NO.222 縦割り行政の犠牲・・・信君のこと(1)・・・陶友の歩みと出会い(27)
歴史(27)
ここで、信君(仮名)のことに触れておかなければなりません。
彼は無認可の2年目の途中から仲間になりました。
精神障害の30歳代の青年です。知的障害はありません。
細かな診断名については不明でしたが、比較的軽い統合失調症とうつのようでした。
服薬しながら、コントロールに努めていました。
就職に失敗して、家にいましたが、「陶芸を習いたい」と、陶友に来ました。
絵も好きだといっていました。
おとなしく控えめでしたが、仲間たちとも仲良くやってくれました。
当時、認可施設に移行するということは、「知的障害」がないと、利用できなくなるということでした。
縦割り行政の犠牲です。
(現在の自立支援法では、障害種別は問われませんが、当時は、種別の施設でしたから。だからと言って自立支援法が良いという事ではありません。同法については、応益負担が本質的な問題です。私の基本的な考えはこちらを参照下さい。→過去ログ「応益負担は許さない!(1)(2)」)
ほんとに黙々と一人で作るのが好きな青年でした。
認可になると「僕はやめなければならないのか?」彼は悩みました。
そのまま打ち明けて相談してくればよかったのですが、一人で抱え込んでしまっていました。
調子が悪く暗い日が続き、やっとそのことに気がつきました。
どうしたらいいのか?
制度的には、利用は出来ないのです。
制度が無いからと、切る事は出来ません。
必要と求められ、一緒にやってきたのです。
そこで私は、「ボランティアで手伝いに来る」という形にして、これまで通りに陶友に来られるように提案し、了解を貰い、来られるようにしました。
新築開所の最初の頃は、それで、特に問題もなく過ぎました。
しかし、だんだん作業所が落ち着くに従って、また彼の調子が悪くなって来ました。
お母さんに聞いても、どうも原因がよく解りません。思い当たらないというのです。
思い切って正面突破、直接聞き出すことにしました。
聞いてみれば、成る程です。又次には次の課題があるものです。(つづく)

今年最後の窯詰め完了。雨のため、バイクで帰るのは・・・と思いつつ、陶友通信版下つくり。年内には届けられる、安堵。が、バスもなくなり、諦めて今日は泊まり。明日は本焼きしながら蕎麦うち忘年会。40人は来るかな?飲み過ぎないように固く決意!
冬の雨には珍しくしとしと しとしと降ってます。・・・ ポチッと応援して下さい。
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2007.12.22 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・陶友の歩みと出会いⅠ
