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NO.1383 温暖化ガス25%削減へ 財界の「国民負担増」宣伝のウソ

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 麻生政権下での試算のカラクリを正すべきでしょう。
岡田外相の、「25%削減」に関する家庭負担の再見積もりを支持する。

        キバナ彼岸花2865


<岡田外相>「25%削減」家庭負担の再見積もり検討の意向(9月27日21時19分配信 毎日新聞)

 岡田克也外相は27日のNHKの番組で、2020年までに温室効果ガスを90年比で25%削減するとの鳩山政権の目標に関し「一般家庭の負担の試算はさまざまな前提を置いており、客観的な前提で計算し直すことが必要だ」と述べ、家庭負担の再見積もりを検討する意向を明らかにした。

 麻生太郎前政権は、温室効果ガスの25%削減を達成するには、一般家庭の負担が年間36万円増加すると試算。産業界などが「国民の理解が得られない」と懸念を表明している。


財界の「国民負担増」宣伝のウソ
 「一般家庭の負担が年間36万円増加する」は、麻生政権の中期目標検討委員会の資料がネタ元。

 20年時点の鉄鋼生産量、原発発電量、輸送量など事前に大枠が決められ、現行の経済構造は変えない、企業への規制は出来るだけ抑える、原発は増やすが自然(再生可能)エネルギーは大幅には増やさない・・・つまり「新しい政策は入れないというルール」の下に試算されたものである。

 これは同委員の西岡秀三環境研究所参与が明らかにしている。

 では、どうやってCO2を削減するのか?
そこで同委員会が出したのが、一般住宅に設置する太陽光発電は現状の55倍に、新車販売の90%はエコカー普及で、住宅は100%断熱に・・・、こうして「国民負担年間36万円増」の試算結果を出したのです。

 「削減目標を大きくすればするほど、国民負担が大きくなる」仕組みは、最初から作られていたのである。

 
9割占める産業部門にメスを
 しかし、ガス発生源で見た直接排出量は、家庭部門では自家用車を含めても11%に過ぎない。
家庭での対策の勿論必要だが、大幅削減に向けメスを入れるべきは、9割を占める産業部門であることは明らかだ。

 日本では90年以降産業部門で排出量を増やし、07年には9%増となっている。
二酸化炭素排出量(環境省発表)だけで見ると、
    エネルギー転換部門(発電所等)・・・90年に27.8%→07年は33.8%
    産業部門(工場等)・・・90年に34.1%→07年は29.7%
    運輸部門(自動車・船舶等)・・・90年に18.4%→07年は18.5%
    業務その他部門(商業・サービス・事業所等)・・・90年に7.3%→07年は4.8%
    家庭部門・・・90年に5%→07年は6.7%
などとなっており、企業活動で約9割を占めているのである。

 温暖化ガス排出の主要因となっている産業部門での対策と、エネルギー政策の転換こそが中心的な課題であることは明らかだ。

25%削減は可能
 例えばドイツでは、一次エネルギーに占める石炭の割合を34.9%減らす一方で、自然エネルギーを4.3倍化し、22.1%削減(07年)を実現している。20年には自然エネルギー比率を27%に高め、排出量を40%削減するという。

 25%削減について、環境省の小林光事務次官も、「実現はもちろん難しいと思うが、道のりとしてはありえない数字ではない」と述べている。


 鳩山首相の25%削減宣言は、国際公約として歓迎され、地球規模での温暖化対策を前進させる大きな契機になるだろう。
 そのためにも、麻生政権のカラクリをしっかりと暴き出し、国民の納得の下に協力し合える資料と政策を提示することが必要だ。

財界主導政治にメスを
 明らかなのは、「儲けのためには地球や生命がどうなろうとかまわない」という企業の身勝手さを、新政府と国民が力を合わせてコントロールすること。

 大企業本位・財界主導政治にメスをふるえるかどうか・・・、民主党のここが問われてくる。
国民の世論と運動による応援が必要だろう。


 追記:
 今日夕方のNHKラジオは、「25%削減に向けて私たちは何が出来るか」という話を、消費生活アドバイザーを迎えてやっていた。家庭での省エネである・・・。

 省エネ製品の買い替えに前向きにとか、家全体の省エネ化とか、カーシェアリングとか、レジ袋はいいらないといおうとか・・・、視点がまったくずれている。おいおい待てよと言いたい。きちんと本質を見た上で話を進めてくれよ!
このようして、国民は思考の枠をはめられて行くのではないだろうか。

 HNKは、温暖化ガス排出問題を消費者と家庭に責任転嫁する、麻生政権のカラクリに手を貸すべきではない!

 私たちがまず出来ることは、大企業の身勝手を許さず、社会的責任を果たさせる政治的監視と、25%削減目標を掲げる政権の後押し!・・・勿論、家庭での省エネ。エコのための取り組みを知恵を出し合い努力する。ということではないでしょうか?





