NO.2136 「狂気で成し遂げられた事業は必ず荒廃と犠牲をともなう」 大江健三郎 9.19さようなら原発集会
ノーベル文学賞・大江健三郎さんは、こうやって原稿に手を入れ色を付けて発言を準備したんですね。
日本の脱原発が完成したらこの原稿は高くつくだろうな…などと下種なことは言わないこと!(笑)
9.19「さようなら原発集会」での大江さんの発言をまとめてみました。記録しておく価値があるでしょう。
二人の言葉を紹介しながら発言を組み立てています。
先ずは大江さんの師の言葉。
「狂気無くしては偉大な事業は成し遂げられないという人々がいます。それは嘘です。
狂気で成し遂げられた事業は必ず荒廃と犠牲をともないます。
真に偉大な事業は、狂気にとらえられやすい人間であることを人一倍自覚した人間的な人間によって、誠実に地道になされるものです。」
それは、次のように読み直されるでしょう、と。
「原発の電気エネルギーなしには偉大な事業は成し遂げられないという人々がいます。それは嘘です。原子力によるエネルギーは必ず荒廃と犠牲をともないます。」
次に、イタリアの原発再開を問う国民投票の結果、9割が反対したことに対する自民党幹部(石原伸晃幹事長)の「あれだけ大きな事故があったので集団ヒステリー状態になるのは心情的にわかる」という「集団ヒステリー」発言に対して。
「いったん停止は、25年前のチェルノブイリの事故がきっかけだ。それから長い時間をかけて考え、再開するかどうかという国民投票になった。その時にフクシマが起こった。」と反論。単純なようで緻密ですね。
「反原発というのは簡単だが、生活をどうするかということに立ち返った時、国民の9割が反対だから(やめよう)という簡単な問題ではない。」という石原発言には、
「原発問題が簡単な問題であるはずはない。福島の放射能汚染の広大な土地をどのように剥ぎ取るか、どう始末するか。すでに内部被ばくしている大きな数の子供たちの健康をどう管理するか。
今まさにはっきりしていることは、イタリアでは、人間の命が原発によって脅かされることはないということであり、日本人は、これからさらに原発の事故を恐れなければならないということだ。」と。
そして、発言は次のように結ばれました。
「私たちはそれに対抗するということを、想像力を持たない政党の幹部、経団連の実力者に思い知らせる必要があります。そのためには民主主義の集会、デモしかありません。しっかりやりましょう。」
ところで、「集団ヒステリー」コメントを聞いたイタリア人の女性(映画関係者)が大江さんに次のように言ったそうです。
「日本の男たちこそ、生産性と経済力をなによりも優先する‘集団ヒステリー’になっているんじゃないですか。私は日本人の男について言っているのです。女性はどこの国であれ、なによりも命を大切にしています。日本が経済大国の地位を失い、長い貧国に陥ったとき、その困難を克服するのは日本の女性たちだと、私は日本映画から教えられました。」
いかがでしょうか?
石原の発言は「女のヒステリー」と女性を侮蔑する言葉に違いありません・・・。
この女性の言葉については、二つ書きたいことがありますが…、次回にでも。
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テーマ:「原発」は本当に必要なのか - ジャンル:政治・経済
2011.09.22 | | Comments(0) | Trackback(2) | ・さよなら原発!
