NO.1794 「公平」にむしりとる究極の不公平税制
「NPJ お薦め ブログ」 推薦御礼
一昨日、納税証明書を取りにいって、自分の年収がたったの395万円だと改めて確認し、「これが俺の仕事の社会的な評価か」と、この国の福祉の水準を思い知らされたのだが・・・。
次女は、介護の仕事をしているが、たったの163万円。
夕べ、「飲みにいこうか」と誘われたので、「所得の再分配」のためにたっぷりおごってやった。
ついでに、一人暮らしのアパートを初めてのぞき泊まってきた。
健気につつましく生きているようで、涙がでそうになってしまった。
がんばろう!福祉労働者よ!
ところで、今年から1億円以上の役員報酬の公開が義務づけられた。
日産のゴーン社長は限りなく9億に近い8億超だそうだ!
高額所得者の優遇税制。
99年に所得税と住民税の最高税率が引き下げられた。
所得税50%、住民税15%→所得税40%、住民税10%。
これによって大企業のトップ役員200人の減税額は、昨年度だけで合計38億3272万円、1人当たり約1916万円だという。
・・・ちょっと実感がないけど。
大量の派遣切りであこぎに儲けた自動車メーカー。
日産、トヨタ、ホンダ3社の役員10人で合計2億5507万円の減税。
日本最高の8億9100万円を受け取っていたカルロス・ゴーン日産自動車社長の減税額は1億2291万円。
大企業優遇税制のため、実際に払った法人課税負担率がわずか12・9%だったソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長の減税額は1億1357万円。ソニー1社だけで6人計1億9888万円の減税だそうだ。
10年以上法人税を払っていないメガバンク。
みずほ、三菱UFJ両行の役員9人で1億864万円の減税。過去注入された公的資金を返し終わっていない新生銀行も4役員で計5329万円の減税という。
これだけもらってどう使うのだろうかと想像もつかないが、所得税・住民税の最高税率を元に戻し、高額所得者に応分の負担を求めるべきだろう。こう主張する政党は日本共産党しかないというお寒い日本の政治状況である。
消費税はみんな同じ5%の税率。
子どもでも大人でも、金持ちでも貧乏人でも買い物をすれば同じ5%の税率。これって一見公平で平等に見える。
しかし、税の負担を考える時に大事なのは、単純な税額ではなく、収入に対する税負担がどれだけあるかが問題。
下のグラフは、年収が少ない世帯ほど消費支出の割合が多くその分消費税の負担率が大きいことを表している。
消費税の年収別負担率を見てみよう。
年収が低いほど税負担が重い。
これによると、年収が一番低いランク(年収214万円)では、その収入の8割を消費に回すため、消費税負担率は4.2%。逆に一番高いランク(年収1646万円)では、3割ぐらいを消費に回しても生活が出来、あとは貯蓄に回すので、消費税の負担率は1.6%で済みます。このように消費税は低所得者ほど負担割合が重くなる。
そして、消費税が所得税などと違うのは、「どんなに収入が少なくても、課税される」ということ。
実際には、グラフにはない年収200万に足りないワーキングプアが勤労者の4人に一人とも言われ、世帯数では20%だ。ほぼ100%消費支出に使うとすれば消費税負担率はまるまる5%だ。
年収200万に足りないワーキングプアだから「消費税税を取らないで!」は通用しない。
年収163万円の次女も、切り詰めながらも高負担に耐えている。
作業所の工賃と障害年金を合わせても100万にも満たない障害者が、「消費税は払いません」とは言えないのだ。
こうして、消費税は「公平」にむしりとる究極の不公平税制なのだ。
10%に上げればその「不公平」はさらに拡大する。
減税してもらっている金持ちが、貧乏人の増税を求める。
民主党が消費税増税とセットで打ち出しているのが法人税減税。
発信源は「財界」である。
6月に発表された経済産業省「産業構造ビジョン2010」は、法人実効税率を25%~30%に引き下げることを提案している。
このビジョンを決めた産業構造審議会・産業競争力部会の委員20人のうち、過半数が大企業役員で、そのうちの6人が「一億円越え」の報酬を受け取っている役員だそうだ。
小島順彦(三菱商事社長)…報酬額2億2500万円
長谷川閑史(武田薬品工業社長)…2億2300万円
佐藤康博(みずほコーポレート銀行頭取)…1億220
0万円
渡辺捷昭(トヨタ自動車副会長)…1億1400万円
西田厚聡(東芝会長)…1億700万円
大坪文雄(パナソニック社長)…1億500万円
痛みもない奴らが・・・!
貧乏人の生傷に塩を塗りこみやがる。
参考;NO.844 みんな5%なら公平で平等な負担じゃん?
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-845.html
ポチポチッと応援よろしく。
↓ ↓
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
福祉目的なんて嘘っぱち!財政再建目的なんて嘘っぱち!
消費税は、昔も今もこれからも「法人税減税目的税」

- 関連記事
-
- NO.1841 「・・・防衛費の事業仕分けはしないのか。」(琉球新報) (2010/09/10)
- NO.1834 財界要求 法人税5%下げ 最大2.5兆円の減収 減収分は消費税で賄え (2010/09/04)
- NO.1831 これはア管!大企業と大金持ちのために庶民が税金の負担を代わってやれという・・・! (2010/09/02)
- NO.1823 外圧を利用? (2010/07/17)
- NO.1818 震源地は強気だ。「武器輸出3原則」緩和の提言も (2010/07/15)
- NO.1804 「国際競争力」を考える 「企業が海外に逃げる」? (2010/07/10)
- NO.1795 ギリシャの二の舞にするのは誰か (2010/07/07)
- NO.1794 「公平」にむしりとる究極の不公平税制 (2010/07/07)
- NO.1792 「共産党勝って増税なし。サンキュー」をふたたび! (2010/07/06)
2010.07.07 | | Comments(0) | Trackback(7) | ・消費税・財源・税Ⅴ
