NO.250 適材適所?
トモくん(32歳、ダウン症)。知的には比較的軽いが、お調子のよさは「チョー軽い」。
見込んで、食品班の販売の方に班替えをして2年が過ぎる。
実に商売上手で、おばちゃんたちの人気者だ。
「どうや?最近」と聞くと、
「そうですね。まあ、順調で、お得意さんも売り上げに協力してくれて、リヤカー2コースで頑張って、お客さんに、元気ですかと挨拶して・・・やっぱりお客さんと仲良くして・・・食品班ももめごと無くして・・・」よし、わかったわかった。・・・順調だそうです。
かつて地元紙で紹介された記事の冒頭です。
知的障害を持つ通所者の男性が、取材に応えた。
「友さんの下で9年やってます。幸せです」
すかさず友さんが口を挟む。
「俺の下には人はおらん!俺の下にあるのは地球だけやとい言っとるやろ」
短髪に口ひげ。一喝されると、迫力がある。が、目は笑っている。
「はい、はい。友さんの横で、です」
「そうや、横や」・・・ 朝日・06・2・18付
初めて、来た頃は、何かあるとすぐ、「すみませんでした。」だった。
すみませんと言う必要も無いようなときにも。
多分以前に勤めていた福祉工場で、そのように指導されていたのだろう。
「まずはじめに、素直にすみませんといいなさい」と。
私はどうしても違和感があり、と言うか、そういうのが嫌いで、
謝らなくていいときは、すみませんって言ったらいかん、自分が思ったことを言わな、と話してきた。
まあ、これが日を追うごとに逆ぶれして、ああ言えばこう言う、ということにもなって来るんだが。
彼は、生来のお調子を取り戻し、商売人のセンスを発揮しているのである。
ゴマすりも上手。
豆腐の配達に行ったついでに、パンを買ってきて、
「友さん差し入れです。残業大変ですね」なんて事もしばしば。
「友さんの下で9年やってます。幸せです」 なんてのも、彼の、ゴマ上手の典型である。
ダウン症で小さい頃心臓奇形の手術をしている。体を動かすのは、どちらかと言うと好きじゃない。
で、何か仕事を頼もうとして「誰か・・・」と声をかけると、我先に回れ右する事もあった。
それが毎日、地域をリヤカー引いて回り、肥満も解消した。
とくいのオシャベリで、おばちゃん達とのやりとりを楽しみ、楽しそうに働いている。
でしゃばりで目立ちたがり屋の、上から目線野郎で、
「男はなあ、口より先に身体を動かさんか!」と、突っ込みつつ、
なぜか憎めない。
カゴサンとくだらない事で、よく張り合う。
「お前ら、下らんレベルの低い張り合いをするな!」と、一喝してやる。
適材適所などと言う上等なものじゃないが、
みな、それぞれの持ち味を生かして、元気にやってくれ。
すんまっしぇん。私は、口が悪いのです。「利用者様」に「福祉サービス」なんて、思ってもいませんから。
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2008.01.09 | | Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅠ
