No.1570 「古い自民党食堂」とメニューは変わらず たけのこ新党
基本理念は「国民の自立」「地方の自立」「国家の自立」だそうだ。
確かに「自立」という言葉は耳ざわりがいいのだが・・・。
シロヤマブキ
たけのこ新党のシーズンのようだ。
昨日(18日)旗揚げをした「日本創新党」。山田宏・杉並区長や、中田宏・前横浜市長、斎藤弘・前山形県知事ら現職首長や首長経験者が結党した。
中田、山田両宏氏は、「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版中学歴史教科書を採択させた首長だ。正体がわかろうというものだが・・・。
財界の主張丸出し
その特徴は、「日本は三年後には財政破綻する」と危機感をあおりながら、財界の主張丸出しにある。
山田党首は、「自立心をはぐくむ国家作り」「防衛から始まって戦後の政治を総決算して、新しい政治を打ち立てる」と記者会見で語った。
「戦後政治の総決算」、・・・あの「中曽根元総理の新自由主義宣言」と同じである。
「立党宣言」の中身は、「成長と改革による経済と財政の再建」が中心で、財界の主張そのままの「構造改革」路線を主張している。
つまり、
この間、グローバル化の中で法人税減税や所得税の減税、労働の規制緩和が行われ国際競争をやってきた。しかし、日本の「税制や規制の改革は中途半端に終わった」という認識で、「小さくて賢い政府をつくり、自由で健全な市場を作る」事を目指すべきだと。
政策面では、「『民間にできることは民間に』の構造改革路線を追求」「(法人税を)少なくとも三〇%程度にまで引き下げる必要がある」「『道州制』を導入する」などと、いままで自民党内で議論されてきた内容そのまま。
「公立保育園の民営化」を実績と売り込み、ご他聞に漏れず、国や地方の公務員を3分の2に減らすなど、リストラ計画も打ち出している。
そして、歴史修正主義者の集まりらしく、「伝統的価値の再興」もちゃんと謳っている。
「財界の主張丸出し」に関してもう一つ。
消費税増税に関して、党首の中田氏は「ただ単に消費税を引き上げるとかの議論では視野が狭い」と言いだし、「法人税の引き下げとセットだ」と述べたそうだ。これは、先日「成長戦略2010」を打ち出した財界・日本経団連の主張そのものだ。
どういったものだろう。
政治が行き詰ると、必ず新党結成の動きがあり、政界再編が話題に上り、メディアが手放しに持ち上げる。
渡辺喜美の「みんな党」の主張は、
・小泉改革は中途半端だ、いっそうの「構造改革」を推進する。
・国家公務員は10万人削減、道州制を導入する。
・米軍再編への協力を含め、日米同盟を基軸とする。
・改憲派の新憲法制定推進大会に連帯する。
・・・というものだ。
平沼赳夫・与謝野馨の「たちあがれ日本」の主張は、
・「自主憲法制定」を綱領で前面に掲げる。
・財界が求める「消費税率引き上げ」を結党宣言に掲げる。
・「日米安保のおかげで日本が…平和を維持してきた」として「日米同盟基軸」を結党宣言で主張。
・・・というもの。
「小泉改革の継承宣言党」と「消費税増税と改憲派合体党」と、そして「財界主張丸抱え党」と・・・。
しかし、私にはテレビで見る顔ぶれが違うだけで(知的な人は一人としていないが・・・とくにあの中田宏はチンピラ風で好きになれない!)、政策の違いは見当たらない。三者一様である。
国民から閉店を余儀なくされた「自民党食堂」のメニューを、新しいペンキで書き直し張り替えただけの。
いわば「もっと旧い自民党食堂」ではないか。
店主のイチオシメニューがちょっと違うだけで、味付けも大して変わらない。
いや、味付けをもっと濃くした国民の健康に悪いものだ。
或いは、メニューを絞り専門店化を狙っても、仕入れは自民党御用達の財界・大企業とアメリカ宗主国、したがって代わり映えのしようがない!・・・というところ?
・・・「構造改革定食」「消費税増税定食」「日米同盟基軸定食」「改憲定食」・・・、以上が基本で、トッピングや添え物に多少の違いあり。イチオシは、これら全部が入った「てんこ盛りジミン定食」。もっともシンプルメニューの「日の丸・国粋弁当」と「アメリカン・ウォー・ドッグ」は、テイクアウト可で共通味付けで品質管理されてます。(笑)
メディアは「第三極」などと、中身の検証もなく無批判に報じる。
「民主もダメ、自民はウンザリ」・・・。
そこへもって、こんなコテコテの味付けの「古い自民党食堂」に並ぶほどに国民は味音痴なのだろうか?
追記:
秋原葉月さんのお薦めで 、サイドメニューに「地方分権道州制定食」も加えることにしました。
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2010.04.19 | | Comments(8) | Trackback(8) | ・2010参院選
