NO.21 歴史を学び、平和を誓う。・・・終戦62周年の夏
‘戦争が終わって 僕らは生まれた 戦争を知らずに 僕らは育った・・・‘
青春のころに歌ったフォークソング。
今日は、戦後62周年の終戦記念日。盧溝橋事件に端を発した日中全面戦争から、70年。
いったいあの戦争はなんだったのか・・・。
日本の教育は、現代史を教えない。それは、大学入試に出ないからだ、と思っていたが、そんな薄っぺらな理由だけではなく、国家の政策的意図があると思えるようになった。
いま、日本の政治、外交にとって、あの戦争をどう見るのか、歴史認識が鋭く問われている。
先の参議院選挙では、これが、正面から問われた。
安倍首相は、「戦後レジームからの脱却」を叫び、憲法改定をマニュフェストに謳った。
戦後レジームとは、主権在民、恒久平和主義、基本的人権など憲法で明記された、国の政治の基本体制である。
これをどう観るかは、まさにあの戦争をどう見るかに直結した課題である。
安倍首相は、あの戦争を「アジア解放の正義の戦争」「自存自衛」の戦争だったと主張し、歴史をゆがめる「靖国派」の中心メンバー。
彼らの狙いは、首相が公言してはばからないように、「海外でアメリカと肩を並べて戦争ができる」体制作り。そのためには、9条改悪だけでなく、国民の戦争協力体制をつくり、人権も民主主義も押さえ込み、男女の共生も認めず・・・そんな国家の体制を作ることです。それが「戦後レジームからの脱却」・・・つまり、戦前の暗黒政治体制への回帰であり、行き着くところは、軍国主義日本の復活です。
あの戦争は、世界再分割の野望をむき出しにした、天皇制政府と軍部による領土拡張と他国支配を目的にした、侵略戦争であり、そのやり方も、南京大虐殺や、「三光作戦」に見られる、戦時国際法も無視した残虐極まりないものであった。さらに、「創氏改名」、強制連行など、アジア解放などとはどこを見ても言えないものであった。
7月30日、米下院本会議が全会一致で、「慰安婦問題」で、日本政府の公式な謝罪を求める決議をしたことは、首相や政府の歴史認識が、国際的には通用しないことの証明だろう。
毎年、この頃には、メディア等で特集が組まれ、戦争体験の証言などが掘り起こされている。
戦争を知らない世代も、積極的に想像力を働かせ、戦争についてを学ばなければならない。知った者は、伝えなければならないし、知らないものは知る努力をしなければならない。
誰かが言っていた。
恋愛は体験して学ぶものだが、戦争は、体験なしで学ばなければ・・・という風なことを。
最近思うのだが、より若い、戦争を知らない世代には、「あの戦前の暗黒政治・・・」というだけでは、伝わらないのでは、と。
(ここでは、そう書いただけだが・・)
それさえも、教えられていないように見受けられる。
戦前の現実、その一つ一つのリアルな事例を、わかりやすく知らせていく努力が必要じゃないだろうか?
国民が、まともに歴史から学んでもらったら、困る事情が、国家の側にある。だから、現代史は教えてこなかった。入試に出題しないという姑息なやり方で。
ところが、これでは消極的過ぎる。そこで、「靖国派」は、自分たちに都合のいい歴史教科書を作り、無垢な少年たちの頭脳を、洗脳しようと言うたくらみだ。
今朝のラジオで、山田洋次が言っていた。
歴史をしっかり学ぼうと。あの戦争の歴史を学べば、どうして憲法を変えようという話が出てくるのか・・・と。
つまり、歴史を学ぶということは、現在を見抜き、未来を描く力を身につけるということではないだろうか?
ちょっと、まとまりなくなったが・・・。
この日を、戦争を許さず、世界中に平和を求めて闘う決意の日としよう。
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2007.08.16 | | Comments(2) | Trackback(1) | ・9条・平和Ⅰ
