NO.1434 ほとんど絶望的な民主党の「企業団体献金禁止」 と 「植草一秀の『知られざる真実』」の主観的願望と妄信。
ほとんど絶望的と言わねばならないだろう。
世論の盛り上がりがなければ、民主党の「企業団体献金禁止」は。
10月30日に会費2万円の政治資金集めパーティーを開いたばかりの民主党の小沢一郎幹事長が、12月15日に、また同じパーティーを開くらしい。 (2009年11月4日(水)「しんぶん赤旗」)
今年2回目の「小沢一郎政経研究会」主催の政治資金集めパーティー「小沢一郎政経フォーラム」。企業・団体が同「フォーラム」のパーティー券を毎回大量に購入しており、2008年には4回で合計6349万円あつめたらしいが。
民主党は総選挙マニフェストで、パーティー券購入を含む企業・団体献金の全面禁止を掲げている。
前回は、「会場に入りきれないほどの盛況」だったそうだが、10月30日といえば、参院本会議での鳩山由紀夫首相に対する各党代表質問の真っ最中。国会での所信表明演説では企業・団体献金禁止の公約には口をつぐんだままだった。
禁止を公約をした政権党の幹事長が、3年先だからまだいいとばかりにやりたい放題。
政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大法科大学院教授(憲法学)は、「しんぶん赤旗」紙上で、「企業・団体献金全面禁止の法案を6月に提出した民主党がこの公約について悩む必要はないし、法案の成立など待たずに率先して受け取りをやめればいい。現職閣僚が大臣規範に抵触するパーティーを開くのも問題だが、党務の責任者である小沢氏が率先して受け取りをやめないのは、本気で公約を実行するつもりがないのではと疑わざるを得ない。」と語っている。
公約は「3年後」だから、「公約違反」とは言わないが、このままだとほとんどやる気はないと見ていいだろう。
なんとも国民をなめた横着な政治的態度ではないか!!
企業献金は、カネで政治を買収するという民主政治の基本を汚すもので、自民党政治の大企業優遇政治を支えてきたものだ。国民のための政治をいうなら、先ずけじめをつけるべき重要な課題だ。
ついでに、植草一秀の『知られざる真実』にも一言申し上げなければならない。以下のように書いているが・・・。
民主党支持ブログのリーダーみたいな存在だが、小沢が口先ばかりであるばかり可逆の事をやっているなら、こちらも口先だけで欺瞞的であると言わねばならない。・・・私は政権交代の意義が
①「官権政治」から「民権政治」への転換
②「政治権力と大資本の癒着」排除
③「対米隷属外交」から「自主独立・日米基軸外交」への転換
にあると主張してきた。
・・・こうしたなかで、民主党の小沢一郎幹事長は、政治のあり方を大きく変化させる法整備に積極的な姿勢を示している。
①官僚の国会答弁の全面禁止
②企業・団体献金の全面禁止
③公選法改正による戸別訪問とインターネット利用の解禁
を法制化する方針を示している。
・・・小沢幹事長は企業献金全面禁止を2010年の通常国会に提出する考えを有していると考えられる。今後の政局の焦点となる2010年夏の参議院選挙の重要争点となる可能性が高い。
自民党はこれまで企業献金にとっぷりと浸かる大資本との癒着体質を維持し続けてきた。大資本と癒着する政治権力の存在が、国民ではなく大資本の利益を追求する政治を生んできた背景である。
企業献金全面禁止は日本政治を根底から刷新するインパクトを有する施策であると考えられる。(以上、部分引用)
後段の企業・団体献金の本質については同意見だ。
しかし、一般的な受けのいいスローガンを掲げて見せて、小沢氏の実際の動きについてはなんらの批判もなしえてない。見て見ぬフリ?をして、あたかも小沢氏が企業・団体献金禁止に動いているかのように描き出す・・・。それが「知られざる真実」とでも言うのだろうか?
①「官権政治」から「民権政治」への転換・・・というが?
それは国会を形骸化し、「官邸主導」政治への転換でしょう。
参考過去ログ:
■NO.1392 民主党の「議員立法禁止」と「官僚答弁禁止」は、「脱官僚」という名の国会軽視・空洞化。 http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1430.html
■NO.1396 小沢一郎氏の「国会改革」は、民主政治への逆行ではないか。
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1432.html
■NO.1403 内閣法制局の憲法「解釈」 国会答弁禁止をどう見る?
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1424.html
■NO.1406 小沢一郎主導の「国会改革」に関する報道より。(資料)
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1439.html
②「政治権力と大資本の癒着」排除・・・というが?
これは笑わせる。やる気があるなら、法律ができなくても自分から企業・団体献金を断ればいいだけの話だろうに。
■カテゴリー「政治とカネの問題」
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-category-93.html
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-category-81.html
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-category-45.html
③「対米隷属外交」から「自主独立・日米基軸外交」への転換・・・というが?
ゲーツに一喝されてオタオタして、沖縄県民の苦しみに背を向け後ろ向きに「公約」も曲げているのに、何をもって「自主独立外交への転換」と言うのか?!笑止千万である。
■NO.1432 「アメリカに一喝されると・・・」? 普天間基地は即時無条件撤去を!鳩山総理の責任を問う。http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1473.html
■NO.1429 沖縄基地問題と日米関係
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1471.html
NO.1418 米軍の本音は最新鋭基地 基地たらいまわしを許すな!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1461.html
事実から目をそらせば、「知られざる真実」など見抜けないだろう。
それは、主観的な願望であり妄信ともいうべきではないだろうか。
ま、弱小ブログが批判しても痛くもかゆくもないでしょうが、事実を直視し真実に迫ろうとする心ある読者の皆さんにはご理解いただけることでしょう。
追記
この記事に、「カナダde日本語」・美爾依(みにー)さんから、TBをいただき、 「小沢幹事長が「企業団体献金禁止」を率先して実施したにもかかわらず・・・・」「・・・詳細も調べずに、ただ単に民主党を」「罵倒するのはいかがなものか。」と公開の突っ込みを入れられました。
次で、お応えしています。
■NO.1435 「カナダde日本語」・美爾依(みにー)さんにお答えします。
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1479.html
■NO.1440 再び、「カナダde日本語」・美爾依(みにー)さんへ。(前半部分)
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1482.html
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http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
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