NO.480 重苦しいが、再度「秋葉原」。
わが弱小ブログへのアクセスが、昨日今日とやけに多くなったと思ったら、こういうことでした。
キーカーカーさんと、村野瀬玲奈の秘書課広報室さんで、それぞれテーマは違いますが取り上げていただいていたということで・・・恐縮しつつ、ありがとうございます。
今日は、そのうち秋葉原に事件について。
これについては、先日の記事NO477. 秋葉原通り魔?無差別連続殺傷事件の背景は?のコメント欄にヒルトップのうさぎさんから、次の警告をいただいた。
「野次馬的な無責任な『発言』」では決してないという決意を述べて、続けたいと思う。
いろんな角度からの「マスコミの報道」がほしい
詳しい事件内容とは、直接関係ないのですが。こちらのブログとか、うさぎの知りあいの方たちと日頃から「こんな話題」は、お茶飲みながらときどき話しています。
ある人は、例の「光市母子殺人裁判」で、犯人の恵まれなかったこれまでの人生を、同情的に語られ・・・被害者側からばかりヒステリックに報道するマスコミのあり方を、考えさせられたことがあります。うさぎとはちょっと違う感じ方で、そのときはびっくりしましたが・・・。
多面的にいろんな考え方・感じ方があっていいし、それを自由に話していいと思います。ただし。「思いやりをもって」ということが基本です。野次馬的な無責任な「発言」は、たとえ身内だけとしてもやめたい、口に出すのもネットで書き込みするのもデス。
そこの線引きは、むずかしいですけれどねぇ。いろいろ考えさせられております。
2008-06-09 月 13:46:14 | URL | ヒルトップのうさぎ #- [ 編集]
ちょっと長くなりますが、決して愉快な話じゃないから、関心のない方はどうぞスルーしてくださいね。
キーキーカーさんのサイトに、容疑者の犯行前日からの携帯サイトへの書き込みがコピーされている。
http://kikakakikaka.blog77.fc2.com/blog-entry-233.html#comment
http://kikakakikaka.blog77.fc2.com/blog-entry-230.html#comment
信憑性は高く、時系列的に見ても間違いはないだろう。
多分警察あたりも、こういうものも分析中だと思う。
見えてくるのは、孤独と明日への絶望、そして自己否定とやり場のない怒り。
つまり、結論的に言えば、人間らしく生きることへの見通しを見失ってしまったということだといえないだろうか。
去年の12月、NHKのスペシャル番組『ワーキングプア」の中での話。
堺市だったかなあ、清掃業務の委託事業に参加できるようになった青年。
以前は、捨ててある本を拾って売りながら、パンをかじっていた。人目を避けて生きていた。
今は貧しくも、食堂で食べ、銭湯にも入れる。顔を隠して生きることもなくなった。
以前のインタビューに「生まれて来なければ良かった」といっていたが、
今はどうかと聞かれて長い間の無言と慟哭の後に、嗚咽しながら、
「前だったら絶対泣かなかった。人間らしい感情が戻ってきた。一人でも多く自分のような人を救いたい。」
釧路の職安の支援で、障害者施設で嘱託として働くようになり、正規職員になりたいと希望を語る若い母子家庭のお母さんは、「私は社会の邪魔者ではない、私も生きていてもいいのだと思えるようになった。」と語っていた。
「また あったね(明日ね)!」と初めて言えた障害者の話。
これは、きょうされんの元理事長に伺った話。
40歳を過ぎるまでずっと在宅で一人ぼっちだった女性が、作業所に来るようになったそうだ。
通い続けながら少しずつ、作業や職員・仲間になじみながら数ヶ月たったある日、重度知的障害の彼女が、「また あったね(明日ね)!」と帰り際に言ったという。
明日をも知らない長い孤独のあとに、彼女は初めて、「おはよう」と声かけてくれる仲間や職員に出会い、一緒に出来る何がしかの役に立つ仕事に出会い、そして、仲間に合えて一緒に仕事が出来る明日を獲得したのだ。
仲間に出会えたこと、明日を知ったこと、これが「また あった(明日)ね!」の言葉を生んだのであり、これは彼女の「人間宣言」だ・・・そんな話だったと思う。
四女の事。
うちの四女は軽度の知的障害があり、高等特別支援学校に通っている。
「中学校のときは、特別クラスのときはよかったが、(ホームの)クラスでは下ばっかり向いてた。今は、友達も優しいし、学校が楽しい」と言う。出番があり、自分がここに居てもいい存在だと実感できるからだと思う。そして、嬉しそうに学級委員になったことや、みんなの前で発表できたことを、それこそ邪気なく嬉しそうに報告してくれる。
中学の時は、明日の準備もしなかったのに、今は夜の8時になると、自分で明日のお弁当を作るようになった。タコウインナーと卵焼きと後は冷凍おかずだが・・・。
「あ、この子には確かな明日が出来たんだ。希望が持てる明日が心の中にあるんだ」と、その姿を見て思う。
そして、自己肯定観が生きる意欲と力を引き出している、と。
かつて、「人間らしさ」について書いたことがある。(いくら探しても記事が消えて無くなってる。がっかり!)
