NO.238 「世界に一つだけの花」に、思う。
今年の正月は、一人で迎える事になった。
やはり家族・親戚が集まらないと、正月気分にならない。
母親がいつも「みんなが集まって、正月は来る」と言っていたが、なるほどだ。
横浜の迷子の少年の捜索情報のホームページが変わりました。
今後はこちらをどうぞ。岩田和輝君のホームページ
無事に早く見つかることをお祈りします。
大晦日、最後にちょっと紅白歌合戦を覗いた。
今年のエンディングは「世界に一つだけの花」だった。
もう4,5年前、スマップがこの歌でトリを務めたことがあった。
国民的支持がある歌だと言っていいだろう。
私は当時、ある大学の人権講座に講師として呼ばれ、障害者と作業所のことについて話した。
その最後に、この歌がヒットし、世代を超えて支持を得ていることについて話したことがある。
生産が発展すれば、多様な価値が生み出され、人々の価値観も多様化するのは、社会の発展の自然な成り行きだ。この多様性の発展と共存こそが、実は真の豊かさの実態ではないだろうか。その豊かさを保障する社会は、徹底して民主的でなければならない。
言い換えれば、民主主義とは多様性の共存である、と言えるのではないか。
現代は、この多様性が否定され、ひとつの「絶対的な価値」が押し付けられている。
その元で子どもたちや労働者・国民が追い立てられ、個が息苦しく窒息するような社会状況になってきている。その事が国民一人一人の実感となっているのではないか。
それは、公教育の中でも受験教育、偏差値至上主義となって表れている。そのなかで、校内暴力、荒れる学校、いじめの問題が表面化しているのではないか。
障害者の雇用と労働の問題は、障害者が労働力商品と言う価値によって計られ、その価値がないと見なされている所から生じてきた問題だ。
個人の尊厳が、このようにして踏みにじられているのである。
障害者に限らず、多くの国民がこのような状況に対して、批判的な目を向けてきだしたところに、「世界に一つだけの花」がヒットする社会的土壌があるのではないか・・・
そのような話をした。
儲けを最大の使命とする「資本の論理」は、あたかも「絶対的価値」かのように、今日社会の隅々まで、国民生活のあらゆる分野に、その負の影響を及ぼすに至っている。
ルール無き雇用と労働の実態は、ワーキングプアを生み出し、生存そのものを脅かしている。
医療や、社会保障、社会福祉の切り捨ては、規制緩和・市場開放=営利企業の参入により、命も暮らしも金次第という状況を作り出してきた。
そうした中で、人々は自助努力による、生き残り競争に追い込まれている。
「弱肉強食」の掟が、人間社会を支配しているかのようだ。
「儲かれば何をしてもいい」「自分が生き残るためには、他人を踏みつけてもいい」・・・
個の人権とか尊厳とか、人類が到達した価値は、この時代と社会の中で投げ捨ててもいいのか?!
私たちの時代に、人間社会を「動物の群れ」に逆戻りさせてもいいのか!?
憲法13条、25条を思い起こす。
〔個人の尊重と公共の福祉〕
第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕
第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
憲法をどのようにして生かすのか。
「世界に一つだけの花」がヒットする社会的土壌を積極的に、丁寧に耕す事が大事だと思う。
どうやって?
そりゃ、一言では言えんけど・・・
先ずは一緒に歌ってみましょ。→ワン・ツー・スリー ハイ!
世界に一つだけの花
作詞・作曲 槇原 敬之
花屋の店先に並んだ
いろんな花を見ていた
人それぞれ 好みはあるけれど
どれもみんな きれいだね
この中で誰が一番だなんて
争うこともしないで
バケツの中 誇らしげに
しゃんと胸を張っている
それなのに 僕ら人間は
どうしてこうも比べたがる?
一人一人違うのに その中で
一番になりたがる?
そうさ 僕らは 世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
困ったように 笑いながら
ずっと迷ってる人がいる
頑張って咲いた花はどれも
きれいだから仕方ないね
やっと店から出てきた
その人が抱えていた
色とりどりの花束と
嬉しそうな横顔
名前も知らなかったけれど
あの日僕に笑顔をくれた
誰も気付かないような場所で
咲いてた花のように
そうさ 僕らも 世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
小さい花や 大きな花 一つとして
(小さい花 大きな花)
同じものはないから
No.1にならなくても いい
もともと特別な Only one
ララーラ ラーララ ラーララ ラーララ・・・・・
障害を持つ仲間達の問題は、時代と社会、人間を映し出す鏡である。
今年は、こういうスタンスをより鮮明にしながら、時々の想いを綴って行こうと思う。
今年もよろしくお付き合い下さい。
面白いサイトを見つけました。よろしかったらどうぞ!→伊藤真の「中高生のための憲法教室」
とは言え、気持ちだけが上滑りしてまだまだ書き切れてません。
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テーマ:政治・経済・社会問題なんでも - ジャンル:政治・経済
2008.01.02 | | Comments(4) | Trackback(0) | ・社会評論Ⅰ
