NO.264 「タイシコン」=対市懇・・・福岡市との懇談会。
福岡ひかり福祉会グループは、10数年にわたり、作業所をめぐる問題解決のために、福岡市との懇談会を持ってきた。 「はたらくのに おかねをはらうのは おかしいとおもいます。
グループの仲間、親、職員がそれぞれに要求をまとめ、市の関係部局の担当者と懇談するのである。
最初は「交渉」にしたかったのだが、市の方が受けてくれず「懇談」と言う形になっている。
それでも現場の生の声を、行政に聴いてもらうことは意義があることだ。
その第14回目が、1月30日に迫り、準備が進められている。
それぞれの要求をまとめ申し入れ、当日用に「発言集」も作る。
2時間と言う限られた時間なので、発言は絞込む。この間約3ヶ月、学習と話し合いを重ねてきた。
仲間の部で、カゴさんがどうしても発言したいと、発言者の1人に選ばれた。
この間、担当のとくいと相談し援助を受けながらながら、鉛筆をなめなめやっと文章化が出来たようだ。
文字も1人では満足にかけないのだが、・・・その努力ともども紹介したい。
カゴさんについては→過去ログNO、144を是非参照ください。
くにのせいだけど じぶんたちのことをしって 福岡市のひとにも くににいってほしいとおもいます。
わたしは きゅりょうのなかから りようりょうを はらっています。
(手書き文字のほうがリアリティがありますが、器械の文字。しかも、読み易くするために、以下、漢字混じり文に「翻訳」します)
家は苦しいので、お金は払えないと言われました。だから自分で払っています。
家はお父さんとお母さんと弟2人と自分です。お父さんは入院しています。
お金はお父さんの恩給と、弟の給料と(1人は介護などもあり働いてない)自分の障害年金(2級7万弱)だけです。
国や市はお金が無いと言うけど、自分の生活を想像してみてください。
陶友をはやびきして帰って、お米を研いだり、お父さんのお世話で病院へ行きます。
休みの日は、お母さんが腰が悪いので一緒に買い物などに行っています。
自分はこづかいは貰っていません。
つらいことは、仲間のクラブや花見のときにお金の心配をしなくてはいけないこと。お金がいるとき、お母さんに言わなくてはいけないこと。親戚の子供に、お年玉を上げられないこと。他の仲間が、お年玉を上げたと話しているのを聞くのがつらいです。
陶友で1ヶ月はたらいて、利用料と給食代を8000円払うので、1500円しかもらってません。それは家に入れます。
仕事では、あつくてもさむくても毎日リヤカーで豆腐を売りに行っています。雨の日も行きます。
だいいち、普通の会社の人が勤めるのにお金を払っていますか。
仲間は、職員や他の仲間がいるから働けています。
働くために作業所は必要です。
普通の人が働きにいくように、自分たちも作業所に働きに行きたいんです。もちろんお金を払わずに。
しょうがいしゃやけんて ばかにしとる。
すきで しょうがいしゃに うまれたわけじゃないです。
おかしいとおもったら、市の人もみかたになって、国にうったえてください。」
高齢の両親を支えながら、自身も今年は還暦のカゴさん。
わずかな小遣いのことで切ない思いをしながら、それでも元気いっぱいに、作業所に通ってきます。手元の入る自由な金は1円も無いのに。
あの軽妙な元気さの奥には、カゴさんの悲しみがあるのです。
元気で、しゃべくりまくっていないと、やっていけないのです。
・・・時々、涙が出そうになるよ。
作業所は彼にとっては、生きていることを実感する場所、精一杯自分を表現する場所です。
これから、本番に向けて発言の練習がまた大変です。
字が自由に読めないから・・・。
それでも、張り切っています。・・・「生きてるんだ!」
皆さん。これが「私たちのことを私達抜きで決めないで!」と言う障害者の声を踏みにじり、自民・公明が強行した自立支援法が、「自立支援」の名前でやって来たことです。ここに政治があるのです。
どう思われますか?
今日は、仲間の生の声を聞いていただきました。
「応益負担」撤廃、自立支援法の抜本改正まで闘います。
2つとも大変でしょうが、ポチッと元気を下さい。
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2008.01.17 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・実践的福祉労働論
