NO.1830 小沢一郎対管直人 民主党代表選に一言
二転三転、・・・転々とした密室での話し合いの結論は、「密室での談合は国民の理解を得ない」だったようだ。
民主党代表選は、小沢対管の一騎打ちになったようだ。
それにしてもテレビは騒ぎすぎ。
私は殆ど期待も感心もないのだが、「国民的行事」になるのなら一言言っておかねばならない。
結論的に言えば、どちらが代表・総理になっても、多少の手法は変わっても日本の政治の基本は変わらないだろうと言うこと。
記者会見の模様が報道されていた。ここではいちいち振り返らない。レベル低すぎ!これが総理を決める選挙の話か?管の「長い間予算委員会に(首相として)小沢さんが座っている場面が想像できない」なんかは、お笑いにもならない!
・・・ということで、
安倍、福田、麻生と、自民党政治は一年足らずで投げ出す事態が続き、「国民生活が一番」と、政権交代で取って代わった民主党・鳩山政権はわずか8ヶ月も持たなかった。耳障りのいい公約は掲げたものの、ことごとく迷走し後退し、国民の期待を裏切ったからだった。普天間基地問題でも、労働者派遣法改正でも、後期高齢者医療制度の問題でも、障害者自立支援法の問題でも・・・。
後を引き継いだ菅政権は、普天間問題では「辺野古移設」の「日米合意」の実行を米国に誓い、日本経団連の方針書にしたがって「消費税10%」を法人税減税とセットで打ち出す・・・。最早、民主党支持の人たちの中でも、真面目にものを見ようとする人たちは「管政権は自公政権とどこが違うのか」と声を上げている。
では小沢一郎ならどうか。
普天間問題では「日米合意を白紙に戻すと言うわけではないが、話し合いでアメリカも沖縄県民も納得できる結論を見つけられるはずだ」みたいなことを言い、総選挙で掲げた「国民生活が一番」を政治主導でやると言う。
まあ、あの時の国民の期待に立ち戻ると言えば聞こえはいいが、それはもう鳩山政権で実験済み、証明済みなのである。「国民生活が一番」と言うなら、「無駄を削る」「政治主導」を何回言ったところで、国民生活破壊の元凶の政治にメスを入れない限り、その実現は不可能であると言うのが、自公政権の投げ出しにつづく鳩山政権の投げ出しによって証明されているのである。
翻ればこの十数年来、財界主導のもとで「二大政党」の枠組み作りが推し進められ、この枠組みのなかでの「政権交代」がすすめられた。
旧民主党と自由党が合併した2003年の総選挙以降の6回の国政選挙の結果を見ると、自民党と民主党は、両者の議席数の変動はありつつも、比例得票率では合計して7割前後を占めるという状況が5回連続した。しかし、今回の参院選では、民主党、自民党がともに得票を大幅にへらし、合計の得票率は55%にまで一気に落ち込んだのである。これは「二大政党」そのものに国民の不信がつきつけられたということだ。参議院選挙の結果の特徴は「二大政党」はつくられたそのしょっぱなから崩れ始めているということを明らかにしたことにある。
二大政党の共通点は、その根本に「異常な対米従属」「大企業・財界の横暴な支配」に縛られた政治のゆがみがあるという点だろう。「二大政党」が共通の土俵としているこの「古い政治の枠組み」では、世界と日本の現実にもはや対応できなくなっているのである。そこで誰が政権の担い手になろうとも、米軍基地問題でも、経済危機や財政危機の打開でも、日本が直面している問題を解決することはできない。誰が首相になろうとも、短期間のうちに政権の投げ出さざるをえない。そのことをこの間の政治・・・自公政権の崩壊、「政権交代」後の政治が物語っているのだ。
鳩山政権の投げ出しに対して、管政権は、「米国への忠誠」と「財界への追随」という「旧い枠組み」に後戻りすることで、政権の「安定」をはかろうとした。しかし、そのことで国民の支持は大きく後退し参院選での敗北を招いたのではなかったか。
では、小沢一郎は政権交代の原点に返ることができるのか。
それは望むべくもないだろう。「異常な対米従属」「大企業・財界の横暴な支配」の二つの悪政にメスを入れることが出来なければ、日本の政治は変わるべくもないというのが結論である。
加えて、「政治とカネ」の問題について一言言うなら、企業・団体献金禁止は口先だけでやる気がないこともはっきりしてきた。自身の問題にも「検察が強制捜査したが問題なしだった。国会には強制捜査権などない」と言う口調で開き直っている。
・・・世論調査では、両者の支持には大きな開きがあるようだが、投票権は民主党内部にある。小沢の選挙も見ものではあるが、私は両陣営の票読みなどには関心などはない。
日本の政治を変えるには、二つの異常・・・「異常な対米従属」「大企業・財界の横暴な支配」を変える以外には道はないのだ。
ポチポチッと応援よろしく。
↓ ↓
「大脇道場」消費税増税反対キャンペーン中!
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-588.html
福祉目的なんて嘘っぱち!財政再建目的なんて嘘っぱち!
消費税は、昔も今もこれからも「法人税減税目的税」

- 関連記事
-
- NO.1840 企業の国際競争力のため?!菅首相が「法人税引き下げ、年内に結論を…」指示 (2010/09/09)
- NO.1839 消費税増税か一括交付金か・・・民主党代表選に見る財源論 (2010/09/09)
- NO.1838 管内閣の「新成長実現戦略会議」は、小泉の財界直結の「経済財政諮問会議」の二番煎じ? (2010/09/08)
- NO.1833 「日米合意は尊重しなきゃいけないが、沖縄のみなさんが反対している限り進まない」(小沢一郎) (2010/09/04)
- NO.1830 小沢一郎対管直人 民主党代表選に一言 (2010/09/01)
- NO.1817 「政策決定の主導権が内閣から国会に移る」(ジェラルド・カーティス) (2010/07/15)
- NO.1798 「政権交代」の効果はあったのか?& 「政権交代」は小泉「改革」に逆戻りする露払いだった。 (2010/07/08)
- NO.1685 アカン 管直人人気? (2010/06/11)
- NO.1684 『強い経済、強い財政、強い社会保障』 (2010/06/11)
テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済
2010.09.01 | | Comments(1) | Trackback(2) | ・民主党政権批判Ⅱ
