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NO.235 今頃どうしているだろう。・・・信くんのこと(4)・・・ 陶友の歩みと出会い(30)。

大晦日です。この冬1番の寒波です。
裏山の背振山が、薄く雪をかぶっています。



人を探しています。こちらをどうぞ→岩田和輝君捜索願
横浜市の障害を持った12歳の少年です。早く見つかりますように。



信君のことについては、今年のうちにまとめておきたい。
       これまでのことはこちら過去ログを参照。
信君は、私の助手として陶芸教室のお世話をしたり、仲間達のお兄さん的役割を果たしたり、自分のろくろの修行をしたりと、それまでとは違う立場で参加する日々を送っていた。

ところが、お父さんの退職を機に又新しい選択が求められた。
父親は退職して、郷里の雲仙に戻り農業をするという。
そこで、信君も一緒に行き、農業を手伝う傍ら、陶芸を続けることになった。
本人もさんざん悩み、親御さんも私たちも悩みながら話し合いを重ねた。

今の形でゆっくりと次の一歩を探ろうという私の思い。
親御さんや本人の不安・・・。

どうしようもなく先の一歩が見えないときも、踏み出さなければならない時がある。
生身で生きていくと言うことはそう言うことである。
98年の3月を限りに、彼は陶友をやめて父親とともに雲仙に引っ越した。

その年の10月、仲間の旅行は「雲仙島原方面」に決まった。
仲間達が決めたのだが、職員のかなり意識的な「誘導」もあった。

信君に会いに行こう、である。
優しい彼は、仲間達にも慕われていた。
たまたま、もう一人無認可時代の仲間N君も、島原に転居していたので、2人の友への再会の旅と言うことになった。

後ろに普賢岳、眼下に不知火海、山の中腹ののどかなところであった。
日焼けした彼は、いくらかたくましく成ったように見えた。
古い家で、みんなでお茶をいただき、あの何とか豆腐(名前を思い出せない、つるんとして美味しいあの豆腐、なんだったっけ?)をいただき、休憩を取った。
敷地の奥には、小さな窯が据え付けられていて、ろくろがあった。
細々とながら、ろくろをひきながら暮らしている様子が、切なかった。

陶芸が好きでも、唯ろくろをひけば満足できる物ではない。
そういう自分をどう社会と結びつけていくことが出来るか。
陶芸教室もしているが、田舎なので・・・」と彼なりに頑張ってはいる。
しかし、彼の技量と田舎という条件は、その先をなかなか見せてはくれないだろう。
そう思うと 切なかった。

彼は、気遣ってくれたのだろう、案内をかねて、1日付き合ってくれた。
手元に写真がある。
雲仙の温泉の湯煙をバックにした、その時の集合写真。
信君はぽつんと後ろにいる。仲間の顔ではない。
寂しそうに、不安そうに、静かに立っている。
空気が違う写真を後で合成したかのようだ。

その後は、陶友時代に、彼の十八番で売れ筋だった作品を、こちらから発注し少しでもお金に換えてあげれるようにしたりしながら、細々としたつきあいが続いた。
時々、あの美味しい何とか豆腐や、特産のジャガイモを送ってもらったこともあった。

去る者日々に疎し、である。
殆ど音信もなくなった。

先日、数年ぶりに、発注の電話を入れた。
お母さんが「今はもう、陶芸はしてません。」という。
?・?
「愛知に行って季節工で働いている」という。
自動車関連の日雇い労働をしているそうだ。
社員を派遣に切り替え、下請け孫請けを支配することで、世界のトップに踊りでたあの自動車会社の関連だ。

仕事があるとはいえ、明日をも見えない「ワーキングプア」として、彼は働き、生きている。

世の中という物はなんと過酷なのだろう。

信君の日々に、笑顔はあるのだろうか?
明日という、希望はあるのだろうか?
友達はいるのだろうか?

明日がなければ、人間らしく生きることができない。」
「ひとりぽっちでは、人間らしく生きることができない。」

人間発達研究所の田中昌人はこのように述べている。
       関心のある方はこちら→過去ログ「人間らしさについて考える」をお参照。
先日の陶友祭には、お母さんがわざわざ、挨拶に来てくれた。一升瓶を下げて。
信君は、この年の瀬をどこで、どんな思いで迎えているのだろうか。
寒さが身にしみる。


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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア

2007.12.31 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・陶友の歩みと出会いⅠ

コメント

改めて陶友などの作業所の持つ役割を再認識しました。
陶友の仲間が毎日陶友にきて働いていることが当たり前に感じていましたが、陶友がなければ行くあてがなく、明日が見えない状態になる可能性があることを再確認出来ました。
なので自分たち支援員が陶友をより仲間にとって安心して働ける場にすることが求められると思いました。

2011-04-19 火 01:03:57 | URL | じきょう #- [ 編集]

じきょう さんへ。

コメントありがとうございます。
人間が生きるということは重い事実です。
その人一人ひとりの人生に寄り添い支える福祉の仕事は、これまた途方もなく尊く重い仕事です。
その社会的使命と責任を全うすべく、自らを鍛えなくてはなりません。

2011-04-19 火 08:22:43 | URL | 友さん #- [ 編集]

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