NO.1965 新成人祝う会と障害者「家族介護の実態調査」
今日は新らしく成人になった仲間を祝う会。
応援団ゆうゆうの方たちの主催です。
本人、テレてるようです(かわゆくない 笑)。
素直な感情表現が苦手です。育ちの中での対人関係の希薄さがあります。
陶友に来て2年目ですが、家族の帰りが遅く晩飯が深夜になり、朝きちんと出てくることが出来ません。特にこのごろは11時過ぎ出勤が多かったのですが、昨日カツを入れておきました。
「成人になるということは当たり前のことが出来るように努力する人にならねば、明日も遅刻してくるぐらいならお祝い会は意味が無いからな」と。
今朝は定刻少し過ぎに出てきました。
「おお。よし!やればできりゅじゃんか!」と抱きつくと嬉しそうに照れていました。父親を知らない彼は、「男」を求めているところがあります。私は細かいことは言わず、勤めてその役回りを演じています。
皆さんからお祝いの言葉や記念のプレゼントをもらい気持ちも新た?のようです。
母子家庭で、仕事の都合で丁寧に見てあげることができないことをお母さんは悩んでいます。
H君は帰宅すると母の帰りを待ち仮眠を取り、遅い晩飯の後、未明からまた寝ます。そして朝が遅くなり・・・。
母親と姉が出かけた後に、ゴロゴロと起きだすわけです。
「時々ヘルパー利用して夕食を作ってもらい、生活を改善することも必要か」とも考えているようです。
いずれにせよ、自分の力で生活を立て直すことは至難です。
朝、担当職員が電話で起こし声かけをして出勤を待つということが続いています。ま、遅刻はあるとしても、1時間かけて毎日自転車をこいで作業所に来るのですからそれはなかなかのものです。
今日の祝う会が励みになればと思います。
「今日は僕の成人を祝ってくれてありがとうございました。これからがんばります。」
「どんなことがんばるかみんなに聞いてもらわな!}と突っ込むと、
「仕事に遅れないようにがんばります!」とのことでした。
彼と家族の行く末のことも一緒に考えていかねばなりません。
まだ若いということは、幸いです。
当面は、障害年金の取得。一定の年金所得をもとに、どういう生活改善が可能か・・・?
NO.1963 もう、限界です。「これでまも何とかやってきた、仕方ない」という障害者家族の生活の姿に続いて、きょうされんの 「家族の介護状況と負担についての緊急調査の結果」(PDF)の要約版を(きょうされん コメンTOMO2010年12月20日)から転載しまておきます。
なぜ「家族の悲劇」は、繰り返されるのか
~「家族介護の実態調査」が浮き彫りにした事実~
■94歳の父が58歳の娘を介護
12月初旬、きょうされんが実施した「家族の介護状況と負担についての調査結果」を発表したところ、朝日新聞をはじめ、共同通信配信による地方新聞での報道など、マスコミの反応は早かった。それは、今回の調査が想像を絶する「異常な家族介護の現実」を、浮き彫りにしたためと思われる。
きょうされんに加盟する通所施設や事業所利用者の介護者を対象に調査したところ、4,123人の介護者から回答を得た(要介護者3,277人)。4,123人の介護者のうち、約9割が両親によって占められていた。しかも介護者全体の64%を母親が占め、その半数が60歳以上だった。最高齢介護者は、94歳の父親が58歳の娘(精神障害、静岡県)を介護し、93歳の母親が72歳の息子(知的・身体障害、東京都)を介護していた。これは「老老介護」を超える介護問題といえる。また入浴を介護している60歳以上の母親600人のうち、息子を介護している人は333人に及び、排泄介護をしている454人のうち、息子を介護している人は262人にも及んだ。高齢介護者の身体的負担は限界に達していると思われるが、成人男性の尊厳の保障という点でも大きな問題を抱えている。
こうした介護実態にありながら、居宅支援サービスの利用率は51%と約半数にとどまった。しかも介護者の年齢が70~80歳代以上で極端に利用率が下がってしまった。けれども介護者の84%は、介護の負担や不安を訴えており、とくに精神的な負担感を強く訴えている。
■繰り返される「家族の悲劇」の要因はどこに
2009年5月に大阪府高槻市で、知的障害の息子を両親が殺害してしまうという悲惨な事件が生じた。本年12月14日、大阪地裁は、父親(60歳)に懲役2年6ヵ月、母親(57歳)に懲役2年(執行猶予3年)の判決を下したが、この判決には、裁判長の「結果は重大だが、くむべき事情もある」という情状酌量が反映したと報道されている。
