治」、「主権財界」とは盗人猛々しい話である。

 日本の進路を決めるのは主権者である国民だ。
民主党新政権への期待が7割を超える一方で、先行き不安も7割を超えるという。「これは、根本的には、民主党の政策が自民党と変わらないという意識があるため、国民が民主党に期待しつつも不安を感じているのだろう。」(参考

 民主党政権が、「脱官僚」だけでなく、「脱財界」に踏み出すことが出来るかどうかが、近い将来に鋭く問われるだろう。

 自公政権を退場させたは国民の力だ。その国民が望んでもいない政策を押し付け続ける財界・大企業の策動を阻止するのは、将に国民の世論と運動の力にかかっている。




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