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NO.1650 「障害者自立支援法の一部改正法案」「地域主権推進一括法案」に反対するきょうされん総会アピール

 今日、きょうされんの全国請願署名を携えた国会要請行動がありました。署名にご協力いただいた皆さんにお礼を申し上げます。
 あわせて、新宿・戸山サンライズにて、きょうされん第33回総会(2010年5月26日 13:00~19:00)が開催されました。

      七段花3422

 この数日、障害福祉分野をとりまく情勢の大きな変化が起ころうとしています。
障害者自立支援法の一部改正法案の審議がすすみ、地域主権推進一括法案が参議院を通過し衆議院での論議がすすもうとしています。
きょうされんは、この動きに対して緊急のアピールを採択しました。紹介します。


きょうされん第33回総会アピール

 「2 0 0 5年1 0月3 1日を忘れまい!」 これを合い言葉に、私たちは多くの仲間と手を携えながら、自立支援法の施行後も一貫して廃止運動を続けてきました。廃止運動の波紋は、広く地方にもひろがり、マスコミなどを通じて市民の関心を呼ぶことができました。

 廃止を求める運動は、政界にも影響を与え、法の施行直後より全ての政党が自立支援法の見直しや廃止を公約に掲げました。しかし、最大の問題点であった応益負担条項は削除されませんでした。

 こうした状況を受けて私たちは、「応益負担を中核とする自立支援法は憲法違反である」と決意し、自立支援法違憲訴訟に踏み切りました。

 原告として司法の場に立つということは、国や自治体を相手取る勇気が必要であり、生活を丸裸にされるという屈辱をともなうものでした。立ち上がった7 1 人の原告は、「生きるために必要な支援を“益” とすることは絶対に許せない」、「こんな悪法のもとで、この子を残していくわけにはいかない」、「自分だけではなく全ての障害のある人びとのためにたたかう」として、全国1 4 の地裁に訴えを起こしました。

 2 0 0 9年9月、自立支援法の廃止を宣言した新政権は、原告らに対して訴訟の終結を求めて協議を申し入れました。

 幾度もの協議を重ねた訴訟団は、2 0 1 0 年1月7日、国との間で「応益負担導入に対する政府の心からの反省」を盛り込んだ基本合意文書を締結しました。

 そして、この基本合意文書を元に1 4地裁のすべてで和解が成立したのです。和解という形をとってはいるものの、事実上の勝利であり、歴史的な終結を迎えることができました。

 基本合意文書は、「新たなたな総合的な福祉法制の創設」を約束し、合わせて同文書の適正な履行状況等の確認を目的に、訴訟団と国( 厚労省) との間に検証会議を設置しました。折からの障害者権利条約の批准条件を求める声とも関連しながら、基本合意文書は新たに設けられた障がい者制度改革推進会議にも大きな影響を与えています。

 この推進会議のもとに総合福祉部会が発足し、いよいよ自立支援法に替わる新法づくりが始まりました。こうした動きに呼応しながら、私たちは運動の一環として推進会議や総合福祉部会、検証会議を傍聴し、同時に全国的な規模で学習や障害者差別禁止法づくりを進めていこうではありませんか。

 こうした重要な時期にある今、一方でこれとは逆の動きが急浮上しています。それは、驚嘆と揺り戻しの動きです。

 驚嘆とは「地域主権推進一括法案」がまことしやかに国会で審議されていることであり、揺り戻しとは、昨年、廃案になった自立支援法の一部改正法案が、自民党と公明党に加えて民主党までが一体となって終盤国会で取り上げられようとしていることです。

 前者は、障害者政策の地域内と地域間でのいっそうの格差拡大に道を開くもので、後者は、内容的にも道義的にも基本合意文書を踏みにじる以外の何物でもありません。加えて、これらの動きは始まったばかりの推進会議や総合福祉部会、検証会議の論議の幅を狭めるものであり、到底容認できません。

 歴史が順風満帆でないことを私たちは知っています。でも、私たちはこの4年の間で、「運動は裏切らない」ということを確信することができました。私たちの宝物である権利条約と基本合意文書をしっかりと抱きしめ、そして団結と連携をより強めながら、引き続き運動を拠りどころに、障害のある人びとのための真の制度改革の道をりひらいていこうではありませんか。

 最後に、本アピールの締め括りとして、またきょうされん第3 3回総会の参加者総意のもと、次の事項について国会並びに政府に対して強く要請します。

. 障害者自立支援法の一部改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、内容面で基本合意文書の水準を大きく下回るものである。また、終盤国会での与野党間のかけ引き材料として取り上げられたものであり、背景からみても到底容認できるものではない。よって同法案は、速やかに廃案とすべきである。

. 地域主権推進一括法案は、基本合意の履行実現に逆行するばかりでなく、障害者施策について自治体間のさらなる格差拡大に道を開くものである。よって同法案は、速やかに廃案にすべきである。


                    2 0 1 0年5月2 6日
                    きょうされん第3 3回総会参加者一同


抗議のファックスを!!
  ・厚生労働委員名簿
   http://dpi.cocolog-nifty.com/syuugiiinkoseiroudouiinmeibo.xls

参考過去ログ:
■NO.1646 「沖縄差別」の次は「障害者差別」!!弱者を踏みつけにして恥じない鳩山政権(総理の動画あり)
      http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1729.html
■NO.1595 「地域主権」法案  自立支援法後の新法にも 制約
      http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1663.html
■NO.1593 「地域主権改革」の名で 社会保障への責任放棄
      http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1660.html
■No.1594 民主党政権の「地域主権」は、自公政権の「構造改革」の踏襲
      http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1661.html


政府は障害者自立支援法完全廃止へ、基本合意を守れ!

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           http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
関連記事

テーマ:民主党・鳩山政権 - ジャンル:政治・経済

2010.05.27 | | Comments(1) | Trackback(1) | ・障害者自立支援法2

コメント

長妻さん!!あなたは自立支援法反対集会で廃止しますといったが、改正しますとは言わない。公約違反。
 あの集会に参加した人の期待を裏切る対応に呆れた。
 民主党は障がい者のことどうでもいいのか。障がい者制度改革推進会議、総合福祉部会に議論をまかせるべきなのに・・・・・
 当事者不在の改悪を数の力で押し切る民主党に失望した。
 

2010-05-28 金 03:55:07 | URL | 延命、この耳で聞いた公約違反。 #U9m.xr6A [ 編集]

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