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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2009.09.28 | | Comments(13) | Trackback(4) | ・環境問題

コメント

同感

全く同感です。
「自分たちが出来るところでどう工夫するのか」という話ばかりで、ヘキヘキしています。それはそれで大事ですが、それで終わったら、原因の大本を免罪する、ということ-それをねらっているものたちが、メディアを牛耳っている-デスよね。この点では数字ではっきりしているんだから、監視こそ、本質的な「しなければならないこと」といえますね。さて、民主党はどこまでがんばれるのか? 逆に言うと、どこまでがんばらせることが出来るのか、ということですね。

2009-09-28 月 22:40:29 | URL | めがね #- [ 編集]

めがねさんへ。

こんばんわ。

> 全く同感です。

ありがとうございます。

> さて、民主党はどこまでがんばれるのか? 逆に言うと、どこまでがんばらせることが出来るのか、ということですね。

 ですね。その先に、「大企業中心政治」を打ち破る国民的課題が見えてきます。
過渡的政権としての民主党政権の役割を存分に発揮させなければなりません。

2009-09-28 月 23:25:39 | URL | 友さん #- [ 編集]

もっと切実な問題とは

もっと大きな課題があります。( 温暖化対策は、ほとんど意味がありません。)

世界の食料生産は頭打ちで、飢餓人口は既に約10億人です。 しかも、世界人口の増加は続いています。 石油は、数十年以内に枯渇します。 もし食料危機と資源・エネルギー危機がやってくれば、日本の生活は壊滅です。 これに備えることこそが、一番の優先課題でしょう。

具体的には、脱石油(天然ガスと自然エネルギーへの移行)、及び、食料自給率の引き上げです。

2009-09-29 火 15:38:42 | URL | もえおじ #- [ 編集]

もえおじさんへ。

こんにちわ。

> ( 温暖化対策は、ほとんど意味がありません。)

には異論がありますが・・・。

> 具体的には、脱石油(天然ガスと自然エネルギーへの移行)、及び、食料自給率の引き上げです。

 食糧問題、まず日本の自給率向上の課題はきわめて緊急で重要だと思います。

2009-09-29 火 16:18:40 | URL | 友さん #- [ 編集]

 はじめまして、IPCCの予想に反してこの十年世界的な気温上昇は観測されておりません。 極端に言えば最初から予想を外しています。 それなのに何故温暖化対策と大騒ぎしているのか理解できません。 予想と実際が異なれば予想に使用した理論に見直しをかけるべきでしょう。
 現実を見つめないと大きな落とし穴に落ちてしまいますね。

2009-09-29 火 21:24:21 | URL | #EBUSheBA [ 編集]

温暖化の原因

#EBUSheBAさん。
地球全体が温暖化しているかどうかは本当に難しい問題です。局地的に温暖化しているところもあれば実は寒冷化しているところもあるからです。また、どのくらいの期間で見るかにもよります。1万年スケールの周期で見ればそろそろ寒冷化してもいい頃なのですが、寒冷化に向かっているとしてもジグザグに進むその一部の数十年には温暖化の時期も含まれます。ただ、日本やアジアなど特定地域の10年に限れば温暖化は事実です。九州には沖縄の海洋生物が上陸しており、珊瑚の北限は北上しています。
問題は、それに二酸化炭素がどれほど寄与しているか、です。おそらく言われているほど本質的問題ではないのかもしれません。二酸化炭素が上昇して気温が上がるのではなく、その逆というデータもあります。それはサイエンスの問題なのですが、今は政治の問題になっています。当面二酸化炭素を削減すること自体は行きすぎた産業活動をセーブする事につながり、総合的に他の環境破壊を抑制する事にもつながるのでナンセンスとは思いません。ただ、科学的真実は別に追究されるべきでしょうね。

2009-09-30 水 23:22:25 | URL | とおる #- [ 編集]

 問題の本質は排出権取引などの巨大利権ではないでしょうか。 環境問題は利権のために存在するのではと思えるほどです。 善意は金もうけの材料になる・・・古今東西の心理ですかね。

2009-10-01 木 04:45:16 | URL | #EBUSheBA [ 編集]

唯でさえこの問題についてよく知らない人が大多数な現状で
90年比でドイツを例に出して可能とか言っちゃダメです。

ちなみに達成するために排出権取引等も利用される可能性がありますが、
場合によっては数兆単位で税金が飛ぶ事もお忘れなく。

2009-10-05 月 14:07:49 | URL | ららら #DBoSSBlQ [ 編集]

