NO.209 いよいよ落成 。いや、「料亭」ではありませんよ。・・・ 陶友の歩みと出会い(23)
欅のシンボルツリーのある駐車場から、木造瓦葺、漆喰の白壁のすっきりと落ち着いたたたずまいが望めます。明かり窓越しに天井の梁が見えます。格子窓が表情を優しく引き締めます。
歴史(23)分場時代へ。
また、陶友の歩みについて書いていきます。これまでの分はこちらです。→「陶友の歩みと出会い」
1月28日の上棟式以来、工事も資金つくりも順調に運びました。
そして、1995年3月末には完成引渡しが行われ、引越し作業を経て、
4月1日、「ひかり作業所 分場 工房 陶友」として、新たなスタートを切ることが出来たのです。
総額2720万円に上る事業でした。
わずか1年足らずで資金つくりも達成することが出来ました。
Tシャツ販売やバザー、コンサートなどでの収益が500万円、社会福祉協議会からの借金が500万、一般からの募金は名簿化されただけで1700件以上でなんと、1720万円!
「お金がないという人と契約したのは初めてだ」という佐藤さんにも悠工房さんにも、
約束通り期日までに支払いを完了することが出来ました。
・・・ほっとしました。
当時の陶友通信は、新しい作業所を次のように紹介しています。
スロープを上がって、広い寄付きから玄関の引き戸を開けると、そこは作品展示室と食堂、奥には厨房。
右手には囲炉裏を囲む談話室と作品展示コーナー。
三和土(タタキ)の土間を右奥に進むと作業室とまたその奥には窯をすえた焼成室。
作業室の表は、広いひさしの下にバンコを置いたピロティー。
食堂から裸階段を上がると、2階は職員事務室、更衣室等のスペース。勿論トイレは1回にも2回にも男女別々にあります。
天井、壁がなく、空間は吹き抜けて自由につながりあっています。
たくさんの窓がすがすがしい風を呼び込み、天窓からは障子を通してやわらかな光が降り注ぐ・・・そして木の香りが一杯。
みなさん、「料亭みたい。」と言います。
日本中探しても、こんな「障害者施設」はないでしょう。
仲間たちの願い、職員の想い、多くの人たちの共感と支えが、一つの形になりました。
「本物」の形です。
お陰様で仏は作りました。さて次は、魂を入れる仕事です。
中身つくりの仕事は、これはまた大変なエネルギーを必要とするものでした。
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2007.12.17 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・陶友の歩みと出会いⅠ
