NO.1412 日本の税の歴史について。
今日は税そもそも・・・その②、日本の税の歴史について。
日本の税制の姶まりは、ご存知のとおり中学校で習ったように飛鳥時代に大宝律令(701年)が出き、律令国家が出来上がった8世紀からだといわれている。いわゆる「租・庸・調」だ。
租は、口分田一反につき2束2把とされ、これは収穫量の3%~10%に当たったという。
庸は、正丁(21~60歳の男性)・次丁(正丁の障害者と老丁(61歳以上の男性))へ賦課されたという。もともとは京へ上がっての労役だが、その代納物として布・綿・米・塩などを京へ納入したものを庸といい、布二丈六尺か米なら六斗だったそうだ。
調は正丁・次丁・中男(17~20歳の男性)へ賦課された。繊維製品の納入(正調)が基本であるが、代わりに地方特産品34品目または貨幣による納入(調雑物)も認められていたという。
庸、調は現代の租税制度になぞらえれば、人頭税の一種といえる。
人頭税といえば、沖縄県の宮古島や竹富島に人頭石が、いまも残っとることは以下で書いた。
■NO.1173 人頭税よりひどい消費税
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1200.html
薩摩藩支配の琉球時代の沖縄、人頭税を取るために、村民を人頭石の前を順番に歩かせて、頭が人頭石を越えると課税対象者とされたそうだ。高さ143cmぐらいの石柱の高さに身長が達すると、男性は 粟等、女性は上布の納税が義務付けられたと言われていますが・・・。
平安時代からの「税」は「年貢」。
それは荘園領主や大名によって農民に課せられたものだ。米のほかに、絹・木材などの物納を強いられたそうだ。
足利時代になると、隣国との境などに関所を作って、関銭という通行税を取るようにもなったそうだ。
そして安土桃山時代、豊臣秀吉は太閤検地を全国的に実施し、徴税をより確実にしていった。農民の抵抗を抑えるために、あわせて「刀狩り」をして支配を強めたことも知られている通りだ。
徳川時代になると、「五公五民」などといって農民からの年貢は収穫物の半分以上も取り上げられた。「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり」とも、「百姓と雑巾は絞るだけ絞れ」とも言われた。そして都市の商人には、冥加金・運上金が課税された。
重税に苦しめられた農民は、各地で百姓一揆に立ち上がりそのエネルギーが、徳川幕府を追いつめていったのである。
歴史は、支配者による重税に反対する人民のたたかいに彩られてきたともいえる。
そして、今も。
財界・大企業は自らの利益追求のために、時の政治権力を使いながら執拗に庶民増税=消費税の増税を迫り、更なる法人税の減税と社会保険料の負担軽減を求めてきているのである。
庶民増税に対する国民の反撃が粘り強く繰り広げられている。
とっぺんぱらり さんのコメントを紹介しておきます。
社会保障財源に、貧乏人から巻き上げた消費税を充てるなどというのは本末転倒です。富が偏在するからこそ国家による「社会保障」が必要なのです。「社会保障=富の再配分」に立脚しなければなりません。
何故偏在することになるのかは周知の事実として、「富の再配分による社会保障」が元々の出発点です。“税金は金持ちから取れ”が日本の税制でした。シャウプ税制とも言われますが、1975年頃までは所得税は16段階、最高税率70%が今や6段階40%です。同じく所得に連動する住民税率も下がっています。贅沢品=金持ちの買い物&環境負荷の高い商品にかかる「物品税」も廃止されました。他にも金持ち優遇税制は数え切れないほどあります。
それらの穴埋めに「売上税」(反対運動で廃案)が出され、結局、貧乏人の税負担が高くなる逆累進税「消費税」が強行されたのです。
「消費税」とは、パチンコやサラ金などの「貧困ビジネス」と変わらない、競輪・競馬・ボート・宝くじ・ロトなどの公営ギャンブル以上にタチの悪い、貧しい者をより貧しくする「貧困助長税制」なのです。
消費税を直ちに廃止し、累進税率や法人税率を元に戻すことこそが「社会保障財源」を議論する上で欠かせません。
ところが、民主党政権は「当分、消費税率は上げないが社会保障財源」と言っています。所得税率や法人税率のことには一切触れません。都合の悪い人が大半なのでしょう。
本当ならば「即廃止!」と言いたいところですが、「食料品から」という選択肢も戦術的には有っても良いとは思いますが・・・
2009-10-20 火 21:48:26 | URL | とっぺんぱらり #-
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2009.10.21 | | Comments(0) | Trackback(8) | ・消費税・財源・税Ⅳ
