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NO,144 働くと言うことはどういうことか?・・・カゴさんのこと。

あくしゅさんが、次のコメントを下さいました。

 日本人は働く事が好きで、世界から勤勉な国民性と言われていましたが、いつの間にか日本人は「お金儲けの亡者」と言われているような気がして・・・・いやな感じです。
弱い人が生活し易い世の中は、みんなが生活し易い世の中になるのに。
権力がある者を中心にした国つくりを進める「自民党と公明党」をノックダウンしないと、優しい国の実現はできませんね。


陶友に、働き者のカゴさん(59歳、男、軽度知的障害)がいます。

彼は毎日始業の1時間ぐらい前に来て、鍵が開く前の作業所の周りで、
水播きしたり、掃除をしたり、いつも身体を動かしています。
お父さんは90歳近く、病院で寝たきりの暮らし、お母さんは86歳、足腰がままならずの暮らしです。
夕方お母さんの家事の手伝いのため、カゴさんは早退をします。
寂しさに、薄い後ろ髪が引かれています。

オシャベリが好きで、オシャベリを止めたら窒息死しそうです。
かつては陶芸班にいましたが、おしゃべりを生かして、食品班に変わりました。
豆腐や野菜を、リヤカーに載せ、ラッパを吹いて近所に売りまわるのです。

近所のおばちゃん(お客さん)とのオシャベリが楽しくてたまらないようです。

炎天下も汗びっしょりになって、雨の日も傘を差して、みぞれが降っても腰にカイロを巻いて、
「お客さんがまっとるけん」と言って配達に出かけます。
「今日は雨だから止めとこう」と職員が止めようとしても。

その彼の月給は1万円です。お金が目的だったら、来る意味はありません。

人とつながり、自分がすることが誰かに喜ばれる。
彼が働く理由は、ただそれだけです。
楽しいのです。自分が人に必要とされ、役に立つ人間だという事を知ったから。

そして彼はもっといい仕事がしたいと思っています。
その為に、今まで苦手で見向きもしなかった「文字」を書くことをはじめました。
売り上げを伸ばすために、新しいお客さんの住所と名前を覚えなければならないのです。
ある日突然、手帳を持って書き込むようになりました。
見れた字ではありませんが、彼にとっては立派な字です。
そして、お得意さんを少しづつ増やしています。
この年になっても、自分から「成長」する努力をしています。

働くことは、こういうことだろうと思います。
自分の働きが誰かの喜びになり、その喜びが自分の喜びになり、
その喜びをもっと大きくするために、自分をもっと成長させていく・・・。


カゴさんの家は貧しく、彼の障害基礎年金6.6万円は、そっくり家計に組み込まれています。
彼の自由にはなりません。
それどころか、わずか1万円の給料もそっくり家に入れなければなりません。

クラブのときなど、お母さんに小遣いを貰うのを遠慮して、彼はお昼は素うどんしか食べません。
陶友祭の時だって、そこに安いおいしい食べ物があっても、家からおにぎりとカップめんを持ってきて食べていて、それを見て、職員は切なくて泣いてしまいました。
(気がついて、勿論、あったかい豚汁や色々沢山食べてもらいましたが・・・。)

人を踏みつけて稼ぐ訳ではありません。
自分が出来ることを精一杯に頑張り、喜んでもらえる人がいて、だからもっともっとと、喜んで働いています。

そのカゴさんに、自立支援法が何をしたか!?

ここを読んで下さい、「陶友通信NO.102」→くりっく!

左側の手書きの訴えは、カゴさんが昨年福岡市との懇談会の時に、
「どうしても訴えたい」と言って、書いたものです。
読みづらいですが、ぜひ読んで下さい!

苦手の作文を、鉛筆なめなめ、何日もかけて、職員が付きっ切りで手伝って。

自立支援法で、応益負担が発生し給料はそっくり利用料として払わなければならなくなりました。
陶友を止めるしかないと、お母さん意言われ、肩を落とししょぼくれていました。
私からお母さんにお願いしました。
「給料を家に入れることは出来なくなるが、新たな家計からの持ち出しが無いようにするので、
通わせてください」と。
そして今、「1ヶ月働いても、明細書しか入っていない給料袋」を貰いながら、
それでも、陰日なた無く精一杯働いて生きています。

働くことは本来、自分を豊かにし人を豊かにし、楽しいものなのです。
決して人を踏みつけたり、傷つけたり悲しませたりするものではありません。
お金は必要です。しかし、必要な分だけで十分幸せになれるのです。

