NO.146 『自信のあるなしについて』・・・俺も青春時代に出会った宝物だよ!
奇遇って言うか、こんな事ってあるものですね。 「私たちのまわりでは、よく、自信があるとか、自信がないとか表現される。…自信がなくて、といわれる時、それはいつもある一つのことをやって必ずそれが成就すると自分に向かって言い切れない場合である。…いったい自信とはそのように好結果の見とおしに対してだけいわれるはずのものだろうか。…私はむしろ、行為の動機に対してこそ自信のある、なしとはいえるのだと思う。あることに動こうとする自分の本心が、人間としてやむにやまれない力に押されてのことだという自信があってこそ、結果の成功、不成功にかかわりなく、精一杯のところでやって見る勇気をもちえるのだと思う。…行為の動機の誠実さに自分の心のよりどころを置くのでなくて、どうして人生の日々の新しい一歩を踏んでゆかなければならない青春に自信というものがあり得よう。」
熊谷敦子さんのブログ(→こちらをくりっく!)を訪問したら、・・・なんと!
宮本百合子の評論『自信のあるなしについて』を宝物として持ち歩いているのだそうです。
実は私も心の中に持ち歩いています。以下引用です。
この1文に出会ったのは、大学に入って3年目ぐらいだろうか、当時留年中でした。
留年したこともあるが、周りがが皆頭もよく、自分より優れていて、
劣等感にさいなまれていました。
それでも後輩たちは、悩みを抱え込み、よく私の部屋に集まり、
安い焼酎を飲んだものです。
その悩みに答えられるはずも無く、また無力感と劣等感に打ちひしがれたものです。
「人がみな われより偉く見える日よ 花を買い来て 妻と親しむ」
啄木の歌のような心境(?)でした。
種子島の田舎から出てきて、悪い頭を、寝る間を惜しむ受験勉強でごまかし、
アップアップで入った大学でした。
上手くいかないと、劣等感に陥ると言う循環を断ち切ることが出来ないでいました。
その頃出会ったのが百合子です。
新書版の『若き知性に』。
その、多分2ページにも満たないくらい短い評論だったと思います。
(学生時代の本は倉庫の中なので、他人のふんどしをコピーでお許しを。)
「…行為の動機の誠実さに自分の心のよりどころを置くのでなくて、どうして人生の日々の新しい一歩を踏んでゆかなければならない青春に自信というものがあり得よう。」
特にこの部分に救われ励まされました。
当時、学生運動に参加し社会の矛盾に目覚め、
何をどう学ぶのか?どう生きていけばいいのか?・・・真剣に向き合っていた時です。
当然先のことが描ききれるわけはありません。どういう人生を作りきるかなんて・・・。
「行為の動機の誠実さに」
少なくとも、打算も無く田舎の少年そのままのそれを持っていました。
それだけは自信がありました。
「人生の日々の新しい一歩を踏んでゆかなければならない青春」の「自信」。
それでいいんだよ。しっかりやってごらん!
優しく、励まされ背中を押されました。
よし、これでいいんだ。自分に誠実に生きていこう。よどんだ心が晴れ渡ったのを今でも覚えています。
それから、停滞もあり、悩みもありましたが、ここまで生きてきました。
自分を大切に、貫き、生きてくることが出来たと思います。
(おいおい、友さん、まだ人生終わったわけではないぞ!)
青春への賛歌、エールですね。
いま、実習の学生や若者たちに向かって、時々、百合子に成り代わって、
この言葉を送り励ましている自分がいます。(偉そうに!)
「自信とは自己信頼だ」と。
まだまだ友さんも若いし、未知との遭遇は沢山あるでしょう。
自信を持って生きたいですね。
新人議員の熊谷さんが、新しい取り組みを前に不安になったとき、
優しく励まし、後押してくれるんだろうと思います。
ちなみに、彼女は隣の女子大のお姉さんでした。
同時代を、あの70年代前半を、学生自治会活動を通じて知ることとなった方です。
誠実、一生懸命の方です。
おんなじ宝物を持ってるなんて、なんだかとても嬉しくなって書いてしまいました。
熊谷さん、有難うございました。


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2007.11.09 | | Comments(1) | Trackback(0) | ・自画像・自分史断片
