NO.1541 鳩山政権の六ヶ月と参院選
さる16日が鳩山政権の半年の区切りであった。
五島の名花・玉之浦。かつて枯らしてしまい、我が家で植え替えた苗に一輪・・・!
鳩山内閣の今日は、残念ながらというか予想通りというか、その正体が徐々に現れ支持率も30~40%と、国民の期待を裏切っている。一部には、「マスゴミのせいだ」というオトボケな論評もあるが、これは国民を馬鹿にした話だ。
新政権の半年間はどうだったのか?
一口で言えば「裏切りと混迷」である。
先の総選挙で多くの国民が新しい政治を願って自公政権に審判を下し、その変革を新政権に託したのだった。しかし、生活保護の母子加算復活や高校授業料の無償化(ただし、朝鮮学校を除外するなどの問題を含む)など、一部に前進はあるものの全体としては、選挙での公約を裏切り、国政の基本に関わる要の問題で混迷と迷走を繰り返した半年間だったと言える。
ここで、基本的な点に関して鳩山内閣の公約がその後どうなっているかを簡単にチェックしておきたい。
チラッと見ただけでも以上のように、「裏切りと混迷・迷走」は明らかである。■外交政策
*米軍普天間基地問題・・・「県外・国外移設」を言っていたが・・・。
→キャンプシュワブ陸上案も検討。3月中の政府案決定は「県内移設」が最有力。
*日米核密約・・・「真相究明が大事だ」と言っていたが・・・。
→「討論記録」の存在を認めつつも、核持込の密約と認めず、「討論記録」は廃棄しない。
■雇用と社会保障政策
*労働者派遣法改正問題・・・「製造業派遣と登録型派遣の原則禁止」を言っていたが・・・。
→常用型派遣を「禁止の例外」とし、専門26業種も「禁止の例外」とする大穴法案に大後退。
しかも、実施は3=5年後とする。
*年金問題・・・「年金保険料の流用はさせない」と言っていたが・・・。
→従前と同額の約2000億円を流用。
*後期高齢者医療制度の問題・・・「廃止し、国民会保険制度を守る」と言っていたが・・・。
→廃止は4年後に先送り。
新制度では「65歳以上の高齢者を国保に加入させ、現役世代と別勘定に」し姥捨て山を拡大。
*障害者自立支援制度の問題・・・「廃止し、障がい者福祉制度を抜本的に見直す」と言っていた が・・・。
→「応能負担に必用な必要」な財源300億に対し三分の一の107億しか計上せず。
「応益負担をなくす」は先送り。自立支援医療は対象外に。
■教育と子育て政策
*公立高校授業料無料化問題・・・「公立高校生に年間12万円」としていた・・・。
→4月より特定扶養控除縮小とセットで実施するため、授業料免除世帯は増税も?
朝鮮学校は除外・先送り。
*子ども手当て問題・・・「月2万6000円支給、2010年は半額」と言っていたが・・・。
→11年度からの満額支給は不確定。成年扶養控除、配偶者控除の廃止などと抱き合わせで庶民増税?
■税制
*消費税増税問題・・・「政権担当期間中には税率引き上げなしない」と言っていたが・・・。
→閣僚から「増税論議を行うべき」発言が噴出。
「政治の信頼を回復後、消費税の議論を行う。社会保障を目的にしたものに」と鳩山総理。
しかも、次々に明らかになる「政治とカネ」の問題には、当事者達は説明もせず開き直り(小林千代美議員は辞職の意向だそうだが)、民主党自体は自浄作用も起こさない。
生方幸夫副幹事長が「今の民主党は権限と財源をどなたか一人が握っている」などと猫の首に鈴をつけにいき、小沢一郎批判をするや、解任!である。生方氏は、「元秘書らが3人逮捕されている小沢氏の責任を何も問わず、外部に向かって批判したから辞めろというのはおかしくないですか」などと反論し、事態は”小沢おろし”だの”粛清”だのと、メディアの格好のエサになっている。
上述した一連の「裏切りと混迷・迷走」とあわせて、「政治とカネの問題」でも、自浄作用を発揮できない政府・民主党には国民の失望が広がっているのだ。内閣支持率の急速な低下は、マスゴミのせいでもなく、民主党自身の「裏切りと混迷・迷走」そのものが、国民の前に明らかになってきたからに他ならない。
ところで、「共産党支持ではないが・・」と前置きはしない宣言したkojitakenさんが、「『取り調べの可視化法案』さえも足踏みさせてしまう民主党に、存在価値など何もない。」とぶった切っている。
独自の切り口のこのエントリーを全面的に支持するわけではないが、以下は頷ける。
案の定、次のような見当違いなコメントもおまけについてくるのだが・・・。まともなことを言えば共産党マンセー呼ばわりである。・・・で、鳩山政権だが、これがもうしっちゃかめっちゃかの状態であり、このていたらくで支持率が30%台から40%台もあるのは、政権交代のご祝儀がまだ残っているからだとしか私には思えない。自民党政権でこれほど失政を重ねていたら、支持率は間違いなく一桁を記録していたことだろう。それほどまでにも鳩山政権のていたらくはひどく、鳩山首相が法人税は減税が筋だとほざくわ、原発推進を打ち出すわ、高校無償化の対象から朝鮮学校を除外するわ、普天間基地は結局沖縄の県内移設、しかも現行案以下のひどい案を提示する動きを見せるわ、などなど、「自公政権でさえやらなかった」と形容されてばかりいる悪政のオンパレードである。(以上、部分転載)
併せて、「ブログにおける『政治談義』の世界」について触れた部分も興味深いものがある。詳しくは、リンク先へどうぞ。・・・ただそもそもこのブログは共産党マンセーのブログであることを考えるとやむを得ないのかも知れない。以前社民と共産が一緒になればいいとかそういう暴論言っていたことからも共産主義と社民主義を同じようなものと捉えているのではないだろうか。
共産党は一党独裁であり民主主義を否定する政党だ。それは歴史が証明している。そしてその権限は中央に集中するのも特徴だ。それによく似た組織がある。民主党の小沢体制だ。まさに共産党の中央集権体制を具現化したようなものだ。
なるほど共産党マンセーのこのブログが小沢マンセーになるのもうなずける。
2010.03.19 09:01 URL | 民主党を壊す小沢一郎という存在 #- [ 編集 ]
話を戻し、鳩山政権の「裏切りと混迷・迷走」の原因はどこにあるのかについて。
根本的には財界・大企業本位と日米軍事同盟絶対の枠を突破できないということだ。
国会論戦を見ても、鳩山総理は必ず最後には「日米安保がある」「企業側の事情もある」と言う。あっさりと公約を変えたり、かつての自公政権と変わらない立場に立ったり・・・、その大本が、「異常なアメリカべったり」「異常な財界本位」という「二つの政治悪」にあるのではないだろうか。
この「二つ政治悪」を乗り越える政治の前進方向こそが、参院選では問われるだろう。問われなければならない。
これこそが、この間の政権交代で経験した、国民が学ぶべき教訓だろう。
「二つの政治悪」に立ち向かおう!
と思われたら



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2010.03.19 | | Comments(0) | Trackback(4) | ・民主党政権批判Ⅰ
