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NO.2245 日本障害フォーラム(JDF)が見解と障害者総合福祉法(仮称)の制定に関する緊急の質問と重点要望を発表

 こちらも取り急ぎ転載してお知らせ。
 
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2012年2月29日

障害者総合支援法案(2月29日民主党政策調査会厚生労働部門会議案)への
日本障害者協議会の見解


日本障害者協議会(JD)
代表 勝又 和夫

 この案は、2月7日に示され2月8日の第19回総合福祉部会で厳しく批判された「厚生労働省案」を一部修正したものである。その一部修正の主要な特徴は、名称を「障害者総合支援法」へと変更し、重度訪問介護の対象の拡大を行う方向を示し、障害福祉計画とそのための基本指針の制度を補強し、附則による検討項目に移動支援やコミュニケーション支援の在り方などの項目を追加したこと、等である。

 このような修正を経てもなお、「障害者総合支援法」案は、国と自立支援法違憲訴訟団が交わした「基本合意」や総合福祉部会が提言した「骨格提言」とは大きな落差があり、名称を変えたものの実質は障害者自立支援法の一部改正である。
 例えば、法案では障害者の範囲を広げて谷間をなくすとするが、多数の難病のなかから一定の範囲を特定し、依然として谷間が残ることを前提としており、中・軽度の聴覚障害や知的障害などで障害者手帳のない人々のことは考慮もされていない。医学モデルを脱却し、障害にともなう支援ニーズのある人はすべて対象とするという「骨格提言」の方向とは依然として大きく異なっている。

 また「骨格提言」は、障害程度区分を中心とした機械的・制限的な支給決定の仕組みから、障害者本人の希望の表明をプロセスの中に位置づけ、個別ニーズを評価して支給決定する仕組みを提言しているが、法案では「障害程度区分の認定を含めた支給決定の在り方」を検討するとしかしていない。改革の方向性を全く示すことなく「検討する」とされるのみでは骨格提言の尊重とはとてもいえない。
 他のすべての「検討事項」も同様に「改革の方向性」が示されていない。これでは変わるのかどうか分からない。

「骨格提言」はまた、地域格差の解決を求め、とくに移動、コミュニケーション、相談などの重要な支援が地域生活支援事業の枠で裁量的経費となっている点を改め、国が2分の1、都道府県が4分の1負担する負担金とすることによって市町村が安心して支援できるようにすることを求めている。しかし法案は地方分権を理由にこれを無視し、逆に幾つかの事業を地域生活支援事業に追加する。

本協議会は、政府与党がさらに「基本合意」「骨格提言」を尊重した法案作りに努力をするとともに、法案上程後は与野党が政治の見識を発揮して、障害者権利条約の批准に足る、障害者が尊厳のある市民として地域で暮らし、社会参加をすることができるための法律として成立させるよう強く求めるものである。
同時に本協議会は、全国の障害者・家族・事業者・自治体や市民に皆さんとともに、障害者が自ら選んだ場所で平等に暮らす権利の実現に向けて、引き続き最後まで奮闘する決意である。




2012年2月27日
民主党
 代表 野田 佳彦 様
厚生労働部門会議 座長 長妻 昭 様

日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一

障害者総合福祉法(仮称)の制定に関する緊急の質問と重点要望

 平素より、障害関連政策の増進に尽力いただいていることに対して、心より感謝申し上げます。
 さて日本障害フォーラム(以下、JDF)は、大詰めを迎えている障害者総合福祉法(仮称)に強い関心を抱き、まさに固唾を飲む思いで検討の行方を見守っているところです。
 JDFは、骨格提言の実現を求める立場で、「障害者総合福祉法制定に向けて」など、数回にわたって要望書や提言の提出を行なってきました。しかしながら、厚労省ならびに民主党障害者WTでのこれまでの検討動向をみる限りでは、これらの要望書や提言がどの程度反映されているのかが甚だ疑問であり、憂慮の念を深めているところです。
 後掲する緊急要望事項に先立って、特に次の諸点について質問させていただきます。