カゴさんや仲間たちは、そう教えてくれます。

福祉の仕事は、かわいそうな人を世話する仕事では決してありません。
共に生きながら、人間の優しさや、美しさや、豊かさを確かめ、学び育てあう仕事なのです。


だから、私たちは世の中の片隅で片寄せあって生きることはしません。
堂々とお天道様の下を、天下の大道を胸を張って歩くのです。

ささやかでも、私たちは「優しい国つくり」の主人公、この国の主権者なのです。

よその国にズカズカ乗り込み人殺しをしたり、
人の命や暮らしを踏みつけにして肥え太る輩、
そのお先棒を担ぐ政治屋ども(今、子どもが見ても恥かしい事をしてる!)。

奴らをしっかり見据えて、闘い、ささやかな私たちの日々を守らねばならない。
私たちの日々、それは誇り高い人間の営み!



読んでいただきありがとうございました。
2つのお願い
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長くなりましたが、自立支援法が何をしたか、
そんなものに負けずカゴさんが、どのように生きて働いているかを伝えたかったのです。

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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア

2007.11.08 | | Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ

コメント

胸が詰まる

 当地にも作業所があって、私も以前は支えるための会に参加していました。
作業所に通う仲間は、目が澄んでいます。人を騙したり、傷つけたりしたりは、絶対しません。
毎日仲間に会い、働くのです。

 その仲間を追い出す国の政策は、どんなに考えても納得できないし、法律を作った政治家にイカリというより怨みを感じます。

結局、選挙のときどの政党を選び、福祉や教育を充実させるために、一票を投じるかですね。
政治と暮らしがどんなにつながっているのか、分らないようにして「票を掠め取っている」のが自民・公明党なのです。
民主党だって「あやしい」けれど。

2007-11-08 木 08:01:09 | URL | あくしゅ #- [ 編集]

同感!

 感動的な文章だ! 気持ちがこもっております。これぞ陶友だ!  
 最近、赤福の賞味期限のうそがばれて、売れなくなりました。 私達の受けたショックは、『赤福は老舗だからそんな不誠実なことはするはずがない』という信用を裏切ったことです。 このような裏切りは今までほとんど見たことがないのです。 赤福の代わりに大売れし始めた御福餅も同じような不正をしていることがわかり、大ショックです。  日本では、古来金儲けに走り不誠実なことをするなという家訓を守り続けた会社が多いです。 最古の会社はなんと1400年以上の歴史を持っています。  1000年以上が10社、100年以上なら10万社もあるとのこと。 世界でこのような国は日本だけだと考えられています。 その基礎にある哲学は『金儲けに走らない。 他社を蹴落として自分だけがいい目をするようなことはしない。 自分の仕事に心を込めて励み、お客様によろこばれる仕事をしよう。』と言ったものだと思われます。 いわゆる職人気質です。  この文化こそ世界遺産にしてもよい、いや! 遺産などではなく、世界標準にしてもよい程、貴重なものだと思います。  この文化が、他に類を見ない高品質の製品を生み出し、日本が経済大国になる土台であったことを無視し、国際競争に打ち勝つためと言って金儲けに走っています。 激しいコスト競争の苦しさに心が折れた経営者が『ちょっとだけならごまかしても』という誘惑に負けたと思います。  先祖代々の掟を破ったのです。  案の定、一時の迷いが身の破滅を招きました。 でも小さな会社が海外の安い製品や労働力に押されてつぶれそうになっています。  もしつぶれたらいままで一所懸命働いてくれた大事な従業員を首にしなくてはなりません。  こんなに追い詰めたのは誰でしょう? 

2007-11-08 木 08:41:15 | URL | ヒロシです #- [ 編集]

早く、変えなければ!

私の周りには、大変な人がイッパイです。早くこの政治を変えなければ、と思っています。カゴさんの言われるとおりですよね。

2007-11-09 金 01:32:17 | URL | ひとみ」 #HsoC/3b6 [ 編集]

気功のように

初めまして。入門見習いです。
働くとは、傍(はた)の人を楽(らく)にすること、傍の人に楽しんでもらうこと、と習いました。その価値を金銭ではかる世の中は決して正しい世の中とは思いません・・・

道場主の気持ちが気功のようにビンビンと伝わってくるブログでした。これからお世話になります。

2007-11-09 金 11:26:57 | URL | 哲老 #- [ 編集]

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軟弱オヤジの「硬派道場」へ、ようこそ。障害者作業所所長やってます。福祉や政治、日々の思いを気ままに…。
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なお、気が弱いので「道場破り」はお断り。
070727 スタート

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