NO.1447 自ら疑惑に応えてこそ、チェンジの主役になれるのに・・・。
不思議なもので、「印象」というものがある。
政治と金の問題でも、小沢一郎に比べれば鳩山由紀夫はそんなにあくどいという印象は薄い。
頼りなげに、モノをいうからだろうか、坊ちゃんだからだろうか。
自身の疑惑には、「捜査には全面的に協力いたします」という。それは法的な問題であって、総理としての政治的道義的な責任については、自ら調査し説明する責任があるというものだ。単なる疑惑なら自ら晴らせばいいだけのことだ。過ちを犯したのであれば、即ち自ら改めるべし。
政治への信頼は、そこから始まるのではないだろうか。
それが出来ないとすれば、自公政権と変わりは無いというべきだろう。
こうした問題で、国民の疑惑が付きまとうようじゃ、チェンジの主役にはなれないだろう。
・・・ということで、情報提供ということで先ずは、2009年11月11日(水)「しんぶん赤旗」より。
鳩山献金 偽装の構図
底なしの様相をみせる鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)をめぐる偽装献金疑惑。これまでに明らかになった疑惑の構図はどうなっているのか。これから解明すべき点はなにか。そして問われる首相の責任は―。(「政治とカネ」取材班)
鳩山首相の偽装献金疑惑の発端は、友政懇の政治資金収支報告書に、故人や献金していない人の名義が使われていたことが明らかにされたことです。
7割以上がウソ
鳩山首相は6月30日の記者会見で、虚偽献金について、2005年~08年の4年間で、のべ193件、総額2177万8000円だとしました。
友政懇の政治資金収支報告書に、5万円を超す献金をしたとして名前が記載されていたのは、この4年間で、のべ261件。じつに実名献金の73・9%がウソだったことになります。
鳩山首相の代理人の弁護士は、05年以前にも虚偽献金があることを認めました。本紙の調べでは、鳩山氏側が05年以降、架空名義と認めた人物と同姓同名、同住所の個人による献金が、1998年~04年の報告書に、実人数で39人、のべ79件、総額1600万円にのぼることがわかっています。
「匿名」年700人超
政治資金規正法は5万円以下の個人献金については、名前を記載しなくてもよいことになっています。いわゆる小口の匿名献金です。
鳩山氏の友政懇は、04年4749万円、05年3969万円、06年3682万円、07年2779万円、08年2666万円―と、5年間で約1億8000万円、年平均約3600万円の小口献金があります。
これは、他の政治家の資金管理団体と比べても、特段に多いものです。
たとえば、民主党の小沢一郎幹事長の「陸山会」は450万1199円、自民党の谷垣禎一総裁の「政経文化研究会」は80万5000円(いずれも08年)といった具合です。
年平均約3600万円、仮に全員が5万円の献金をしたとしても、毎年700人以上の「匿名」献金者がいたことになり、虚偽記載の疑いが指摘されています。
パーティーでも
友政懇は、年1回、「鳩山由紀夫サイエンスフォーラム」という政治資金パーティーを開催。04~08年の5年間にそれぞれ約4200万~5800万円の収入があり、総額約2億4800万円にのぼります。
会計実務担当者の元公設第1秘書は、収入を実際よりも多く見せかけるため、水増しして収支報告書に記載していたことが関係者の話でわかっています。
まさに、偽装献金疑惑は広がるばかりです。
資金引き出し 首相みずから指示
鳩山首相は当初、「私の個人資産の普通預金から必要なつど、担当者に引き出させて預けていた」と、虚偽献金の原資について、説明していました。
ところが、ここにきて浮上してきたのが、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京都港区)の存在です。
4日の衆院予算委員会で、鳩山氏は、会計実務担当者の元公設第1秘書が六幸商会から資金を引き出す際、その手続きに必要な「指示書」に署名していたことを明らかにしました。
「『お金が足りなくなりました』ということで、六幸商会に管理してもらっている私の口座から、貸してください、引き出させてくださいということに、私が(指示書に)署名しているのは事実」と首相は、資金引き出しへのみずからの了承と関与を認めたのです。
9日の参院予算委員会では、元公設第1秘書が引き出した資金について、「毎年数百万円から、あるいは数百万を超えていたかもしれない。年に何回か、引き出すことに署名した」と答弁。10日の同委員会では、6年間にわたって年平均約5000万円を引き出し、政治資金などに充てていたことを明らかにしました。
首相が調べたのは6年間だけですが、少なくとも3億円にのぼるカネを引き出し、政治資金収支報告書に虚偽の報告をしていた疑いがあります。
