NO.161 混合診療ストップ!
混合診療について考えてみました。
混合診療は、公的医療保険が適用される治療と適用外の治療を組み合わせる診療方法で、
現在は、先進医療の一部など例外を除き、保険外診療を受けると、本来なら保険が適用される治療も含めて患者の自己負担となっています。
単純に考えたら、保険外は自分で払うのだからいいじゃないか、となります。
先の東京地裁での原告の訴えです。
規制改革・民間開放推進会議(現・規制改革会議)の議長を務めた宮内義彦オリックス会長は、混合診療について、
「国民がもっとさまざまな医療を受けたければ『健康保険はここまでですよ』、後は『自分でお払いください』というかたちです。金持ち優遇だと批判されますが、金持ちでなくとも、高度医療を受けたければ、家を売ってでも受けるという選択をする人もいるでしょう」
(『週刊東洋経済』二〇〇二年一月二十六日号)と発言しています。
こうした流れを受け継いで、今回規制改革推進会議が「全面解禁」への動きを見せているのです。
これは、家を売る必要もなく医療費を負担できる者の言い分です。
国民は家を売って、治療する選択肢を望んでいるのではなく、安全で有効な治療法や薬であれば、速やかに公的保険を適用し、安心して平等に受けられるようになることを望んでいるのです。
医療の安全性を確保し、どこでもだれでも同じ医療を受けられる平等性を保障するためにこそ、現在、混合診療が「原則禁止」されているのです。
混合診療が解禁されると、
自由診療競争の中で、安全性の確認されていない医療が拡大する危険があります。
薬害が広範に及ぶ危険性もあるでしょう。
政府の財政政策で、公的保険内診療が縮小される危険が広がり、
結果的に「お金のあるなし」で、受けられる医療の差は、ますます拡大するでしょう。
現在でさえ、高い保険料が払えず医療から排除されている人々が沢山います。
やっと保険料を払っても、窓口3割負担の重さに受診を抑制する人も沢山います。
混合診療の解禁は、公的医療を支える、国民皆保険制度そのものを掘り崩すことにつながるでしょう。
医療技術最先端国でありながら、医療業界と民間保険業界により、命が握られたアメリカの医療事情は、最近、マイケルムーアの「シッコ」で紹介され、警鐘が鳴らされたばかりです。
こちらを参照 →SICKOを観てⅠ →SICKOを観てⅡ
12月には、規制改革推進会議が、「混合診療全面解禁」を答申するらしい。
この流れを許すわけにはいかない。
福岡市医師会の「医療情報室レポート」が参考になります。→こちらをクリック
他人のふんどしで、今日のところはこれまで。3行日記・・・07.11.20
昨日は、窯だし。全教の大会が23,24日、原鶴温泉パーレンス小野屋であり、そこで販売する「9条マグカップ」の、追加納品のために急いだ窯だった。焼きはまずまず、今日納品予定。夜は、公民館で蕎麦打ちの講師。遅く帰ったが、どうしても「混合診療」問題を頭の中ですっきりしたくて、遅くなった。


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2007.11.21 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・安心の医療を
