NO.157 「いじめについて」・・・囲炉裏塾報告
昨日の囲炉裏塾は、僕のぎっくり腰のために、
当初予定の蕎麦打ちが急きょ、ミニ学習会に変更となりました。
(大変申し訳ない。腰の調子は、ボチボチ。痛み止めで何とか昨日のうちに窯詰めを終え、今日日曜出勤で火入れにまで漕ぎ着けました。ご心配いただいた、希少な皆さん、ありがとうございます。)
囲炉裏塾(→こちらをクリック)のほうは、
現役の青年教師が「いじめについて」報告し、若干の討論と交流をするというものになりました。
参加は10人で、予定よりは少なかったけど、初参加も2人あり、先ず先ずでした。
僕は、立派なことに、後半の飲み会には参加せず、今日に備えて10時には退席しました。酒席を去るのは僕にとっては大変なことなのです。(ははは)
ちょうど15日に文部科学省が、小中高校におけるいじめや暴力などに関する2006年度の調査結果を発表したところでした。
それによると、いじめお認知された件数が2万5千件、昨年度の6倍と言うものでした。
もともと認知が難しいという面がありますが、これまでの「いじめ」の定義を拡げたのが一因です。
ちなみにそれまでの定義は、
「①自分より弱いものに対し ②身体的・心理的な攻撃を継続的に加え ③相手が深刻な苦痛を感じているもの。発生場所は学校の内外を問わない。」と言うものでした。
新しい定義は、
「当該児童生徒が、一定の人間関係にあるものから、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」と、拡げられました。
今回は私立学校も対象に入れています。
それ自体は妥当なことでしょう。
それまでは「いじめは減少傾向にある」というのが、文科省の認識でした。
しかし、1昨年いじめ自殺が大きな社会問題になる中での、定義の拡大でした。
それまで、文科省や教育委員会は、
「5年間で半減」「いじめゼロ」などと数値目標を立ててその達成を求めることにより、「いじめかくし」が行われてきたのです。
いじめが多いか少ないかが学校や教師の評価に直接つながり、いじめの実態が見えなくなり、教師も実態を明らかにして協力すると言う学校作りも出来にくくしてきました。
どうすればいじめを無くせるのか。
2006年11月、政府の教育再生会議が「いじめ問題への緊急提言」を発表しました。
ここに要点を観てみましょう。
①いじめは反社会的な行為として絶対許されない。見てみぬ不利をするものも加害者であると指導する。
②学校は、問題を起こす子どもに対して、指導懲戒の基準を明確にし、毅然とした対応を取る。(例えば社会奉仕、個別指導、別教室での指導など)
③いじめ発生時には、子どもや保護者に学校が取る解決策を伝える。希望があれば、いじめを理由とする転校も制度として認められていることを周知する。
④いじめに関わり、あるいは放置・助長した教師は懲戒処分を行う。
⑤・・・
引用していて、馬鹿らしくなってくる。
ご丁寧に、学校がいじめを隠すことが無いように、「いじめが発生するのは悪い学校ではない」と強調し、「いじめを解決するのがいい学校と言う認識を徹底すること」「いじめやクラスマネジメントへの取り組みを学校評価・教員評価に盛り込む」事まで提唱しています。
皆さんいかがでしょうか。
道徳を説き、懲罰主義と管理主事でやれば、いじめは無くなるのであれば、とっくの昔にいじめなどはなくなっているでしょう。
懲罰と管理で子どもたちを追い込んでも、いじめはますます隠れ陰湿化するでしょう。
40人学級のゆとりの無い教室で、教師の尻を叩いて、懲罰で脅したところでところで子どもたちが見えてくるだろうか、救えるだろうか。
「いじめはだめだ!」と、家でも学校でも地域でもお題目を唱えろとでも言うのだろうか。
障害者や弱者への国家的いじめが堂々とまかり通り、
働くものへのいじめが横行する、
テレビでは「いじめられキャラ」が成り立ち、お笑いやバラエティーでは、茶の間にいじめを垂れ流す・・・。
ユネスコは、
日本の子どもたちは、極度の競争に駆り立てられストレスが一杯だから、何とかしなさいと言う趣旨の勧告を日本政府に出して久しい。
一人ひとりの子どもたちが、夢や希望を育むことができる社会や国を、そして教育を。
私たち一人ほとりに出来ることは何か。
囲炉裏塾のさささやかな学びが、その小さな芽になって欲しい。
いじめ問題もまた、私たちに関係し関わっている。
考えること、参加すること。
とりあえず、「30人学級を求める署名」をお願いした。


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2007.11.18 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・道場日記・オッス!!
