NO.1583 普天間基地問題 植草一秀 の「知られざる変節」 (追記あり)
過激なタイトルになってしまいましたが・・・。
先ずは、いよいよ本日です!
「普天間飛行場の早期閉鎖・返還と、県内移設に反対し国外・県外を求める県民大会」が沖縄・読谷村運動広場で午後3時(アトラクションは1時)から始まります。
大成功を願って応援します。
世界一危険な米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の早期閉鎖・返還を求め、同基地の県内「移設」に反対する歴史的な県民大会で、米軍基地の「県内たらい回し」に反対する超党派の県民大会は史上初めてです。
※沖縄の地元メディア「琉球新報」と「沖縄タイムス」が集会の様子を3時からインターネットで生中継します。
■「琉球新報」http://ryukyushimpo.jp/news/page-148.html
■「沖縄タイムス」http://www.okinawatimes.co.jp/special/kenmintaikai_live/
※現地から「日本共産党といっしょに日本をかえるネットワーク」がツイッターで集会の様子をレポートするそうです。
http://twitter.com/oya_kero
大会のテーマカラーは黄色。
大会に参加できない人も黄色で意思表示をしようということです。
日本中を黄色に染めたいものです。
さて、・・・なんだかいやらしいタイトルをつけてしまいました。
・・・こういう記事は得意じゃないのですが。
しかし、あれほどの有名ブログの影響を考えると、弱小ながら一言は言っておかねばという気持ちです。
植草一秀氏の普天間問題に対する場当たり的で無責任な「提案」。
以前にも一回批判しましたが、
☆NO.1443 ケンカを売るつもりじゃないが、植草さん、政権交代は一体は何のためにあったのでしょうか。
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1485.html
又、その主張を変えました。
(2009年10月27日)「嘉手納基地への統合かキャンプシュワブへの移設を軸に着地点を見出す必要」
↓
(2009年10月27日)「キャンプシュワブ地区に大型滑走路を伴わないヘリコプター離着陸施設を建設するとの、新たな計画を描き直すことが検討されるべき」
↓
そして今回は、(2010年4月23日 )「日本国民の総意として、県内移設、県外移設を断固拒否するということなら、着地点は海外移設しかなくなる。」
今回の場合は、「日本国民の総意として、・・・ということなら」と、仕方なさそうですが、「世論に押されて正しい方向に行っている」という点では評価できるのではないでしょうか。
植草センセイといえども、やっぱり世論には勝てない?
・・・というか、最初からその程度のものであったというか。
「変節」の経過
ここで「植草一秀の『知られざる真実』」における「知られざる変節」の経過を振り返っておきます。
2009年10月27日 (火)といえば、鳩山総理の所信表明演説の次の日でした。
「平成の無血革命成功を期す鳩山首相演説」より。
その後、皆さんもご承知のように、鳩山政権は普天間基地移設問題での迷走を続け、岡田外相の、「県内以外には無い。県外、国外は公約してない」発言は沖縄県民はじめ国民の批判の的となったのでした。沖縄の普天間基地移転問題は、これまでの自民党政権が米国との間で、キャンプシュワブへの移転で合意をしてしまっているために、取り扱いが極めて難しい問題であるが、鳩山首相は次の認識を示した。
「沖縄の人々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。」
普天間飛行場の返還を確実にするためには、県外への移設を確定する時間的余裕はないと考えられる。嘉手納基地への統合かキャンプシュワブへの移設を軸に着地点を見出す必要があると考えられる。
そして、2009年11月 9日 (月)、民主党がいよいよ「移設先」探しの迷走を続ける中での「提案」。
「普天間基地移設日米外交問題解決への提案」より。
植草氏は、口先では「対米従属外交の転換」を主張しながら、現実では「アメリカが当初要求していた短い滑走路のヘリ基地を県内キャンプシュワブ沖合い、即ち辺野古に、でいいんじゃないか」と。自民党外交を批判しながらその域を出きれず、踏襲するしかないという話に過ぎなかった。「これまでの日本外交は「対米隷属」と呼ぶべきものであった。日本が米国の隷属国であるかのごとく、米国の言いなりになることが日本外交の基本とされてきた。」
「日米間の当面の最大の懸案は、沖縄普天間飛行場の移設問題である。米国はこれまでの自民党政権との間で、沖縄県名護市にあるキャンプシュワブ地域に新しい基地を建設することで普天間飛行場を返還する合意を成立させた。」
「鳩山政権が反省しなければならない部分もある。外交は国と国の関係であるから「継続性」を重視する必要がある。」
「自民党政権がキャンプシュワブへの移転で米国と合意を成立させてしまった現実が存在する以上、この点を踏まえない訳にはいかない。」
「短期日のうちに県外または海外への移設を決定することは不可能だろう。岡田外務相は、こうした認識の下で、嘉手納基地への一時的な飛行場移設案を提示したが、嘉手納地区住民から強い反発を受けて立ち往生している。新構想を提示するための事前の根回しが行なわれたとは考えられない。」
「こうした状況を踏まえると、キャンプシュワブ地域への移転を決断しなければ、普天間返還そのものが流れかねない状況になってくる。しかし、大山鳴動して、結局キャンプシュワブ地域への移設で着地させれば、鳩山政権の政策運営全体に対する強い批判が生じることを免れない。」
