NO.424 おまけの命。
生き物の中で、年寄りの世話をするのは人間だけです。
命の再生産は、命の本質の一つです。
動物の存在意味の一つは生殖能力にあり、生殖期間が過ぎれば存在の意味を失い、死が迎えに来ます。
シャケなどはその典型でしょう。
人間には生殖期間を終えてもなお、ながい命があります。
いわば人間には、動物学的にいえばおまけの命が与えられているのです。
と言うより、その進化の歴史のなかで、人間がつくり獲得してきたものです。
この時期をどうとらえるか、どう生きるか、ここにこそ人間らしさの本質が表現されるとはいえないだろうか。
そうして考えてくると、後期高齢者医療制度、社会の中で狭い意味での生産活動に参加できない役立たずは早く逝ってもらったほうが結構だと言う社会政策は、社会的な規模での人間放棄です。そこには人間の存在を狭く貧しくしかとらえられない哲学があるのです。
障害を持つ人たちへの見方も共通です。
狭い意味で、役に立つかどうか。生産活動に参加し税金を払えるかどうか・・・、貧相な人間観がそこにあるのです。
はっきりといった政治家もいます。
「老人医療に金を使うのは、枯れ木に水をやるようなものだ」
「牛も乳が出なくなれば堵殺場にいく・・・」
「子どもも産まなくなったババアが長生きして・・・」
日本の福祉は、
いわばその程度の「哲学」のなかで、
「ま、ちっとはなんかしないと国際的にも格好がつかない」という程度です。
それを主権者たる国民が甘受していると言う事なんだが・・・。
いま、問われているのは、負担が重過ぎるとか、医療が手抜きになるとか、それは現実的で深刻な問題ですが、それを超えた人間らしさに関わる深い問題を含んでいるんだと思います。
障害を持つ人々の福祉の問題は常にそうでしたし、いまだにそうです。
この話は間口が広く、キリがなくなります。
今日は時間が取れないのでまた書きたいと思います。
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2008.05.10 | | Comments(0) | Trackback(8) | ・障害者福祉いろいろ