1.障害者権利条約との整合性について
 近々の条約批准を考慮した場合に、新法と条約水準との整合性が問われることは明白です。条約の全条項との関係を問いただしたいところですが、特に①第1条・目的(障害者の定義・対象の範囲など)、②第4条・一般的原則(特に本条第3項、新法に関わる検討事項等における障害当事者参加の審議システムの確立)、③第19条・自立した生活及び地域社会への包容(特にa項、b項について)、の諸点について、条約水準をクリアしているでしょうか。

2.基本合意文書との整合性について
 障害分野の混乱を防ぐ観点からも、いわゆる基本合意文書との整合性が肝要と考えます。新法(現段階では案)はこれに抵触しないものになっているでしょうか。

 以下、骨格提言の遵守という観点から、またこれまでの要望内容と一部重複しますが、改めてこの時点で与党・民主党の政策審議に反映していただきたく、下記の諸点について緊急に要望します。


1. 障害の範囲
昨年改正された障害者基本法第二条第一項に規定する「障害者(断続的、周期的なものを含む)」として、新たな谷間を生むことのない、社会モデルに基づく包括的規定として下さい。また、今後、関係法の改正・政令等の検討においても、上記の改正・障害者基本法の規定を踏まえ、新たな谷間を生むことがないようにしてください。

2.支給決定のしくみ
2月8日に示された厚生労働省案に比べ、支給決定全体への見直しを検討事項で明記していることは評価します。現行の制度の持つ問題点を解決し、支援ニーズを的確に汲みとることのできる制度を目指す旨を明記してください。

3.支援体系
(1)パーソナルアシスタンス制度の導入に向けて
 見守り介助なども含む長時間介助サービスである重度訪問介護が肢体障害者のみに限定されています。骨格提言では、障害者の地域生活を支えるための必須の福祉サービス制度としてパーソナルアシスタンス制度の導入と、その段階的実現のために重度訪問介護の対象者の拡大を提言しています。第一段階として重度訪問介護を必要とするすべての障害者が使えるよう法制化してください。
なお改正障害者基本法第23条では、相談支援業務における意思決定支援への配慮が明記されましたが、それを十分に、かつ日常生活等でも担保するには、意思決定支援のシステムづくりが不可欠です。その開発を進めてください。

(2)コミュニケーション支援
 昨年8月に改正された障害者基本法では、コミュニケーションについて第3条で手話が言語として明記されるなど、我が国の法体系における理念が大きく前進しました。そうした前進をきちんと現実の生活で実感できるようにすべきです。コミュニケーション支援については、参政権など国民が享受している権利行使のため基礎となるというものであるという視点から、全国共通の仕組み(義務的経費)としてください。

(3)通訳・介助支援
 盲ろう者向け通訳介助員派遣事業は地域生活支援事業のために、支給量の絶対量が少なく、地域格差が極めて大きい現状にあります。地域間格差を解消し、どの地域においても必要な支援を得られるように、盲ろう者の希少性・ニーズの多様性から都道府県単位での実施は維持した上で、全国共通の仕組み(義務的経費)としてください。

(4)移動支援の個別給付
 今回の法律においては、社会モデルの理念規定を設けるとされています。「他の者(障害のない市民)と平等」な社会参加を実現するため、障害者の基本的権利に関わる移動支援についても、全国共通の仕組み(義務的経費)としてください。

(5)相談支援の義務的経費化
 障害者福祉の基礎である相談支援の地域格差が深刻です。1か所あたりの基礎的必要経費と個別件数に応じて支払われるサービス利用計画費とを組み合わせて運営費とし、どちらも義務的経費としてください。

4.地域移行・地域資源整備の法定化
社会的入院、入所解消のための地域移行促進を法に明記するとともに、障害者が地域生活を営む上で必要な社会資源を計画的に整備するための「地域基盤整備10カ年戦略」を法定化し策定してください。
 なお、先般パイロット研究として行われた、障害者入所施設および精神科病院の入所者・入院者に対する実態調査は、予算を組み全国調査を行ってください。