自立支援法の施行によって、障害のある人とその家族の無理心中事件は急増してしまった。しかしそれ以上に、高齢者家族はもっと多くの事件が生じている。しかも介護保険が施行された2000年から2009年の10年間で、400件もの悲惨な事件が生じ、介護保険施行以前の件数を大きく塗り替えてしまった。2010年に入ってからも事件は繰り返されている。インターネットで検索するだけでも、20件以上の悲惨な事件が全国各地で生じていた。
なぜ「家族の悲劇」は繰り返されるのか。しかもその悲劇は、障害や介護負担を抱える家族に集中している。障害や介護負担を抱えた家族には、幸せに暮らす権利がないのだろうか。
原因は明白である。民法に定められた「扶養義務制度」が強い縛りになっているのである。そしてその「扶養義務制度」を前提としてつくられた、貧弱な自立支援法や介護保険制度は、「まずは家族が介護すること」を大前提としている。「障害のある子や高齢の親を家族が支えるのが当たり前」という考え方が、自立支援法や介護保険制度の根幹になっているためである。
■介護保険の「見直し案」で再浮上した障害福祉との統合
2012年の介護保険制度の定時改定にむけて社会保障審議会・介護保険部会の「見直しに関する意見」が11月25日にまとめられた。この「意見」は、素案の段階から多くの批判や反発が噴出しているが、その内容は、高所得高齢者(年収320万円)の応益負担を1割から2割にする提案や、要介護2までの人を支援サービスの対象外とすること、65歳以上の人の介護保険料を1,000円値上げするなどである。
これらの問題も重大だが、今回の「意見」にはさらに注意すべき記述がある。それは介護保険と障害福祉の統合を頑(かたく)なに強調している点である。「意見」の(被保険者範囲)には、「現在、障害者施策については、内閣府の『障がい者制度改革推進本部』において、議論が行われているところであり、今後は、介護保険制度の骨格を維持した上で、被保険者年齢を引き下げることについて、十分な議論を行」うと、明記されている。これは明らかに、応益負担の廃止を約束させた自立支援法廃止と新法づくりをすすめる運動、そして制度改革推進会議等に対する牽制であることは間違いない。だからこそ介護保険の骨格、つまり要介護認定と応益負担の堅持を頑なに強調し、統合の方向を探ることを改めて提起したといえる。
さらに(被保険者範囲)の最後の2行の「現行の第2号被保険者に対する給付に関し、特定疾病による条件の緩和を検討」するという記述も見過ごせない。現在、脳血管疾患や関節リウマチなどの16の「特定疾病」の人は、40歳から介護保険が優先されている。しかし、例えば事故による障害や精神疾患、さらに生まれながらの疾患・疾病まで、「特定疾病」の対象にすると、ほとんどの障害のある人は、40歳になったら自動的に介護保険に移行することになってしまう。これは、統合というよりも、介護保険への障害福祉の吸収といわざるを得ない。
■「家族の悲劇」を繰り返さないために
12月12日に緊急に開かれた、「高齢社会をよくする女性の会」(樋口恵子理事長)主催の介護保険の見直しについてのシンポジウムの席上で、厚労省・老人健康局の課長は、負担増や介護サービスの削減について、「家計が苦しいときは、夕食を一品抜くことが必要になる」と発言した。こうした考え方が根底にある見直しでは、とうてい「家族の悲劇」の跡を絶つことはできないばかりか、むしろ増長してしまうだろう。
いまもっとも大切にしなければならない見直しの視点は、障害や高齢者の必要に応じた支援や介護を、公的制度として充実することである。つまり自立支援法を廃止し、必要に応じた支援を可能にする新法をつくり、それを土台に介護保険制度を根底から見直すことである。わたしたちの運動は、新法づくりにとどまらず、介護保険の根本改革にも影響を及ぼすものでなければならない。そうでなければ「家族の悲劇」の跡を絶つことはできない。(TOMOひろ)
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2011.02.05 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅣ
