NO.2272 ピアス記念日
昨日は、早退して四女とドライブデート。
(*四女は軽度の知的障害があり、高等支援学校を卒業しスーパーのバックヤードで働き始めて2年目です)
背振山頂に登り(車で)、道の駅・吉野ヶ里から三瀬経由で・・・、久々の外食は回る寿司で〆。
昨日の脊振山は、息が白くなるほど寒かった!
実は昨日のデート、四女からのリクエストでした。
ピアスをしたので、お父さんにきちんと報告したいとのこと。
「お姉ちゃんたちがしてから、ずっとしたかった。お姉ちゃんたちやお母さんにも相談して自分で決めた。お姉ちゃんたちは二十歳になってからした。二十歳になる前は親にもらった体で自分の体じゃないから・・と。私はまだ二十歳にはなってないけどもうすぐ二十歳。自分で働いたお金で自分で責任をもってしたいと思った。する前にお父さんに言うと、なんと言われるか分らなかったから・・・。でも、ちゃんと責任を持つから・・・」だそうだ。
次女に皮膚科に連れて行ってもらいその時の様子を克明に報告する。
「・・・涙が、出そうになった!」と。
夜勤前で、いつもなら寝ていた筈の次女は、その時の様子をこう書いている。
「ピアス開けて~」という四女の頼みは正直、複雑でした。
市販のキットで開けるつもりだったけど、皮膚科に連れて行きました。
名前を呼ばれるまで1時間…。
診察室に入って20分。
あえて一人で診察室に行かせたけれど待ち時間はドキドキ。
皮膚科を出て笑顔で一言。
「なんか自分じゃないみたい♪」
・・・ 妹の成長が嬉しかった。
・・・「そうね。よく考えて決めたことだから、・・いいよ。自分のことに責任を持って、清潔にして、あまりケバクないように、誰が見てもかわいいなと思うようなおしゃれをしたら・・・」
親父の了解を得てほっとしたのか、その後のドライブは、しゃべるわ、歌うわ!
ルンルンのデートでした。
女の子である。
私は化粧やそんなことにウツツを抜かす女は嫌いだ、中身が問題だろう!というタイプ。
・・・でも、色々あって学んだ。
化粧は人類の始まりとともにあり人間にとって必要なものだ。たとえば古代の司祭の時は必ず化粧をした。アザは能力障害には何ら影響ないが、視線という社会的な障害になる。それを化粧することで克服する化粧が医療現場で行われている。
化粧が商業主義に従属させられていることが問題で、一概に否定すべきものではない、それをどう生活の中に取り込むかということを教えるべきだ・・、と考えるようになった。
・・・そんなわけで今は寛大である。
何より、姉や母親に色々相談し考えた挙句、自分で決めて父親にもきちんと報告したいというその姿勢が、知的障害を持ちながら働き始め、一人の人間として誇りを培い、成長しつつある娘の姿であり、それをきちんと認めてあげたいと思った。
ちょっと背伸びしながら彼女なりに大人になっていくのである。
胸のうちがふわり膨らんだ気分で、心地いいんだと思う。
彼女にはピアスはその象徴なのだ。
昨晩は、おっかあは飲み会。
私の離れに来て、大好きな「ゲド戦記」を朗読してくれたり、ずっと一緒だった。
お風呂に入り、お医者さんが言ったように消毒をして・・・(初めての消毒が不安で看てくれという・・・)、
「お母さん、何時に帰ってくるかな?」
「明日は休みだから盛り上がって遅くなるんじゃない?寝るときは父さんがいるから、心配せんでいいよ」
・・・なんて言いながら、深夜まで母親の帰りを待っていた。
一昨日の交換ノートにこう書いていました。
「わたし、おとなになったきがするよ。だってむかしは自分でようふくも決められなかったけど、いまは自分で決めてかえるよ。ユニクロとかしまむらだけど・・・、ブランドもきめたいなあ」と。
自己決定できることを、こういう風にとらえているんだな。
自分の力だけで生きていける人間なんていません。そもそも人間はつながりの力で生きる存在なのです。そう、類的存在。
やさしく温かく見守られることで、人を信頼し自分の弱さも含めて丸ごとの自分を素直に出すことができ、人の力を借りる力が育つと思います。
私はそういう風に生きてきたつもりだし、そういう生き方=生きる力を娘に伝えたいと思います。
親ばかですが、今後ともよろしくお願いします。
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2012.05.12 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・家族・娘たち(今・回想)Ⅱ