ひとつの軸には、「連帯」「共同」、もうひとつの軸には「希望」「未来」・・・この縦糸と横糸こそが人間らしい生き方、生存を織り成すのではないか。そのどちらがかけても、生きることは困難だ。
ある学者が、わが国の国民の人格発達の問題点として「精神的・文化的その日暮し」と「精神的・文化的ひとり暮らし」を挙げている事は興味深い。
現代障害者問題研究と実践に生涯を尽くした田中昌人は、
「一人ぽっちじゃ人間らしく生きられない、明日がなければ人間らしく生きられない。」と、そのままシンプルに言った。
私は単純なので、これらの身近な話と、「秋葉原」は無関係だとは思わない。
もちろん孤独になり、明日が見えなくても多くの人たちは、実に健気に努力をして頑張っていることを知っている。
しかし、「狂った個人」の行動として片付けてしまっていいのか。
日本の閉塞感が、よってたかってこの凶悪犯を叩く事によって、そこから生まれるものは何か。
彼をそこまで追いやった現実こそが問われなければ、また似たような犯罪は次々と起こってくるのではないか。
日本のメディアもブログ言論も、残念ながら、そういうところには遠いように見受けられる。「野次馬的な無責任な発言」が飛び交っている。
派遣や請負、フリーター・・・低賃金で部品のように使い捨てる日本の雇用労働政策、年よりは早く死ねとばかりの後期高齢者医療制度、高齢者や母子家庭いじめの生活保護切捨て、障害者の自立を阻む自立支援法・・・。受験競争と高い学費・・・。
雇用も社会保障も教育も、税金も弱いものいじめばかり。
人間らしく生きる希望を奪い、踏みつける現実政治こそ問われなければならない。
誤解を恐れずあえて言えば、格差と貧困を拡大してきた新自由主義と自公政治こそが、主犯なのだ。
この悲惨で不幸な事件を、繰り返さないために、社会的な視点で考え、解決するためにこそ「言葉」はあるのではないか。
参考までに、日本のワイドショーレベルでは駄目なんだ!以下はキーカーカーさんちのコピペのコピペです。
81 名前:名無しさん[] 投稿日:2008/06/10(火) 18:35:50 ID:lomS9cRv
【秋葉原・通り魔】なぜ安全な日本でこんな事件が?日本の閉鎖性が遠因?日本のTVメディアは言及不足…英BBC
(前半部略)(秋葉原の通り魔事件について)日本のテレビ局は日曜の午後の間ずっと、この
悲劇についての最新情報を伝えた。しかし、どうしてこのような事件が起きてしまったのかに
ついては、この地のメディアはこれまでのところほとんどコメントしていない。
日本は世界の他の国と比べれば、比較的まだ安全な国であるが、似たような殺傷事件が今
年の初めに起きている。1月には、東京の商店街で16歳の少年が包丁で5人に切りつけ、2
人がケガ。3月には、殺人容疑で逮捕されたい男が、土浦の駅でナイフで通行人8人を殺傷
した。
この国は、ますます凶悪な場所になりつつあると恐れる人もいるが、凶悪犯罪のレベルは、
今のところは他の国に比べれば低い。
彼らは、失敗や異質なものに対して寛容でない日本社会の圧力を批判する。環境になじま
なければ仕事にもありつけず、みんなと同じように振舞わなければ村八分になる。多くの人
は、不平等が拡大することを過剰に恐れる。社会の片隅の人々は、自分たちに大きなギャッ
プを感じ、働いている人は、それまで以上にそう感じる。
人の多い通りで救急隊員が負傷者を手当てしているテレビ映像を見ると、1995年3月に
5500人以上が負傷、12人が死亡した東京の地下鉄サリン事件を思い起こす。
報道によれば、容疑者は警察に単独犯行だと語り、「人生に疲れた」と発言したという。
しかし、背後から切り付けられた犠牲者達の悲惨な状況から目を移せば、一体何がこの
男を人通りの多いショッピング通りでの凶行に駆り立てたのか?と問わずにはいられない。
狂った個人の行動なので、前もって予想することも防ぐこともできなかったと釈明するだけ
でよいのか?
それとも、積もり積もったプレッシャーやストレスが、問題を抱えた人々を恐ろしい行動へと
駆り立て、悲劇的な結末を招き、日本社会がさらに物騒になるということの兆候なのか?
(以上、英文ソースより2ch記者が抜粋意訳。誤訳などありましたらご指摘ください)
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テーマ:秋葉原無差別殺傷事件 - ジャンル:ニュース
2008.06.11 | | Comments(7) | Trackback(1) | ・社会評論Ⅰ
