NO.37 頼みます!福岡市は国民健康保険料を引き下げてください!
Hさんは18歳。女子。中度の知的障害を持ち、高校を退学した弟と、中学生の弟と妹がいる。
母親を小5のときに亡くし、、父親に育てられてきた。
父親は、建築現場の日雇い。
夏場になり、頭を痒がるので見ると、できものができている。風呂に入ったり、きちんと着替えをしたり、衛生的に身を保つことができていない。
たまりかね、職員が病院に連れて行く。
保険証がないので、3000円ほど立て替えて後日清算することにした。
ところが、お金がないから、保険料を払えず、国民健康保険証がないのだそうだ。
そんな折、お父さんが現場で大事故に遭い、瀕死の重傷を負った。急遽、いくばくかの金を納め、短期の医療証を発行してもらった。
いま福岡市では国民健康保険料が高すぎて払えず、保険証を取り上げられる事態が広がっている。
市の保険料は、年所得200万(4人世帯)で37万円。介護保険料も合わせると、46万円。国保加入者は低所得者が多く、83%は、200万以下だそうだ。
「40万も払うような病気はしないだろう。だったら、保険料は払わないほうが得だ。」と考えるだろうか。払えるものだったら、誰だって払って安心して生きていたいと思うだろう。
払いたくても払えないのだ!
滞納世帯は5万6千件(21%)、そのうち保険証取り上げは1万4千件(25%)。いずれも政令市最悪の水準だそうだ。
お父さんの入院は3ヶ月を超えた。
職員が髪を洗ってやったり、薬を塗って上げていたHさんは、近頃、陶友に出て来れない日が多くなった。
二重にも三重にも生きる上での困難が覆いかぶさっている。
少なくとも、福岡市は、誰でも安心して医療を受けられるように、保険料の大幅な引き下げをすべきだ。
もちろんそれで、彼女たちの生きづらさが解決するわけではない。
私たちも、本人だけでなく、兄弟・家族の生活支援もふくめ、もっと踏み込んだ取り組みをしなければならない。
腹をくくらんと!
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2007.08.25 | | Comments(2) | Trackback(0) | ・実践的福祉労働論
