NO.1391 ”五輪誘致狂想曲” 石原都知事の責任を問う。
夕べは、いい月が出ていました。
9時に窯詰めが完了し、帰宅してしばし眺めましたが、・・・一人で見る月は寂しくもあり。
今朝は、5時出勤で窯焚き。
おっかあが、「えらい張り切ってるやん!」
「もう後が無いもん・・・、それに、記録書きや他にも仕事がたまっとるとよ!」
そこで、本番の仕事にかかる前に、火の番をしながらオリンピック招致活動についてもう少し振り返ってみたい。
五輪という。五つの大陸の象徴だ。
人間の尊厳を大事にする社会の実現、スポーツを通じた相互理解と連帯、平和貢献が五輪の精神である。
ヨーロッパで30回、北米で12回(アメリカ8回)、アジア5回・・・、経済発展の問題もあったにせよ、これまでのオリンピックは3大陸でしか行われなかった。
オバマ大統領まで出席したシカゴが一回目の投票で落選した。ここでも、アメリカ一極集中が崩れている世界のすがたを見る思いがした。世界の多極化の象徴的風景だ。
”4番目の輪”に新たな歴史を吹き込もうとする大義が、新興国ブラジルの心意気を、五輪精神をして選ばしめたというところだろうか。リオデジャネイロ開催を歓迎したい。これからは、アフリカにも開催できる都市が出来、5大陸持ち回りになればいい。
各候補地の誘致活動は詳しく知らないが、東京の誘致活動について少し振り返ってみたい。
石原慎太郎都知事は、4年前突然、「成熟した都市の姿を示す」と五輪への立候補を表明した。しかし誘致運動は上滑りし都民の支持は56%、リオの85%には遠く及ばなかった。
石原知事は誘致のために、当初の55億円をはるかに上回る150億円もの経費を浪費した。その中身を列挙すると。
・06年5月、ロンドン視察に3573万円かけたのをはじめ、スイス、シンガポール、ドイツ、ポーランド 出張を繰り返した。
・市区町村イベントに上限1000万円の補助金支出(4月以降だけで139回)
・応援パレードなどに1億円(9月23日)
・IOC総会用スーツ1式30万円を50着。
・誘致活動費以外でも、商店街振興予算1億円で、商店街に五輪旗を掲げさせたり、スポーツイベント などに支出・・・・。
さらに、五輪招致を口実に、1K1億円のトンネルをほる東京外環状道路や築地市場の豊洲移転など8~10兆円の巨大開発を計画し4000億円を基金に積み立てた。
この東京招致活動には、自公両党だけでなく、民主党も加わり、IOC総会には、3党10名の都議が1000万円もかけて応援ツアーを組んだそうだ。
都民生活はそっちのけで、五輪誘致を政治的経済的に利用しようとしたやり方が国民的支持を得なかったのは当然のことだった。
石原都知事の責任は極めて重いといわねばならない。積立金は巨大開発にではなく、都民の暮らしと福祉のためにこそ使うべきだろう。
放送権料など巨大利権が絡んだビジネスと化した近年のオリンピックである。”4つ目の輪”に息吹が吹きこめられるのを機に、こうした弊害も乗り越えるオリンピックが健全に発展することを願うものである。
最後に、傍から見ていて、この運動に動員されたアスリート達が気の毒でならない。
純粋に「オリンピックはいいものだ、身近に来て欲しい」という彼らを責めることは出来ない。
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2009.10.04 | | Comments(4) | Trackback(7) | ・社会評論Ⅱ