利権問題とは区別するべき

排出権取引も利権もありましょう。90年を基準にする事には色んな意図もあります。そしてそもそも温暖化と二酸化炭素の関係も科学的には不明瞭です。私はむしろ疑わしいと思っています。しかし、それをもって削減を無意味とは思いません。むしろ25%削減程度は実行されて当然の事と思います。江戸時代の生活に戻れと言っているわけではなく、機械の効率化と人口減と無駄な公共工事の削減を考えれば途方もない数字ではありません。生物としてのヒトは1日あたり2000数百キロカロリーの栄養と1.7lの水で生きられ、せいぜい800g程度の二酸化炭素しか出しません。しかもその二酸化炭素の元は先日光合成されたもので大気の成分には関係ありません。ところが、日本の文明生活は水は2t排ガスは27kg、その他数十キログラムの廃棄物を毎日出しています。二酸化炭素排出が多いと言うことはそれに比例してろくでもない化学物質も排出しています。中国の排気ガスが増えていると言いますが、まだ一人あたりでは日本の1/5、インドはもっと少ないです。日本が25%削減したところで、まだ中国の4-5倍もあるのです。化石燃料大量消費の恩恵にあずかって来なかった世界の多くの国からみれば、「先進国」が独り占めしてきた消費と廃棄にその程度の気を遣う事はそれほど大げさな事ではないはずです。
利権はどこにでもいつでも発生します。医療や福祉の世界も利権だらけです。それをもって医療や福祉の存在を否定する事はできないはずです。その利権をどうコントロールするか、これも科学の対象として考える事ではないでしょうか。

2009-10-07 水 23:09:55 | URL | とおる #- [ 編集]

とおるさんへ。

 お久しぶり。
この問題は、単純では無いですね。 

> 利権はどこにでもいつでも発生します。医療や福祉の世界も利権だらけです。それをもって医療や福祉の存在を否定する事はできないはずです。その利権をどうコントロールするか、これも科学の対象として考える事ではないでしょうか。

色々勉強せねば・・・。

2009-10-08 木 17:34:24 | URL | 友さん #- [ 編集]

 省エネ省資源と二酸化炭素排出量削減はまったく別種類のもの。 それを同一視すること自体うさんくさい。
 省エネ省資源は需給関係で価格が高騰すれば手を出さずとも抑制される、わざわざ金融市場を創設するのは異常でしょう。

2009-10-08 木 20:15:50 | URL | #EBUSheBA [ 編集]

環境問題

エコがブームになる前の環境問題を勉強し憂えていた人達は二酸化炭素だけに大騒ぎすることに溜め息をつきつつ、「それが入り口になって」環境について考える人が増えればいいと思ったのではないでしょうか?
私はそう思い、この思いも今のところ、ネットへの期待同様空振りしました。
環境問題の原因は突き詰めれば、人口増加、大量消費、に行き着き、それを解決していくには歴史、文化、経済、この地球のありとあらゆることが関係してくる。
こういった認識が広がることを期待して、二酸化炭素だけがクローズアップされることを容認していた人は多いと思うのです。

現在の状況は、良い結果につながればいいかな、という状況ではないと思います。

今、エコブームにおける「持続可能な発展」には生活レベルを落とさずに、という前提がつき
「生活レベルを落とさない」には、価値観の転換ではなく、技術の進歩により物質的豊かさを保ち
という幻想が付加しています。
そして世界全体が自分たちの物質的豊かさを得ることができない、と流石に気がついた多くの人が
資源争奪戦争を肯定しています。
それにより実際に多くの人が死んでいたり多くの人が奴隷さながらに働いている事実を知る人は少なく、自分で調べて知り得たのではない、他者に教えられた人の多くは直接どうしようもない、といった理由で思考を放棄する。
無力感に苛まれた回数など数える気にもならないでしょう。

しかしクライメート事件さえ殆ど報道しないマスコミの現状を思うと・・・。

> 私たちがまず出来ることは、大企業の身勝手を許さず、社会的責任を果たさせる政治的監視と、25%削減目標を掲げる政権の後押し!・・・勿論、家庭での省エネ。エコのための取り組みを知恵を出し合い努力する。ということではないでしょうか?


ジョン・シーモアとハーバード・ジラードの著作にあったエコロジカルな生活の為の10の原則は

1 自他の行動が環境に対して良いことか悪いことかその都度判断する
2 良いことについてそれを奨励拡大する方法を考え実践する
3 悪い影響を持つ事柄に対し、それなしで済ます方法を模索し実行する
4 悪い影響を持つが必要なものに対し、それを削減し悪影響を小さくする方法を検討し実践する

(ここからエコロジカルな家庭生活の為の原則)

5 責任の原則
自分の行動、行動しなかったことに対して責任を持つ

6 地域主義の原則
今流行の地産地消

7 簡潔さの原則
過剰包装の廃止など

8 多様性の原則
生物多様性やリスク分散

9 非暴力の原則
人間に対してではなく(それは問題にするまでもなく当然のこと)、他の生物や環境に対しての

10 節度の原則
無駄をなくす、ということ。衣食住を超えた+αはあるラインを超えると明らかに人を幸福にする効果が殆どなくなる。αの価値観を見直そう

2010-08-29 日 03:41:44 | URL | くまごろう #Sts9A5QI [ 編集]

環境問題についていろいろ考えてます。
環境問題には色々な課題もあり、複合的な問題になっているので解決が困難だなと改めて感じました。

2011-02-25 金 21:42:15 | URL | #- [ 編集]

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