「このように考えると、キャンプシュワブ地区に大型滑走路を伴わないヘリコプター離着陸施設を建設するとの、新たな計画を描き直すことが検討されるべきではないのか。」
さらに、民主党政権が、「移設先」探しという迷路に迷い込み、「移設先」候補の徳之島でも島民の6割が参加する大反対集会が成功したのを初め、沖縄の10万人の県民大会に向け、政府の対応に対する国民の批判が日増しに大きくなる中。 2010年4月23日 (金)にエントリー。
「基地拒絶が国民総意なら海外移設しか解は無い」より。
「解(かい)」とは「一般に、与えられた問題に対する答え。解答。正解。」普天間基地移設問題を解決するための政府案提示の期限が迫っている。
マスメディアは鳩山政権に「最低でも県外」の公約を守ることを強く求めているが、有力な県外移設候補地の移設反対を全面支援する不可思議な行動を示している。県外移設を求めながら、具体的な候補地が浮上することを阻止しようとするのは、鳩山政権に対する単なる嫌がらせにしか見えない。
日本国民の総意として、県内移設、県外移設を断固拒否するということなら、着地点は海外移設しかなくなる。
米国も地元の合意が存在することが前提条件だとしているから、移設を受け入れる地域が存在しないなら、移設は不可能になる。
沖縄名護市辺野古海岸のV字形滑走路建設は可能だったと自民党は主張するが、知事の工事許可が下される環境にはなかった。本年1月の名護市長選でも辺野古海岸滑走路案は否定されたのである。
こうしたなか、海外から移設に立候補する地域が出現した。海外移設案が現実の実現可能性を浮上させている。
日常は余り使われない「解は無い」という表現に、この「与えられた問題」の重さを実感しているのでしょうか。
ここでも、メディアを目の敵にして、一定の民意の反映意さえも「鳩山政権に対する単なる嫌がらせ」とした上で、それにしても、「日本国民の総意」ならしかたない、それなら「着地点は海外移設しかな」いじゃないか・・・と。
なんとも無責任な。それを言うならこの間の言説を自己批判してからにすべきではないでしょうか。
植草さんな、沖縄県民や国民より「民主党が一番」ばい!
植草氏の言い分は、「自民党の悪いツケやけん・・・」「時間がなかけん・・・」「国民が言うなら、そいで良かたい」と・・・みんな言い訳っぽくなかね?!信念はどこにあるとや!
・・・いや、又読み返して気がついたばってん、植草氏の中には、沖縄県民の想いやらなんもなかばい。とにかく民主党政権がどげんしたら上手くいくかということだけ。信念は、「民主党マンセー」のみばい!
これって、結構良か読みかも知れんばい、・・・なんて。
植草氏は、繰り返し「悪徳ペンタゴン」説を唱え、最近は、
と言います。米官業が支配する日本政治構造を打破するために、必要不可欠なことは、
①米国に対して言うべきことを言うこと
②官僚天下り利権を根絶すること
③企業団体献金を全面禁止すること
の三つである。
「米国に対して言うべきことを言」い切れない民主党政権が、普天間基地問題で迷走の末に逆走している今、植草氏は世論には逆らえないと判断したのでしょうか、世論の後追いをして自らをを正当化しようとしているようにしか見えません。
どうせ、「米国に対して言うべきことを言うこと」というなら、「移設先などという条件はない。無条件撤退を」と提案されてはどうでしょうか。
しかし、ものは考えようです。
あの「教祖様」も世論には勝てない。・・・とすれば「信者」たちは如何とすべきでしょう。
現実を直視しながら、自分の考えと言葉でこの問題を自由に語れるのでしょうか。
(しかし、会ったこともない個人をここまでこき下ろしてよいかとかいな?・・・と、気弱な友さんでした。苦)
いよいよ今日です。
”沖縄の民意”が爆発するのは。
大成功を祈念して・・・!
追記:おすすめ
Afternoon Cafe の秋原葉月さん からのコメントで知りました。
ブログ『「草の根通信」の志を継いで 』さんの NPJシンポ植草報告「普天間基地移設問題の行方」を読んで ―間接的NPJシンポ感想とでもいうべきものが、詳細で緻密な批判を行っています。 一読をお薦めします。
民意が政治を動かす、それこそ民主政治だ!

↓ ↓


「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
- 関連記事
-
- NO.1591 ”八方美人の八方塞”総理が暴走?! 伊波洋一宜野湾市長の提言 (2010/04/28)
- NO.1590 こだまする沖縄の叫び 民主主義のために (2010/04/28)
- NO.1586 島唄よ風に乗り 届けておくれ ・・・ 4.25沖縄県民大会によせて (2010/04/26)
- NO.1584 歴史を動かす力 「沖縄の心」ひとつに 4.25県民大会 (2010/04/25)
- NO.1583 普天間基地問題 植草一秀 の「知られざる変節」 (追記あり) (2010/04/25)
- NO.1582 米海兵隊は撤収を ――普天間基地問題についての第二の声明―― への賛同署名のお願い。(転載歓迎) (2010/04/24)
- NO.1580 4.25県民大会 「うまんちゅ揃って県民大会!」 (2010/04/24)
- No.1573 岡田外相「国外考えられない」? 「海兵隊=抑止力」は幻想 無条件撤去しかない。 (2010/04/21)
- NO.1572 「民意を勉強」?それでも、「民意の表れの一つだ」と言い張る! (2010/04/20)
2010.04.25 | | Comments(2) | Trackback(1) | ・普天間基地問題Ⅱ