政治資金規正法は、政治献金について「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財」と定義。虚偽記載に禁固5年以下、100万円以下の罰金という厳しい罰則を設けています。
鳩山氏の「政治とカネ」の問題について、世論調査(「読売」10日付)では、「説明責任を果たしているとは思わない」人は73%に達しています。
首相の疑惑は重大であり、鳩山首相は、みずからの関与をふくめ、説明責任を果たすべきです。 (以上、転載)
次に、小沢一郎氏が「個人献金集めに率先して努力している」という問題については、ここで、
と書いて、その胡散臭さを指摘していたが、以下のブログではもっと詳細に指摘しているので、紹介しておきます。なんで企業が頭を抱えなきゃならないんだ。企業が頭を抱える関係だということですね。企業・団体を通じて関係者にパーティ券を売っているということではないか。「個人で買ってください」とくっつけて・・・、としか理解できませんが。
これまでだって、個人名で出す場合は、後で会社が払うのは常套だったんだから・・・。
■小沢一郎民主党幹事長が21世紀臨調に「諮問」したきっかけはこれか!?(上脇博之教授)
(3)この記事を見て、小沢氏は3年後からの「企業・団体献金の禁止」公約を先取りしているとして評価する国民もいるだろう。
私は、それでも、小沢氏が政治資金規正法改正案の成立に急いでいない点で批判し続けるが、確かに、小沢氏が率先して、実際に、企業に政治資金パーティーを売らない、さらには、上記記事にはないが企業の政治献金を受け取らないというのであれば、少しは評価することができるだろう。
そうであれば、幹事長として、民主党の大臣規範を遵守しない閣僚を初め他の議員にも同じようにすべきであると民主党の方針を出し、それを周知徹底すべきである。
(4)しかし、私は、上記紹介記事を読んで、小沢側のやり方をあまり評価してはいない。
というのは、大企業の経営者が右往左往し、困惑しているからである。
この右往左往、困惑は、単に企業がパーティ券を購入できないからではなく、経営者に購入が「要請」されているからだろう。
そもそも個人の寄付は、寄付する個人の全く自由な意思に基づいて行われるし、行われるべきであるから、その金額は寄付する個人が決定することになる。
ところが、政治資金パーティーは、金額が決まっている。
小沢氏の場合は相変わらず「1人2万円」のようだ。
本当に広く庶民の浄財をもらおうとするのであれば、政治資金パーティーによるのではなく寄付にすべきだし、たとえパーティーを開催し続ける場合であっても「1人2万円」は高すぎる。
もっと金額を引き下げなければ一般庶民はパーティー券を買わないだろう。
そのうえ、小沢氏側は、パーティー券購入を経営者個人に「要請」したようだ。
そうであれば、それは「事実上の強制」であり、個人の自由意思による購入なのかどうか疑わしい。
経営者個人の自由意思でパーティ券を購入するのであれば、小沢氏側が購入を「要請」する必要はないはずである。
「要請」しなければ、経営者も右往左往したり困惑したりなどしないはずだ。
(これまで企業が政治資金パーティー券を購入してきたのも、事実上の強制によるものだったのだろう。) (以上、部分転載)
オマケに、歯にキヌを着せない激辛口の卵かけごはんさんの、明快な指摘も。
芸能人の披露宴じゃあるまいし、
なんで年に何回も豪華ホテルでやんなきゃいけないの?
そもそも、実質2時間位のフォーラムで「2万円」って、どこのアリーナ席なんだよ!
「どなたでもご参加いただけます。」はぁ?
つまんない事言ってる前に、
パーティー券は3000円、寄附は別途受け付けますとか、庶民が気軽に参加できる工夫をしろよ! (以上、部分引用)
も一つオマケに今日のお薦めブログ:
■きまぐれな日々「ブロガーを惑わす植草一秀氏は「ハーメルンの笛吹き男」だ」
・・・ところが、積極財政を唱えながら新自由主義色の強い鳩山由紀夫を熱心に支持してきた植草一秀氏は、「反権力」をウリにしてきた市民ブロガーに共産党攻撃をけしかけ、ブロガーたちもそれに呼応しているのが現状なのであり、これは、現実の民主党中堅の「個別的福祉政治派」が「共産党とも連携をとりながら」構造改革に代わる制度を追求してきた現実から大きく乖離している。空想的反権力市民ブロガーたちを導く植草一秀氏は、私には「ハーメルンの笛吹き男」にしか見えない。(部分引用)
以上、多忙を口実に手抜きですが、今日のところはご勘弁を。
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
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2009.11.13 | | Comments(0) | Trackback(1) | ・政治と金の問題Ⅲ
