NO.1444 気になるんです。
僕は今、支援学校高等部から「工房陶友」に実習に来ています。
鬼瓦所長の下で、今週いっぱいは陶芸をします。
何をすればいいのか不安でしたが、鬼瓦は、
「自分が好きなものをつくっていいよ」
と、さも優しげに言います。
はじめは、どうしようどうしようと思っていましたが、好きなようにするようにしました。
すると、「おお、これ何?湯飲みね。いいじゃない。」と、鬼瓦。
僕は時々気になって、
「所長さん何してるの?」と聞きます。
すると、
「気にせんでいいと。今、所長さんの仕事しとると」といいます。
給食の時に、
「今何食べてるの?」と聞いたら、
「給食の時は給食を食うにきまっとるやろうが。」と。
・・・
いや、鬼瓦やけん、なんか違うものを食べてるのかと思ったまでなのに・・・。
先生やお母さんは僕には優しい言葉で話します。
僕が色々なことを気にするので、不安にならないようにです。
実習面接の時に、そんな様子を見ながら、鬼瓦は、
「じきになれさせてやるよ」と言って、先生が、「そんなとても・・・」と言っていましたが・・・。
・・・すると、
「もう給食、食べたとね」とさも優しげに付け加えます。
僕は、なんでかわかりませんが、人のことが気になるのです。他の人にも、見れば分かることを、
「今、何してると?」と、聞いてしまいます。
他の人たちは優しいから、
「今、○○しよるよ」と、言ってくれます。
僕は安心します。
なんで鬼瓦は、つっけんどんに、言うのでしょうね。
他の職員さんに聞いたら、
昨日の実習初日は、大きな声を出さないようにと、ずいぶん気を遣って疲れたそうです、鬼瓦は。
僕が気にしすぎかもしれませんが、
多分小さい時から、自閉症で色々問題を起こし、しょっちゅう注意ばかりされたからかもしれません。
多きな声や、「ダメ」と言う否定的な言葉には敏感に反応してしまうのです。
すると、学校ではでは先生が、
「シン君のことじゃないから大丈夫だよ。シン君はちゃんとやってるよ。」と、優しく言ってくれるので安心するのです。
鬼瓦は、
僕が周りによる過干渉かなんかで、萎縮してるのじゃないかと見ているようです。
「いちいちくっついてきて色々言われたらたまらんやろうもん。
先ずは自由に自分がやるようにやっていいんだよ。自由に伸び伸びと自分を出せることから、全ては始まるんや。細かいことは言わんでよかと。」が持論のようですが・・・。
流石に、「放し飼いの理論」とはいってませんが・・・。
ホントかな?これは支援をサボる口実にも思えます。
そして、僕のことは、色々言われすぎて、自分で自己評価が出来ないようになっているんじゃないか、自分なりにこれでよし、と言う見方・判断が出来ないのではと、勝手に思い込んでいる節があります。
そうなのかな?僕だって自分の事なのに分かりません。
ン~~!ままよ、今日も、好きにお皿や箸置きでも作るとするか。
昨日の、連絡帳には、
「今日は、初日の緊張で疲れたと言っていますが、
流れに沿って作業に参加することが出来ました。」と書いていました。
後で、心配性のお母さんのために、
「どうぞ、ご安心ください。」と付け加えればよかったなあと、言っていたそうです、鬼瓦の奴。
あれでも結構気を使ってるのかもしれません。
10日間の実習、どうなりますことやら・・・。また感じたことがあったら、つぶやいて見ます。
(実習生)
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2009.11.11 | | Comments(0) | Trackback(5) | ・仲間とともにⅣ
