NO.29 お父さんは将来何になりたいの?
「お父さんは将来何になりたい?」
少し知的な遅れがある四女が、夕食のとき話しかけてきた。
みずきが、小5の時だった。
普通小学5年生が、その父親にこんな質問はしないだろう。
「ふーん。この子の遅れは、こんな時間認識にも、こんなふうに現れるんだ。」と思いながら、
「そうだな、蕎麦屋さんをして、金魚やさんも花屋さんもするかなあ。」と答えた。「おちゃわんも作って売ったら?」と、返してきた。
何気ないやり取りの後、考えてしまった。
50歳にもなると、大体人生が見えてきて、あとは規定の人生を流して生きる・・・。そして老後のことを考えるのが、関の山じゃないか?
娘の言葉に目を覚まされた気がした。将来というものは、どんな年になっても、決まってしまっているものではない。これから自分で作り上げていくものだ。
それから、同年代と飲む時、時々「おまえ、将来何になるんや?」とつっこみ、この話をするようになった。結構、聞いてもらえる。受けるといったほうが近いかな。
あれから自分も、少し若返ったような気がする。未来を創造できるのは、人間だけが持ちうる力である。
遅れていて、常識的なことが理解できないこともある。しかしそれは、常識にとらわれない理解の仕方、発想でもある。そこには新しい価値や、真理までもあることがある。
「おとうさんは、決め付けたらいかんよ。」と、生意気なことを言う時もある。それは、正しい、と脱帽するしかない。
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2007.08.19 | | Comments(0) | Trackback(0) | ・家族・娘たち(今・回想)Ⅰ