5.利用者負担
収入認定にあたっては、家族依存からの脱却という観点と合わせて、本人のみの収入としてください。また、利用者負担で、高額な収入のある等利用者負担の発生する場合は、現行の負担水準を上回らないようにしてください。障害福祉サービス、補装具、自立支援医療(地域生活支援事業)、介護保険を合算し、過大な負担とならないようにしてください。また、利用者負担はサービス利用を抑制する効果を生まない範囲にすべきことを規定してください。
なお、コミュニケーション支援については、その支援の性格から無償としてください。
また、施設入所支援における応能負担制度の導入に際し、特定日常生活費以外は、本人負担から除外してください。

6.権利擁護の法定化
 相談支援、申請、支給決定、利用を含むすべての段階において、相談支援とは別に、障害者本人への権利擁護制度を法定化してください。

7.報酬
支払い方式については、日払いと月払い、それぞれのメリットを活かして、施設系については、利用者個別給付報酬=事業費は日払い、事業運営報酬=事務費・人件費は月払いと、日払いと月払いを組み合わせた形にしてください。(在宅系については、時間割を維持)
また、安定した支援を確保していくために、常勤換算方式の廃止をお願いします。

8.長時間介助等の地域生活支援のための財源措置
障がい者WT意見書における「訪問系サービスに関する国庫負担基準については、国と地方公共団体の役割分担も考慮しつつ、引き続き、検討すべきこと」との規定を踏まえて、国庫負担基準超過の有無に関係なく、長時間介助等について市町村の財政負担を軽減する措置の検討を早急に行ってください。

9.今後の検討における障害当事者参画の保障
検討事項二で「政府は、一の検討を加えようとするときは、障害者及びその家族その他の関係者の意見を聞くものとすること」とされています。権利条約の批准に向けた改正、ということ、社会モデルへの転換、ということであれば、少なくともこの間の障害者制度改革の議論を踏まえた形で検討することができる協議体が必要です。制度改革の趣旨にふさわしい検討の場を設置してください。
 
10.工程表の設定等
工程表の設定が不可欠と考えますが、それに際しては具体的な目標や確実な方向性を明示してください。また、最終的な制度体系の全体像がどのようになるか、明示してください。
なお、新法の名称については、仮称を含めて、くれぐれも障害者政策の後退をイメージさせることのないよう特段の注意を払ってください。

以上、質問事項については速やかに書面にてご回答いただき、また要望事項については政策審議に反映いただきますよう、重ねてお願い申し上げます。


日本障害フォーラム(JDF)
日本身体障害者団体連合会
日本盲人会連合
全日本ろうあ連盟
日本障害者協議会
DPI日本会議
全日本手をつなぐ育成会
全国脊髄損傷者連合会
全国精神保健福祉会連合会
全国社会福祉協議会
日本障害者リハビリテーション協会
全国「精神病」者集団
全国盲ろう者協会
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会

JDF事務局
 東京都新宿区戸山1-22-1
 TEL: 03-5292-7628 FAX: 03-5273-1523 E-mail: jdf_info@dinf.ne.jp




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2012.03.01 | | Comments(1) | Trackback(3) | ・障害者総合福祉法制定へ

コメント

総合福祉法成立を望む。

昨日就労支援会社でトライアル雇用の話を聞いた。話をする女性支援者は「自立支援法はまだどうなるかわからない。行政サービスは各自によって異なる。」という。現場も自立阻害法がどうなるのか気にしている。私は総合福祉法にして一律のきめの細かい行政福祉サービスが必要だ。悪法を辞めて厚労省も往生際よくして、総合福祉法にするべきだ。就労支援なんて各自ペースが違うのに一律2年で区切る悪法はやめてほしい。各自に会う緩い就労支援サービスをするようにするべきだ。就労支援を受ける当事者として私はそう思う。

2012-03-01 木 19:48:35 | URL | ぶじこれきにん #U9m.xr6A [ 編集]

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