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NO.2006 災害時における障害のある人の保護及び安全を確保するためのすべての必要な措置を(障害者権利条約)

 さる19日土曜日、工房陶友は、福岡市早良区西新で震災義援金の街頭募金に取り組みました一年生職員中心に、仲間・ボランティア合わせて約20名が参加。1時間ほどで37302円の募金が寄せられました。

 知的障害の仲間たちは数日前から話し合い、募金箱やプラカード作りに取り組み、たどたどしい文字ながら「しょうがいのあるなかまをたすけてください」「じしんでくすりがたりません」等と書いたプラカードを作りました。

 当日は、募金箱を持つ人、ハンドマイクを握り「なかまをたすけてください」と訴える人・・・。精一杯気持ちをこめて取り組みました。

 最近になってやっと、テレビで手話通訳がついたりテロップが流れるようになりましたが、これも、聴覚障害者ら関係者が度々要求し、やっと実現したものです。

 私たちは、手話を言語として認め、障害者が情報にアクセスする権利を保障するように求めてきました。こうした矛盾や問題は災害時などに特に顕著に現れるものです。

 あわせて、こういうときに集中的に現れる障害のある人の”生きる困難を”政府が支え、人間らしく生きる権利を保障するよう「全国署名」も取り組みました。


 障害者権利条約には以下の条項があります。

第11条 危険のある状況及び人道上の緊急事態
 締約国は、国際法、特に国際人道法及び国際人権法に基づく義務に従い、危険のある状況(武力紛争、人道上の緊急事態及び自然災害の発生を含む。)における障害のある人の保護及び安全を確保するためのすべての必要な措置をとる。

 この条項は、あの2004年のスマトラ沖地震を教訓に、その直後に開かれた障害者権利条約の第5回特別委員会で議論されたのだそうです。

 以下、奈良県でのフォーラムでの講演から紹介します。

障害者制度改革に向けて、声が出せない人たちのぶんまで声をあげ、手をつなぎあっていきましょう-「障害者制度改革を進める地域フォーラム・奈良」のあいさつ                            (2011年3月19日)

                       玉村公二彦(奈良教育大学)

 障害者制度改革を推進する地域フォーラム・奈良にお集まりのみなさん、フォーラムを閉会するにあたって、実行委員会を代表ししてひとことご挨拶をさせていただきます。

 今日のフォーラムは、350人の参加で、現在もとめられている障害者制度改革の課題について、障害者基本法の改定、そして障害者総合福祉法のとりまとめの審議を中心として、広く学び合いました。また、奈良の障害当事者や家族、関係者の方々からの発言を共有すると共に、障がい者制度改革推進会議にもとどける取り組みともなりました。

 また、このフォーラムはそれにとどまらず、東日本大地震、それに伴う津波や福島原子力発電所の破損、未曾有の事態という非常に困難な事態に直面して、開催されたものでもありました。個人的に思い起こすのは、2005年1月に行われた第5回障害者権利条約特別委員会のことです。

 2004年12月26日にインドネシア西部、スマトラ島北西沖のインド洋で発生したマグニチュード 9.3 の地震。そのほぼ1ヶ月後におこなわれたのが障害者権利条約の第5回特別委員会でした。

 特別委員会の第1日目に、自然災害、難民、紛争、外国からの侵略など様々な危機において障害のある人の生命の権利の保障などが議論されました。災害、戦争、侵略、それに類した危機的な状況という文言、自然災害・人工的災害などの文言を入れるとするなどの主張がなされた。タイ政府代表の全盲のブンタン氏(タイ盲人協会副会長)は、津波の被害のあったタイの状況を報告し、障害者が集中的な被害を受けるということを経験したとして、より強い文言として条約にいれることを主張しました。

 こうして議論された「障害者権利条約」は2006年12月に国連で採択されましたが、その第11条は、「危険な状況及び人道上の緊急事態」として条項化されています。

締約国は、国際法(国際人道法及び国際人権法を含む。)に基づく自国の義務に従い、危険な状況(武力紛争、人道上の緊急事態及び自然災害の発生をむ。)において障害者の保護及び安全を確保するためのすべての必要な措置をとる。

 災害によって生活の場が、障壁だらけになっており、身体的にも心理的にも認知的にも、その他多方面にわたって大きな障壁がつくられており、機能的障害のある人たちの社会との交流や社会参加における障害や困難を発生させ、それを増大させています。このような事態を乗り越えて、いま発言できない障害者の声も受けとめながら、条件があるものが声をあげ、障害者権利条約に示されたその他の権利の充実・実現を、障害当事者を中心におきつつ社会全体で広く手をつなぎあって実現していくことを求めていきましょう。

 障害者権利条約に基づいた障害者制度改革においては、これまで枠外とされ支援を受けることが困難だった難病や高次脳機能障害の人たち、LDやADHD、高機能自閉症やアスペルガー障害などの発達障害の人たちがはいったように、支援の必要な人たちすべてにもれなく、確実に、合理的配慮も含めて提供されるような総合的な支援施策となるように、みなさんとともに理解を深めてゆきたいと思います。いろいろな資料が今回のフォーラムでは出されています。是非参考にしていただき、今回のフォーラムが奈良において、そして、新しい障害者施策の推進の第一歩となるよう努力しあっていきましょう。

 ご参会のみなさん、障害種別や立場の違いを超えて、一人ひとりが何が出来るのか、そしてどのように連携しあっていくのか、考えあう貴重な機会となったと思います。このフォーラムを支えていただいた障害者団体、関係者、自治体のみなさまに感謝申し上げてご挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。



 ★合わせてこちらも参照ください。
NO.1996 大震災を目の当たりにし、障害者基本法の抜本改正を改めて求める。
         http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-2061.html



 ★きょうされんの情報ページです。

●東北関東大震災 作業所・施設の情報のページ

作業所・施設の復旧・復興にご支援ください
【東北関東大震災】
(2011.3.11 14:46 国内観測史上最大のM9.0)

3月11日(金)、きょうされんは、西村直理事長を本部長とする「東日本大震災きょうされん被災対策本部」を設置しました。
そこで、被災地の作業所・施設・事業所、障害のある人びとやその家族への支援金を呼びかけます。
皆さまのご支援・ご協力をよろしくお願いします。

■郵便振替 口座名義  きょうされん自然災害支援基金口 
口座番号  00100-7-86225


 
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